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2014年12月 9日 (火)

沢田知可子“替え歌”訴訟ー"替え歌"と著作人格権について

芸能やワイドショーとかで話題になっている沢田知可子さんの最大のヒット曲「会いたい」に関する騒動。

話によると沢田知可子さんと作詞家の沢ちひろさんの両者の間には感情のもつれがかなり前からあったらしい。
私は別に当事者とは面識もないし、一応業界関係者なので詳細な実情も把握しないまま安易にこの件に関して語るのはよくないと思っている。

但し今回の騒動に関してマスコミを始め、一般の方の間にも著作権に関する誤解や間違った理解をしているところが少なくないので、その点について述べさせていただく

「替え歌」は違法なのか? 「会いたい」の沢田知可子と作詞家が裁判沙汰 
http://www.j-cast.com/2014/12/09222829.html

結論からいって「替え歌」は違法ではない、但しある条件をクリアした、場合の話だが。

その条件とは著作権の一分野である「著作人格権」をクリアする、という点である。

この「著作人格権」というものはまだ一般の方で理解していない人が多いようなので、解説すると著作者がその著作物に対して有する人格的利益ー平たくいえば自分の作品の意図、思想、感情を尊重するーを保護する権利のことをいう。

もっとわかりやすくいうと、「著作人格権」とは作曲者または作詞者が「俺の曲をあんな使い方しないでくれー」といえる権利である。例えばCMのタイアップ用に作った曲が、作曲者の承諾なしにAV(アダルトビデオ)等に使われたら、それを拒否することができる。

(余談だが私の曲が私が知らない間に実際本当にAVに使われていたことがある、あれにはまいったww)

一部のネットに「きちんと著作権料支払われているのなら、いいじゃねえか」などという論調があったようだが、それは「著作人格権」に対する理解が足りないためにそういう話になる。

当然今回の「替え歌」にしてもたとえ著作権料では作者に従来通り支払われても、作詞家も作曲者も「替え歌」の体裁で公開してほしくない、と「著作人格権」によって拒否することができる。今回の騒動はまさにこの「著作人格権」によって「替え歌」の発表を指し止めの訴訟が起きているためである。

但し「替え歌」「きちんとしたプロセス」を経れば、いつもこういうことが起きるわけではない。

例えば有名な例は嘉門達夫の「替え歌メドレー」だ。この場合何も問題なかったのは嘉門が「著作人格権」を尊重し、「替え歌」にされた曲の作曲者、作詞者全員にいちいちお伺いをたてて承諾を得たために実現した。これは事務所関係者から直接聞いたので間違いない。

この件に関して嘉門達夫の取った行動は業界関係者からも称賛された。

今回のケースも沢田さんの事務所が沢さんの事務所にあらかじめお伺いをたてて、事前に承諾を得ていればなんの問題もなかったのだが、前述のように沢田さんと沢さんの間に長年の感情のわだかまりがあったようで、それが原因で事前承諾も得られぬまま、ダウンタウンの番組で使ってしまったことが、両者の感情の溝を余計に広げてしまったようだ。

どこでボタンを掛け違えたのか詳細な事情はわからないが、非常に不幸なことである。

まあこの騒動で「著作人格権」に関する理解が世間で広まるといいのだが

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2014年12月 5日 (金)

ピアノの弦が切れましたーそして本日修理 その他ピアノの音質の問題解決

実は今から二週間前、ピアノの練習中に突然「ガシャーン」という大きな音がして、最初は何か大きなものが落ちたか、倒れたかしたのかと思いました。

しかしそういう様子は何もない。、変だなと思ったらピアノの低音が変だ。

蓋をあけてみたら..

Pf00

何とピアノの低音Cの弦が切れてました。実はよりによって連休中、だったわけです。

それでもお仕事でもおつきあいのあるカワイさん、すぐに来てくれました。

Pf01

とはいえ弦は工場から取り寄せなければならず、その日は応急処置のみでピアノのハンマー保護のため最下のC音の鍵盤は音が出ない状態にしています。少しへこんでいるのがおわかるになるでしょうか?

Pf02

面白いことにペダル踏むと勝手に上下に動くので「オバケ」状態です(笑)

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2014年11月22日 (土)

ニコライカプースチンと未来の音楽への可能性と今後の私の作品

もう数か月前の話だがとあるクラシックのピアノ合同演奏会でニコライカプスーチン"Concert Etude Op40 -8" なる作品を聴いた。
この曲を聴いて久々に興奮した

クラシックの演奏会で新鮮な体験をしたのは何年ぶりか記憶にない。
この曲である

恥ずかしながらその演奏会に行くまで私はニコライカプスーチンという作曲家を知らなかった。ウクライナの作曲家でロシアで正統なクラシックの教育を受けたが1960年代からジャズとクラシックを融合するような作風を打ち出しており、独自の作曲活動をしているようである。

作品としてはジョージガーシュインの流れを踏襲するものであろう。ガーシュインはいまだクラシックの中ではある種の偏見を持たれているが、私は「完璧な音楽家商業音楽家と芸術音楽双方で成功を収めた作曲家として」敬愛をしている。カプスーチンがいわゆるポップスを書いたという情報は入っていないが、私の中では同じ系譜の中に入れてしまっても問題ないと考える。これらの音楽をジャズなのかクラシックなのか、などと議論するのは全くのナンセンスである。

私は多少はクラシックを知っているがクラシックの人間ではない。また純然たるジャズの人間でもない。ポップスやロック風の曲も書くが、だからといってその音楽がクラシックなのかジャズなのか、ロックなのかポップスなのか、なんていうことは私にとってどうでもいいことである。それらは単なる音楽の様式に過ぎず、様式などは作曲家の表現の一手段に過ぎない。従ってその様式を絶対視するのは全く意味がない。大事なことはその音楽がリスナーの心を揺さぶるような感動を与えることができるか、どうかである。だが残念ながら私のような考え方は日本の音楽界では圧倒的少数派の中に入る。

このカプスーチンの音楽に触れたのはちょうど私自身が自分の作曲スタイルを構築しようとしている矢先でもあった。私はクラシック、ロック、ジャズといった音楽のエッセンスを取り入れた音楽スタイルを模索した。ピアノのための3つのリフはその実験作である。

現在これをベースにさらに完成度を高めるべくさまざまな模索をしている現状である、カプスーチンの音楽をもう少し研究しさらにさまざまな試行錯誤をやるだろうと思う。しかし私の場合ロック的なノリがかなり全面に出てくるので、純然たるクラシックの人は弾き辛いかもしれない(笑)


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2014年10月19日 (日)

現在作曲中の新作ピアノ曲ー見かけは全くクラシックには見えないがよく見ると形式は「クラシック」という曲

今月31日のアートカフェフレンズでのライブまでもう2週間を切りました。

今回のライブはある意味今後の私の音楽作品の方向性を決めるものと位置付けております。劇伴やヒーリング音楽を作っているときの自分とは違い、私のピアノソロの作品は純粋に自分のために作った作品であります。そのため自分の今後の作曲スタイルに対するこだわりのようなものが出てしまいます。

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こだわり、というと誤解されるかもしれません。要は作品に対していかなる制約もない状況で作れる唯一の作品群といえるかもしれません。その中で今回はある試みをしてみようと思っています。

それはジャズでもない、いわんやクラシックでもない、たぶんどのジャンルにも入らないだろうと思われる作品。

しいて言えば今までの自分の作品と比べるとロック色がかなり表に出ているかもしれません。しかしそこにはある仕掛けがあります。実は一見ロックテーストの曲なのですが、作品の構成、形式をよく見るとクラシックなのです。

勿論表面上はクラシックとは似ても似つかない音楽です。
たぶん...  クラシックしか演奏したことのないピアニストには演奏不可能な曲だと思います。

名付けて"Rock'n Roll Sonata"

たぶんこんなバカなことをするのは私くらいでしょう(笑) 名前はRock'n Rollですが純粋なRockでもありません。ジャズテーストも入ってますが純然たるジャズでもありません。どのジャンルにも入らないと思います。

そんな曲を披露しますので是非次回のライブにはお越しください

また今回のライブですが、ジャズボーカリストでもあるShinoさんと作曲仲間の有馬さんによる「バジル」とのジョイントですが、Shinoさんトは「犬猫殺処分0」の活動も行っており昨日はそのライブも行われ応援に行きました。

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Shinoさんのボーカルも最高です。彼女のボーカルも一見の価値があります。

あと気が付いたんですが10月31日はハロウイーンなんですね

多少その趣向も凝らそうと思っております。楽しいライブになると思います。

Flyer_final2

日時:10月31日 

18;00開場 19;30開演  アートカフェフレンズ

チャージ 3000円+1st ドリンク¥500

ご予約:03-6382-9050 もしくは私へのメールにてご予約下さい
お待ちしております(^ ^)


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2014年10月 1日 (水)

スマイルFM(朝霞76.7MHZ)「わんにゃんミュージックオアシス」出演の収録をしてきました。

本日は久々にFM番組の収録のために埼玉県朝霞市のスマイルFMのスタジオに行ってきました。FM番組はなんと3年前のFM戸塚の番組の企画運営をして以来なんと3年ぶり!!

10月31日の私のアートカフェフレンズでのライブでジョイントを組む「バジル」のボーカルShinoさんがパーソナリテイを勤めるわんにゃんミュージックオアシスの音楽とペットをテーマとした番組の収録で、Shinoさんは「犬猫の殺処分0を目指す活動」を勢力的に行っており、番組で犬や猫たちの命の重さを感じてもらえるような活動をされております。

そうしたこともあって私は2000年にビクターエンタテインメントより発売した愛犬と飼い主がいっしょにリラックスできるペットミュージックという作品を発表していますので、今回はライブのお知らせと合わせてそのご紹介も行わせて頂きました。30分の番組ですが内容が盛りだくさんの番組になったと思います。

オンエア日時          ;2014年 10月6日 午後八時半ー九時

FM朝霞スマイルFM  76.7MHZ (朝霞市、和光市、志木市。新座市のコミュニテイFM)

クリックしますと放送を聴くことができます→放送を聴く
音声 (64K)

Shino01

このペットミュージックは和太鼓のゆっくりとしたビートがワンちゃんを落ち着かせるということを発見し、それとヒーリングミュージックと組み合わせることによって、愛犬と飼い主がいっしょにリラックスできるような仕掛けを作っています。

ペットミュージックの簡単な説明がyou tubeで掲載されています。再生回数が2万回を超えるほど注目されています。

さらにご興味のある方は以下のページをクリックしてください。

大野恭史のペットミュージック

Relax

                           

ペットミュージック-リラックス(VICG-60258) 税込\2160

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/pet.htm

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2014年9月30日 (火)

日本だけCD好調はおかしいという「デジタル絶対論」とアナログレコード復活の現象ーシステム論の観点のみからの短絡的な音楽業界論を批判する

(例によって長文注意)

ここ二週間ほど私ごとでドタバタしてしまい、きちんとしたブログ更新ができなかった。

まずこの点から誤解されそうなのでお断りをしていくが私のいう「音楽業界」とは別にレコード会社や大手製作会社等を念頭にいれているわけではない。正直私にとってもはやレコード会社とかMPA(音制連)系の会社などどうでもいい。

私のいう「音楽業界」とは単純に音楽の仕事をしている人間で、当然そこにはインデイーズ系や、私のような個人商店型音楽制作者、小さなレーベル等も含む。

それを前提として「音楽業界」の現状に関して当ブログでいろいろ述べているわけだが、最近ネットで「世界で唯一CDがまだ売れている日本の音楽市場の不可思議」についてかまびすしいほど論じられている。

きっかけはNYタイムスのこの記事だが

CD-Loving Japan Resists Move to Online Music
http://www.nytimes.com/2014/09/17/business/media/cd-loving-japan-resists-move-to-digital-music-.html?_r=3&utm_content=buffer24a4f&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=CDBbuffer

英語が苦手な方のために記事のだいたいの内容を要約すると

(1) 日本の音楽業界のデジタル音楽に対する保守的な背景がCDの売り上げの比率を高くさせている。そのためSpotifyを始めとするデジタルの新サービスがいまだ開始できるメドがたっていない。しかし世界第二位の市場の日本がデジタル音楽に対してこのまま消極的な態度を取り続けるのは世界市場全体にも悪影響を及ぼすことが懸念される。

(2)  日本人には「コレクター志向」が欧米より強く、またAKBに見られる関連プレミアム品との抱き合わせ商法もいまだCDがメインになっている原因である。

とまあやや乱暴にまとめるとこの二点になる。これに関してさまざまな方面から反論やおとなる分析も出ているが、私はこういう日本市場の分析を見ると「またか」と思ってしまうのだ。

はっきりいってNYタイムスとあろうものが実にできの悪い記事を書くと思ってしまう、そもそもCD等のパッケージはもはや過去の無用の長物であるという大前提から論じていること自体、そしてあたかも「これからの音楽はデジタルしかありえない」といわんばかりの「デジタル音楽絶対論」自体、昨今の音楽市場の動向をきちんと把握していない証拠である。なぜなら当ブログでも論じたがアナログレコード復活というものが、日本ではなく欧米ーとりわけアメリカ国内で起こっているからである。

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2014年8月23日 (土)

J.S.バッハがよくポピュラーミュージックで使われる理由

8月も下旬、毎年夏休みになると私なりの音楽論を発表するわけですが、今年は以前もチラッとのべました、ヨハンセバステイアン(J.S.) バッハの音楽について述べます。

バロックの作曲家でもバッハほどジャズ、ロック、その他ポピュラーに頻繁にモチーフとして使われた作曲家はいないのではないか、と思います、勿論他にはビバルデイの「四季」をオスカーピーターソンがジャズに編曲した例がありますが、バッハに関してはそのピーターソンは勿論ギュンターノリス、ロックではELP トッカータとフーガに至っては多くのロックバンドがアレンジしています。

実はこれだけ多くの非クラシック系アーチストがJ.S.バッハの音楽に興味を覚え、それを音楽にとりいれるのは理由があります。

それはJ.S.バッハのコード進行が非常に現代的、ポピュラー的であるという点です。

代表的な例を1つあげましょう。バッハの平均律クラービアの第一集の第一番のプレリュード、あまりにも有名な曲であると同時に、ピアノをある程度やっていれば必ずやらされる曲です。

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普通、バロックから古典派の殆どは我々の世界でいういわゆるスリーコード 中心に曲が創られますが、既にいきなりバッハのこのプレリュードには現代の我々が普通に使うコード進行が使われています。お気づきでしょうか?

そう冗談の二小節目、少し見づらいかもしれませんがコードはDm7 ,
そうです、ポピュラーでは当たり前のように使いますが、7thコードがいきなり来ています

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2014年8月13日 (水)

「ボランテイア演奏」に関する勘違いと音楽家やクリエーターを人間扱いしていないこの国の風潮

<例によって長文注意>

まず告知だが一昨年の緊急入院を除いて毎年参加しているセプテンバーコンサート
例年は一回のみの参加だが今年は考えるところあって二回演奏します。

・ 9月11日 18;00開場 19;30開演   アートカフェフレンズ (30分ステージ)

・ 9月14日 18;00開場 19;30開演   下北沢 音倉  (20分ステージ)

これは昨今の安部政権の集団自衛権容認による事実上の憲法9条の骨抜きの状態で、69年間戦争をしなかったこの日本という国が実際に戦争に巻き込まれる可能性が出てきたことに対する危機感のためである。

過去8年間セプテンバーコンサートの参加で今年ほど強い危機感を感じながら参加したことはない。

この状況は一音楽家として音楽によるメッセージを発しないわけにはいかないと考えたために今年は二回に分けで参加する

セプテンバーコンサートは勿論、ボランテイアとしての参加である。

いうまでもなくこれは自主的な参加、私自身の音楽家として、人間としての信念を表明するために行っているものである。誰からも強制はされていない。

つまり本来ボランテイアは本人が自主的な意思主体的な意思を持って参加するもの であって、

決して他人や第三者がそれを強制したり、本人の意思に反する形で無理矢理参加させる、ということは絶対にあってはならないことである。

当たり前の話だ

ところがその当たり前の話を理解できない、勘違いしている人間がこの国には少なくない。

たとえばイベント等でプロにボランテイアを要請が来てそれを断るとすると

「あなたにはボランテイア精神がないんですか? この地域に貢献しようとは思わないんですかっ?」

、とまるでボランテイア演奏をしないこちらをあたかも犯罪者呼ばわりするような輩がいる。実際私も複数回こういうことを経験した。

私の直接の知り合いではないが、実際こんなことを経験した演奏家がいる。

『ボランティア演奏』ということ
http://ameblo.jp/meg-harp/entry-11754655210.html

去年、こんなに世間が賑わっているシーズンにも、病院に入っていて遊びにも行けない方というのはたくさんいらっしゃるんだよなと思って、どこかの病院にボランティア演奏に行こうと思ったんです。

で、どこか演奏できそうな病院はあるかな?と思って調べてみたら、

『無料で演奏してくださる方を募集しています。プロに限ります。』

と書いてあるところがあって、一瞬で萎えた

 

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2014年6月26日 (木)

チャゲアスCD回収は日本人が音楽を聴いていない、尊重していないことの証明

ご存じの方も多いと思うが以前こういう記事を書いたことがある。

■音楽をきちんと聴かなくなった日本人、「いい音楽」を自分で選べない日本人
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2014/03/post-18b4.html

賛否両論があったこの記事だが今日測らずもこの傾向を証明する事態が起きた。

チャゲアスCDなど、ヤマハも回収…総会で表明(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140624-OYT1T50178.html

人気デュオ「CHAGE(チャゲ) and ASKA(アスカ)」(チャゲアス)のASKA(本名・宮崎重明)被告(56)による覚醒剤取締法違反事件を受け、ヤマハ(浜松市中区)の中田卓也社長は24日の株主総会で、販売権を持つ約800曲についてCDや映像作品の回収を進めていることを明らかにした。  

同社によると、チャゲアスは以前は同社グループに所属し、「SAY YES」や「YAH YAH YAH」など約800曲について同社がCD化やネット配信の権利を持っている。ASKA被告の逮捕後の5月19日以降、チャゲアスとASKA被告のソロ名義のCDやDVDを回収し、ネット配信も停止した。  中田社長は総会で「社会的影響を十分に考慮した」と述べ、理解を求めた。

「社会的影響」???  一体ASKAの犯罪とチャゲアスの音楽がどう関係あるというのだ!?  そもそも相方のチャゲには何の罪もないだろ?

