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2010年12月26日 (日)

新しい音楽プロモーション考の大半は「神話」であり「絵に描いたモチ」である

昨日うちの奥津恵の今年最後のライブが終了した。実は奥津のプロジェクトを始めるときに従来のメジャー的なプロモーション方法ではない方法で、アーチストのインキュベーションを行なってみようと考えスタートしてみた。

いわゆるロングテールな視点でインキュベーションができないかという仮説であり具体的には以下の内容になる

1. CDが売れなくなったら、ライブで稼げばいい

2. インターネットで音源を自由に聞かせるようにすれば自然に売れるようになる。

3. ブログやSNSを使用してファン層を広げることができる。

勿論従来の「タイアップ」等の古典的なプロモーション方法を完全に放棄していたわけではないが(実際5-6回ほどCM等のタイアップのコンペに参加しているー2-3回程最終選考に残ったことがあるが結果的にNGだった)、上記の3つの観点を中心に私なりにさまざまな「実験」をやってみた。

結論からいおう。少なくとも上記3つのみインキュベーションを行なうことはほぼ不可能である。twitterやSNSを見ていると上記3つの方法さえやればアーチストはやっていけるはずだ、などという言質がいまだに多いが実際にやってみればいかにそれが非現実的な方法であるかがわかる。

まず1.CDが売れなくなったら、ライブで稼げばいい」 という観点、先日NHKラジオに出演した時にも視聴者からそういう意見が出たが、マドンナのように黙ってても武道館クラスの会場を満員にできる超ビッグアーチストならともかく、その辺のインデイースのアーチストがたとえ一年365日全部にライブをしたとしてもたぶんアーチストがそれで食っていくのはほぼ不可能であろう。現場経験から実際にどういうものか説明しよう。

まず「ライブでCDがどんどん売れる」というのは幻想だ。いや、確かにCDは売れる、但しそんな100枚、200枚もライブで、しかも毎回売れるわけではない。うちの奥津が一回のライブで一番売った枚数は14枚、 あるインデイースアーチストで50枚売ったという話を聞いたことがあるがそれは寧ろ例外である。たいていの場合ライフハウスクラスでは売れてもせいぜい数枚程度である。それもライフハウスのノルマを達成した上での話しで、仮にノルマを上回る動員数があったとしてもチャージバックなんて微々たるものだから、それで「食っていく」レベルには到底届かない。何よりもノルマを達成しなければ例えCDが売れても赤字になってしまうのだ。そして年300回以上ライブをしたところで(これ自体かなり非現実的だーやっているバンドもあったようだが毎年こんなに体力が続くはずがない)300回全部にノルマを達成するなど、よほどコア層が多数いるアーチストでないと不可能だ。また仮にそれが達成できたにせよ、諸経費等を考えればそれで「食っていく」レベルまで稼ぐのは極めて難しい。紙の上では可能であるように思う人がいるかもしれないが現実はこうである。

但し
「ライブで稼ぐ」ことはできなくてもそれを通じて「コア層」を育てることは可能である。但しこれは全ての音楽ジャンルで可能というわけではない。もともとロックでいえばHM(ヘビーメタル) パンク クラブ系でいえば音響系(ノイズ系含む) ゴアトランス、ドラムエンドベース、アンビエント等々元々コアのファンで成り立っている音楽ジャンル、そしてアキバ系などは「コア層」を育てるのに非常に向いているジャンルである。これらに関しては「コア層」のファンを蓄積が比較的容易だしCDも売りやすい。

次の
「2. インターネットで音源を自由に聞かせるようにすれば自然に売れるようになる。」についてはもうこのブログで何回も書いたので改めて書く必要はないだろう。「ネットでコピーし放題にさせればプロモーションになる」というのは実は大嘘である。昔は私もそう思っていた時期があり、実際にそれをやってみたが結果は惨憺たるものだった。

実はネットユーザーの殆どは「タダだから聴く、タダだから見る」というユーザーであり、少しでも「有料」である部分を見せただけで9割のユーザーがその瞬間に退いてしまう。これは何回もいろんなことを試してみたがほぼ全てのケースで真実であり実感として感じたことである。この件は既に何回も述べたのでこれ以上は語らない。9割以上の人は「あ、タダでダウンロードできた、ラッキー♪」以上には考えないのである。認めたくない人もいるだろうがそれが現実である。

そして3. ブログやSNSを使用してファン層を広げることができる。」

これに関してはアメリカ、カナダ等では成功例がある。オバマ現アメリカ大統領などは無名の政治家だったのが「草の根」から大統領になった例だし、このブログでも書いたがYour Favorite Enemies のように従来のメジャー的なプロモーションによらずにBillboardチャートにランクインした例もある。

しかし日本でこれで可能かどうかについては別問題である。結論からいって日本のネット事情を見るにつけこれと同じことが日本で起きると期待するのは極めて非現実的である。それは日本のネットの言説が実質的に社会的マイノリテイによって支配されているという現実がある。(詳細は http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20101123/1290501330 をご覧下さい。)

勿論、中川淳一郎さんのいうウェブのバカと暇人 が多いのは何も日本だけの事情ではないが、(アメリカも負けず劣らずひどい) ただしアメリカでは日本のようにウエブ論壇が固定していないし、健全的で賢い人たちが集まるサイトも存在するため、アメリカでは「草の根」ツールとして機能している面もある。しかし残念ながら日本のネット事情はそこまで成長していないのが現実だ。賢い人分別のある人の影響力が日本では少なく、社会的マイノリテイによってウエブの言説が支配されているという意味で極めて不健全である。梅田望夫氏の「日本のウエブに失望した」発言はこうした状況を見た上での発言である。

従ってこれも「少なくとも日本では」非現実的といわざるを得ない。

つまり私が数年前に論じた「ロングテールな」観点からのアーチストインキュベーションの挑戦事実上敗北に終わったと認めざるを得ないのだ。

ということで来年から奥津恵のプロモーション方針を根本的に戦略を見直します。今さらですがITだけで革命なんて起きないですね。少なくても日本においては

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2010年12月23日 (木)

クリスマスソングとクリスマスのその他雑学トリビア

はい、明日はクリスマスイブですねえ。 日本ではすっかり彼氏、彼女とのデート+α(!?)の日と化していますが、私も経験がありますが独身の方には厳しい(!?)シーズンかもしれません。

まあ家族がいればいるで、子供のプレゼントで頭を悩ます時期なんでまあ一長一短ですね。不況で会社の業績も良くないのに散財しなければならず頭が痛い(^^::)

せっかくなんでクリスマス、ことにクリスマスソングに関するトリビアについて書きましょう。皆さんどれだけご存じですか?

・教会のクリスマスソングには「讃美歌」と「聖歌」がある。

教会の歌=讃美歌と考える人が多いようですが、実は一般にプロテスタントを中心とする「西方教会」の歌は「讃美歌」、カトリックやギリシャ正教、ロシア正教等の「東方教会」の歌が「聖歌」で両者は同じではありません。「聖歌」はグレゴリオ聖歌に代表するように古代、中世から存在し、「讃美歌」の大半は比較的最近(ルターの宗教改革以降)の作られたもので、我々が良く知っている「きよしこの夜」「もろびとこぞりて」は「讃美歌」になります。但し近年カトリック側もプロテスタント系の曲を多く採用するようになっており、讃美歌の曲集に「聖歌」のタイトルが付けられていたり等、両者の区別に本質的な差異は無い場合も出てきています。各教派の編集の基準も多様化していますので、上記の「讃美歌」「聖歌」として扱っている場合もあります。

・「讃美歌」と「聖歌」にはまだ著作権がある場合がある。

勿論殆どの讃美歌、聖歌は著作権消滅曲ですが、実は日本の場合「訳詞」があり、その「訳詞」の著作権がまだ消滅していない場合があります。ことに日本語の歌詞で歌う曲を扱う時は注意が必要です。消滅曲だからといって安心していると著作権でひっかかる場合もあります。

・「ジングルベル」は本来はクリスマスソングではない

えーっ と思うでしょう?(笑) でもジングルベルのオリジナルの歌詞をよく見てください。実は「クリスマス」という文字はどこにもないんです。一部の日本語の訳詞に意図的に「今日は楽しいクリスマス♪」と入れて無理矢理クリスマスソングにしていますが、オリジナルの歌詞にはそれがありません。元々この歌は「ソリに乗ってる 楽しい♪」という歌で、本来はソリの歌なんですね。ソリに鈴をつけるのは北欧では普通なので、そのソリがサンタクロースを連想させる、ということでいつのまにかクリスマスソングにされてしまったんですね。ですからこの曲、無理矢理クリスマスソングにされてしまった、というのが本当のところです。

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ーさて、ここまではクリスマスキャロルに関してのトリビア、次はクリスマス一般に関するトリビアです

・カトリックには本来クリスマスツリーはない

実はクリスマスツリーの起原は諸説あり>1419年にドイツのフライブルクでパン職人の信心会が聖霊救貧院にツリーを飾った。この記録が、クリスマスツリーをクリスマスに飾る行為が最初とされていますが、一方では宗教改革のルターがドイツの森に無数の精霊が宿るのを見て、それがモミの木で無数に光っているように見えたため、もみの木に飾りをつけたのが始まり、という説もあり、どちらかははっきりわかっていません。

いずれにせよ起原がドイツであることと、宗教改革の動きにそって広まったことから長い間旧教であるカトリックではクリスマスツリーを飾りませんでした。最近でこそカトリック系も飾るようになりましたが、まだスペイン、南イタリア等厳格なカトリック的な風土があるところではクリスマスツリーを飾らない地域もあります。

厳格なカトリック教徒にとってクリスマスは神聖なものであり、厳かな気分で過ごすというのが普通で、日本のように恋人たちのデートやホテルでの宿泊などとんでもない、というのがそういった国の風潮です。

・そして何よりもイエスキリストの本当の誕生日は12月25日ではない(!!)

これは割りと有名な話なのでご存じの方も多いでしょう。実はこの時期になるとキリスト教原理主義者の団体が「聖書がうんたらかんたら」という押し付けがましく、かつうざったいアナウンスを渋谷の交差点で行なったりしていてとても不快な気分にさせられますが、もし彼らがイエスキリストの本当の誕生日が12月25日でない、ということを知らなかったとしたらこれはいかがなものでしょうか?狂信というのは恐ろしいです。しかも最近アメリカでもヨーロッパでも原理主義勢力の影響力が強くなっているというのは懸念すべき事態です。

イエスキリストの誕生日は1月7日という説と4月7日という説もあり正直わかっていません。しかし12月25日というのはヨーロッパの原始宗教であるミトラス教の聖なる日であり、キリスト教はそのミトラス教「融合」する形でヨーロッパ各地に布教されていったという事情もあるようです。そのためいつのまにか12月25日がキリスト教の聖なる日となったようです。

あと意外に知られていませんが、イエスキリストは何とイスラム教においても「聖人」となっています。イスラム教の場合は預言者(ナビー)の1人としてキリストを受け入れているわけですが、元々キリスト教も、イスラム教も。ユダヤ教も「旧約聖書」を出発点とした宗教で源流は同じ宗教なんですね。 だからキリストがイスラム教の中でも聖人であるのは何の不思議もないんですね。なのにあんなに血で血を洗う争いを何世紀を続けているという事実、これは悲しいし、愚かしい話だと思います。

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まあそんなこんなでクリスマスを1人で過ごしたってそんなどうってことないですよ(笑)
もともと日本人は「クリスマス」を口実として騒ぎたいだけの人が多いですから

というわけでみなさん ステキなクリスマスを!!  メリークリスマス!!

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2010年12月20日 (月)

NHK「私も一言!! 夕方ニュース」出演

本日NHKのAMラジオ ラジオ第一の私も一言!! 夕方ニュースに出演しました。テーマは「2010CD売上ランキング AKB48・嵐 ベスト10独占 ~音楽の明日はどうなる?~」と題して音楽業界とオリコンの年間ランキングのシングルが「嵐」「AKB48」の2アーチストに事実上独占されている異常事態を元に昨今の音楽業界の問題について論じました。

オリコン記事「AKB48がシングル1、2位独占…TOP10はAKB48と嵐の2組のみ」
http://www.oricon.co.jp/news/rankmusic/83085/full/?from_todaysnews

オリコン年間シングルチャート
http://www.oricon.co.jp/music/special/2010/musicrank1220/index02.html

 

まあ番組でも発言しましたが、雰囲気的には何となくわかってはいましたがいざデータとしてみるとやはり驚きであると同時に、これは事務所、プロデユーサーの戦略の勝利といえるかもしれません。

あともう1つ特筆すべきはベスト20の中にAvexのアーチストが1人もいない、という点でしょうか。これは異変といってもいいかもしれないですね。これに関してはいろいろと思うところがあり、個人的には実は予想されたことなんですがこの件について詳細に発言すると影響が大きすぎるのでここでは触れません。

とりあえず正味1時間弱出演しましたが、結構それでも時間ってないもんですね。あっという間でいいたいこともかなり時間の関係でいえませんでした。

今回の番組のサイトです。  http://www.nhk.or.jp/hitokoto-blog/1000/

この番組では視聴者のメールや掲示板も公開しています。書いている内容はだいたい私が予想した範囲の内容の発言でした。

https://cgi2.nhk.or.jp/hitokoto/bbs/form2.cgi?cid=1&pid=5251

実はラジオは何だかんだいってもまだAMラジオの方が視聴率が高いです。NHK第一の場合、北海道から沖縄、そして離島まで全ての地域で視聴可能で、TBSラジオ(平均1.2-15%)、ニッポン放送(平均1^1.3%)の次の視聴率を誇ります。つまり少なく見積もっても100万人位の視聴者がいるということを考えて、かねてから視聴者にお願いしたかったことで番組を締めました。実はこれだけはどうしてもいっておきたかったからです。

それは

「地上波のテレビやキー局で流れている音楽が世の中の音楽の全てではありません。

実は見えないところでよい音楽がたくさん隠れています。CSやインターネットサイトを捜せば、目立たないところによい音楽をたくさん見つけることができます・

どうか騙されたと思って、そうしたところからあなたの好きな音楽を捜してみてください。きっとあなたの好みの音楽を見つけることができると思います」

番組スタッフ側にはよい印象を持たれたようですが、実際に視聴者の方はこの発言をどのように受け止められたんでしょうか? そちらの方が気になります。

NHKに行ったのは本当に久しぶりですが、実は今考えているある企画もNHKがらみになる可能性があります。結構NHK関係で何回か仕事もしていますので、比較的私はこの3文字に縁があるのかもしれません。結構久々なんで少し疲れたかな(^^;)


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2010年12月19日 (日)

小澤征爾、カーネギーホールで奇跡の復活!! スタンデイングオベーション

小澤征爾、カーネギーホールで完全復活! 奇蹟のライヴが早くも1月に緊急リリース!
http://www.cdjournal.com/main/news/ozawa-seiji/35770

まさしく日本の誇る音楽家である。

私事だがまだ父親が健在だった頃、地元のパルテノン多摩大ホールで小沢征爾の新日フィルの演奏を聴きに行ったことがある。クラシック好きだった父親と今となってはいっしょにいった最後のコンサートとなってしまった。もっと良質なクラシック音楽のコンサートにいっしょに行けばよかったと今となっては後悔している。演奏曲目は確かヒンデミートの「画家マティス」があったように記憶しているがあとのプログラムは覚えていない。しかし十分に楽しめた演奏会だった。とかく「教科書通り」にしか演奏しない音楽家が多いクラシックの演奏家の中で、遊び心も加えた小沢の演奏はやはり一味も二味も違った。一流の演奏家というのはやはりそういうものだろう。

今回のカーネギーホールでブラームスの交響曲第一番を選んだというのは何かわかるような気がする。この曲はブラームスの中でも人生の転機となった作品で、「交響曲」に対する思い入れが人一倍強かったブラームスが満足しうるクオリテイの作品にするまで七転八倒した心境が現れている作品である。最後はベートーベンの「歓喜の歌」を思わせるテーマ曲で自分の中の大きな壁を越えることができた喜びを表現している。(そのためこの曲はベートーベンの第十番交響曲とも呼ばれるーいい意味でも悪い意味でも、だが)

癌という病気を克服という「壁」を乗り越えこれから新たな人生を力強く歩んでいく、という小沢征爾の決意の表れだと捉えたい。おそらくその思いもあって病みあがりにも関わらず力強い演奏だったことは想像に難くない。この演奏は是非聴いて見たい。

カーネギーホールは観客総立ちのスタンデイングオベーションだったという。自分に力を与えてくれる演奏かもしれない。


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2010年12月12日 (日)

「音楽業界が衰退しているのは買いたい音楽がないから」について

久々に音楽業界の現状の話について書きましょう。

このブログは今まで音楽業界の衰退の現状等について、さまざまな観点から論じてきましたが実はこの関係の議論を展開する際に前から少し気になっている議論があります。

それは

「CDが売れないのは曲がよくないから、買いたい音楽がないから」

という議論です。

確かに以前私はこういう記事を書いたことがあります。

音楽業界衰退の原因は「音楽の消耗品化」が主原因
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2010/04/post-8706.html

これはいわゆる「メジャーレコード」のマーケテイングに特化した議論について述べたものです。
しかし実際現代の世の中にある全ての音楽が「消耗品化」にされているか、といいますと

違います。

実は目立たないですがいい音楽は世の中にはたくさんあります。
特に最近のインデイースのアーチストの作品を見ますとはっきりいって今「メジャー」といわれているアーチストの作品より遥かに高い質の音楽を発表しているアーチストがたくさんいます。

しかしいわゆる「メジャーレコード」の殆どが地上波テレビのタイアップとかキー局でのオンエアとか非常に一般の人に目に付きやすい形で露出されているのに比べ、インデイースのアーチストの作品はなかなか地上波には現れません。そのため一般の人になかなか目につきにくいのです。

それは海外のアーチストの作品も同じです。いわゆる超メジャーのアーチストなら地上波に流れますが、そうでないアーチストはなかなか目に付きません。

そのため 地上のテレビに露出されている音楽が世の中の音楽の全てであるかのように錯覚している人が非常に多いように思います。

しかしもう一度いいますがそれは誤りです。

しかしそういうアーチストの作品はネットは勿論のこと、CSやケーブルでのMTV サウンドシャワーといった放送局では見ることができます。地上波に流れているものだけが世の中の音楽の全てではないのです。

こういうことを云うとまた「昔がよかった」論者のように決め付けられてしまいますが、昔は何か面白い音楽がないか、自分で捜しにいきましたね。昔のデイスクユニオンとかに入り浸ったりとか、 今は情報過多のせいか自分から情報を捜すという行為がすっかりなくなってしまっているような気がします。情報が与えられるのが当たり前、という感覚で殆どの人がいるような印象を持っています。実際「世の中にいい音楽がない、買いたい音楽がない」という人に限って自分から音楽を捜そうという発想を持っていない人が多いような気がします。それこそネットだけでなくMTV サウンドシャワーとかをチェックしようという発想すらない人が殆どですね。

しかしせっかくですからちょっと今までとは違う音楽のチャンネルで音楽を捜してみる、ということをされてみたらいかがでしょう?

ちなみにインデイースに関してはお勧めのサイトがいくつかあります。騙されたと思って覗いてみられてはいかがでしょう。もしかしたらお気に入りの音楽がみつかるかもしれません。

Vibirth
http://www.vibirth.com/

Monstar FM
http://monstar.fm/

CD baby
http://www.cdbaby.com/






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2010年12月 9日 (木)

ジョンレノン没後30年に思う

さて、今さら云うまでもなく30年前の1980年12月8日 ジョンレノンが凶弾に倒れた。日本時間で午後一時に当たる。昨日は恒例に武道館でオノヨーコ氏がライブをやっていたが、20世紀が生んだ偉大な音楽家の1人の音楽も頻繁にラジオ等でオンエアされている。

イマジンの例を出すまでもなく、自らの生命を賭して音楽を通して平和と愛を歌った彼だがあれから30年、世界は良くなっただろうか? 「良くなった」と答える人はたぶん少ないだろう。

ジョンレノン「不穏分子」としてCIAに日常的に監視されていたのは有名な話だが、あれから湾岸戦争、アフガニスタン、イラク戦争と世界から戦火が絶える事がない。そもそもアメリカを実質的に支配しているのは軍産複合体であり、それは大統領ですら逆らえないシステムになっている。つまりアメリカは表向きは民主制をとっているが実質的には軍事政権といってもいいくらい軍産複合体の支配は凄まじい。そしてそれに逆らえばケネデイのような末路が待っている。アメリカにはかつて20年の暗殺のジンクスーテカムセの呪い(テカムセののろい、Tecumseh's curse)というものがあり、第9代ウィリアム・H・ハリソンの肺炎による死去からロナルドレーガンの暗殺未遂まで続いた。なぜかブッシュのバカ息子に対しては何も起きなかったがこれは軍産複合体に守られてきたからだろうか? いずれにせよアメリカ主導の戦争はジョンレノンの時代から収まるどころか拡大する一方である。そして最近の北朝鮮や中国に絡む一連のできごとも同様だ。寧ろ我々日本は世界でも最も危険な地域に位置しているといってもいいかもしれない。