なんか日本という国は勘違いしている

わざわざいうまでもないが覚醒剤取締法違反事件で逮捕されたASKAを擁護する気などさらさらない。

このことは結局音楽をきちんと聴いていない、文化として尊重していない、ということの表れじゃないかね。ASKAの覚醒剤所持やその周辺のできごとに対しては私も嫌悪感を覚えるが、それと、「SAY YES」や「YAH YAH YAH」を始めとする一連の曲は全くの無関係である。関係があると主張するのならどう関係するのか説明すべきだ。ASKAが歌っているから、というのは全く理由にならない

たとえば美術でいえば、ルネッサンス時代のカルバッジョは殺人を犯したから作品の展示をすべきではない、といっているのと同じこと(実際彼は本当に殺人を犯している)
でも今美術界でそんなこという人いないでしょ。

結局は今日本の会社ではびこっている「事なかれ主義」、経営者の「保身」というのが主な背景にある。チャゲアスのCDを回収しないで騒いでいる奴がいるとすれば、愚かでヒマな「ネット住人」くらいだろう。こいつら「処刑対象」を血眼になって探す社会の害虫だ。もしこいつらが過激な行動を取れば警察に「駆除」させればいいだけのこと

これらの行為は音楽を文化として尊重していれば出てくる行為ではない。

結局日本という国は音楽をきちんと聴かない、音楽文化を尊重しない事なかれ主義で「世間を騒がした」ものは問答無用で排除する。そんな国になってしまった。

上記の私の記事に批判的な人も多かったが、YAMAHAの今日のこの発表は残念ながらそうした風潮を図らずも証明したことに他ならない


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2014年5月31日 (土)

今日は元祖「ゴジラ」の作曲家ー伊福部昭氏の生誕100年!!

既に報道で大きく取り上げられているように、現在アメリカで公開中のハリウッド版"Godzilla "が興行記録を塗り替える勢いで大ヒット中である。

Godzilla2014

この日本発の世界的なキャラクター、日本人としてうれしいのはこの映画の大ヒットだけでなく、60年前の本田猪四郎監督の元祖「ゴジラ」(現在アメリカでは「クラシックゴジラ(Classic Godzilla)」と呼ばれている)に対して変わらぬリスペクトが持たれている点である。

その元祖ゴジラクラシックゴジラ(Classic Godzilla)」の音楽を作曲されたのが日本を代表する作曲家、伊福部昭氏である。

Akira_ifukube1954年ー今から60年前の映画だが、この伊福部昭氏のゴジラのテーマはゴジラ映画をリアルタイムで知らない人でも一度は聴いたことがあるはず。この映画はスピルバーグを始め世界中の映画関係者に多大な影響を与えた。

そして今日はその元祖「ゴジラ」の作曲家の伊福部昭氏の生誕100周年にあたる。

伊福部氏が長年学長をしていた東京音大を始め多くのコンサートホールで生誕100年記念コンサートがあるという。

ちなみに伊福部先生の公式サイトがある。教え子等が中心になって作っていると思われるがご興味ある方はウエブを訪問してみることをお勧めする。

http://www.akira-ifukube.jp/

「ゴジラ」のテーマだけでなく今回のハリウッド版「ゴジラ2014」に使われているあの有名なゴジラの鳴き声も伊福部氏の作である。元はコントラバスの弓を弦を支える木の部分(この奏法をSul ponticelloという)を弾いた音はイコライザーやモジュレーションその他を使ってあの音になった。今ではこれを「サウンドデザイン」という音響手法になるが、当時はこういう手法を「ミュージックコンクレート」といった(今や死語)

昔の円谷映画は特撮だけでなく、音響面でもさまざまな試みをしていたのである。

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2014年5月30日 (金)

誤解されているスガシカオの「DLよりはCD買って」発言とその真意

私は別にスガシカオとは知り合いでもないし、個人的な義理等も一切ない。

だがそのスガシカオが今ネットで叩かれている。それはスガシカオの以下のツイートがきっかけである。

スガシカオ@FF2014 6/25〜; 5月24日

DLでももちろん嬉しいのですが、ぶっちゃけDLだとほとんど利益がないんだ。おれらみたいにスタジオで徹底的に音楽を追い込むタイプは、制作費が全部赤字になっちゃう。CD買ってもらうと、かなり制作費が補えるので、次の作品が作れるメドが立つんだよね。 CD売れない音楽業界の負の連鎖だ

まあ例によってアホな暇人のネット小僧連中が既に下火になっている音楽配信の実態も知らんでともかく「有名人」をたたいているのかと思いきや、(こいつらネットに関してちょっとでも「否定的な発言」すると過剰反応する奴らだ)、どうもそういうわけでもないようでこのツイートに関してBLOGOSでもこんな記事が出た。

■未だにCDを買ってと嘆く音楽業界の末期症状
http://blogos.com/article/87393/

現在ネットで絶大な支持を得ているこの記事だが、記事の主は私が懇意にしている音楽マーケッターの友人とも旧知の人間らしいのであまりきついことはいいたくないのだが、上記の記事には問題点が多々ある点と、スガシカオの真意が誤って伝わっているように感じるのでここで一筆書かせていただく

私のブログをよく読んでくださっている方なら、上記のBLOGOSの記事を私が全面的に支持するとお思いだろう。

正直上記のツイートの主がスガシカオではなくレコード関係者、レコード会社の幹部あたりが発言したら私も「末期症状」の意見に同調しただろう。

だがスガシカオのツイートをよく読んで、しかも昨今の音楽制作の現場を知っている人間からすると全く違う見解が出てくる。

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2014年5月28日 (水)

AKB商法はもはや潮時ー日本のあらゆる不健全な病巣の凝縮したユニットは解散させるべき

先日の岩手県滝沢市の岩手産業文化センターでのAKBの握手会で起きた男がノコギリを振り回して、川栄李奈と入山杏奈2人が負傷した事件は不幸だった。2人とも命に別状はないというものの頭に傷を負ったという点ではタレント活動の今後の影響が懸念される。ノコギリというのは跡が残るからね。いずれにせよケガされた2人には一日も早い回復を祈る。

それゆえこの事件に関して何か書くことは躊躇われたのと、無差別にノコギリを振り回した男は別にAKBファンでもなく、いわゆる「社会から拒絶された人間の憎悪による無差別犯行」の可能性が高いことからこの事件自体はAKB云々とは無関係である。

とはいえ、私はこの事件は何か象徴的なものを感じる。

ご存じのとおり私はこの記事を書いてAKBファンから相当反発を食らったようだが(笑)..

総選挙の日だからあえて書いてやる。もはや日本人にとって音楽はゴミでしかない、ということだ
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2012/06/post-dc61.html

あえてもう一度いう。私はこのAKBというものが大嫌いである。彼女たち一人一人はの息苦しい雰囲気の中元気に活動しているし、おそらくとてもいい子たちだと思う。だから彼女たち個人一人一人が嫌いなのではない。しかし私はあのユニット?、いやシステム、もっといえばあのビジネスモデルに対して激しい嫌悪感を覚える。

そうしたら果たせるかな私と全く同じ考えをもっていた人がいた

AKB商法の崩壊(Fuck The Fuckin' Fucker !)
http://rock-iine.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27-1

今日は伏字でなくはっきり言うが、AKB 48が大嫌いである。彼女たち一人ひとりが嫌いなわけではない。
意志を持たないことを強要され、またそれを自ら積極的に受け入れるブラック企業丸出しの過剰な同調主義(ボウズ頭事件)、
共同幻想としてのヴァーチャルをいつの間にかリアルと勘違いさせる捻じれた世界観(疑似恋愛性)、
そして為政者の前での媚び諂い(ASEAN首脳会議の夕食会での公演)、などなどシステムとしてのAKB。
この国の現在の不健全なあらゆる病理が凝縮されて、腐臭を放っているのだ。


そして何よりも罪深いのは、「AKB商法」と揶揄されるCDの販売方法である。CDへ付加された握手権や投票権、同じ曲の複数仕様、写真の封入。こうした 「手口」で、同じCDを複数、あるいは大量に購入させるよう売り手側が誘導する。その結果、CDの枚数は売れるが、極端な場合はCDを聴かずに破棄するよ うなケースまで頻発する。それ、コンプガチャと何が違うんだ

<後略>

はっきりいって私はこのブログ記事に100%同意する

あの訳の分からん総選挙という奴も今年はそんなに盛り上がらなかったということもあり、やはり今の状況は誰が見ても下火である。何よりもこの事件が起きたあと少なくとも当分の間はAKBの「主目的(?)」である握手会を開くことは難しいだろう。開催したにしても相当の厳重なセキュリテイをセッテイングせざるを得ない。犯行を模倣しようとするバカも出ないとは限らないからだ。

そしてあらゆる観点からもやはりこのビジネスモデルはどう考えても歪んでいる。

ファンの反発を食らうことを覚悟していうが、そろそろこの醜いビジネスモデル、ファンとアーチストの歪んだ関係、いい加減やめる潮時が来たのではないか。そして上記のブログ主の指摘通り、今の日本の歪んだあらゆる病理が凝縮されているはっきりいっておぞましいといってもいい

それゆえ上記のブログ記事が最後に結んだ言葉で当記事も締めたいと思う。

「音楽」を売らない、「音楽」を愛していないビジネス・モデルなんか崩壊してしまえ。


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2014年5月16日 (金)

音楽制作者、クリエーターとして最高のサウンドを創り続けるー簡単にマネできないオリジナリテイを確立すれば必ず道は開ける

本日うちの会社が一昨年から取り組んでいる海外向けの音楽教材のマスタリング作業のために築地のマスタリングスタジオに行った。そこではお互いペーペーだったころから知っている昔からの旧友がマスタリングエンジニアとして頑張って仕事をしている。

今や予算の関係で殆どのレコーデイング作業を自宅スタジオで行っている私だがマスタリングだけはきちんとしたスタジオで作業している。製品を作り上げる仕上げとしてどうしてもきちんとした音創りをしたいからだ。作業は二時間ほどで終了。

こういうスタジオに入って昔からの旧友と話すと当然業界関係の「雑談」を行う。「雑談」というがこれが結構重要な情報交換になる。

まあ「最近どう?」といった類の話から始まるのだが、音楽業界がこんな状況だからそうそう景気がいい話などあるはずもないが、話を聞くと結構いい仕事をしていたりする。

先日もレコードストアデイズで、今アナログレコードの復活している様を記事にしたが、その旧友も真空管のアンプ、イコライザーを使う等のアナログの機器を導入することによって良質なサウンドを創り上げているため、海外の有名なエンジニアにも認められていっしょに仕事をしているという。アナログサウンドというのは単なる懐古趣味ではなく、最近のデジタルのこじんまりとした変に小さくまとまった音とは違う、アナログの広い音を創ることによってより良質なサウンドを創り上げる腕を身に着けたようである。

勿論その友人はpro toolsやMerging のPyramix等のデジタルコンピューターのスキルを身に着けた上で、このアナログのスキルも駆使している。私もそうだが昔のアナログの技術と最近のデジタル技術の両方を身に着けているため様々なケースに対して対応できる能力がある。

彼とは以前「音を制作する人間として良い音を世の中に出す社会的使命を忘れてはならない」という意味の話をしたことがある。つまり「最高のプロフェッショナルの仕事」をやり続ければ道は必ず開ける、という点である。

昨今のメジャーレコードのデイレクター連中に「最高のプロフェッショナルの仕事」というものを理解、評価できる人間は極めて少ない、殆どいないといっていい。なぜなら彼らはそういうものを教わらずに「売るノウハウ」だけを教えられてきたからである。音楽の良さ、芸術性などの理解など寧ろ排除していったといっていい。しかし海外の最高のプロフェッショナルはまだそれを評価する能力がある。評価してくれる人間は評価してくれるのである。

今や音楽も映像もあらゆるコンテンツも国境に関係なく広がる時代であることは周知の事実である。そして制作もパッケージも日本国内にこだわる必要など全くない。別にエコノミストやIT系の連中のよくいう胡散臭いグローバリズムなどをいうつもりはないが、音楽を始めとするコンテンツには国境がない。これだけは事実である。

だから既存の狭い日本の音楽市場のロジックで音楽制作を語るのはもはやナンセンスである。インターネットが世界をフラットにするというが、結局クリエーターが付加価値を含めた価値のある仕事をするための心がけは1つ

プロフェッショナルとして最高の仕事をする  ということである。

旧友のエンジニアはそれを実施して、今や世界に出つつある。正直ここまで腕のいいエンジニアになるとは思わなかったが

私も作曲家、クリエーターとしてそれを目指そうと思う。

旧友との雑談だったが有意義な雑談だった。

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2014年5月 8日 (木)

ベートーベンのピアノソナタ「熱情」は形式は古くても精神はロックだ

GW中、映画劇伴関係の仕事が一段落したので何を思ったか、たまにはクラシックピアノを真面目にやろうかと思った。(もっとも毎日の練習で指の練習のためにバッハやハノンとかは普通にやっているのだが..)