そして音楽産業、音楽文化の状態ーこれはかつてないほどの危機的な状況であることはこのブログでも何回も述べてきたので今さらいうまでもない。その危機の原因は音楽産業側が原因になっている面も多分にあるが、音楽をタダで勝手にコピーするのが当然の権利といわんばかりの輩がネットに多いという厳然たる事実も問題だ。こういう連中は音楽文化を尊重し、アーチストに敬意を表する態度が微塵も見られない。

インターネットは確かに便利なツールであるが、一方では中川さんがいうとおりバカと暇人や一部のIT起業家ITギーグが実質的にネットの言説、論壇を支配しているというマイナスの局面もある。(そして残念ながらこの傾向は強くなることはあっても、弱くなることはたぶんない) そして今までリアルの世界では接蝕しないで済んだバカと暇人一般の社会常識が通用しない輩社会性0の人間等と遭遇してしまい、「荒らし」等の面倒臭いことに時間を取らざるを得なくなってしまうことも度々あった。こういう連中にかける時間は時間の無駄であり極めて非生産的な時間である。最近はネットの便利な面よりこういった負の部分の要素が目立つ。特にここ一年くらいは

ジョンレノンイマジンの世界を単なる「理想主義」と片付けるのは簡単だ。だが我々は時代をよくしようという志を捨ててはならない。おそらくジョンが今の社会の現状を見たら頭を抱えてしまうだろうが、この現状から少しでもよい方向に持っていく努力を放棄したら人類には未来も希望もなくなってしまうからである。

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2010年12月 1日 (水)

KAT-TUNのボーカロイド曲盗作騒動に見る制作体制の御粗末ぶり

KAT-TUNのオリコン1位の新曲がボーカロイド曲を盗作疑惑? 作者「うわっ…そっくりだ。ショックすぎる…」

http://getnews.jp/archives/87223

さて、有名曲の盗作騒動、というのは今に始まったことではない。しかし今までの多くは「メロデイのどこの部分とどこの部分が似ている」という程度のものであり、人の主観によって「何となく似ている、といえなくもない」というレベルだった。それで古くは服部克久氏と小林亜星氏の訴訟等もあった。(もっともこの泥仕合はJASRAC内部や作曲家団体の勢力争いという日本の音楽界のドロドロとした部分もからんでいたのは事実だーだから私は「作曲家協会」とか「作曲家評議会」とかの面倒くさいものには参加していない)

また「パクリ」という言葉がある。これはあるメロデイの「おいしいところ」を取り他のメロデイの「おいしいところ」と組み合わせる、ということでこれは正直よく行なわれている。賛否両論がある手法だが、この「コラージュ力」にはそれなりの創意工夫もある場合がある。名前はいえないがある大御所的作曲家は「自分の曲は「パクリ」の芸術だ」といってはばからない人もいる。

しかし次の例はそのいずれにもあてはまらない。正直ここまでひどい例は私もちょっと記憶がない。

まず、「盗作された」と主張している巡音ルカオリジナル DYEをお聴きいただこう

次にKAT-TUN NEVER x OVER ~「-」 IS YOUR PART~をお聴きいただこう

わざわざ説明の必要はないと思う。

勿論実際巡音ルカオリジナル DYEの作者が告訴しないと「盗作」と法的には認定されない。またそのため作者は膨大な資料も用意しなくてはならないというハードルはあるが、それにしても制作の担当者がイントロまでほぼ同じ曲が存在している点を把握していないだけでそれはおおいに問題である。要はデイレクター連中が全然音楽を聴いていない、制作作業も他人任せ、という最近の業界の体質がこれを生んだ。

実はKAT-TUNのようなアーチストの曲は殆ど無数の作曲家のコンペから成り立っている。だいたいのケースは数百曲くらい集めるが、だいたいそんなに集めてまともに曲を聴いているか疑問だし、どういう基準で選んでいるのかもいつも不明確である。私は先日ある都合でやむを得ずコンペに曲を提出したが普通は原則としてコンペには参加しない。これはゴーストを強要される、という現実もあるし、何よりもそれを作るために作業的に無駄になる可能性の方が高い。

まあ普段はサラリーマンやっていて自分の曲が有名アーチストに採用されてヒットする、などという夢を追いかけたい人はそれでいいけど、我々みたいに仕事でやっている人間はそんなことをやっていた効率が悪すぎてとてもやっていけない。(なかには最初から「採用者」がいないコンペすら存在する)

何よりもこちらの曲を本当にきちんと聴いているか疑問だし、最後はスタッフ連中の単なる趣味で終わるケースの方が多い。何となく自分の曲が「弄ばれている」感じがするから私はコンペに参加しないのだ。今回はうちのアーチストのプロモーションの目的のためにあえて参加したが、結果は期待していないし、こういう特別な事情がない限り二度とやらない。

いずれにせよ何度も云うがここまでひどい例は私もちょっと記憶がない。「メジャー」の制作体勢の質はここまで落ちたか、といわざるを得ない。今「メジャー」の世界から優秀な人材、プロがどんどんいなくなっている。そのうちその辺りのシロウトよりひどくなるかもしれない。


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2010年11月24日 (水)

訃報 深町純さん

作曲家でキーボーディストの深町純さんが11月22日に都内の自宅にて、大動脈解離による心嚢血腫のため64歳で逝去されました。

http://natalie.mu/music/news/41010

日本におけるシンセサイザーミュージックの先駆者的存在であり、大変尊敬していたキーボーディストでした。

ちなみにキリスト教徒だったんですね。
心からご冥福をお祈り申しあげます.。

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2010年11月23日 (火)

歴史に残った音楽はいずれも芸術的にすばらしいだけでなく、大衆にも受けていた

私は以前芸術性と商業性(大衆性)の融合した音楽 という記事をこのブログに書いたがここで、改めて皆さんに聞いて見たいことがあります。次に主張をどう思われますか?

芸術的にすばらしい音楽は大衆がついていけないために商業的、興業的に成功したものはない。

特にクラシック音楽に関してはそのように考えている人が多いのではないでしょうか?

実はこれ、大きな間違いなのです。

モーツアルトは作品が認められず極貧のうちに死んだ、とかシューベルトは生前作品が殆ど演奏されることもなく悲惨な死を遂げた、とか

音大系の音楽史の先生が世間にばらまいた情報ですが、実は最近の研究でモーツアルトは実は大変な高給取りであったことがわかっています。

「近年の研究は、モーツアルトがウィーン時代をつうじて、かなりの高額所得者だったことを明らかにしている。ここではブラウンベーレンス(1986)が計 算した、各年の推定年収を挙げておこう。1781年<962フロリン>(962万円)、1782年<1526フロリン>、1783年<2250フロリ ン>、1784年<1650フロリン>、1785年<1279フロリン>、1786年<756フロリン>、1787年<3216フロリン>、1788年 <1025フロリン>、1789年<2535フロリン>、1790年<1856フロリン>、1791年<3725フロリン>」(西川尚生「モーツアルト」音楽之友社・191頁)。

1フロリンは約1万円。35歳で病死した1791年でさえ<3925万円(!!)>というから物凄い。患者を2000人収容できるウィーン総合病院の院長の年俸は3000フロリンだった。モーツアルトはその上を行く高額所得者だったわけです。モーツアルトが極貧というイメージにこだわる人たちはモーツアルトの借金の記録が多いためで、この目的が何の借金だったのかについて論争があるのですが、近年の研究ではおそらく「オペラ」を上演する資金であった可能性が高いといわれています。

オペラというのはご存じのとおり金がかかります。映画を作るのと同じです。同じ総合芸術であるためと、晩年オーストリアがトルコとの戦争の戦費調達の関係でオペラ上演の資金が足りなかった、と考えればこの借金もつじつまが合います。

ベートーベンの作曲料は現在の金額で億単位のギャラをもらっていたこともわかっており、ワグナーにいたっては楽劇のために自らの給料も合わせて国家予算を破綻させるほどのものでした。つまり有名作曲家=極貧、というのは幻想に過ぎないということができます。

さて、話をポピュラーに戻しましょう。クラシック系の人たちはつい最近までポピュラー音楽=商業音楽、と決め付ける傾向がありましたが、(そういう面はない、とはいいませんけどね) 今我々がジャズスタンダードと呼んでいるものはかつてはアンダーグラウンドのクラブの音楽でした(映画;コットンクラブ参照) そして60-70年代のロックもアンダーグラウンドから時代を動かす音楽として強大なムーブメントを起したのは今ここで述べるまでもありません。そうした音楽はいまや「クラシックロック」といわれるようになりましたが、芸術性も高かった点と勿論興業的に大成功しました。

つまり歴史に残った音楽の殆どは芸術表現だけでなく、興業的(商業的)にも成功した音楽だったのです。

勿論作曲家の死後に作品の評価が上がったとか、時間によって作品の評価が変わった、という点があります。また少ないですが確かに20世紀の音楽で今我々が芸術表現として高く評価しているもので興業的に成功しなかったものもあります。そうした一例から「芸術性の高いクリエーター=貧乏」などというイメージが何となく一人歩きしていった、そんな気がします。

そうしていつの頃からか、芸術的価値の高さ、と商業的価値の高さ(=売れる音楽)というのが全く別の世界であるかのように考えられるようになってしまい、それが洋の東西を問わず現在の流れになっています。

私はこうした考えが今の音楽業界を衰退させた、と考えています。

これを打破するのは簡単ではありませんが、今考えている作品の中で少しでもそういう流れに戻せればとも思っています。


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2010年11月12日 (金)

パッケージに関する一考ーCD,DVD等は決してなくならない。

先ほどの記事でもi-tunesが日本でも映画配信を開始したことでますます日本でもパッケージ不要論が台頭すると思われます。もう先月になるがマーケテイング庵というマーケテイングに関する研究会で「音楽産業の現状と今後を研究&トークセッション」に参加した時も参加者の方からCD等のパッケージはもうなくなるだろう、いや「残るわけがない」といった意見が圧倒的でした。

確かに配信が日本では今頭打ちを示しているとはいえ、これだけ普及すればそういう風に見えてしまうのはある意味当然かもしれません。

しかしそれでも私はあえていいます。 

CD, DVD等のパッケージは決してなくなりません。

ただし、

パッケージの商品として位置づけ、意味合いは大きく変わります。

特に今までの音楽業界に関していえばとにかく何が何でもCDというパッケージを売らなければならない、というマーケット観で進んできました。「CD」というパッケージを売ることを主目的としてきたわけです。音楽業界関係者の大多数はいまだにそういう考えを捨てていません。

しかし時代はもはや変わりました。「CD」といえどもアーチストの商品の一ラインアップに過ぎません。つまりアーチストの商品は多様化したわけです。したがって何が何でもCDを売らなければならない、という時代は終わりました。

しかしだからといってCD, DVD等のパッケージはもはや無用の長物なのか?いわゆるIT系の論客が強硬に主張している内容ですが..