その中でベートーベンのピアノソナタ第二十三番ヘ短調「熱情」と呼ばれているソナタを弾いてみた、子供の頃ルドルフゼルキンの演奏聴いてめっちゃくちゃ感動+興奮して、それが練習嫌いだった私をピアノ練習に駆り立てた。
、そして久々にこのベートーベンのピアノソナタ第二十三番を弾いていたらこれがやばい、弾きながら自分でどんどん興奮してくる、弾いていくうちにだんだんテンションがメチャクチャ高くなっていくのが自分でわかる。これを書いた時、ベートーベンはかなりラリッてたんじゃないかな、間違いなくアブナイ精神状況でこの曲を書いたと思う。

この曲ーひとことでいえば表面上は「ソナタ」というヨーロッパの古い音楽形式だが、精神は完全にロックしているのだ。いわばピアノでシャウトしているといっていい。ベートーベンが現代に生きていたら間違いなくハードロックやっていただろう、というのが実は私の持論ではあるんだが、この曲なんかそれを象徴する曲かもしれない

音楽を形式論でしかとらえられない、論じられない人には今の私のこの考え方は到底理解できまい。だが音楽の形式なんてものは作曲をする上では実は単なる手段でしかない。そんなものは時代背景やさまざまな条件でどうにでも変わるものだ。だから音楽を形式美、構造美だけで論じる観点に固執するのはナンセンス、というのも私の持論。

ちなみに「熱情」というのはベートーベンがつけたものではない。この曲のイメージを聴いて後世の人がつけたものだ。(月光も同様)ベートーベンの32曲のソナタでベートーベン自ら副題をつけたのは「悲愴」と「告別」くらいしかなかったんじゃないかと記憶している。違っていたら教えてください。「月光」「テンペスト」「ワルドシュタイン」「ハンマークラービア」-殆どが後世の人が勝手につけたあだ名のはず。

このyou tubeのヴィルヘルム・ケンプの演奏は私にいわせれば大人し過ぎる。しかしアップされている演奏では一番まともな演奏しているので紹介する

できればルドルフゼルキンのものすごい演奏を聴いてもらいたいが、それは皆さんでCDを探してもらうしかない。

てなわけで少し音楽のエネルギーをもらいたい気分なのでしばらくこの曲も練習してみることにする。何か得られるものがあるかもしれない。

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2014年3月25日 (火)

佐村河内事件を総括ー単なる「詐欺事件」ではなく日本の音楽文化そのものの問題(今回は特に長文注意)

今や佐村河内の事件よりはSTAP細胞論文の小保方晴子氏の話の方に世間の関心が移っているようだが、この佐村河内別人作曲家事件に関しては単なる「詐欺事件」ではなく、日本の音楽産業だけでなく音楽そのもののありかたについてさまざまな問題を内包しているので、最後にここで総括してこの事件の問題点を整理する必要があると思う。この問題は単に音楽ファンを騙したという単純な問題では決してないためである。悪いが今のマスコミにその問題点を整理する力はないだろう。

1つ1つ整理するとこの事件には以下の点が浮かび上がってくる

1.日本人の「音楽の聴き方」の問題

先日の私の記事にも書いたように関西大学教授高増明氏が指摘しているように日本人はいつのまにか音楽をちゃんと聴かなくなっている国民になっているという点。

どこどこのドラマやCMのテーマソングだから買う。話題になっているから買う、というモーテイベーションがないと音楽を買わなくなっている点、この佐村河内の件にしたって「現代のベートーベン」というキャッチフレーズがなかったらこんなに多くの人が買ったかどうか疑問だ。

作曲ゴーストの問題で新垣氏の音楽はクオリティ的にかなり高いものであるにも関わらずこの事件で音楽そのものの価値が全くなくなったかのような世間の論調

これらを見て1つ言えるのは日本人は音楽を買うのではなく「音楽のシチュエーション」を買っているという点が見えてくる。そして実際にその音楽のクオリティが高いかどうか、いいか悪いかの判断を自分ですることができない。素直に自分が感じていい音楽を選べばいいのにその自信がないため、他人と同じような選択をする日本人ならではの体質

つまり日本人は「きちんと」音楽を聴かない国民になってしまっているという点だ。一部の人を除いて「いい音楽」というものが自分で理解できない判断できなくなっていることがそもそもの背景としてある。

リスナーのせいにするな、という人がいるかもしれないがこの事件のそもそもの大きなファクターの1つであることは残念ながら否定できない。

そしてこの問題は非常に深刻である。自分で自分がいいと思う音楽が判断できないということはつまるところこの国にはもはや音楽文化といえるものが存在しない、ということに等しいからだ。もう一度国民全員が「音楽鑑賞とは何か」ということを基礎から学び直した方がいいかもしれない。

勿論この事件の問題はこれだけではない。まだまだ他のファクターも存在する

2.音楽業界の「体質」の問題

当ブログでもこの件に関してはさまざまな観点から論じている。

卵が先か鶏が先かという話になるがそもそも話題性のみでしか音楽を買わないユーザーを大量に生み出した音楽産業の画一的な量を追求するマーケテイングが原因でユーザーがそうなったのか、それともそもそも日本人のユーザーが最初からそういう体質だから音楽産業がこういうマーケテイングしたのか、どちらが最初なのかはわからない。

しかしはっきりいえるのはテレビのタイアップを中心とするメジャーレコードの画一的なマーケテイング戦略だけが突出して発展してしまい、それがあまりにも長期間続いたために日本の音楽リスナー全体がそういう音楽マーケテイングの手法にあまりにも慣らされてしまっている、という問題も背景にある、それらによる悪影響で日本人の中に自分できちんと音楽を聴くという習慣がいつのまにかなくなってしまった、という面は否定できない。

そしてそれがこのゴースト問題の背景にある。

そもそもなぜ音楽業界がゴースト作曲家、ゴースト作詞家を大量に用意するかというと、「話題性」をでっちあげるために、誰でも名前を知っている、今話題になっている人が作曲(あるいは作詞)した、ということにすれば売れる可能性が高い、と音楽業界は考えているからである。そして少なくとも今回の事件まではそれが営業的に成功してしまっている点が大きな問題。なぜならCDや音楽を、「話題性」のみでしか買わない消費者は確実に存在するからである。実際佐村河内氏のCD作品も「現代のベートーベン」にするために全聾と偽ってまで「話題性」をでっち上げなければ間違いなくこんなに売れなかったであろう。

だがこんなことはクリエーターの権利という観点から見れば本来はあってはならないことである。はっきりいってこんなクリエーターの権利を踏みにじることが大手を振ってまかり通っているのは日本の音楽業界だけであろう。そんなことを当たり前にやっている業界がどの面下げて「不法コピー禁止、違法ダウンロード禁止」などといっているのかいいたい。クリエーターの権利を蔑ろにしている業界にそんなことをいう資格などない。

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2014年3月22日 (土)

佐村河内氏の「調整への復権」について私の見解

またこの関連記事かとお思いかもしれないが、やはり同業者でもあるので..

以下の記事でポイントとなる部分だけを引用させていただく

佐村河内氏が記者会見で力説 「調性音楽の復権」はどのような文脈で登場したか
http://realsound.jp/2014/03/post-342.html

音楽学者の岡田暁生は著書『西洋音楽史』に おいて、20世紀における西洋音楽の行方を三つのモードに区分している。第一に広範な聴衆の支持を犠牲にしてでも「芸術」のエリート性を保とうとする、一 部の前衛的な作曲家たちが選んだ現代音楽。第二に創作面が現代音楽というある種のアングラ音楽と化していくなかで、西洋音楽の「公的音楽」としての側面が 演奏文化に継承されていく「クラシック音楽のクラシック化」 。新曲を楽しむというより固定されたレパートリーについて演奏の差異を味わうという音楽鑑賞の形態は、録音メディアの発達も後押しとなり20世紀に入って 加速度的に進行していくこととなる。そして第三にポピュラー音楽の勃興。娯楽音楽の発信地がヨーロッパからアメリカへと移行するなかで、サロン音楽をルー ツにもつポピュラー音楽がクラシック音楽の受け皿となった。従来ならオペラやサロン・ピアノ音楽などの作曲家になっていただろう多くの人が20世紀におい ては産業音楽に従事するようになったのは周知の事実である。

<中略>

クラシックジャーナルの編集長である中川右介氏はWEB RONZAでこう指摘する。「佐村河内氏は現代の音楽界への異議申し立てとして『自分はあえて昔ながらのロマン派風の交響曲を時代錯誤と分かっているけど 書くのだ』というようなことを言って登場した。それはそれでひとつの考えである。だからそういう考えで書いてそれが売れるのなら、それはある意味でクラ シック音楽業界が見逃していたマーケットの開拓である」

<中略>

しかし騒動前にこれだけの評価と賞賛を集め、普段はクラシックと縁遠いであろうリスナーまで惹きつけたことは事実として忘れてはならない。調性音楽としての完成度を備えた作品が、ポピュラー音楽のように一般のリスナーから歓迎され得ることが改めて示されたのである。 

当ブログの記事を読んで下さった方には私が元「現代音楽」の作曲家だった時代があり、現代音楽という名前ではあっても少しも現代を感じなかったのが私がやめた理由であるということはおわかりだと思う、それは今までの記事で書いた。ここではその点は多くは書かない。

さて上記の記事での「現代音楽」はあくまで先日の私の記事で書かれているアカデミズムの中の「現代音楽」について論じているが、実はこれだけではこの問題を論じる上では片手落ちである。先日の私の記事アカデミズムの「現代音楽」はポストモダン以降の音楽に殆ど影響を及ぼさず、反アカデミズムの「現代音楽」はヒーリングミュージックや環境音楽、テクノミュージック等のクラブミュージックに大きく影響を与えたことを述べた。上記の記者にとって反アカデミズムの「現代音楽」はもはや「クラシック音楽」とはいえないため議論の対象外にした可能性があるが、しかしそれでは現代の音楽の諸問題を語る上で非常に視野の狭い議論になってしまう。

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2014年3月 9日 (日)

CDショップ大賞はレコード会社と完全に決別すべき

先日所用で伺えなかったが3月6日(木)、Zepp TokyoにてCDショップ大賞及びライブが行われたという。

いずれも非常に質の高いライブだったらしく、友人のI氏も四時間立ちっぱなしでも全く苦痛に感じず、楽しかったという。日本で殆ど唯一健全な音楽への授賞式といっていいだろう。運営も大変だろうが是非これを続けていただきたいものである。

念のため今年の受賞者は以下の通り

大賞           「予襲復讐」 マキシマム ザ ホルモン / VPCC-81770
最優秀新人賞 「DOPPEL」 KANA-BOON / KSCL-2315

              「僕がCDを出したら」 KANA-BOON / RCDA-1030

洋楽賞          「NEW」 ポール・マッカートニー / UCCO-3048

http://www.cdshop-kumiai.jp/?page_id=5126

ちなみに代表のS氏も喜んでいたがtwitterCDショップ大賞についてこんなつぶやきがあったという

「今ある中で一番グラミーに近いのはCDショップ大賞だろう。ここでノミネートされた作品と、レコード大賞(昔ではなく今の)やゴールドディスク大賞を比べてごらんよ。広告代理店は日本の文化をおとしめてないか?」

上記のつぶやきは一般リスナーのつぶやきだが、まさにこのツイートが全てを語っている。

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2014年3月 5日 (水)

音楽をきちんと聴かなくなった日本人、「いい音楽」を自分で選べない日本人

こういうタイトルだとまた反発ーとりわけネットのヒマ人連中にとっては恰好の「荒らし」の対象になるーを受けるかもしれない。

しかし例の佐村河内事件にこだわるわけではないが、やはりあの事件が起きたこと、そしてJ-popシーンでは当たり前のように行われているゴースト強要、それら全ての背景には日本人の音楽に対する「聴き方」「選び方」というのも大きく影響していると実はいわざるを得ない。

一般のリスナーのせいにするな、などという人がいるかもしれない。しかしここに日本の現状を的確に分析された関西大学教授経済学者で音楽好きでも有名な高増明氏のThe Jouranal のインタビューを読むと、やはりそれも現在の日本の音楽状況に大きな影響を及ぼしているといわざるを得ない。

■高増明:日本のポピュラー音楽って大丈夫なの?──AKBや佐村河内守現象の背景にあるものとは
http://ch.nicovideo.jp/ch711/blomaga/ar472809

一部抜粋引用させていただく。例によってこの記事も長文になります。

<前略>

最近の日本の音楽についての危機感が感じられます

そうですね。90年代から始まって、特に2000年以降の日本のポピュラー音楽は世界の流れから完全に孤立して、ガラパゴス化しました。80年代までの日本の音楽って、おもしろくて水準も高かった。ロックだとFlower Travellin' Band 、サディスティックミカバンド、YMOやPlastics、LOUDNESS、ジャズでは渡辺貞夫、日野皓正、渡辺香津美、歌謡曲でも坂本九、ザ・ピーナッツ、沢田研二とか。世界に発信する力もありました。それが、AKBと嵐だけになってしまった理由を考えようと思いました。「きゃりーぱみゅぱみゅが世界的に人気」だとか「AKBは世界を制覇する」とかウソですよね。日本は、アメリカやヨーロッパとはまったく異なる状況になっています。

──なぜそうなったのでしょう

日本経済の停滞とそれによる社会や文化状況の引き籠り化、ガラパゴス化というのが一番大きな理由だと思います。バブルが崩壊した90年代以降、人々は不安になって、先端的なもの、ハイカルチャーと拮抗するようなサブカルチャーを楽しむ余裕がなくなってきました。企業もビジネスにならないので、切り捨てていきます。残ったのは、大衆的な嗜好に合致した音楽だけです。

それから、日本人は不安なときに他人と同じような選択をしますよね。電通は、これを「鏡衆」と呼んで、ビジネスに利用しようとしているのですが。結果として、「おたく」的なものと「ヤンキー」的なものだけが残ってしまった。このような傾向は、音楽だけではなく、アニメや政治も同じです。知性とか教養が必要な文化・思想というのは、どんどんなくなっていくというのが今の日本の状況です。「俺にはおもしろくない!」「俺は嫌いだ!」しかないわけです。簡単に判断するまえに「もっと勉強しろよ!」と思います。この点については、インターネットによってヒエラルキーが崩れたということもあるのですが、海外では客観的な評価がまだしっかり残っています

<中略>

──音楽は人気があるのに、なぜCDの売上は下がっていて、メジャーからデビューしても食えないのでしょう?

インターネットを理由にする人がいますけれど、それは間違っています。アーティストや音楽に対するリスペクト、思い入れがあればアルバムを買うはずです。 高齢化も違います。50代、60代の人は、若い世代よりも音楽に影響を受けて育ってきていると思いますが、そのような世代も音楽を聴かなくなっています。 それだけ「音楽に価値がある」と日本人が思わなくなっているということでしょう。AKBのように、CDは音楽ではなく、握手券として購入されているわけで す。

──どうしたら、いいのでしょうか?

「良い音楽」を創り出す人が食べていけるようにすることが一番重要だと思います。今は、YouTubeなどでとりあえず何でも聞けるわけです。今の時代の 音楽は、経済学でいうところの「公共財」に近い性質をもっています。公共財とは、たとえば道路とか公園のように、誰でも無料で消費できるし、他の人が消費 しても自分の消費に影響が及ばない財のことです(厳密に言うと、道路や公園も公共財には、あてはまりませんが)。このような財は、市場メカニズムではうま く取引ができないのです。基本的には、政府が生産するか、政府がお金を出して民間に生産させるしかありません。音楽もそれとほとんど同じ性質を持っているわけですから、政府が音楽税のような税を徴収して、それをアーティストに分配することを考えなければいけないと思います。アーティストを育てていく努力が 必要だし、音楽は、今やそれが必要な財になってきています。

<中略>

フランスは文化を国家戦略のなかに位置づけていますから、文化に大きな支出をしています。韓国も、K-Popで「男性優位」的な国のイメージを変えることができましたよね。日本の文化予算は、フランスや韓国よりもGDPに対する比率でかなり低くなっています。

<中略>

──それに関連して、佐村河内さんの事件はどう思われますか?

あれも、日本人が音楽をちゃんと聴かなくなっているということです。現代音楽なんかやっていても食っていけないわけです。ところが、テレビが取り上げて 「耳が聞こえない作曲家の美談」をつくりあげると、とたんにお金が入ってくる。著作権って登録が必要なわけではなく、曲を作った時点で、自動的にその人に与えられるわけです。ですから、著作権、正確には著作者人格権は、新垣さんにあります。新垣さんは、著作者人格権を侵害されているということになります。 ただし、著作権は譲渡できますから、お金の問題はまた別です。

日本人が「良い音楽」をどんどん聴かなくなっていて、政府もそれを保護したり支援したりする気もない。テレビに出ればお金が入ってくる。それが生んだ事件ですね。

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2014年3月 1日 (土)

改めて私の「現代音楽」観ー表現の可能性はもはや「現代音楽」にはない

2月はメチャクチャ忙しかったが3月に入ってようやく一段落

例の「作曲家ゴースト」問題で世間が大騒ぎしたのもつかの間、本当に日本人って熱しやすく冷めやすいというか、もう既に「過去の話題」として片づけられ始めている。

だが一応同業者がからむ問題なのでこの点だけは少しこだわって語ろうと思う。ここで問題にするのはいわゆる「現代音楽」というジャンルの音楽、それもクラシックなアカデミズムの流れに沿った「現代音楽」という様式(といっていいと思う)の音楽に対するもので、はっきりいってこの記事ではその批判記事になる。かなりどきつい表現が入っているのでそういう表現が苦手な方はこの記事を読まないでいただきたい。

もうだいぶ前になるが以前こういう記事を書いた

■なぜ私は現代音楽をやめたか
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2006/04/post_8725.html

ひとことでいえば、私が「現代音楽」をやめたのは「現代音楽」という名前ではあってもはっきりいって少しも「現代」を感じなかったからである。悪いが新垣氏ー「現代音楽」の重鎮である故三善晃氏の愛弟子だがーのやっている「現代音楽」などは私にいわせれば名前は現代でも古い時代遅れの音楽にしか思えないのだ。こんな音楽に自分の生涯をかけるのはアホらしいと思ってやめた。一言でいえばそれがやめた理由だ。

しかし一方で、じゃあこの「現代音楽」は全く意味のないものなのか?というとそれも違う。それには「現代音楽」というものをもう少し詳細に語らないと理解できないかもしれない。

ひとくちにジャズとかロックでもその中でいろんなスタイルの音楽があるのと同様、「現代音楽」といってもいろんなものがある。大きく分けると2つの流れがある。ひとつは新垣隆氏などがやっていたクラシックのアカデミズムの流れに沿った「現代音楽」であり、もう1つはそのアカデミズムの中に属さない、反アカデミズムといっていい「現代音楽」である。前者は新垣氏を始め師の三善晃、松村貞三等々、クラシック音楽の作曲技法をベースとした音楽で、後者はジョンケージ偶然性の音楽、プリペアードピアノやリビングルームミュージック(空き缶やいわゆる「楽器」でないものを楽器にする音楽)であったり、シュトックハウゼン電子音楽(今や死語だが..) ピエールシェフェール「ミュージックコンクレート」(これも死語)、イアニスクセナキスの「コンピュータ音楽(といってもmidiによるものではなく数学の情報理論や乱数使用の数学的技法による作曲)」などがある。

ステイーブライヒ
テリーライリーラモンテヤング等のミニマリズムも後者の反アカデミズムの「現代音楽」の中にいれていいだろう。

このアカデミズムの「現代音楽」反アカデミズムの「現代音楽」の間には決定的な違いがある。

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2014年2月 9日 (日)

また別人作曲事件についてー「現代音楽の作曲家」の「商用音楽」への偏見を業界関係者につけこまれたのが原因

いささかこの事件、書きすぎと自分で思わないでもない
ただ音楽のジャンルが違うとはいえ、一応同業者であるという点もあり、どうしてもいろいろと思うところがある、今日の記事は以前「現代音楽」というものに関わったことがある人間としての記事を書かせていただく、というのもこの件については同業者ーとりわけクラシック系の作曲家がそれぞれの見解を述べているが、クラシック系の人たちの見解にも正直違和感を感じるのだ。

勿論新垣氏をユーザーやファンを騙した「共犯者」のようにいうのは筋違いである、という点での見解は一致している。だがそこには現代音楽系と私のようにポップスや彼らのいう「商用音楽」に関わる人間としての意識のギャップが大きいと感じた。

例えば以下の記事がある

偽ベートーベン事件の論評は間違いだらけ-あまりに気の毒な当代一流の音楽家・新垣隆氏
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39905

<前略>

週刊文春を手にする多くの読者が、「作曲科を出たけれど食べられず、ゴーストライターをさせられていた売れない芸術家」のように新垣君を誤解しそうな文面なので、これを真っ先に否定しておかねばなりません。

 新垣隆君は、日本で芸術音楽の作曲に関わる者で知らない人のない、彼の世代のトップランナーの1人として20代前半から注目されてきた芸術家です。

 雑誌の記事には事情を知らないライターの「分かりやすいストーリー」で「ピアノの腕前もプロ並み」などと書かれていますが、とんでもないことです。

 彼はプロフェッショナルのピアニストを養成するうえで最も高度に教育指導できるピアノの教授者で、何千人という学生が彼の教えを受けてピアノ科出身者としてプロの仕事をしています。音楽家としての彼の挌は国際的に見ても超一級の折り紙がつけられるでしょう。

<中略>

ちなみにここで、文春記事はいかにも現代の日本社会が陥りそうな誤った観点で「芸術音楽を戯画化しているので、一本釘を刺させてもらいます。こんな素人談義で新垣君のような才能にあれこれ言われては、冗談にもなりません。記事は、

 「一般人には理解しがたい不協和音を駆使する現代音楽の作曲家である以上、その作品が日の目を見ることは本人ですら想像できないのが、日本のクラシック界の現実だ」

 以下、よく聴いていただきたいのです。 私自身も含め、音楽そのものの可能性のフロンティアでものを作ろうとする作曲の人間にとっては「予定調和」をなぞるほど恥ずかしく、非創造的な「仕事のやっつけ方」はないのです。

 こういう表現で新垣君が100%合意してくれるかは分かりませんが、言わんとすることは通じるでしょう。

 世間で流通する商用の音楽は、既存の書法の使いまわしでできています。その方が耳に親しみやすいし、ヒットもする。例えば連続ドラマ「あまちゃん」の音楽はよくヒットしました。ウイットとして面白いとも想いますが、そこに専門人は独自の新たな労作を見出しません。

<中略>

数万円のギャランティで、この「断片から楽曲を組み上げ、オーケストレーションして納品する」仕事を請け負った新垣君に対して、偽ベートーベンはこんなふうに言ったそうです。

 「この作品はぼくの名前で発表したい。君の名前は演奏家としてクレジットするし、将来必ず引き上げるから、しばらく協力してほしい」

 これに対して新垣君は、

 「私は、お金とか名声が欲しいのではありませんでした。(偽ベートーベン)の依頼は現代音楽ではなく、調性音楽(和音をベースにした音楽、と注が ついていますが、週刊文春としてこういう表現しか取れなかったのでしょう。これは誤りですが)でしたから、私の仕事の本流ではありません」

 この「私の仕事の本流ではありません」という短い一言に、多くの本質が集約しているのです。

 つまり、自分自身が一から創意を持って創作する真剣なチャレンジとしての「仕事」(ライフワーク)ではなく、初歩的な、既存の、別の表現を取れ ば、さんざん手垢のついた既成のスタイルでの楽曲書き、これは言ってみれば、「作曲課題の<実施>」に近いものと言えるでしょう。

 音楽課題の「実施」という言葉は、受験などしたことがある人はすべて知っており、そうでない人は一切知らない「方言」の代表と思います。

<中略>

「彼の申し出は一種の息抜きでした。あの程度の楽曲だったら、現代音楽の勉強をしている者だったら誰でもできる。どうせ売れるわけはない、という思いもありました」

 要するに余技ですよね。わざわざ自分の名をつけるまでもない、調性で書いた気の利いた小品。こういうのが息抜きになるのは、本当によく分かります。正直私自身も、そういう気軽な小品を書くのが嫌いでありません。また名前をつけるのに抵抗があることが少なくありません。

<後略>

長いので残りはリンク先を読んで下さい

 

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2014年2月 7日 (金)

続、佐村河内別人作曲問題ー「図形楽譜」に関する解説と「売るためには」作曲家作詞家の人権を蔑ろにしてもかまわないという音楽業界の体質の問題

昨日の記事から本日実際に作曲した新垣氏の会見等さまざまな情報が出てきた。

結論からいうと佐村河内氏が「何もやらないで」全て新垣氏が作曲した、というのはたぶん正しくない。いや、以下の画像が事実佐村河内氏が実際本当に書いたものだとすると事情が全く違ってくる

この画像をみて「訳の分からない」「こんなの誰でもできる」とかいろいろと誤解をする人がいたようなので、そこは一応音楽の専門家の立場から違うということは云っておこう

問題となっている「指導書」だが..

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文字部分が小さくもう少し精査しないとわからない部分があるが、これは皆さんのよく知っている楽譜ではないかもしれないが、実はこれは立派に楽譜といっていい

こういうのを図形楽譜というのだが、実は現代音楽ではよくこういう楽譜を書くことがある。

Fontanamix

ジョンケージのFontana Mix

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Roman Haubenstock の3人のためのコンチェルト

何のためにこんな楽譜にするかというと、要は既存の記譜法では表現することが不可能な表現があるためであって、そのためそれを図形化して表現する。いわゆる電子音楽(もはや死語だが)の黎明期にはよく使われた手法である。

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2014年2月 5日 (水)

佐村河内守別人作曲問題ーこれを機に作曲家へのゴースト強要の音楽業界の悪慣習を廃止せよ!! この問題をウヤムヤにするな!!  

作曲家の端くれとしてこの件は発言せざるを得ない

さてテレビマスメデイアでも報道されているこの事件。

■「全聾の作曲家」佐村河内守氏、別人が作曲
http://www.asahi.com/articles/ASG25343JG25UCLV003.html

「全聾(ろう)の作曲家」「現代のベートーベン」として知られる佐村河内守(さむらごうちまもる)さん(50)が、十数年前から別人の男性に頼んで作ってもらった曲を自分単独で作ったと発表してきたことがわかった。代理人の弁護士が5日、明らかにした。レコード会社は、CDの出荷停止を決めた。

CD出荷停止、公演も中止

実際作曲したのは桐朋学園の作曲学科の講師だそうだが、

はっきりいってこのニュース自体は全く驚かなかった。こんなことは20年近く前から音楽業界では「当たり前」だったわけで、これが問題になるのなら某A社とか某KT氏なんかどうなっちゃうんだろうね。そこでは当たり前のようにゴースト強要が行われていたわけで.. なぜか誰もそのことに触れないのか不思議でならない。今やシロウトでもこういうことがあることぐらい知っている。はっきりいって何をいまさら、というのが正直な印象だ、

ポップスとクラシックでは違うなどという人がいるが、ではポップスなら許されるがクラシックは許されないのか? とんでもない差別である。ジャンルこそ違えど同じ音楽をクリエイトする仕事である。何にも変わらない

もしクラシックでそういうことが起きたから深刻というのなら、だったらなおさらのことこういうゴースト強要などという音楽業界の悪慣習をこれを機会に廃絶すべく、音楽業界の実態をこれを機に徹底調査すべきだ。はっきりいおう。「有名アーチストの曲が実はゴースト」なんて例が面白いくらいに出てくるはずだ。

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2014年1月27日 (月)

あまりに対照的なグラミーとレコード大賞の現状ーグラミー2014年を見て

本日アメリカ、ロサンジェレスのステイプルセンターにてグラミー賞の授賞式が行われました。主な受賞者は次の通り

最優秀レコード   Daft Punk    Get Lucky

最優秀アルバム  Daft Punk  Random Access Memories

最優秀曲      Royals   Jeff Bhasker, Pink & Nate Ruess,
                  songwriters (Pink Featuring Nate Ruess)

最優秀アーチスト  Macklemore & Ryan Lewis

最優秀ソロアーチスト  Royals

最優秀デユオ      Daft Punk    Get Lucky

あと日本人ではクラシックの分野ですが日本人のバイオリニスト五嶋みどりさんがグラミー受賞しています。
■五嶋みどりさん、グラミー賞獲得=バイオリン協奏曲演奏アルバムで
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_date1&k=2014012700073

Daft Punk が三冠ですね。プロデユーサーはナイルロジャースです。大御所健在ですね。ステージでギターも弾いてくれました。

それにしても毎年グラミーはいろんなコラボレーションを見せてくれましたが今年もずいぶんやってくれました。

まあグラミーとレコ大など比べるべくもない。といいますか同じテーブルで論じること自体がはっきり言ってグラミーに失礼だと思いますが、グラミーの授賞式はエンタテインメントとしてたとえ自分が興味のない音楽ジャンルでもじゅうぶんに楽しめるのもであるのに対し、レコ大は見たあと「業界の談合」「事務所の力関係、裏取引」(今やシロウトでもそのことを知っている)などが見えてしまい、見たあと白々しさが残るだけです。演奏される曲もつまらないし見ていて楽しかったなんてのは全くありません。今までは「業界人の義務感」として見ることが多かったですが、最近は見ること自体がもはや苦痛になってきました

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2014年1月20日 (月)

音楽界の良心ー佐久間正英さんを悼む

昨年の4月に衝撃の「癌」への闘病を公表して以来、それでも日本の音楽界に関して様々な警鐘をならしておられた佐久間正英さんが、1月15日の深夜、亡くなっていたことがわかりました。

Sakuma11

■佐久間正英氏が逝去

http://natalie.mu/music/news/108147

佐久間正英が1月15日深夜26:17に亡くなった。61歳だった。

2013年4月にスキルス胃がんと診断され、同年8月にそれを公表してからも治療に励みつつ音楽の仕事を続けていた佐久間正英。10カ月におよぶ闘病生活 を送ってきたが、1月15日の夜に容態が急変し、そのまま静かに息を引き取ったという。葬儀は本人の遺志に従い、近親者のみでの密葬として執り行われた。

佐久間正英は四人囃子やPLASTICSのメンバーとして活躍し、その後は音楽プロデューサーとしてBOOWY(2つ目のOは/付きが正式表記)、 GLAY、JUDY AND MARYほか数多くのバンドをプロデュース。30年以上にわたり日本の音楽シーンを牽引してきた。なお、3月5日には佐久間正英が携わっている楽曲を集めた2枚組コンピレーションアルバム「SAKUMA DROPS」がリリースされることが決定している。

残念ながら佐久間さんとは直接の面識はありませんでしたが、佐久間さんの発言は当ブログにて多く引用させていただきました。昨年末一時的にプラスチックスが復活して大変もりあがった矢先だけに本当に残念です。

本当に61歳は若すぎます。
心からご冥福をお祈りいたしますと同時に、音楽の世界を良くしようという佐久間さんの遺志を我々残されたものが引き継いでいかねばならないと思います。最後まで音楽界の現状に対する警鐘を鳴らしておられました。

と同時に佐久間さんを始めとする良心的な音楽関係者の度重なる警鐘にも関わらず、現状の改革を頑ななまでに拒否するレコード会社、大手音楽制作会社に対し絶望を禁じ得ません

まさに日本の音楽界の良心、と言っていい方を失いました。

合掌

また今日は偉大な指揮者のクラウデイオ・アバードも亡くなったようです。訃報が続きます。

■指揮者のクラウディオ・アバド氏死去 80歳<
http://www.asahi.com/articles/ASG1N66G6G1NUHBI02N.html

ご冥福を改めてお祈り申し上げます。

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2014年1月17日 (金)

タイアップ状況異変!! クオリティの低いメジャー会社の音源と番組に合わない曲不要論台頭

もう昨日になるが、友人のアーチストとの打ち合わせ、その中で面白い話を聞いた。その友人アーチストはインストながら昨年地上波のニュース番組のテーマ曲タイアップを取った。そしてその取った時の話が実に面白い。

いうまでもないが、音楽事務所やレコード会社で相も変わらずタイアップを取るのに血眼になっている。そのアーチストのタイアップ番組の局はテレ朝だけどプロデユーサーの方にはくさるほどのサンプル音源が送られてきたらしい。しかしそのプロデユーサーいわく「いい音源が一曲もなかった」という。

おそらくこのプロデユーサーの元にはどこどこの事務所、あるいはどこどこのレコード会社の音源をタイアップに使えといった「圧力」が相当あったと思われるがそのプロデユーサーは全部それをはねのけ、結局プロデユーサーが「一番イメージに近い」といったその友人のアーチストの音源を使い昨年の9月から流れ、現在も流れている。

ドラマ「半沢直樹」はご存じの通り「テーマ曲」のタイアップを一切使わなかった。これは番組のイメージに合わない曲を使うくらいなら、タイアップによるテーマ曲などない方がいい、という考え方だ。

http://gendai.net/articles/view/geino/143990

演出の福澤克雄氏は、半沢直樹と同じ日曜劇場「華麗なる一族」(07年)でも、服部氏の音楽を使っていた。確かに、チャラチャラした主題歌、挿入歌がないほうが、重厚感もテンポも出る。芸能評論家の肥留間正明氏が言う。

これまでのドラマは、レコード会社とタイアップするなど、主演俳優の曲を主題歌にしたものが多かった。しかし、半沢直樹はそうした制作サイドの都合ではな く、視聴者のためのドラマ作りにこだわっている。それが功を奏したのだと思います。主題歌がないことで、一見地味ながら実力派俳優たちの演技をしっかりと 見られるし、引き込まれていく。裏のない『正統派ドラマ』だからこそ受けているのです」

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2014年1月12日 (日)

音楽マーケット異変あり! アメリカで音楽配信衰退の兆しとアナログレコード売上急増中

、とまあITギーグ、ITジャーナリスト系の人たちの神経を逆なでするようなタイトルだけど.(笑)、、

少なくともネットでは音楽のマーケットは音楽配信こそが今後の中心でもはやCDを始めとするパッケージはもはや無用の長物である

こういう論調が主流だったしおそらくそれを信じて疑っていない人の方が多いのではないだろうか?