違います。

その理由を説明する前にまず私が以前書いた記事で、アーチストのファン層について述べた部分を再度ここで触れます。もう4年前に書いた記事ですがこのブログで一番アクセス数の多い記事です。お読みになった方も多いでしょう。

コラム「音楽業界の現状と将来、そしてある取るに足りない者からの業界への提言」(長文注意)
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2006/07/post_1324.html

ここで私は「アーチストのファン層」は大きくわけで3つある。と述べています。つまり

A層:いわゆるコアな層: アーチストの真のファン アルバムは必ず買ってくれコンサートにも極力来てくれる人たち
B層:中間層:コアというほどではないが一定の関心は持ってくれる層;CDもできがよければ買ってくれる
C層:いわゆるミーハー層 真のファンにはならないが「流行っている、みんなが聞いている」というと買う層

   数的にはA層、B層に比べC層が圧倒的に多いことから音楽業界はいつのまにか
C層しか見なくなったことを私は音楽業界が犯した最大の過ちである、と主張しています。この考えは現在も変わっていません。

正直いってこの一番多いとされる
C層が今後パッケージを購入する可能性は極めて低いということは私も認めざるを得ません。しかしA層の人たちは確実に買ってくれるでしょう。なぜならあるアーチストのファンになった経験のある人ならわかりますが、ファンは自分の好きなアーチストのコンサート、イベント等に参加すれば「モノ」-記念品を欲しがるものなのです。

例えばアキバ系などがいい例です。アキバ系はコアなファンで成り立っており、ファンは同じCDを会場別で購入しています。そして各CDにアーチストのサインをしてもらい握手もしてもらいます。また面白いことに必ずそういうファンは「開封していない」同じCDも必ず一枚持っています。
こうして何枚も同じCDを買ってくれるコアのファンが多数いるためにアキバ系の事務所は結構ウハウハだったりします。

そしてそれを憎らしいくらいにうまく戦略として昇華させたのが皆さんよくご存じのAKB48です。
おニャン子をアキバ系という切り口でつつみこんでからスタートさせ、雑誌等の紙媒体という比較的安いメデイアからファン層を広げていった戦略は見事といわざるを得ません。そのことはここで改めて述べるまでもないでしょう。AKB48のファンも例の「握手券」がらみもあり、複数のCDを買っています。だから初期ロットが百万枚単位にすることができたのです。

つまりここで見えてくるのは グッズとしてのCDのありかたです。誤解を呼ぶ表現かもしれませんがTシャツなどと同じような商品の位置になりつつあります。
これは上記のA層の人たちは勿論、内容さえよければB層の人も買ってくれるかもしれません。ファンというのは必ず「モノ」がないと満足しないものなのです。だから配信さえあればあとはいらない、というのはこういうファンベースの現場というものを全く理解していない議論です。

この点はある特定のアーチストのファンになったことがない人は理解しにくいかもしれません。私がネット等でパッケージについて論じるコラム,記事等で不満なのはそういうアーチストのファンクラブの現場を全く理解しない人間、一アーチストのファンになった経験すらない人間が音楽等のパッケージについて論じているケースが多すぎるという点です。 

私はだいぶ前からCDを商品ではなく、「販促品」「グッズ」として作る事業を始めています。結構実績がありますのでご興味のある方はご覧下さい。

オリジナルCD製作のお手伝いをいたします。(販促、ノベルテイ用CD)
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/cd_ordermade.htm

とにかく配信が出てきたからパッケージは無用の長物と決め付けるのではなくあらゆる可能性を考えていただく風土ができれば幸いです。


ちなみに弊社のCDプレス価格表
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/cd_price.htm

DVDプレス価格表
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/dvd_price.htm


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2010年11月 9日 (火)

音楽配信に関する一考ーDRMフリーのAmazon配信開始に鑑み

既にご存じの通りAmazonがDRMフリーによる配信サービスを本日開始した。

Amazon MP3、日本版スタート DRMフリーで音楽配信
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/09/news030.html


欧米ではすでにDRMフリーの流れが主流になりつつあるがこれに関しては以前私は懸念の意味も込めて記事にしている。

DRMフリーの流れとデジタルミュージックの将来
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji//2010/09/drm-eeb9.html

DRMをなくすというのは権利者から見れば殆ど権利放棄に近い。しかし一方ではユーザーから見れば消費者がそれをいつでも自分の好きな機器で再生できない」DRMはユーザーにとって不便であり廃止すべきだ。という考え方もわかる。欧米では消費者の声が日本より強いため「他社製プレーヤに乗り換えた際も,今まで購入した楽曲を容易に持ち越せるようにすべきだ。」という観点からDRMをはずすメーカーが欧米では多い。そのため欧米のメーカーでは音楽配信よりも自社サイトのアフィリエイトやその他の広告で収益を得ようなどという動きがあるようだがこれはいくらなんでも非現実的である。メーカー、権利者が権利を放棄し権利管理を諦めてはもはや自殺行為である。

そんな中津田大介氏の「DRM音楽フリーの今」での発言をいくつか引用してDRMフリー後の音楽配信のありかたについて一考したい。

「コピーし放題」でも儲かる!? DRMフリー音楽の今

http://ascii.jp/elem/000/000/071/71759/

ポイントは2点ある

まずはDRMフリーによって大幅に増えることが予想される違法コピーについて

DRMはコピー回数を把握するために使うべき

── DRMは、インターネットで楽曲ファイルを違法にやりとりすることを防ぐために導入されたものですよね。結局、DRMを使わなければ、不正コピーは減らせないんでしょうか?

津田 そんなことはありません。例えば、iTunes Plusの楽曲はDRMフリーですが、ファイルには購入者の情報が埋め込まれているため、仮にインターネットに流出しても誰が流したのかはある程度の範囲で分かります。

 現状のDRMのように複雑な制限をかけなくても、ファイルの身元が分かるというだけで、違法コピーに対する抑止力は作り出せるでしょう。

 そもそもインターネットを検索すれば、不正にアップロードされたMP3ファイルはいくらでも見つかります。不正コピーを減らすなら、まずそうしたウェブサイトを減らす対策を取るべきではないでしょうか。

この点に関しては津田氏の主張内容は正しい。誤解している人が多いがDRMフリーになったからといっても、やりたい放題できるわけではない。iTunes Plusでは「誰が違法コピーさせたかわかるようになっている」ため、DRMフリーになったからといって「これでネットに自由に流し放題、コピーさせ放題」なんてうかれているとあとで大変なことになる可能性がある。だからDRMフリーになったからといってあまりはしゃがないほうがいい。

次のポイントは

── 「理想のDRM」は、どんなものになりますか?

津田 DRMは、コピーを制限するのではなく、権利者に著作権使用料を分配する目的で、コピーされた回数などをきちんと把握するために使うのが理想だと思います。

音楽業界は、コピーを無闇に禁止するのではなく、「プロモーションにもなる」とポジティブな面も認めて、その上でビジネスにつなげていくべきでしょ う。例えば、「普通は210円だけど、420円で買うとポッドキャストにも使える」みたいな新しいライセンス体系を用意して、2次配信権込みで楽曲を売る なんて方法もありだと思います。  現状のようにDRMを単に取り払って売るのも悪いとは思いませんが、「デジタルコピーをどうビジネスに生かすか」という次の一手は考えておくべきです。

さて、これに関して二点ほど疑問点がある。

津田氏の主張は確かに一理はあるのだが少し非現実的な部分がある。ここから先は津田氏と著しく意見が違う。

1.ネット内のコピーし放題はプロモーションにならない。

まず、私のようにネットラジオの運営、音楽のネットプロモーションを実際に現場でやってきた人間の実感として「ネットでコピーし放題にさせればプロモーションになる」というのは実は大嘘である、というのが実感である。実は4-5年前は私もそう思っていた。そしてそれを実際にやってみた。

しかし結果は惨憺たるものだった。

はっきりいおう。実はネットユーザーの殆どは「タダだから聴く、タダだから見る」というユーザーである。実際そのあと少しでも「有料」である部分を見せただけで9割のユーザーがその瞬間に退いてしまう。これは何回もいろんなことを試してみたがほぼ全てのケースで真実であり実感として感じたことである。

したがって仮にコピーし放題にしても、そのアーチストを支持したり、応援したり配信その他の購買に結びつく行動について考える(検討する)のは全体でも一割いない、というのが現実だ。つまり9割の人はコピーし放題にしたら「持ってけドロボー」状態になる。これはほぼ全てのケースにあてはまる。残念ながらそれが現実だ。ユーザーとしてアーチストに対して配慮をしてくれる人がネットの大多数ならいいが、9割以上の人は「あ、タダでダウンロードできた、ラッキー♪」以上には考えないのである。津田氏はおそらく認めたくないだろうがそれが現実である。

つまり音楽をコピーし放題にしたら大きなプロモーションになる、というのは幻想なのだ。認めたくない人もいるだろうがそれが現実だ。

したがってコピーし放題にするのはプロモーション用に作った「非商材コンテンツ(あるいは宣伝用コンテンツ)に限定すべきである。

2.コピー回数を把握して配信の2次使用で課金、なんてことが現実にできるのか。

アイデアとしては面白い。しかし技術的には可能かもしれないが、今のユーザーの体質を考えるとこれは現実的にどうだろうか?まず懸念されるのは

1.ユーザー、消費者からの反発が起きる可能性?
 -ただでさえ知財に課金することに抵抗している風土があるのに逆に反対運動が起きないか?これなら逆にDRMをつけたほうがよくないか?二重取りだ、などと騒ぐ輩が必ず出ると思われる