勿論サブスクリブションによるストリーミングサービスも今後の形だが、まだ日本では本格サービスが始まっていない(但し未確認情報だけどSpotifyが近日日本でサービスを開始するという情報もある)ので日本ではあけても暮れても音楽配信である、とお考えの人も多いだろう。

そういう人たちから見ればこの事実は受け入れがたいものかもしれない。

■米国でデジタル音楽販売が初の減少。アナログレコードは続伸
http://www.huffingtonpost.jp/engadget-japan/-billboard_b_4547023.html?utm_hp_ref=tw

<前略>

ビルボード Hot 100 などのヒットチャートで知られる Billboard ですが、親会社ニールセンの Nielsen SoundScan などを通じて、実店舗やオンラインでの販売データも集計しています。音楽のデジタルダウンロード販売数の減少は、ビルボードによれば集計開始 (iTunes Store 開店) 以来初。

リンク先のビルボードによると、米国での2013年のデジタルダウンロード音楽販売数は、曲単位で前年比マイナス5.7%の13億4000万件アルバムでは前年比マイナス0.1%の1億1760万件。

デジタルダウンロードの減少を把握する上で参考になる数字をいくつか引けば、物理メディアを含むアルバム全体の売上は前年比マイナス8.4%の 2億8940万枚。CDは前年比14.5%落ちて1億6540万枚。

一方で Vinyl (アナログレコード盤) は、前年の455万枚から600万枚へと引き続き売上を伸ばしています。
<後略>

Statistainfographic_1465_vinyllpsa

図 アメリカでのアナログレコード(Vinyl)の売り上げの動き

もう1つ上記のグラフに関する記事

レコードが驚くべき復活を遂げていることが分かる1枚のグラフ

http://newclassic.jp/archives/6367

 

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2013年12月31日 (火)

年末になって訃報ー大瀧詠一さん急死

年の瀬に入り2013年もあとわずか、という時期にできれば嘘であってほしい訃報が入りました。

大瀧詠一さん急死 65歳「はっぴいえんど」などで活躍
http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312310018.html

それまで洋楽一辺倒だった私が日本のバンドに興味を持たせてくれたのが「はっぴいえんど」でした。リンゴを食べているうちに倒れられたとの話ですが、直接の死因は「解離性動脈りゅう」だそうです。

まだ65歳、あまにり若すぎます。

つい最近まであんなに元気に活動していたのに...
ショックです。
ご冥福をお祈りいたします。

ミュージシャンで音楽プロデューサーの>大瀧詠一(おおたき・えいいち)さん=本名・大瀧栄一=が30日、死去したことが分かった。65歳だった。

警視庁福生署や所属レコード会社によると、30日午後5時半ごろ、自宅で果物を食べていたところ、急に倒れ、家族が119番通報した。青梅市内の病院に救急搬送されたが、解離性動脈瘤で死亡したという。通夜、葬儀などの日程は未定。

 大瀧さんは、細野晴臣さんや松本隆さんらとともにロックグループ「はっぴいえんど」で活躍。ソロに転向し、「君は天然色」「幸せな結末」などのヒット曲を出した。

 プロデューサーとしても、山下達郎さん、大貫妙子さんのシュガー・ベイブに楽曲を提供するなど活躍。松田聖子さんの「風立ちぬ」、森進一さんの「冬のリヴィエラ」、小林旭さんの「熱き心に」などもヒットした。

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2013年12月30日 (月)

音楽業界の"今"と"これから-音楽文化、コンテンツの未来のありかたについて

2014年もいよいよ明日で終わる。

基本的には昨年、今年とやってきたことをさらにステップアップして行こうというのが基本姿勢だが、同時に今後の音楽文化のありかた、クリエーターとしてこれからの新しい音楽コンテンツはどのようなものであるべきか、について考えを構築していきたいと考えている。

そんな折昔からの音楽業界の知り合いで「ミュージックソムリエ協会」を主宰する鈴木氏がBLOGOSで音楽業界のありかたについて語ったインタビューがあるので紹介したい。

「メジャーレコード会社は、もう新曲を作るべきじゃない」〜音楽業界の"今"と"これから"
http://blogos.com/article/76769/?axis=&p=1

共感する部分が多いので以下に一部抜粋、引用させていただく

ラジオの世界でも、例えば番組で放送する曲の枠が5曲分あるとしたら、3曲は”政治”で最初から決まっていたりします。聴取者に聞いて欲しい曲だけを放送することはできない。 

鈴木私どものやっている、「ミュージックソムリエ」資格(後述)の規約の中に、「レコード会社からの金銭的インセンティブをもらってレコメンドした際は資格を剥奪する」という項目があります。1度でもやったらダメですよと。

かつては一般のリスナーも、騙されることにある種の快感を覚えていたんです。パワープレイを何十回も聞いて「ああ、今コレが仕掛けられている曲なんだな。 じゃあ聞かなきゃ」と動いた。雑誌でもテレビでもラジオでもそれが成立しました。しかし今は「ステマでしょ?」の一言で嫌われてしまう。

それを容認していたこと、そんなことやってるから音楽業界はダメになったんだという人たちもすごく増えてきています。

<中略>
こだわりを持ってアナログ盤で聞く人たちの年齢層は比較的高めなのではないかと思います。年齢層別に戦略を変えていくということでしょうか。 

鈴木そこで私達が実施している「ミュージックソムリエ」があります。やっぱり、年を重ねるにつれ、どんどん音楽からは離れていくものじゃないですか。そういう人たちに生活に寄り添った音楽との出会いの場を作る、ということができる人たちを育成するのです。

音楽はどんどん生まれてくるし、過去のアーカイブは消えていくわけでもなく膨れ上がっていく。ネットが生まれる前と後で情報流入量だけでも1000倍近くなっているそうです。とすると、聞ける音楽がどんなに莫大にあっても、何を聞いていいかわからなくなっていくだろうと。

だから、きちんとレコメンドができる人がいないといけない。今目の前にいるこの人が求めている音楽はこれでしょ、これが好きなんでしたら恐らくこちらも好きになりますよ、という知識が求められます。

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2013年12月 7日 (土)

民族楽器(ケーナ)のレコーデイング

来年4月からオンエア予定の番組のテーマ曲のためのレコーデイングを本日行いました。

テレビとはいえBSでウルトラ低予算の番組、南米の旅行案内番組なんですが、いくら低予算とはいえ、公共の電波で全国オンエアですから、やはりソフトシンセだけで作ってしまうのは自分でいかがなものかと思ってました。

今回は南米ーとりわけペルーからアンデス地方の旅番組ということで、南米の民族楽器ケーナ(写真)を使いました。

Quena2

ケーナは竹でできていて日本の尺八に似た楽器です。

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2013年10月30日 (水)

CDショップ大賞の運営が「クラウドファンデイング」に

もうご存じの人も多いと思うが日本の有名な賞の殆どは業界関係者の意図によって操作されている。そこには「協賛」している会社のアーチストが受賞するのが協賛金を払う以上当然である、と考える風潮が当たり前のように存在している。そのアーチストがどれだけ多くのファンを魅了したか、とかそのアーチストが日本の世相を反映しているか、などというのははっきりいって全く無関係である。つまりレコード大賞をはじめ放送音楽大賞、その他日本の主要なレコードに関する賞は完全に「音楽業界ムラ社会」によって100% 操作されているものである。これはもはや一般視聴者にとっても規制の事実として知られている。

こんな考え方がまかり通っているのは世界でも日本だけである。例えばグラミーなどはNARAS(ナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス (The National Academy of Recording Arts & Sciences, Inc))会員の純粋な得票数で決まる。NARASは会員の会費とスポンサー(音楽業界以外のスポンサー)で賄われており,言うまでもないが欧米で最も権威がある賞である。

権威がある賞であるがために可能な限り公正な得票になるシステムになっており、得票者には発表までに厳重な箝口令が敷かれ、得票には公正を期すために逆に同じ業界は寧ろ関与させない。そういう「業界の意思、操作」が反映されないシステムであるからこそ世界で最も権威ある音楽賞であり続け、ノミネートされることは最も栄誉あるになる、NARASはそういった誇り高い精神で運営されている。映画におけるアカデミー賞もこれと同様なシステムで運営されている。

残念ではあるが日本の音楽賞にはこういった誇り高い精神はもはや全く見られない。原子力などと同じく「業界ムラ社会の論理」がすべてに優先される社会となってしまっている。そのような賞にはもはや権威などない。権威があると思っているのは「ムラ社会」のメンバーだけである。

CDショップ大賞は私がしる限りそのような「ムラ社会」の論理に左右されない日本で殆ど唯一の賞といっていいかもしれない。そしてその運営にあたり「業界ムラ社会の論理」による「圧力」に碧へきとした日本ソムリエ協会がこのような方策を打ち出した。

「第6回CDショップ大賞2014」サポーターを一般募集
http://www.musicman-net.com/business/30255.html

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2013年10月28日 (月)

また偉大なミュージシャンの訃報 ルー・リード死去

週明けになってのっけから信じたくない訃報が飛び込んできました。偉大なミュージシャンの訃報。今でも嘘であってほしいと思っています。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドからのファンでした。

■ルー・リードさん死去 米ロックミュージシャン 71歳
http://www.asahi.com/articles/TKY201310280001.html

1960年代から70年代に「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」のリーダーとして活躍し、後のロックやパンクに大きな影響を与えたミュージシャンのルー・リードさんが27日、米ニューヨーク州サウサンプトンで死去した。71歳だった。AP通信によると、5月に受けた肝臓移植の関連の病気が原因という。

 ニューヨーク出身。60年代半ばからジョン・ケイルさんらと一緒にヴェルヴェット・アンダーグラウンドとして活動し、ギターとボーカルのほか、作詞作曲も担当した。67年には、ポップ芸術家の故アンディ・ウォーホルさんの支援を受けてレコードデビュー。商業的にはほとんど成功しなかったが、「ヘロイン」「毛皮のヴィーナス」など、前衛音楽にも影響を受けたメロディーと、麻薬やセックスを正面から取り上げた歌詞を組み合わせた曲が話題となり、多くの音楽家に影響を与えた。

 70年にバンドを脱退した後もソロ活動を継続し、「トランスフォーマー」「ニューヨーク」などのアルバムを発表。日本のファンも多く、来日公演は複数回行った。

肝臓移植していたんですね。


とても残念です。ご冥福をお祈りいたします。

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2013年10月26日 (土)

新しい音楽配信の潮流、ライブを高音質で配信ーこれは私もやってみたい。

久々に面白い情報が入ったのでこのブログでも書かせてもらいます。i-tunes等の音楽配信とは全く違う、新たな音楽配信の潮流になるかもしれません。

■RME Premium Recording
http://www.synthax.jp/RPR/

世界中のどこかで、毎日毎晩素晴らしい演奏が行われています。
ただし、記録されて世に広められ、後世に残されるのはごくわずか。
多くの名演はその場に居合わせた人の記憶にしか残らない存在でした ─ これまでは。
RMEが提唱するMADIを活用したライブ・レコーディングは、収録にかかる機材と費用を大幅に削減し、ライブ・レコーディング作品制作への障壁を一気に下げることを可能にしました。

RMEを使用して録音された、色付けのない透明無垢なサウンドで
演奏会場の空気感さえも余すことなく録り込んだレコーディング作品を
録れたての音を産地直送さながらに、余分な加工をせずにユーザーの再生環境へ
届けることを基本理念とし、録音段階から24bit/96kHz以上の真のハイレゾ・コンテンツを
供給するために、私たちはこのレーベル ─ RME Premium Recordings ─ を設立しました。

e-onkyo music サイトから11月1日提供開始

http://www.e-onkyo.com/music/

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この機材を使ってレコーデイングするらしい

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2013年10月19日 (土)

新しい音楽コンテンツのありかたを模索するサイト"trick-music.com" 立ち上げとその意図について

以前から少しお知らせしていた新しいサウンドコンテンツのありかたを模索するウエブサイト「音のイリュージョンー錯聴トリックミュージック」を本日オープンさせました。
http://www.trick-music.com/

これは耳の錯覚や「仕掛けのある音楽」や「音のパズル」を始めとする音楽の新しい遊び方、聴き方を提案するサイトという内容になっていますが、これだけだと単なる「音楽のクイズーお勉強」のように見えてしまうかもしれません。

しかしこのようなサイトを立ち上げた理由は大きく分けて3つあります

1.音楽に「仕掛け」を施すことにより新たな表現の可能性を模索する

きっかけはウエブサイトにも書いてありますようにトリックアートというものがあるのならトリックサウンドというものもあるはずだ、と考えたのがきっかけです。しかしアート方面と違い音楽、特に昨今の音楽はアートのようなイリュージョン、やだまし絵のような仕掛けを施される例は少なく、あってもサブリミナルのようなどちらかというとあまりよくないイメージで捉えられることが多いのが実情です。しかし私が調べていくうちに昔、特に近代までの作曲家は作品にさまざまな「仕掛け」を施し、とくに人間の耳の錯覚を利用した多くの作品を作っていたことがわかってきました。それがいつの頃からか忘れられはじめ、昨今は「売れセン」などという馬鹿げた言葉でクリエイテイビテイのかけらもない音楽が氾濫してしまいました。私はそのような風潮に異を唱え新たな音楽の創造力の可能性を復活させたいと考えています。

2.BGM=空気のような音楽の存在のありかたを見直す

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2013年10月10日 (木)

ヒットチャートの新標準ーオフィシャルチャートカンパニー

Billboardとかオリコンとかありますが、今ヨーロッパ、とりわけイギリスではヒットチャートについて新しい標準ができつつあります。

恥ずかしながら私も知らなかったんですが海外のヒットチャートの計算方法はいつのまにかすっかり変わっていたんですね。一応私も業界人の端くれなので、これは勉強しないと恥ずかしい、ということで調べました。

結論からいいまして もう「何万枚セールス」とか「ダウンロード何万回」なんていう測定方法は時代遅れになっているんですね。旧態依然のチャート測定法なのはもはや日本だけかもしれません。

http://www.officialcharts.com/

このことを知ったきっかけはこの記事です。

イギリスの音楽シーン、2013年はシングルが過去最高に迫る勢いで売れている!

http://www.musicman-net.com/artist/29661.html

英国音楽の業績をモニターする業界団体Official Charts Companyによれば、英国の音楽業界は2013年はシングルの売上が過去最高に達する勢いで伸びているそうです。

ロビン・シックの「Blurred Lines」と、ダフト・パンクの「Get Lucky」が第3四半期が終了した時点で最も売れたシングルです。「Blurred Lines」は136万ユニット、「Get Lucky」は124万ユニットと英国内での売上は大きく伸びています。

 

スウェーデン出身で若干24歳ながらすでにスーパースターとなった若手DJ、Aviciiの「Wake Me Up」は2013年で第3位と健闘しており、2013年で最も早く売上が伸びたシングルで7月のリリースから今週で100万ユニットを突破しました。「Wake Me Up」は英国音楽チャートで140番目に100万を売り上げたシングルになります。

こちらが今年度最も売れているシングルのトップ10になります。

1 “Blurred Lines” Robin Thicke/TI/Pharrell Williams
2 “Get Lucky” Daft Punk feat. Pharrell Williams
3 “Wake Me Up” Avicii
4 “Let Her Go” Passenger
5 “La La La” Naughty Boy feat. Sam Smith
6 “Thrift Shop” Macklemore/Ryan Lewis/Wanz
7 “Just Give Me A Reason” Pink feat. Nate Ruess
8 “Mirrors” Justin Timberlake
9 “Waiting All Night” Rudimental feat. Ella Eyre
10 “Pompeii” Bastille

上記の文章で「ユニット」なる言葉で表現されているが、実はこれが従来と違う計算尺度となのである

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2013年9月28日 (土)

「ジャパンパッシング」でいまだメドすら立っていないSpotifyの日本サービス開始

ここ数週間ほど多忙で音楽記事に関して書けなかったけど、当ブログでもサブスクリブションが今後の音楽産業の大きな柱になるという内容の記事を書いてSpotifyも秋頃には日本でサービス開始では? などという情報も入ってきた。

だが少なくとも本日現在、Spotifyの日本でのサービス開始については全く情報が入ってきていない。
そうこうしているうちにSpotifyが台湾を始め四か国でサービスを開始したという情報が入ってきた

■音楽ストリーミングサービスSpotify、台湾でサービスを開始。新たに4市場を加え世界展開を拡大
http://jaykogami.com/2013/09/4169.html

音楽ストリーミングサービス「スポティファイ」が台湾でサービスを開始しました。またスポティファイは台湾を含む新たに4市場で本日サービスインし、世界展開を32ヶ国に拡大しました。