2.二次使用の場合の課金方法は?
これが最大の問題だ。二次使用を把握してアカウントから「追加料金」という風にでもするのだろうか? あと購買のあと二次使用の把握がどの程度の精度でできるのかも疑問である。(必ず抜け道を作る輩が出てくると思われる)

  Amazonに関してはこの「ウオーターマーキング」がどの程度の精度になっているのかもう少し詳しい内容を見てから判断しようと思っている。実は私の音源も奥津恵の音源もAmazonから配信する話はあるが、どうするかはまだ検討中である。

私は、基本的にDRMをはずすことに関しては反対だ。

ただユーザーの使い勝手を考えて、少し緩めのDRMにすればよいのではないか、と思う。要は複数のプレーヤーで再生可能な状態にすればDRMの縛りはそんなに気にならなくなるのではないか、と考えている。しかし違法コピーのことを考えれば「やりたい放題にやられない」ような制限はやはりもうけるべきだと考える。その面ではAppleのiTunesの著作権管理(DRM):FairPlay(フェアプレイ) というのも1つの方法かもしれない。

津田氏のいう「理想のDRM」が単に技術的な面だけでなく、社会環境的に運営可能になればそれはそれで面白いが、やはり現実的なアプローチを考えたい。

しかし絶対に忘れてはならないのは音楽は知財であり、権利ビジネスである。という点である。そこが物品販売などとは大きく違う点である。そこの部分は絶対に変えてはならない。変えてしまったらもはやビジネスが成立しない。その点は声を大にしていいたい。


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2010年10月30日 (土)

前田憲男先生のジャズトリオコンサート

昔ちょっとつきあいのあった事務所から度々誘われていたんですが、所用等が重なったこともあり、またいつもお断りするのも失礼に当たると常々思っていたので、たまたま時間が空いていた本日伺うことにしました。

場所は浜離宮朝日ホール

101029_190101

勿論演奏している時は写真は撮れません(笑)

ピアノ、ドラム、ベースといういわゆるジャズトリオで曲はスタンダードナンバー中心でした。前田先生はたしか今年76歳だった(間違えていたらゴメンナサイ)と思いますが、ああいう年齢まであのくらい弾けるといいですね。

ピアニストは指を使いますが、指を使うのはやはり健康にいいようです。特に脳を刺激するので認知症の防止には確実に役立つようです。私もどんなにジジイになってもピアノだけは弾き続けようと思っています。まあそれくらいしか人よりとりえがない、というのもあるんですが..

拝聴していてやはり音楽のファンダメンタルズは大事だと改めて思いましたね。最近の音楽の世界はそれを大事にする風土が薄れてきている傾向があります。特にポストモダン論云々で「本物というものの意味がなくなったー何が本物かがわからなくなった」などという議論が出ていますが、結局その考え方では後世に残るような文化は生まれない、と思います。まあその辺りは近々考えをまとめてこのブログに書こうと思っていますが...

いずれにせよ私もジャズトリオでも久々にやってみようかな、という気になりました。前田先生は正統派的、といいますかよく言えば無駄のない弾き方をされていますが、私はかなり手数もおかずも多いので好みが分かれるとは思いますが...


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2010年10月25日 (月)

10-20代の方へー楽器を持つのは「ダサい」のでしょうか? 音楽家はカッコ悪いのでしょうか?

実は昨日のマーケテイング庵のトークセッションにて一応音楽を生業にしている私として耳を疑いたくなる言質が耳に入りました。

それは

「今の若者(10-20代)は楽器を持っている人間を見るとダサいと感じているようだ。 ミュージシャンはカッコ悪いと思っている子が多い。 みんなDJの方をカッコイイと思っており、だから若い子はHip-Hopに傾倒する傾向が強い」

という内容。

まあ確かにこのブログで音楽業界のひどい状況についていろいろ書いていますが、さすがにこれはもし本当ならば到底看過できるものではない傾向です。

確かに今ミュージシャンを目指しても食えない、という現実がありますので確かに若い人にはあまりミュージシャンになるのは勧められないというのは正直な話しですが、

楽器を持つのはダサい、   というのはさすがに私としては受け入れられない考え方ですね。

特に地方でこの傾向が強い、という話しですがこれ本当なんですかね?

10代ー20代の方に是非伺ってみたいです。
よろしければご意見下さい。

尚、当ブログのコメント書き込みはスパムや荒らし対策のためすぐには表示されませんのでご了承下さい。



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マーケテイング庵「音楽産業の現状と今後を研究&トークセッション」

久しぶりにマーケテイング庵というマーケテイングに関する研究会で音楽業界に関する勉強会だったので参加してきました。実は今から4年前にこのマーケテイング庵で「音楽業界」と題してトークセッションをやったのですが、あの時とはいろんな考え方も変わったし業界の状況も変わりました。-勿論かなり悪くなっているんですけどね。

前回4年前の時のまとめは以下をご覧下さい。

マーケテイング庵9/30パネルデイスカッションーテーマ「音楽業界」議事録(長文です)
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2006/11/930_3a7c.html

今日の会のまとめは後程、マーケテイング庵の通称「きまぐれレフテイー」さんから送られてきますので、その時に当ブログで発表しますが、4年の歳月で私もあの頃からさまざまな試行錯誤を繰り返し(殆どははっきりいって失敗)それに伴い考え方もだいぶ変わってしまいました。また業界の状況はあの時と比べてもさらに深刻な状況になっており、皮肉なことに前回と同じ「結局全部業界が崩壊し、さら地にならないと駄目だ」という結論も出ましたが、それじゃ議論に進展性がないので、さらに私自身の提案として、これからはアーチスト側にもある主、意識改革を行い従来通り、事務所におんぶにだっこではなく、自立意識を持って音楽に取り組むべきであるという内容の提言を行ないました。

あと、JASRACに関する批判も相変わらず出ましたね。それはこのブログでも何回も述べていますのであえてもう触れません。

これは昨日の記事の佐久間正英さんの「サーキュラー・トーン・レコーズ」(CircularTone Records)に関する記事でも、アーチスト自ら原盤を持ちレコード会社と対等の関係を持つシステムからも、業界全体がそういう流れに行きつつあることを示しています。

http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2010/10/post-925c.html/

それにしても音楽業界、トークセッションをしていくうちにもう瀕死の状態、もうSOSを出して支援を呼びかけている状態であることが見えてきます。

前回のトークセッションから4年後に今回が開催されました。4年後果たしてどうなっているか、 少しでもいい方向に動いていくことを願っていますが...


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2010年10月22日 (金)

Vienna Ensemble 追加導入

先日導入したソフトシンセのVienna

やはりマルチチンバーでないと使い辛いのでVSL(オーストリアの会社)のホームページからVienna Ensemble vers 2 をダウンロードしました、

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現在Vienna の日本代理店のクリプトンフューチャーメデイアVienna Ensemble PROというのが発売されていますが、これはメモリーを補うために複数のマックをクラウド的につなげるためのソフトです。というのもVienna のライブラリーをmidi16チャンネルフルに使うのはメモリーの大きさからいって一台のマックでは到底不可能、という現実問題があるためですが、まあ大オーケストラの場合は現実問題として一度にマルチチンバー再生というのは無理かもしれません。
まあどっちにしろ、Vienna Ensemble PROはIntel Mac以降の動作環境なので、私のG5 dual (メモリー増設8G)ではどのみち使えませんが、

私がダウンロードしたのはフリーソフトのVienna Ensemble vers 2です。いまだTigerの私ではこれでじゅうぶんです。非常に快適にマルチチンバーができます。プラグインも使ってないですがあります。たぶんあまり使わないかな。

101022_182601


まあTigerで現行のPTも快適に動いているので特に変えるつもりはないですが..


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2010年10月18日 (月)

Vienna Special Edition Full 導入

かねてからお知らせ通り、先日Emu社のEmulator IIIを処分したこともあり、もっとも普及しているソフトシンセの1つのVienna Special Edition のフルライブラリーを導入、本日インストールしレジストレーション、アクテイベーションまで終了しました。

101018_200301

ソフトのインストールから最終のレジストレーション作業まで何だかんだいって半日かかりましたね。その中でいろいろ戸惑ったり、特にライセンスの取り方をめぐって新たなソフトをダウンロードしなきゃいけなかったり..いろいろと面倒でした。

音質はさすがに全てのライブラリーをチェックしたわけではないですが、オーケストラのサウンドはさすがに幅広いですね。しかしバイオリンソロのスタカット、ピチカート、トレモロ等はすごくいいですがキレイなメロデイを弾かせようとすると以前から使っているQuantum LeapColossusの方がキレイだったりします。しかし管楽器系はやはりVienna の方がいいかもしれません。

完全に自由に使いこなすには少し時間も必要でしょう。

これでVienna と先ほどのColossus、そしてドラムのBFDの3種類のソフトシンセを装備したことになりますが、これから自分だけのサンプル素材もストックしておきたいので、もう1つくらい手軽なサンプラーの導入も考えています。私独自のサウンドを作るためにも必要ですので..

これで打ち込みや音楽制作のワークステーション側はできました。あとはブースの改造、これがもっとも大きいかもしれませんね。

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2010年10月14日 (木)

音楽屋はいまや1人何役が当たり前

最近、これから映画、劇伴関係の仕事を強化しようと考えている関係で映画館系、映像関係の人たちとのつきあいが増えている。今後もふえていくだろう。

さて、昨日も話したように現在大マジでCGの短編アニメ部門でのオスカーを狙うべく"Legend(伝説)"という作品を計画し、先日受賞した"Yama-Oni"はそのパイロット版(デモ版)でもあるわけですが、それですら脚本、CG映像制作、そして音楽(私ですが)の3人での作品になる。実際に本作品となるとCG映像は今回のパイロット版とは比較にならないほどの手間がかかるわけで、たぶんCG担当の中村さんにはかなりの人間のアシスタントがつけないどできないことになる。

また普通の実写映画はカメラさんはカメラ、照明さんは照明、メークさん、スタイリストさん当等と役割が決まっている、つまり映像とは絶対に1人では作れないものなのだ。よって分業制が成り立つしこれは絶対にくずれない。

これに比べると音楽は違う。特にDTM DAWの普及でクリエーターがサウンドエンジニアもプロデユーサーも兼ねることは珍しくない。サウンドエンジニアなど、最近はミキサーや録音機器の使い方だけでなく、デイレクションも兼ねられないとギャラが低く抑えられてしまう。そのためもう1人何役はもはや音楽の世界では当たり前になりつつある。自分なんかもう何役こなしているかわからないくらいだ。

特にこれからさらにコスト要求が厳しくなっていくから、もう作曲だけしかできない、エンジニア(オペレート)しかできない、というのは仕事を続けるのにしんどくなると思う。

大昔の作曲家は譜面さえ書ければよかった。しかし今譜面だけ書けたって何にもなりゃしない。サウンドも作ってプレゼンまでできないといけないし、当然録音技術等もある程度の知識が必要とされる。実際これから9割の仕事は自宅でのpro toolsの作業だろう。今ですら大半の仕事がそうだが,,

私などは上記+奥津恵のプロデユースマネージメントまでやっているんだから本当に何役こなしているのか、自分が本当に何屋なのか本当にわからない。いや、もうわからなくていいのかもしれない。

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2010年10月12日 (火)

Emulator III 見納め

20年以上にわたって愛用していたハードサンプラーキーボード Emu社のEmulator IIIがとうとう旅立ちます。

101012_141001

お名残惜しいですが、時代の流れでやむを得ません。
長い間ありがとう、といいたいです。このEmulator IIIがあってこそ私のサウンドが支えられました。

これからは新たな私のサウンドメソードの再構築をしたいと思います。
そのためにはまたいろいろとハードシンセやソフトシンセとのからみで再度検討をしなければなりません。

改めて長い間ありがとう、そしてお疲れ様、といいたいです。


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2010年10月 9日 (土)

スタジオ新レイアウト

新ブース導入に伴い、仕事場のレイアウトを変更しました。

101009_223501

より操作性を考えました。機材等はそんなに変わってないんですが...

これで打ち込み、アレンジ、作曲作業や波形編集の作業も行ないます。

モニターがちょうど目の前にあるのでわかりやすいです。

というわけで作曲、編曲のお仕事、いつでも承っております。(笑)

お知らせ:明日予定されていた拙作のフィルムスコアのCGショートアニメ”Yama-Oni”が入選している取手野外映画祭ですが、雨のために11日に順延されました。雨で順延になる映画祭というのも面白いですね。(「野外」映画祭ですからね)どの位置での受賞かは月曜日にわかることになります。」


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2010年10月 6日 (水)

スタジオ改造に着手します

まあ「スタジオ」といってもそんなおおげさなもんじゃないんですが(笑)

実は自宅の「スタジオ」ブース(半畳)はもう12年くらい使っているんですが、やはり老朽化もそうですし、天井が低いんでデモ用とか簡単な「音声コンテンツ」を作る面では十分ですがやはり空間が狭い分何か音が篭ってしまうし商品レベルとしては正直辛い、ということで家のリホーム作業も行なっている折、ついでにこのブースも一畳くらいにして天井も高いのに変える方向で現在検討しています。

これによって、最近うちでよく受注するボイスオーバー系を始めとする音声コンテンツの制作作業を、クライアントの要望がない限り殆どを事務所内のスタジオで行なうことが可能になります。また簡単な歌モノやCMソングも外のスタジオを使わずここでできるようにして、コスト力をつけようと考えています。昨今のコスト要求状況は本当にきついですからね。

今日その業者の下見等が行なわれましたが、その結果ブースを広くする分スタジオのレイアウトをかなりいじらないといけないことがわかり、その作業も着手、いろいろとそろえなければならないことが判明。 まあ自宅のリホームの時もありましたが、いろいろと想定しなかったことが出てきます。考えてみればスタジオのレイアウトなど自宅にもどってから一度も変更していないのですが、当時はA-dat(もう忘れている人もいるでしょう?)中心のスタジオだったのだが現在はPro tools ,よく見るとそれに伴い使わなくなっている機材も結構あるんですね。この機会に全部処分しようと思っています。

尚、実はこの中で断腸の思いで処分しないいけなくなったのはEmuE III です。電源を入れても「System Error」が出て立ち上げることができない。修理するところはなくはないですが、診るだけで二万円、しかも直る保証はなく(HDだったらもうお手上げ)、しかも修理する場所は家から結構遠方に位置しています。電源故障という話もありましたが、どうもハードデイスクがシステムを読み込めなく電源自体は問題なく入っている、ということでHDの可能性が高いと判断、しかも部品自体がもはや存在しない、ということもあり修理作業はかなりリスクが高いと判断せざるを得ませんでした。

 このE III はある意味自分にとって「戦友」に近いほど自分の作品の多くに関わっており、処分するのは断腸の思いですが、この状況下ではもはやいたし方ない。当面はソフトシンセ、特にViennaのライブラリー強化を考えますがもう1台くらいラックマウントでいいからハードのサンプラーの導入も考えています。自分の独自のサンプリングライブラリーも構築したいので...

とにかく折角の機会なので思い切ってやってしまおうと思います。EmuE III はお名残おしいけど...


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2010年9月29日 (水)

芸術性と商業性(大衆性)の融合した音楽

最近思うのだが、もともと私が音楽の道を志したのは「高い芸術性を持った音楽を創りたい」という思いからだった。勿論「音楽でもうけたい」などと考えなかったわけではないが、今でも自分の中にはそういったことを志向したい、というおもいがある。

しかし今自分がやっている仕事の内容を見ると愕然とする。

今音楽業界で「高い芸術性の音楽を」などといったら嘲笑と罵倒が待っている。そして音楽をあたかも百均で売る消耗品のように作り発売する。それが今の音楽業界の状況を作ってしまったといえる。

一般的にはこういうイメージはないが歴史に残る音楽の多くは実は「芸術性「商業性」の両面で成功している音楽である。モーツアルトは極貧の中で死んだというイメージが強いが実はかなりの年収を得ていたことが最近の資料でわかっているし、ベートーベンなどは現在の金額で億近い年収があったといわれる。例外といえるのはシューベルトだがそのシューベルトですら売春宿の常連だったというから、それなりに収入は得ていたわけだ。音大系の評論家は歴史に残る作曲家をどうしても極貧というイメージにしたいようだが、現実は違う。

今我々がスタンダードという名前の古典にしているジャズスタンダードナンバーにしても、60年代ー70年代ロックにしても興業的に成功したが「芸術性でも歴史に残る音楽であることはここでいうまでもない。

やはりいいものは当時から受け入れられそして現代にまで引き継がれている。勿論中には作曲家の死後に評価を受けたり、評価が変わったりというケースもある。しかしいずれも「芸術性「商業性(あるいは大衆性)」が融合した音楽であることは事実である。

これは日本に限ったことではないかもしれないが、そうした「芸術性「商業性」の両方の要素を入れることを忘れてしまったのが現在の音楽そのものの衰退の状況を生んでしまったのではあるまいか。

理想論と笑いたければ笑うがいい。だが私は自分の作品に「芸術性「商業性」の双方の要素が入っている音楽を創ろうと思う。それが音楽業界の再生につながるように思うからである。

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2010年9月27日 (月)

向谷 実+中西圭三 の「音楽産地直送」

向谷実さんと中西圭三さんがUstreamで音楽制作の現場を公開し、リアルタイムでで楽曲を完成させていく姿をインターネットで配信する「音楽産地直送」の試みをするという。

TwitterとUstreamで曲が誕生、向谷 実氏が試みた「音楽産地直送」とは

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20100614/1032100/

音楽制作の現場をUstreamを通じて可視化することによって以下のことを行なうという。

    1. 向谷氏自らがUstreamを配信し、Twitterを通じて視聴者とともに放送を作っていく
    2. 中西氏をはじめ、プロジェクトに賛同したアーティストが続々と参加
    3. 打ち合わせなしの作曲現場をリアルタイムでUstream配信
    4. できあがった曲をMP3ファイルで無料配布し、視聴者から歌詞を公募
    5. リアルタイムで歌詞を修正。視聴者からのアイデアがそのまま生かされる。向谷氏いわく「見ている人全員がプロデューサー」
    6. ネット経由の同時演奏ソフト「NETDUETTO」(開発中)を使い、ギタリストの斉藤英夫氏がギターパートに参加
    7. 作成したデモテープをMP3ファイルとして無料配布
    8. アーティストが参加する本格的なスタジオ収録を実施
    9. セッティングからトラックダウンまで、スタジオ収録の3日間を丸ごとUstream配信
    10. パートごとにUstream配信。8つのチャンネルで同時中継するマルチUstreamストリームを実施
    11. Ustreamに詳しいゆすとら氏がマルチストリーム視聴のための専用Webサイトを開設
    12. 完成した楽曲はiTunesなどで直接販売され、シングルチャートの上位にランクイン
    13. JASRACなどの著作権管理団体を通さず自主配信。DRMをかけずに配信する
    14. ボーカルやギターなどが独立したトラックを別ファイルにしたパッケージを販売

このことに関して向谷さんがネット放送で詳細に述べています。詳細はAppleclipをご覧下さい。podcastingもできます。

http://campaign.otsuka-shokai.co.jp/appleclip/ac/no80.html

さて以前奥田民生がレコーデイング(宅録)を「公開する」コンサートを開くという記事を書いたが向谷さんはそれをUstreamで公開するということらしい。また随時twitterで進行状況もアップするらしい。

まあ前の記事でも書いたが、我々はレコーデイングの現場の人間なのでいうがレコーデイング作業というのはものすごく地味な作業である。知らない人が見れば時々「訳のわからない」作業に見えるだろうと思う。

ただこういうことで音楽制作の現場というものが一般の人に理解してもらえる、というのはいいことだと思う。これによって音楽というものは簡単にできるもんではない、ということが一般の人にわかってもらえればいい。
それでアーチストの権利というものを大事にしたい、という風に考えてもらうきっかけになれば、と思う。

さて、実は来月この件も踏まえて上記のネットラジオAppleclipの主宰者である佐藤さん主催の勉強会があるが、4年前に私が参加した「マーケテイング庵」というコミュニテイのイベントである。来月末になると思うがこれに関してまた報告しようと考えています。

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2010年9月19日 (日)

最後にもう1点だけー気骨あるCDショップオーナーの出現を切望する

昨日の記事で少なくとも当分の間は音楽業界関係に関する記事は書かない、と書いたばかりですが最後にもう一点だけ。

ご存じのとおりCDショップが次々と現在閉鎖されています。HMV渋谷の閉店は記憶に新しいですし、東北在住の友人の話だとHMV仙台も閉店になるそうです。まあこのまま行けば大手CDショップはどんどん閉店していくでしょう。音楽業界衰退の何よりの証しです。

音楽業界衰退の原因は既にこのブログでさまざまな観点から論じているのでもうここではふれませんが、業界の現金回収の機能を果たすはずのCD流通網が目も当てられないほど弱体化しているのが衰退に拍車をかけています。
今CDの流通網は本当に販売力がない、というのを残念ながら実感します。 好調なのはアマゾンくらいですかね。現実問題として