新たにサービスインしたのは台湾の他に、アルゼンチン、ギリシャ、そしてトルコです。

<中略>

スポティファイの台湾版では無料と有料の2プランが用意されています。無料プランでは、広告付きの無制限聴き放題ができるデスクトップ向けサービス。有料のプレミアムプランでは、月額150NTドル(約5ドル)を支払うことで、広告無しの視聴やオフライン再生がデスクトップとモバイルから楽しめます。

台湾への進出はスポティファイにとって香港、マレーシア、シンガポールに続くアジア圏内でのサービス展開になります。 

<後略>

こうしているうちに台湾や他のアジア諸国に抜かれてしまっている。相変わらず中身にごねている会社が多いということか? と最初は思ったがどうもそういうことだけでもないらしい。

どうも日本の市場の「特殊性」も大きいようだ。

■取り残される日本Spotifyのジャパン・パッシングはなぜ起きたか
http://www.musicman-net.com/SPPJ01/24.html

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2013年9月13日 (金)

ドルビー研究所の「レイ・ドルビー氏」死去ー音の世界の巨人がまた一人逝く

最近はサウンド自体に興味を持つ人が減ってきたので「ドルビー」といっても特に若い人は知らない人もいるようだ。

しかしノイズリダクションや映像やDVD用のドルビーサラウンドの生みの親であり、戦後の録音技術に大きく寄与し、また強い影響を与えたレイドルビー氏が逝去したDolby Laboratoriesは発表した。

■ドルビー創設者のR・ドルビー氏、死去
http://japan.cnet.com/news/society/35037198/

Dolby Laboratories創設者のRay Dolby氏が米国時間9月12日、サンフランシスコの自宅で死去した。享年80歳だった。

 同社は、Dolby氏が近年アルツハイマー病を患っており、7月には急性白血病と診断されていたことなどを明らかにした。

 Dolby氏は、多数のオーディオ技術の発明により人々のサウンド体験に革新をもたらしたことで知られる。同氏は、ノイズリダクションに関する先駆的な研究に取り組んだほか、サラウンドサウンドを発明した。同氏は50件を超える米国特許を保有している。

 Dolby氏はインドで国連のアドバイザーとして務めた後、1965年にDolby Laboratoriesを創設した。オレゴン州ポートランド出身。若い頃にスタンフォード大学とケンブリッジ大学に学んだ。また、Ampexに勤務し、チーフデザイナーとして初期のビデオテープ録音システムの電子機器を全面的に担当していた。

実は写真を見るのは初めてなんですが、

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今の録音技術や映像の音全般はこの人なしにはなりたたなかったと思います。オスカーやエミー、グラミーの技術部門で数々を受賞しています。Dolby LaboratoriesのCEOのKevin Yeaman氏は、哀悼の意と表すとともに「Ray氏の理想は我々のインスピレーションとモチベーションの源であり続けるだろう」とコメントしています。

また今日の音楽文化に大きく寄与した巨人が逝ってしまいました。ご冥福をお祈りいたします」


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2013年9月11日 (水)

セプテンバーコンサートに二年ぶりに参加@アートカフェフレンズ

昨年緊急入院という事態が発生したために出演を断念せざるを得ませんでした「セプテンバーコンサート」(国境なき楽団主宰),ですが、今年はおかげさまで無事問題なく出演することができました。

場所は昨年演奏する予定だった東京恵比寿のアートカフェフレンズです。  http://www.artcafefriends.jp/

出演者は
1組目  ダブルドリブルさん
2組目  おおき まさとさん
3組目 大野恭史
4組目  大城杏花さん・大城梨花さん
5組目  新井千恵さん・室伏琴音さん

Ohno2

昨年の体調不良のリベンジとして参加させていただき以下の曲を演奏いたしました。

1. ピアノのための3つのリフ(新作)
2. Short Story
3. イン ア センチメンタル ムード(スタンダード=デユークエリントン)
4. Gotham City Waltz
  5.What a wonderful world (スタンダード)

その中で意外にできたてのホヤホヤの曲「ピアノのための3つのリフ」が予想以上の反響でした。殆ど書き下ろしの曲なんですが昨日来れなかった方皆さんにも聴いていただきたく動画をyou tubeでアップしています。

今回はたくさんの方にご来場いただき本当にありがとうございました。とてもうれしかったです。

1年半以上ライブから遠ざかっていたんですが、やはりライブはいいですね。スタジオばかり籠っているのはやはり精神衛生上悪い(笑) ミュージシャンはやはりライブしないといけないですね。

そんなわけでまた懲りずにこういう機会をもうけたいと思います。
その時はまたぜひぜひおつきあいのほどをお願い申し上げます. m(_ _)m

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2013年8月15日 (木)

安易なドラマの「タイアップ主題歌」時代の終焉

一応私は劇伴音楽とかに手を染めているのでドラマについても一定の関心を持っています。

「あまちゃん」が一大ブームを巻き起こしていますが、民放では私は見ていませんが「半沢直樹」「あまちゃん」以上の高視聴率を記録しています。

実はこの両者に共通することが一点あります。

それは「主題歌」がないことです。勿論「あまちゃん」の場合はドラマの中のアイドルがさまざまな曲を歌っていますがそれらはレコード会社がドラマに宣伝のためのタイアップとして提供するようなものではなく、完全に「あまちゃん」というドラマ用に綿密な検討を加えた上で作られたものです。だから受けているんだと思います。

そして「半沢直樹」の方にも「主題歌」はありません。それに関してこんな記事があります。

「半沢直樹」なぜ主題歌がないのか
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130814-00000001-nkgendai-ent

独走状態の大ヒットドラマ「半沢直樹」。いよいよ“後半戦”に突入し、平均視聴率も30%の大台をうかがう勢いだが、素朴な疑問がある。なぜ、いわゆる「主題歌」がないのか――。

 過去の高視聴率ドラマは大抵、主題歌も話題になっていたりする。相乗効果で、ドラマの数字も伸びていた。古くは90年代の「101回目のプロポーズ」が CHAGE&ASKAの「SAY YES」、キムタク主演「ビューティフルライフ」(00年)ならB,z「今夜月の見える丘に」、最近なら「家政婦のミ タ」(11年)が斉藤和義「やさしくなりたい」などなど

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2013年7月29日 (月)

音楽評論家が「日本の音楽評論家は信用できない」とレコ大の実情を暴露

先日の拙ブログ記事 ついに業界内で名指しの批判ー「J-POPを殺したのはソニー」 で音楽業界の体質を名指しで批判した麻生香太郎氏がまた吠えた

まあ正直いって音楽ファンの多くは既にこの実情に気づいているし我々音楽業界の人間からすればすでにわかりきっている事実である。
しかしここまで大っぴらに云えるようになったとは、もはや音楽業界もこういう声を黙らすことができなくなったのであろう。

「大手マスコミと芸能界を結ぶ「太い利権」が、ジャーナリズムを殺した」
http://realsound.jp/2013/07/post-19.html

(注;この文章ではA本氏をわざと「あまちゃん」演じた太巻の「古田氏」としている)

『スター誕生!』の時だって、審査委員長の阿久悠さんは、楽曲制作を、自分以外にも振り分けていたものです。だが、誰も番組の中心人物には逆らえない。ス ポーツ新聞もマスコミも、「おニャン子クラブの取材をさせてもらえなくなる」という理由で一切、批判できなかった。批評眼さえなかった。今だと「GMTに 取材ができなくなるから......」ですよね。唯一『週刊文春』はスキャンダル記事を載せて、喧嘩を売っているような(逆・擦り寄りのような)微妙なス タンスをとっていますが、本質的なところを指摘するメディアは今のところありません。こうしたマスコミの利権に縛られている状態が、まとも音楽ジャーナリ ズムが成立しない要因のひとつになっていると思います。

そして次の記事

『レコ大』審査員は利権まみれ! 日本の音楽評論家が信用できないワケ
http://realsound.jp/2013/07/post-22.html

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2013年7月27日 (土)

東京音大

私は結局音楽大学には行かなかったが東京音大は他の大学とは違う思い入れがある。

というのも自分の音楽作品の演奏のリハーサルが行われた場所だったからだ。
それは生まれて初めて自分以外の人が私の音楽作品を演奏したコンサートのためのリハーサルだったからだ。

今は私が行った当時とは異なり建物もすっかり新しくなり全く勝手がわからなくなったが..

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食堂からみたA館ロビー

確か作曲家の三木稔先生主宰のコンサートだった。そういうこともあり結構思い入れがある。

高校時代音大の作曲家を受験すべく勉強した時期があり、東京芸大や国立音大には何回か行ったが、なぜか東京音大の方が印象に残っているし自分の中でもいいイメージを持っていた。そしてその数年後、東京音大は日本の音楽教育としては革命的なことをやってのける。

それまでクラシック音楽一辺倒だった日本の音楽教育にポピュラー、ジャズ系の音楽教育のカリキュラムを導入し、カシオペアの鳴瀬さんMugenの難波弘之さん を教授に迎え「放送音楽コース」なるカリキュラムをたぶん四年制の音楽大学としては日本で初めて導入した点であろう。これを私立の音楽大学でもトップクラスのレベルだった東京音大が導入したということで音楽教育の世界は当時、蜂の巣をたたくほどの大騒ぎとなった。

Ifukube

その導入を決定したのが当時学長だった伊福部昭先生(写真)、そうゴジラのテーマ等の円谷プロの音楽を始め、多くの日本の映画音楽で多くの実績を作った大作曲家である。日本の映画音楽の作曲家として私が最も尊敬する作曲家の一人である。

その伊福部先生の強い意志で日本のバークレー音楽院のようなものを東京音大に作ろうと考え、プロフェッショナルな音楽家の教育にも力を入れてきた方である。そしてそれは実に見事に結実したと思う。変な話私はあと十年生まれるのが遅かったら躊躇せず東京音大に入ろうと思ったかもしれない、少なくとも芸大よりは居心地が良さそうである。

実際私の経験上も東京音大出身のミュージシャンは実に仕事がしやすい。こちらの趣旨をきちんと汲み取ろうと努力をしてくれるしさまざまな協力もしてくれる。我々作曲や編曲をやっている人間からすれば実にありがたい。それも伊福部先生の主旨ではなかったかと思っている。

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2013年7月16日 (火)

ついに業界内で名指しの批判ー「J-POPを殺したのはソニー」

正直いって記事自体は私のこのブログを読んでいただいた方なら「何をいまさら」ということになろう。主張内容も私にいわせれば特に新しいものはない。

■「J-POPを殺したのはソニー」 知られざる音楽業界のタブー
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130715/wlf13071512010009-n1.htm

Wlf13071512010009p5

麻生香太郎氏

J-POPを殺したのはソニー!?不振にあえぐ日本の音楽業界、中でも「J-POP」が抱える病巣に踏み込んだ著書「誰がJ-POPを救えるか?マスコミ が語れない業界盛衰記」(朝日新聞出版)が話題だ。著者で音楽評論家の麻生香太郎氏(写真)は、儲け優先に舵を切ったメーカーなど業界の構造をはじめ9項目の問題 点を指摘。「タブーに声を上げないと、音楽業界はダメになる」と話している。

この記事に意味があるとすれば、今まで業界で表だって言えなかったことが、曲がりなりにも産経新聞という一応大手といわれる新聞の記事で特定のメーカーを「名指し」した上で出ている点だろう。

 ちょっと前にこんな記事を書こうもんなら業界から永久追放ものだった。しかし今やメーカー自体にそういった「強権発動」する力はもはやなくなったことを示している。私的にはJ-popだけでなく日本の音楽文化をダメにしたのはソニーミュージックだけでなくエ〇ベック〇の二社がA級戦犯といっていいと思うのだが..(ちなみにA〇B出しているキ〇グの曲はそもそも「音楽」を売っていないから対象外)

いずれにせよもはや業界の体すらなさなくなった音楽業界。もはや音楽評論家は元より作曲家、作詞家、ミュージシャンを満足に食わせられなくなっている現状ではどんなえらそうなことをいってももはや人はついてこないだろう。

正直いっそのこと全部つぶれて本当に一度更地になってくれた方がいいと思うのだが..

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2013年7月 6日 (土)

「クリエーターズ」EXPO雑感と音楽ビジネスにからんでのひとりごと

水曜日の記事のクリエーターズEXPO/プロダクションEXPOの記事にちなんで、
昨日その「第二回クリエーターズEXPO」が終了した。私の友人も出展していてかなりその友人にとっても有意義なものだったようだ。

前の記事にも書いたが今回の「第二回クリエーターズEXPO」個人のクリエーターが出展できるという画期的なものである。とかく会社中心にしか動かない日本においてこういうものが実現できたことは驚きである。少なくとも私はこういう内容のイベントは聞いたことがないし、その意味では経産省が推進している「クールジャパン」の構想とは一線を画すもののような気がする。

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出展ジャンルはデザイン、イラスト、写真、アート、書道、作家等多岐にわたりまさしくクリエーターが自分の作品を特に各業界関係者に発表、展示ができるもので、ここから新たな仕事の流れに結び付いたり新しいクリエーターのスターが生まれるといいと思う。

今回の「第二回クリエーターズEXPO」の出展を行うにあたり「仕掛け人」が起こした説明会場には各分野のクリエーターが殺到し、入りきれない状態だったという。これは以前私がNHKのEテレの「シャキーン」のコーナーをやっているときに感じたのだが、「シャキーン」で 「面白い企画ならコーナーで採用する」という情報がソーシャルネットその他で流れたこともあり、持ち込みの企画が殺到しデイレクターも処理しきれない状態 になった。おかげで私のコーナーのオンエア回数も激減する羽目になったのだが、逆にいうとそれだけ今の日本にはクリエーターが自分の作品を発表する 機会が非常に少ない。ということの表れでもある。

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2013年6月29日 (土)

音楽ファンを大事にしなくなった音楽業界ー「クラシック音楽愛好家」の集まりに参加して

先々月より制作してきた化粧品メーカー用の環境音楽ーヒーリング音楽、昨日正式に納品されました。7年前にも同じ仕事をしましたがその時は単に「サロンに流す音楽」ということでそれほど大々的なものではなかったのですが、今回は私の名前も出てしまい、しかもかなりメデイア展開も行われるようなので、正式に情報解禁になりましたら当ブログでもお知らせいたします。

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昨夜はその化粧品メーカーのプロジェクトの監修の方である美容ジャーナリストの方のお誘いで西麻布の隠れ家的なサロンにて「クラシック音楽愛好家」の集まりに伺いました。実は今回の化粧品メーカー用の音楽のプロデユーサーとはもう結構長い付き合いなんですが、こんなにもすごいクラシック音楽の愛好家であったことを今まで知りませんでした。その美容ジャーナリストの方も大変なクラシック愛好家で、打ち合わせの際にそのプロデユーサーと意気投合してその関係で今回の仕事が終わった関係で集まりに私も呼ばれたという経緯があります。

まあ私も昔は「クラシック少年」でしたし、音大も受けようとした時期があり少なくとも音大生なみのクラシック音楽の知識は持っていますが、かなりクラシックに関してはマニアックな集まりで私自身もタジタジになるくらいでしたが. しかしこういう人たちの集まりがこういう形で定期的にあるというのは驚きでもありました。

私の会社も業務で「ホール録音」を行うことがありますが、

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/hall.htm

最近はメジャーメーカーであまりクラシック音楽を発売しなくなった関係で、元レコード会社のデイレクターで小さいながらもクラシック音楽のレーベルを運営している人たちがいますが、今日の集まりの人たちもそういう人たちとのつながりも持っています。

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2013年6月17日 (月)

ストラビンスキー「春の祭典」初演から100年-「題名のない音楽会」の番組を見て

別に記事を書くつもりはなかったんですが、朝twitterで書いたことをもう少し詳しくという要望が私のところに来ましたので..

きっかけは本日放送の「題名のない音楽会」で本日ストラビンスキーの「春の祭典」の特集をやっていたためにそれに関してtweetを3つ書いたんですが、やはり140文字では伝えきれない部分がありましたので

このストラビンスキーの「春の祭典」は音楽史上でももっともセンセーショナルな作品でありストラビンスキーの代表作として知られていますが、ここであまりクラシック系やストラビンスキーを知らない方のために簡単な予備知識を記しましょう

180pxstravinsky

イゴールストラビンスキー(1882-1971)

ストラビンスキーはロシア生まれの作曲家で1882年にロシアのサンクトペテルブルク近郊のオラニエンバウム(現・ロモノソフ)に生れ、1908年ころにパリに移住 パリでロシア・バレエ団のために「火の鳥」「ペトルーシュカ』を発表したあと、ロシア・バレエ団のセルゲイ・ディアギレフ、、美術家で総合プロデユーサーとなったニコライ・レーリヒ、舞台美術家のレオン・バクストといった当時最新鋭の感覚を持ったクリエーターが集結して作り上げたのがこのバレエ曲「春の祭典」なわけです。

この「春の祭典」と先ほどの「火の鳥」「ペトルーシュカ』をあわせてストラビンスキーの三大バレー曲と呼ばれ、ストラビンスキーの代表作として今日まで伝えられているわけですが.. その後は新古典主義、十二音とくるくる作風を変え「カメレオン」と揶揄されるほどで、私自身も新古典主義以降のストラビンスキーの音楽は正直あまり興味ありません。ある意味「初期の作品」と呼ばれる作品が代表作となってしまっているわけで、ちょっとその辺りは少し残念な気がします。

でその「春の祭典」が初演された今年が100周年ということで本日放送のテレ朝の長寿音楽番組「題名のない音楽会」で佐渡裕、池辺晋一郎その他が出演しての番組になったわけです.