しかしこれは必ずしもECの販売力が店舗にまさっており、もはや店舗の時代が終わったなどという単純な話ではありません。原因はこれもこのブログで何回も述べていますが「CDショップにいっても楽しくない、ワクワクしない」という点の方が大きいでしょう。昔のCDショップは店員こだわりの一枚を試聴したときガツンと衝撃を受けて、「今まで聴かなかったジャンルのCD買うといった類の音楽との出会い」という体験がありました。しかし今のCDショップは品揃えが同じ(いわゆる「売れセン」だけー最近はこれすら満足に取り揃えられない) 、店員も何かやる気がない等、新たな音楽の出会いを提供しなくなりました。これが本当に寂しいですね。

昨年私が親しくしている音楽制作会社の社長が「CDショップ大賞」というものを立ち上げ話題にはなりました。これはCDショップの販売の起爆剤になり音楽愛好家をCDショップに呼び込もうという狙いもありました。しかし本来CDショップの売上回復のためのこの企画に協賛したCDショップ網はなんと1店もありませんでした。乗っかるのは乗っかるけど金は出さない、という点ですね。この音楽制作会社社長が激怒したのはいうまでもありません。

音楽業界もレコード販売業界も衰退の原因はたくさんありますがほぼ全員が「守り」に入ってしまったというのも原因の1つですね。1店くらい、うちは他社とは違うぞ、という気骨を見せるレコード店が出てくればまた少し変わるかな、という気もしますがそういう人間は音楽業界にもCD販売業界にも、もう1人も残っていないんでしょうか?

どうせ、このまま何もしなくてもはっきりいって沈むだけです。滅亡するだけです。同じ滅亡するのならせめて業界人としての矜持を最後に示して欲しいものです。何か音楽に興味を持っている人たちにCDショップにもう一度来てもらう対策ーおそらくは根本的な発想の転換が要求されますがー何か捨て身でいいから、そういう試みをしようとする会社が一社でいいから出てきてくれないかな、とも切に願います。

私の中には「音楽のテーマパーク」のようなお店を作ったらいいんじゃないか、というアイデアがおぼろげながらありますが、資金も必要ですし私1人だけの力ではとてもできるものではありません。誰かそういう試みをやってみようという気骨あるCDショップオーナーの出現を切望します、という点だけ最後に述べさせていただきます。

世の中の人は決して音楽が嫌いになったわけではないと思いますただ今のメジャーの音楽シーン、今のCDショップ、そのどちらもがつまらないと感じているだけだと思います。それには何かこういう話題になる起爆剤が必要です。こういう発想に共感して資金もそこそこある人が1人でもいてくれたら、と切に願って一連の記事を一旦収めたいと思います。

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2010年9月11日 (土)

訃報 谷啓さん

クレージーキャッツのメンバーでミュージシャン、俳優、コメデイアンとして活躍してきた谷啓さんが脳挫傷のため死去 78歳

訃報:谷啓さん死去78歳「クレージーキャッツ」メンバー

http://mainichi.jp/select/today/news/20100912k0000m040004000c.html?link_id=RAD01

「ガチョーン」というギャグのイメージが強いために意外に知られていないが少なくとも戦後のジャズシーンでは金管(トロンボーン、トランペット、コルネット)を吹かせたらおそらく日本で第一人者といっていい存在だった。

最近でも日本のトッププレーヤーに引けを取らない腕前だったと思う。

俳優としてもいい味出していたが、影で日本の金管奏者のレベルアップに多大に貢献してきた方である。

心からご冥福をお祈りいたします。

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2010年9月 5日 (日)

DRMフリーの流れとデジタルミュージックの将来

さて音楽制作を正業としている人間として今後避けて通れないのがこの問題だ。日本の音楽業界云々についてはもうある程度結論ーというかはっきりいって見放しているんだが、このデジタルミュージックの行方、そしてそれに伴う新たなビジネスモデル(?-とIT系の人はいっているが..) この姿についてはまだ私なりに結論は出ていない。出せていない。

私は「音楽配信が出てきたからパッケージやその他の商品はもはや無用の長物である」という短絡した考え方には反対だ。しかしこれは音楽配信という新たなビジネスチャンネルの存在を否定するものではない。音楽配信は日本では頭打ちの傾向を示しているが、アメリカでは確かに大きな伸びを示している。そんな中で皆さんご存じのとおりDRMフリーの動きが現在加速している。事の発端は:米AppleのSteve Jobs氏,「デジタル著作権管理技術の廃止が理想的」 という発言からである。

関連記事
■:著作権管理にはメリットなし!? 欧米で広がるDRMフリーの音楽配信

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070921/282670/

消費者の声が強い欧米社会ではDRMに対する拒否感があり、特にi-tunesでダウンロードした曲を他のプレーヤーで演奏できないことを問題視する声が大きい。そのためDR廃止の声は大きかったし、結果的には現在のアメリカのメジャーレコード会社の大半がDRMフリーの流れに移っている。その根底にある考え方が

「どこで楽曲を購入しようとも,消費者がそれをいつでも自分の好きな機器で再生できるようにすべき」「他社製プレーヤに乗り換えた際も,今まで購入した楽曲を容易に持ち越せるようにすべき」

確かにこの声もわからないではない。だが問題は音楽ファイルは物品ではなく知財である、ということを忘れてはならない。 このブログの一部の読者だけでなくおそらく多くのネットユーザーが望んでいることだろうと思うが

「コンテンツを大量に自由にコピーできるようにしてネット内で自由に垂れ流すことができる。」ーこれこそがネットの中でコンテンツ流通のあるべき姿である」

しかしこれをやったらおそらく21世紀中に殆どのレコード会社、音楽制作会社がこの世から消滅するだろう。

私もネットで音楽コンテンツがどんどんコピーされそれが広がることが「新たな音楽のプロモーションになる」という考えに一時染まっていた時代があった。これは今でも津田大介氏を始めIT系の論客の基本姿勢である。

しかしはっきりいおう。 それは大嘘である。 これは実際にネットプロモーションでありとあらゆることをやってきた人間の実感である。

従ってDRMのような著作権管理をはずし音楽をコピーし放題、となってもその音楽のプロモーションどころか、売るチャンスは殆ど絶望的になる。当たり前だ。タダで手に入るものにわざわざ金をはらう奴などいない。よく考えれば簡単な理屈なのだが津田氏などはそれを理解できないらしい。

ネットユーザーの殆どは「タダだから聴く、タダだから見る」というユーザーである。しかもマーケテイングなどは無理で何の意味もないことはいまや殆どの広告代理店なら常識といっていい。いわゆる「ネット万能論」「ネット夢物語」はネットユーザーが全員賢いことを前提にするのなら正しい。しかし現実はそうでないことは今ここで例を示すまでもない。

そしてこれはたぶん日本だけの実情ではない。これは音楽のネットプロモーションの先駆者というべきNINトレント・レズナーのこの発言からも明らかである。ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナー氏は、ネットコミュニティーへの参加は「益よりも害の方が多い」という考えに至った。

■SNSは「バカが支配している」――NINのトレント・レズナー

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/12/news041.html

これは私もアメリカの掲示板とかよく見ているが、確かにそのとおり。ネットに「バカでヒマ人」が多いのは何も日本だけの話ではない。

従って先々月Tom Silverman氏(Tommy BoyレコードのCEO兼会長)とEric Garland氏(Big ChampagneのCEO)がネットと音楽について講演した記事があるが、彼らのいうFFF数値。 (これは、SNSでのファンの数FriendsFansFollowers) が本当にうまく機能しているのか正直疑問である。ただアメリカにはオバマ現大統領のようにこのプロセスで大統領になった例もあるので、不可能と決め付けるのは早計かもしれないが、そうそう簡単にできることではないし、この記事の記者のようにアメリカではこれが当たり前、であるかのように書くのはいかがなものだろうか。 少なくとも日本においてはこのメソードによるプロモーションを行なって成果を期待するのは非現実的といっていいだろう。

音楽とインターネットの関係

http://www.gizmodo.jp/2010/07/post_7355.html

話をDRMにもどすが、いずれにせよDRMがはずれネットが無秩序なコピーし放題(大半が違法コピーになる)になり、米レコード業界がそれを結果的に推進すればそれは自殺行為にしかならない。

解決策としてジョブスはiTunesの著作権管理(DRM):FairPlay(フェアプレイ) iPod/iPhone/iPad に導入。書き込み数を制限して他のプレーヤーでも再生可能になる、いわば従来のDRMとヨーロッパの消費者団体の主張の折衷案みたいなものである。

http://www2k.biglobe.ne.jp/~t_muto/ipod/howto_itms_FairPlay.htm

わかりやすくいえばDVDのダビング8みたいなものだが、果たしてこれが解決策になりうるだろうか


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2010年8月23日 (月)

HMV渋谷閉店

■CD不況…HMV渋谷惜しまれながら閉店

http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20100823-669383.html

業務その他いろいろなことに忙殺され結局閉店当日に行くことができなかった。

既にこのブログの記事で8月閉店について述べているが別の記事でこの渋谷閉店のきっかけとなった(はず)のTSUTAYAの買収の話がお流れになっても結局HMV渋谷閉店の方針は変わらなかったようだ。予想されていたことではあるけど、音楽業界の繁栄の象徴のような店だっただけに昨今の風潮を反映している。

だがこのブログの定期的な読者の方は私はCDが売れなくなったのは音楽配信の台頭のせいだ、というのは必ずしも違うのではないか、という見解を持っていることはご存じだと思う。欧米、とりわけアメリカにおいてはその傾向が顕著なのは確かだが日本の市場状況は明らかに違う。ITジャーナリストや起業家は「これだから日本は遅れている」かのようにいうが、私は必ずしもそれは当たっていないと思っている。それについては当ブログの次の記事をご覧下さい。

音楽業界衰退の原因は「音楽の消耗品化」が主原因

http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2010/04/post-8706.htm

残念ながらHMV渋谷閉店はある意味象徴的なできごとですが、前にもいいましたがこれはまだまだ序の口、もっともっとショッキングなことが起きるでしょうね。

私はこのブログで音楽業界の現状を憂い、さまざまな問題点を指摘してきましたが実はもう音楽業界の衰退を止めるのはほぼ不可能といっていいでしょう。これは違法コピーがどうのこうのという理由だけではありません。(それもないわけではないですが、)この後に及んでも体質の改善をしようとしない音楽業界の体質の方が大きいと考えています。

それを睨んで、仮に業界が完全崩壊しても生き残れるようなさまざまな試行錯誤、新規事業開拓とかをやってきましたが、残念ながら昨今のリーマンショック以降の流れもあり、結果は思わしくなく現在悪戦苦闘しています。しかし諦めるわけにはいかないので我々は我々で生き残る策を必死に捜すしかないですね。もうタイタニックのように沈没は避けられない世界なので...