ではこの「春の祭典」がどれだけすごい曲かというとひとことでいうとそれまでの音楽の拍子、リズムの常識を全て根底からくつがえしたことです

具体的にはどういうことかというと

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2013年6月 9日 (日)

昨夜のAKB総選挙を見て服部克久先生の昨年のレコード大賞の発言を思い出しての所感

しばらくブログ更新を行うことができなかった。GW以後、特にここ2週間は殺人的に多忙な状態が続きFacebookもロクに書けないほどだった。昨日の作業でようやくヤマは越したという感じでやっと余裕を持って仕事できるようになった。特にここ二週間ほどは本当にハードな毎日で仕事の関係で外出しなければならないスケジュールもこなしながら、事務所にもどるとひたすら仕事場(スタジオ)に缶詰で黙々と作業という毎日、かなりいろんなことを巻きでやったこともあって、さすがに体に疲労がたまっている。

あと作業は残ってはいるけどようやくこうして記事をかける段階にまで余裕をもてるようになった。やはりヒマ人でないとブロガーにはなれない、ということだろう。

さて昨日私の娘も一生懸命に見ていたがAKBの総選挙。朝日新聞のtwitterまで随時速報を流す等、まあちょっと相変わらずの日本の狂想曲ぶりに呆れてしまう。

ご存じのとおり大いに物議を醸した私の昨年の記事

■総選挙の日だからあえて書いてやる。もはや日本人にとって音楽はゴミでしかない、ということだ。
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2012/06/post-dc61.html

まあ確かにあの写真を見て、私自身もかなり感情的になってしまい大人げない面はあった点は反省すべき点だと思うが、失望したのは音楽関係の業界人だけでなく一般のネットユーザーさえも私の記事の真意を理解していた人間が非常に少なかったという点である。

今年はどのくらいのAKBのCDが捨てられることになるだろうか? 正直今年はもう怒る気にもなれない。はっきりいえばどうでもいい。なぜならAKBは音楽を売っているわけではないからである。CDというメデイアは使っていてももはや音楽作品というのもおこがましい。

そして昨年末のできごとで今更といわれるだろうけど昨年のレコード大賞での服部克久先生のこの発言。

(AKBがレコード大賞を受賞して)「歌謡曲からヒップホップまで幅広い音楽を聞いていただけたと思います。これが日本の歌謡界の現状で今日3時間聞いていただきすっかりこの現状が把握できたと思います。お楽しみいただけましたでしょうか?」

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2013年5月24日 (金)

NHKのコンペに関する勘違い記事について

正直この手の記事はもう書くまいと思っていた。今までさんざん書いてきたし今更業界の体質を批判したところで誰も聞く耳を持たないし、書くことすらアホらしくなってきたので

だけど次の記事を読んでいたらちょっと怒りがこみあがってきたので書かざるを得なくなってきた

ヒット曲は“コンペ”が主流か
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2013_0522.html

今も歌い継がれる往年のヒット曲は、かつて「黄金コンビ」と呼ばれる作詞家と作曲家が世に送り出してきました。

<中略>

1位の「ヘビーローテーション」は3年前に発売された曲ですが、昨年度、カラオケで最も歌われ、著作権料の収入が伸びました。4位の「東京ブギウギ」は、 鈴木勝さん作詞、服部良一さん作曲のコンビで作られた往年の名曲ですが、発泡酒のコマーシャルで使われ、上位に入っています。注目すべきは、上位5位以内 のAKB48の曲は、作詞をいずれも秋元康さんが手がけていますが、作曲家はすべて違う点です。

背景にあるのは1つの楽曲を作るために、さまざまな作曲家から多くの曲を集めて選び出す、いわば「コンペティション」の方式の導入です。音楽配信が普及しはじめた10年ほど前から広がり始めたといいます。

1位になったAKB48の「ヘビーローテーション」を作曲した山崎燿さんも数々のコンペに参加してアーティストに曲を提供してきた1人で す。「ヘビーローテーション」が誕生するきっかけは、3年前の4月、秋元康さんの事務所からの発注でした。山崎さんは、その1か月前に創作していたパンク ロック風の曲を提供しました。山崎さんは曲の提供のいきさつについて、「発注内容がはじけた勢いのある楽曲ということでした。最初はAKBに出すには ちょっとパンク過ぎるかなと思いましたが、おもしろいから出してみよう思いました」と振り返ります。
秋元さんは曲の採用を決めた段階で、さらに細かい注文をつけるといいます。「ヘビーローテーション」の場合は、秋元さんから「もう一つ盛り上がりを作って 欲しい」という要望を受けたため、終盤に「いつも聴いてた favorite song あの曲のように」というメロディーの山場を加えたものを提供し、最終的に今の曲になったということです。山崎さんは、AKB48にこれまでおよそ200曲 を提供していますが、採用されたのは10曲ほど。ほかのアーティストのコンペにも参加していて、これまで稲垣潤一さんや声優の水樹奈々さんの歌で曲が採用 されるなど実績を積んでいます

<後略>

 

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2013年5月22日 (水)

元ドアーズのレイ・マンザレックが死去

今日は朝から映像音楽の小さな仕事や打ち合わせ等で出ていたんですが帰宅してからショッキングなニュースが飛び込んできました。

Passings: Ray Manzarek of the Doors (1939 - 2013)
(ドアーズのレイ マンザレーク逝去(1939 - 2013)
http://www.vintagevinylnews.com/2013/05/passings-ray-manzarek-of-doors-1939-2013.html

元ドアーズ レイ・マンザレク氏死去 74歳(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130521/ent13052114130009-n1.htm

Rock 史上最も有名なあのフレーズ「ハートに火をつけて-Light my fire」を弾いたドアーズの名キーボーデイストでした。ロックを知らない人、ドアーズを知らない人もこのオルガンのイントロは一度は聴いたことがあるはず。

私にとってはオルガ二ストでは故ジョンロード氏(元デイープパープル)にならぶアイドルでした。 本当に残念です。
ちなみに奥さんは日系のドロシーフジカワさんで、そのせいか親日家としても知られています。
心からご冥福をお祈り申し上げます

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2013年5月 9日 (木)

サブスクリブションや音楽ツール関係における面白い動き

しばらく音楽業界関係の話を書きませんでしたが、2つ興味深い動きがありましたのでご紹介しておきます。

まずはアメリカのミュージシャンのDIYツールである、CDbabyですが,ラジオのオンエアからPandoraやSpotifyのサブスクリブションを始め、音楽配信やライセンシングその他のロイヤルテイ回収をCDばCDbaby会員なら1アルバムごとにたった59ドル(最近のレートだと5500円くらい?)で全てやってくれる新システム、CD Baby Pro を立ち上げたという情報が入ってきました。

Cdbabyproservices

例えJASRAC未登録曲であってもアメリカの権利信託団体BMI やASCAPに自動登録してくれるというスグレモノですが、残念ながら現段階では米国内に在住している人間のみが対象、ということで残念ながらレジスターできませんでした。(T_T)

なぜそうなのか、理由が全くわかりませんがこれは、Pandora Spotify などがまだ日本国内で正式にサービスを開始していない、という点が影響をしているのでしょうか?

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2013年4月28日 (日)

マザーグースとグローバルな音楽教材

昨年からある大手楽器メーカーの海外向けの音楽教材の制作に携わっていますが、海外の音楽教室の導入開始を目前に現地の宗教的、文化的な観点から歌詞の差し替えという作業が必要になる等、追い込みに入っております。

同時進行で音楽教材の続編に入っており今回はマザーグースの曲が多いですね。このマザーグース、実はなかなかの曲者です。

もうだいぶ前の記事ですが、マザーグースというのはただの「童謡」では片づけられないほど深いものであることを述べました。

「マザーグースと紙芝居」
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2008/03/mixi6_02d2.html

マザーグースというのは英語圏に住んでいる人では知らない人はいないだけに扱いはとってもやっかいです。しかし先日の記事 コンテンツと文化ーグローバリズムとローカライズのバランス」でも書きましたが、グローバルな世界に向けて商品を制作するときは国ごとのローカルマーケットの国ごとの事情ローカリゼーションーを考慮しなければならない、と述べました。この点を理解するIT系やエコノミストが意外に少ないのが私にとって驚きですが、ローカリゼーション抜きのグローバル化というのはありえない、というのが今回の海外向けの音楽教材で実感したことです。

例えば今回もイスラム国家であるインドネシアで販売するためにイスラム教的価値観に対する配慮というのも行い、原曲の題名に「キス」とあったものを変更する等の作業を行いました。それ以外にイスラム教的価値観ではOKでもキリスト教的価値観だとNGのものがあるほど、やはりグローバルにコンテンツを出す場合にいろんな考えもしなかった問題が発生することが判明しました。少なくとも一部のグローバリストが主張するように「世界中が金太郎飴のように同じなる=グローバリズム」という考えで進めると絶対に失敗すると私は断言することができます。

しかし実はそれだけではありません。時代背景や現代の価値観に対する配慮も必要な点があります。

例えばマザーグースの"Little Polly Flinders"(かわいいポリーフリンダース)についてこういう問題が発生しました。

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2013年4月15日 (月)

大野恭史の最新作"So happy Dream"公開と作品とマーケテイングの背景

はい、今日一日会社やその他のウエブサイト関係の作業に追われていましたが..お約束通り今日は私大野の最新作"So Happy Dream"の公開日ということで、このブログでも公開させていただきます。

ただその前にこの曲の簡単な背景について説明させていただきます。

Relax

元々私はペットミュージック(写真)なるCDを今から10年前にビクターエンタテインメントより発売しました。これは愛犬の飼い主がいっしょにリラックスするできる「仕掛け」が施されたCDで、基本的にはヒーリング音楽なんですが、なんと「和太鼓」の単純なビートが愛犬をリラックスできる、ということを発見し、そのメソードを採用したものです。この効果は動物病院や動物行動学の権威の方に実際に研究材料としていただき、実証されたものです。

詳しい説明はyou tube,のこの動画をご覧ください。

しかしこの愛犬と飼い主のふれあいをもっとわかりやすい形で、とこのペットミュージックを企画したペット用品の代理店の方からの提案で「和太鼓」のビートというメソードをいかしつつ、ポップでおしゃれな音楽にしようということで今回の曲の制作することになりました。

P_s01

元々このペット用品の代理店はペットの薬用ノルバサンシャンプー(写真左)のマーケテイングをやっていた会社でして、基本的には業務用の商品なんですが、結構セレブ系の女性とかも買ったりしています。 その関係で女性をターゲットとしたマーケテイング戦略となっています。

 今回はこの薬用ノルバサンシャンプーの販促用インセンテイブとしてこの曲を位置づけ、薬用ノルバサンシャンプーの購入した方には無料で今回の曲"So Happy Dream"のCDがもれなくもらえることになっています。(但しwanwantownというサイトで購入した場合に限ります)つまり"So Happy Dream"薬用ノルバサンシャンプーキャンペーンソングとしても位置付けられることになります

 

今回の曲"So Happy Dream"のCDジャケットです。薬用ノルバサンシャンプーをご購入されますともれなくついてきます

Sohappydream_s

というわけでお待たせしました。当ブログにて私の最新作"So Happy Dream"の公開です、気に入っていただければお友達に進めていただければ幸いです。

"So Happy Dream"
作曲:大野恭史
作詞:Machiko


ヴォーカルPoplin

映像デイレクター:渡辺 彰

撮影協力  ・ル プティ トノー

http://www.petitonneau.com/jp/azabu_juban/locations/shop_data/

・ラ ポルタ デイ アフロデイーテ

http://aphrodite89.com/

映像制作:(有)ハイブリッドミュージック
企画  : TNC


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2013年4月 2日 (火)

渋谷屋根裏閉鎖に見るライブハウスを始めとする音楽業界全体の原点を忘れた「安易な道」

すでにご存じの方も多いように渋谷の老舗ライブハウスの屋根裏が閉店する。

■渋谷屋根裏が経営悪化で営業終了、存続のため協力者募集
http://natalie.mu/music/news/86977

これに関して元ミュージシャンの方(らしい)が興味深い記事を書かれているので引用させていただく

■渋谷屋根裏からライブハウス経営・サービスについて思う事
http://caltana.jp/archives/631

渋谷屋根裏に限らずですが、ライブハウス経営が苦しいのは数年前からあちこちで聞いていました。

なので驚くというより「やはりそうなったか」と思うのが正直なところ。昔からあった歴史あるライブハウスなだけに寂しい気持ちはありますし、惜しい気持ちもありますが「しょうがないかな」と思う自分もいます。

<中略>

そもそもなぜこんなにもライブハウスが増えすぎたのか。それはノルマ制という悪しき制度が日本のライブハウスに根付いてしまったから、と考えます。
ノルマというのはライブハウス側からするととても素晴らしいシステムになっていて、出演するバンドさえいればどれだけお客さんが来なくても赤字になること はありません。出演するバンドにノルマという出演料を貰えば最低限の売り上げはたつからです。あとはお客さんが来ることによってドリンク代で稼ぎ、お客さ んが多ければ基本的に50%はお店のプラスαの売り上げになります。

その赤字にならない経営は飲食店からすると(ライブハウスは基本的に飲食店として営業許可されています)とても魅力的な事です。もちろん立ち上げ時に音響 から防音設備などお金はもの凄くかかりますが、それが出来れば運営していくうえで売上はとてもたちやすい。ライブハウス側が経営努力をしてこなかった、と は言いません。バンドを集めること(ブッキングすること)はとても骨の折れることだとも思います。
ライブハウス側の「客はバンド側が集めるものだろう。お客も呼べねぇバンドが悪い。」と言ってしまうのは簡単な事。それはもちろんです。お客さんを呼ぶの はバンド側の責任でもあります。ただ自分たちが満足する曲を作ってそれをライブハウスで演奏していればいい、とは思いません。バンド側にも営業する事は必須です。しかし、ライブハウス側はブッキング以上に経営努力やサービス向上をしてきたのでしょうか。

<中略>

 

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2013年3月15日 (金)

企業名ブランデイングのための販促ソング 公開

一応スポンサーから許可がおりましたので、先日の記事でもご紹介しましたが、先日の記事でご紹介しました販促ソングをこちらで公開させていただきます。

スポンサー会社から直の音楽制作のケースでメーカーの企業名をお客様に覚えてもらうという企業名のブランデイングを目的としています。
会社自体はプラスチック製品メーカーとして実績があるのですが、なぜか企業名を一般コンシューマーに覚えてもらっていないという観点から企業名を覚えてもらうために覚えやすい耳に残るメロデイで企業名を覚えてもらおうという趣旨で制作いたしました。そのため徹底的にシンプル化した作りになっております。

以下でお聴きいただければ幸いです。

株式会社リッチェル様 販促テーマソング

http://www.richell.co.jp/

このような広告代理店を通さない形での音楽制作は決してまだ多くはないですが、テレビやラジオのキー局経由でCMを流す、ということでない限りは必ずしも広告代理店を通す必要はありません。広告代理店を通さない分、リーズナブルな価格で制作可能なのが特徴です。勿論制作内容によりましてはお金をかけようと思えばいくらでもかけられますが、簡単な打ち込み系の販促ソングでよければ非常に手頃な制作費で製作可能なのでお気軽にご相談いただければ幸いです。今後こういうケースをどんどんふやしていきたいと思いますのでもしこの記事を読んでくださっております企業様の関係者で音楽により企業のブランデイング、CIの確立をお考えの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談いただければ幸いです。

よろしければこちらのページをご覧になってお問い合わせください

■弊社の音楽制作ページ(Hybrid musicの音楽制作)
  http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mucre.htm

お問い合わせはこちら

尚、先日もご紹介したとおりボーカリストはインデイースの人気バンドで海外でも人気があるぶどう÷グレープのくみんこさんこと近藤久美子さんです。

新アルバムが出ているようです。

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ぶどう÷グレープ 公式サイト http://www.budogrape.net/

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2013年3月11日 (月)

震災から二年 犠牲者と復興への祈りを音楽に

すでにご存じのとおり今日は東日本大震災から二年の日

2011年3月11日午後2時46分にこの国に未曾有の大災害が起きました。私は仕事場で作業中でスタジオの機材を懸命におさえていたことを昨日のことのように覚えています。
そしてこの国にとんでもないことが起きたことを理解するのに時間はかかりませんでした。

あれから二年、復興は遅々として進まず、いまだ31万人の人が避難生活を強いられています。この現状に対する政府の無策被災者に対するいたわりが微塵も感じられない政府や行政の態度には大きな怒りを覚えます。

今日の2時46分、私は東北の方角に向けて立って合掌しながら黙祷しました。

しかし私は音楽家です。ブログ記事とかいろいろ書いていますが、最終的には音楽で言葉を発しなければならないと思っております。

しかし起きたことがあまりのことなので

まだ私の中で満足できる表現が浮かんできません。

12年前にニューヨークで起きた911の同時多発テロに関しては"To the victims of 911 and after "というピアノソロの曲を書きました。

しかし今回の大震災はこんなものじゃ表現しきれないのではないか、と考えています。それほどこの東日本大震災は桁違いな災害だと思います。単にこの災害が日本社会に与えた影響だけでなく、被害者の数、影響を及ぼした地域。

そもそもインストにしたらいいのか、歌(それもコーラス)にした方がいいのか。

正直上記の動画の曲も今自分が聴いたら少し稚拙な曲のようにも感じてきています。それでも上記の曲を書きあげるのに5年近い歳月を要しました。

今回はもっとかかるかもしれません。

とにかく今自分にできることは、犠牲者の冥福を祈り、被災者の方の一日も早い復興と幸せが訪れることを願ってやまないと同時に音楽家としてこの未曾有のできごとをどう表現するか、模索し続けることしかないだろうと思います。

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2013年2月26日 (火)

企業の販促ソングのボーカル収録とTD終了ーマーケテイングやブランデイングのツールとしての音楽

以前から当ブログで記述しておりましたスポンサー会社から直の音楽制作で本日歌入れが行われました。

今回の販促ソングの目的はとあるプラスチック用品のメーカーの企業名をお客様に覚えてもらうという企業名のブランデイングを目的としています。
会社自体はプラスチック製品メーカーとして実績があるのですが、なぜか企業名を一般コンシューマーに覚えてもらっていないという観点から企業名を覚えてもらうために覚えやすい耳に残るメロデイで企業名を覚えてもらおうという趣旨で制作いたしました。

そのため覚えやすいメロとキャラクター(印象)の強いボーカリストで作るというのが絶対条件でした。今回はそのため単純で覚えやすいメロデイをぶどう÷グレープくみんこさんこと近藤久美子さんに歌っていただきました。

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たぶんその目的は達成できたと思います。

株式会社リッチェル様 販促テーマソング

http://www.richell.co.jp/

音楽やサウンドで企業ブランド CI(コーポレートアイデンテイテイー最近はあまり使わなくなった言葉かな?)を表現するというのは昔から行われてきたことですが、私自身も古くはJ-Waveの開局時を始め「ジングル」というものをずいぶん作ってきた経験がありますが、その割にはまだ頻繁に制作されていない感じがします。

今回の一連の作業でこういうニーズ自体はまだまだ潜在的にまだまだ眠っていると思いますので、近いうちに会社のウエブサイトを更新して、もっと宣伝してこの手の事業展開を積極的に行おうと考えております。

このような広告代理店を通さない形での音楽制作は決してまだ多くはないですが、テレビやラジオのキー局経由でCMを流す、ということでない限りは必ずしも広告代理店を通す必要はありません。別に法律で広告代理店を通さなければならない、と決まっているわけではありません。寧ろ代理店を通さない分だけ安くあがります。

その意味で音楽制作に関するコンサルテイングを行うことによって、企業様のマーケテイングブランデイングのツールとして音楽や映像に関する提案を今後ともしていきたいと考えております。勿論お金をかけようと思えばいくらでもかけられますが、簡単な打ち込み系の販促ソングでよければ非常に手頃な制作費で製作可能なのでお気軽にご相談下さい。

また著作権その他についてわからない方も可能な限りわかりやすくご説明させていただきます。

よろしければこちらのページをご覧になってお問い合わせください

■弊社の音楽制作ページ(Hybrid musicの音楽制作)
  http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mucre.htm

お問い合わせはこちら

 

よろしくおねがいします

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2013年2月11日 (月)

第5回グラミー2013受賞者と日本の業界についてふれ

本日日本時間で午前(現地時間では2月10日)第55回グラミー授賞式が開催されました。

主な受賞者は下記のとおり

・最優秀レコード 
Somebody That I Used To Know   Gotye Featuring Kimbra

・最優秀アルバム 
Babel  Mumford & Sons

・最優秀歌曲 
We Are Young  Fun

・最優秀新人 
Fun  

・最優秀ポップソロシンガー 
Set Fire To The Rain [Live]  Adele

・最優秀ポップデユオ 
Somebody That I Used To Know   Gotye Featuring Kimbra

尚、特筆すべきはグラミーの技術賞にローランドの創業者、梯郁太郎さん(83)が受賞したこと。これは今や音楽に欠かせないMidiの規格を作るのに大きな役割を果たしたことが評価されました。日本人としてはうれしいですね。

今年もいろいろと楽しませてもらいました。

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2013年2月 6日 (水)

もう1つのNAMM デジタル楽器全盛からアナログ復権へ 二者択一ではなく両者共存の時代へ

多忙な時期だったので書けませんでしたが、一週間前に恒例のNAMMがアメリカにて開催されました。典型的な記事としては

「NAMM Show 2013」ついに開幕!初日レポートその1 編(島村楽器ブログ)
http://shimamuramusic.hatenablog.com/entry/20130125/1359085254

これ以外にも詳細なレポートに興味のある方は以下のリンクをクリックしてください

例年このNAMMのレポートを読んではいますが、DAW  DTM関係からスマホで使えるmidi機器等がありますが、実際に見てきた人から話を聞きまして感じるのはアナログシンセの価値の復権の側面が強くなっている感じがします。

象徴的な内容として以下のものが揚げられます

アナログシンセの名器のプロフェットシリーズの新商品 Prophet 12(Dave Smith Instruments)

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2013年2月 5日 (火)

「自宅スタジオ」と昨今のレコーデイングスタジオの事情を鑑みて

もう1週間くらい前に連絡が来たのだが東京タワーの横のサンライズタワースタジオが閉鎖されSound City AnnexというSound Cityのスタジオになるという。
古い話だがあそこは大昔「日音スタジオ」だった。私もそこでレコーデイングしたことがあるがまたオーナーが変わることになる。しかしオーナーが変わっても存続できるだけまだマシだ。

■サウンド・シティ、タワーサイドスタジオを「Sound City Annex」として運営開始
http://www.musicman-net.com/business/23513.html

私は現在9割の仕事を自宅スタジオで行っている。予算の関係でそうせざるを得ないのだが別にやりたくてそうしているわけではない。
予算さえいただければ喜んで、Sound Cityでもビクター青山のスタジオ等、生音がふんだんに録れるスタジオで録音したいと思っている。(実際その方が録音作業は楽しい)

私はオーケストラのアレンジやビッグバンドのアレンジも可能だしミュージシャンを集めようと思えばできる。 ただそれをやるには莫大なお金がかかるから予算をいただかないとやりたくたってできない。
残念ながら日本の現在の業界状況だとそういう仕事なんてそうはない。年に一つとれただけですごいことだ。

でもソフトシンセがどんなに発展しようが、生音の録音のニーズがなくなることはない。ありえない。

しかし問題は懇意にしていたスタジオが今どんどんなくなっていることである。いざ、どうしてもそういう作業の必要性が発生しても選択肢がだんだんなくなっていく。

Sound Cityは大昔一度だけ使ったことがある、いつ使ったか覚えていないくらい昔だが、まあ知り合いがいないわけじゃないのでいざという時は考えたいとは思う。

というわけでオーケストラやビッグバンドのアレンジ、その他レコーデイングに関してご相談されたい方はお気軽にどうぞ

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2013年2月 4日 (月)

完全に定着、軌道に乗った第5回CDショップ大賞2013 入賞7作品発表

さて当ブログでも陰ながら応援していました「全日本CDショップ店員組合」が選ぶ 第5回CDショップ大賞2013入賞作品&CDショップ大賞スペシャルライブ詳細発表 第5回CDショップ大賞2013入賞作品 が発表されました

http://bit.ly/WIT5Kr

業界の有力紙 Music Manでも取り上げられました

■「第5回CDショップ大賞2013」入賞7作品発表、3/7大賞発表&ライブ開催
http://www.musicman-net.com/business/23551.html

■第5回CDショップ大賞2013 入賞作品
(アーティスト名/50音順)
きゃりーぱみゅぱみゅ「ぱみゅぱみゅレボリューション」 WPCL-11079
クリープハイプ 「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」 VIZL-470
SEKAI NO OWARI 「ENTERTAINMENT」 TFCC-86389
七尾旅人 「リトルメロディ」 PECF-1052
back number 「blues」 UMCK-1434
MAN WITH A MISSION 「MASH UP THE WORLD」 CRCP-40323
米津玄師 「diorama」 DGLA-10016

そして「第5回CDショップ大賞2013」大賞作品は、上記入賞7作品の中から、3月7日にZepp DiverCity Tokyoで行われる「第5回CDショップ大賞2013 授賞式」で発表されます.

すでに関心は高くすでにマスコミ関係の取材も殺到、Yahooでも検索ワードで一次上位に入る等関心は高いようです。

もう今年で5回目、 いわゆる音楽業界筋(一部の音楽ジャーナリストやレコード会社関係者)に「自己満の大賞」とかケチョンケチョンにけなされた賞ですが、地上波のテレビとか入ってくる時点でもはや「自己満足」とはいえないと思いますが、まだ同じことをいいはるんでしょうかね?

すっかり定着しましたといっていいと思います。
音楽業界が少しずつですがよくなっているのを感じます

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2013年1月11日 (金)

週刊ダイアモンド「誰が音楽を殺したか?」を読んで

業界人仲間のSさんに教えられて普段はあまり読まないのだが週刊ダイアモンド(1月12日号)の以下の記事を読んだ。

「誰が音楽を殺したか?」

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当ブログではこの音楽業界の問題について様々な観点から問題点を歯に衣を着せぬ形で指摘してきたし、その関係で一部の音楽関係者からは敵視すらされてきたわけだが、この記事では音楽業界の停滞の原因は様々な複合的な要素があるとは認めつつも、「最大の戦犯はレコード会社自身」と断じている。


続きを読む "週刊ダイアモンド「誰が音楽を殺したか?」を読んで"

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2013年1月 5日 (土)

ワーグナー生誕二百年とワーグナーの音楽

今年は19世紀の偉大な作曲家のひとりであるリヒャルトヴァーグナー(1813-1883)の生誕二百年にあたります。

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実は昨年末、とあるクラシック系の音楽事務所の依頼でヴァーグナーのあまり知られていない曲(たぶん日本では演奏されていない)の資料用にオーケストラの打ち込みを行いました。この仕事は単にmidi打ち込みの技術だけでなく、クラシックオーケストラの楽譜も読む能力が要求されるために私に依頼が来たのですが、その打ち合わせのさなかにその話が出て気づきました。

ヴァーグナーは19世紀では後世の多くの作曲家に影響を与え、バッハ、モーツアルト、ベートーベンに匹敵する大作曲家としての評価を得ていますが、同時に生前のユダヤ教徒に対する差別発言やその音楽がナチスに利用された、という不幸な歴史があるためにややダークなイメージも付きまといます。
 特にヒトラーがローエングリーンやタンホイザーを非常に好んでいたこと、そして宣伝相のゲッペルス(この人は現代のテレビCMは殆どゲッペルスの手法を踏襲したものです)がヴァーグナーの音楽を非常に効果的に演出に利用し、当時のドイツ国民の「洗脳」を巧みに行ったという人類にとって負の歴史にからんでしまったため、どうしてもヴァーグナー イメージ的に良くない面があります。

勿論、それは別にヴァーグナーの責任ではありません。非難されるべきはあくまでナチスなわけですが、しかしヴァーグナーの音楽には確かに人間の心情を高揚する要素があることも事実です。フランシスコッポラの映画の名作「地獄の黙示録」ヴァ―ルキューレが戦場のシーンに効果的に使われていましたがやはりヴァーグナーの音楽にはそういう人間の気分を高揚させる何かをもっていることを示しています

特に今までのオペラを「音楽による劇楽劇」という全く新しいジャンルを確立し、音楽だけでなく台本やビジュアル的な演出まで全て行った例は過去のオペラにはないものです。最晩年の傑作「パルシファル」はいまだにバイロイト以外での公演はできないくらい綿密に劇場と演出が不可分なものになっています。

ヴァーグナー楽劇は神話や中世の騎士等によるファンタジーになっており、一度その世界に引き込まれるとまさに虜になります。あまりにも有名な例はバイエルン国王ルートヴィヒ2世ヴァーグナーの音楽に心酔しついには国家予算の大半をつぎ込んでしまう事態を作ってしまいます。

私の見るところヴァーグナーの音楽には「オタク」的な要素があるように思います。ワグネリアンという言葉がありますが、要するにヴァーグナーオタクです。実際ヴァーグナー楽劇ファンタジーはまさにRPG(ロールプレイングゲーム)のようであり、一度その世界の虜になったら最後、もうやみつきになります「ニーベルングの指環』なんかRPGの世界そのものだと思いますね。

私の大学の友人で普段は普通のサラリーマンで物静かな男なのですが、ヴァーグナーの音楽になると目つきが変わり熱弁をふるい、そして毎年必ずバイロイトにまで出かけていくという、まあヴァーグナーオタクもここまでくれば、という人間がいますが、おそらくバイエルン国王ルートヴィヒ2世もこれに近かったんじゃないでしょうか?

もしヴァーグナーが現代に生きていれば間違いなくRPGを作っていたでしょうね。それもゲーム音楽じゃ飽き足らず自分でゲームの台本から全て作り、自らプロデユーサーになっていたことでしょう。ドラクエやファイナルファンタジーなんか目じゃない新たなゲームを創造していたかもしれません。

その意味ではヴァーグナー「オタク」の先駆けだったかもしれないですね。

まあ生誕二百年、何年か前のモーツアルトなみ、いやそれ以上にクラシックの世界はもりあがるでしょう。(笑)

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ウイーンフィルニューイヤーコンサート

あけましておめでとうございます。

2013年が始まり、三が日もあけていよいよ本格的に始動しようかと考えております。

新春なので当ブログでは珍しいクラシック音楽の話から(笑)

毎年お正月になりますとウイーンフィルのニューイヤーコンサートNHKのEテレで衛星でオンエアされますが、私はこれがないとお正月になった気がしないほど毎年見ています。

以前は現在癌の手術を終え療養中の小沢征璽氏が日本人として初めて指揮を取る等の話題もありましたが今年はウィーン国立歌劇場の音楽総監督、フランツ・ウェルザー・メスト氏が指揮

このウイーンフィルのニューイヤーコンサートは基本的にはヨハンシュトラウス一家のワルツやポルカといった19世紀のウイーンの舞踏音楽のナンバーを中心にプログラムが組まれますが、今年は別記事で書きますがワーグナーベルデイの生誕二百年にもあたるためこの両者の曲がプログラムに組まれました。ワーグナーは「楽劇」という新しいオペラ形式を作り、ベルデイはイタリアオペラにて不滅の金字塔を打ち立てました。

アンコールには必ずヨハンシュトラウス(子)の「美しき青きドナウ」で始まり、イントロをちょこっと演奏してから楽団員の新年のあいさつ

"Gluchlich neun Jahr" (独:新年あけましておめでとうが一同一斉に唱えられます。「美しき青きドナウ」の演奏のあと締めはヨハンシュトラウス(父)のラデツキーマーチで締められ、観客はこの曲のリズムに手拍子をたたきながら曲を進めます。

これは毎年必ずといっていいほど行うコンサートの終わり方です。

ところでこのニューイヤーコンサートウインナワルツやポルカ中心にプログラムが組まれますが、ウインナワルツの三拍子は普通の三拍子と違うことをご存じでしょうか?

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