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2010年8月 8日 (日)

ステイービーワンダー

すでに報道されていますように、千葉マリンスタジアムで行なわれているサマーソニック出演のためステイービーワンダーが息子のムンタズを伴って来日しています。

S・ワンダー、息子と来日!サマソニ出演

http://www.sanspo.com/geino/news/100806/gnj1008060503008-n1.htm

このサマソニ 当ブログをよく読んでいただいている方はご存じのとおり弊社の「奥津恵」をMY Space 経由で投票で出演できるように皆さんにお願いした経緯がありますが、やはり組織票を膨大に持っているバンドが圧倒的に強く今年も「玉砕」してしまいました。(涙) 個人的には音楽の質よりも組織票が優先するというのは何か納得できないんですが、まあそれだけまだ力がない、ということでしょう。もしかしたらステイービーワンダーと同じステージに立っていたかもしれないのに..

それはさておき、ステイービーワンダーのような音楽のスーパースターが日本に来るというのはすばらしいことですし、音楽の体験がない若い人たちにも是非聞いて欲しいとは思いますが、来日の本当の目的はベストアルバム「ラヴ、ハーモニー&エタニティ」(Love and Harmony and Eternity) のプロモーションだそうです。

実はステイービー自身はこういうと嫌がるかもしれませんが、私はいまだにステイービーワンダーの最高傑作は「迷信」(Superstitious) だと思っています。

まだシーケンサーというものが珍しい時代に書かれた1972年の作、クラビネットシンセをシーケンサーで動かしたという当時の技術では最高水準のレコーデイング技術が駆使されています。そのせいか今聴いても全然古く感じません。寧ろ新鮮な感じすらします。

とかく「今風の音」とか流行り廃りの音作りにいきがちなんですが、40年近く前に作られた曲が今も古く感じない、というのはすごいことだと思います。いまでもあのキーボードのリフを聞いただけでノリますね。こういうのを本当に名曲といいます。

願わくはステイービーの曲をもっと若い人たちに聞いてその価値を理解して欲しいと思います。特に音楽なんてタダでしょう、なんていう人たちに



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2010年8月 3日 (火)

音楽業界を去った人からのコメントをいただきました。

もう4年前に書いた記事なんですがいまだに当ブログの記事で一番のアクセスを稼いでいる記事

コラム「音楽業界の現状と将来、そしてある取るに足りない者からの業界への提言」(長文注意)
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2006/07/post_1324.html

この記事に関して元音楽業界人だった方からコメントをいただきました。コメントはご本人の了解の上、上記の記事に公開いたしました。実は当ブログは幸いなことに炎上はしていませんが、コメント覧で執拗なスパム攻撃にさらされたことが何回かあり、そのため現在多くの記事でコメントを書くことができないようになっています。しかし今回のように直接メールをいただければ内容のあるものであれば公開したいと思っております。

さて上記の記事は大変コメントが多いので、見てもわかりにくいでしょうからこの記事で改めて公開します。ハンドル名「コロン」さんとして公開しております。長文ですが全文公開しています。

初めまして。コラム「音楽業界の現状と将来・・」を読ませて頂きメッセージをお送ることに致しました。多少長いのですが何卒ご容赦下さい。

コラムは面白い視点で書かれていたと存じます。

私も20年間程音楽業界におり、2002年に業界を去り、現在は衛星放送関係で韓国ドラマを扱う仕事をしております。

ここ15年のCD市場の低迷は元業界人として憂いの現象でございます。それ故現役の業界人がどのように考えているのかは非常に興味深い所でした。

特に大野さんが指摘していいた「アーチストも含め全員がスタッフである」という提議はその通りだと思います。

音楽ビジネスの様態が様変わりし、嘗てのようにアーチストが自身のビジョンだけを全面に押し出してやって行ける時代ではなくなったのだということだと解釈致しました。つまりアーチストは以前よりも周囲との連携性に格段の配慮がないと、自滅するだけでなく、チームの存亡を危うくしかねないという意味です。

アーチストの中には“そういうのはアーチストのやることじゃない!”という人もいるかもしれませんが、そうであれば彼らは他人を巻き込まず、趣味で音楽をやるべきだとも言えます。

音楽ビジネスをする上で、アーチストは、ビジネスチームの一員としての自覚を持ち、もはや上位概念に君臨する訳ではないということだとも言えます。

現代の音楽ビジネスは、音楽制作、宣伝、販促、興行においてチームによる緻密な連携体制を求められる時代なのでしょう。

アーチスト、スタッフ双方の連携と自覚が嘗て無いほど重要であるとも言えます。私の時代、アーチストは神であり、彼らのクリエイティブに触れる事は一部の人間を除いて論外でしたが、もはやそうも言っていられない時代のようです。本当にそれが良いかは議論が分かれる所でしょうが・・。

さて、昨今のレコード業界はテレビ業界と似ていて、市場のない所にモノを(テレビ局なら見ない番組を作って)投下しているように思えます。

こうした行為の累積で次世代の市場を育てるために必要な文化的積み上げを蔑ろにしていたため、ユーザーからそっぽを向かれているのが現在なのだと思います。

特にレコード会社の方々は、相変わらず夜な夜なアーチストたちと無駄な飲み食い行為を続けているようで、それを仕事の1つだとうそぶいております。実際嘗ての私もそうした経験がある訳ですが、冷静に考えてみると、飲ませて食わせる事でアーチストを多少管理しやすくするため以外に役立った事はほとんどありませんでした。酔っ払った席で出くるアイデアは、翌日になって考えると殆どが使えませんでしたし・・。

結局こうした無駄も必要経費なんだと見なされた古い体質が、現在のレコード業界低迷の遠因になのかもしれません。アーチストたちも、その飲み食いの経費を結局は自分達の活動等で償却しなければならない義務を負っているという現実にそろそろ気がつくべきでしょう。

いずれにしても「タダ」というものはないという当たり前の事実は普遍なのですから。余分な飲み食いに使うならクリエイティブに予算を割くべきなのは言うまでもありません。現在ではアーチストの不確実なクリエイティブに大量な資金投資出来る時代でもありません。

アーチストはクリエイティブのためなら何でも犠牲に出来ると考えているフシがありますが、それを可能にするためには実績が伴わなくてはなりません。

鶏と卵の世界で難しいですが、当初においてある程度の制約がつくのは致し方ないでしょう。

大野さんのコラムに「昨今のメーカーには、ディレクターが音楽を知らなくても良い風潮がある」ということですが、こうした音楽産業内の「劣化」が累積して現在のユーザーに悪影響を与えているのだと思います。

昨今のユーザーは、昔よりもかなり情報をもっており、メーカーの販売戦略を見ぬいているため、小賢しいやり方は通用しなくなっておりますし、音楽面についても同様です。

また経産省の音楽ビジネスに関するレポートを読んでも、レコード会社は現状のビジネスモデルの延長線上にしか未来を見ていないようでもあります。

昨今のK-POPアーチストの台頭を見ても、既に日本のアーチストはこうしたアジア勢との競争を余儀なくされており、既にそうした面においても体制を整えないとならない時代が来ている事にどの位のJ-POP関係者が気づいているのかは疑問であります。

音楽が無くなる事はないですし、音楽ビジネスも無くなる事はないと思っておりますが、未来に向かって音楽ビジネスを継続させるためには、過去の経験則を捨てる位の覚悟が業界各位に求められそうです。

しかしその要点はシンプルで「お代を頂戴するためにはそれだけの芸が必要」ということでしょう。
勝手な事ばかり書き申し訳ございませんでした。それでは失礼致します。

あとでこのコメントの書かれた方とコンタクトを取りましたが、かつては超有名アーチストの関係の仕事をされており、業界の第一線で活躍された方であることがわかりました。このようにかつてはプロデユーサーとして、デイレクターとして極めて優秀な方が今は殆どが業界の外に出て行ってしまった。従って業界のノウハウや音楽業界人としての心得といった部分を伝える人材が殆ど残っておらず、それが業界の衰退にますます拍車をかけているという実態があります。

この記事を書いた4年前での音楽業界関係の反応は私の周囲を除いては殆どが否定的な反応でなかには脅迫めいたメールも何通かもらいました。結局業界の主だった面々から殆ど聞く耳をもたれることなく進み、必然的にこの記事を書いた4年前よりかなりひどい状態になりました。それはわざわざ私がここで述べる必要などもはやないと思います。

このコメントを書いた「コロン」さんは「体質的に改善が難しい業界なので沈没するまで(何の改革も)実行出来ないと思われます。と諦めムードにおっしゃっていましたが、残念ながら私も同感せざるを得ません。もうここまで来たらもう業界は崩壊するでしょうし、その方がかえっていいかもしれないとすら思っています。

最後に「コロン」さんは私の意見に同意された上で以下のようなことをおっしゃっておられました。

私もある意味で音楽業界は一度整理された方が良いと思ってます。現場の方々には大変な事態なのでしょうが、旧来のやり方を見直す良いチャンスでしょう。これはアーティスト、スタッフ双方に言える事です。それによる副作用で多様性や突然変異の才能を失う可能性も高いですが、それでも出てくる人は出てくるでしょう。売れないからダメな音楽はないのですが、生業にするなら売るためも施策を徹底して行う必要があるというシンプルな原理をもう一度考えるべき時期なのでしょう。

私は業界で「優秀だ」と思っていた音楽プロデユーサーの殆どが今は業界を去っています。この「コロン」さんのような方が業界を去った、去らざるを得なかったのは音楽業界にとって損失であり、結果的に業界が自分で自分の首を絞めることになってしまったでしょう。

今年はまだまだカタストロフィックなことが起きるでしょう。とにかくもう腹はくくったほうがいいと思います。

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2010年7月11日 (日)

武満徹は現代音楽の作曲家というよりは本質的には映像音楽の作曲家ではないだろうか

さて、今地上波の番組はどの局も参議院選挙の選挙結果、勿論これはそれなりに大事ですが、全ての局が同じ番組だとさすがにげんなりしますね。
まあどうやら衆議院、参議院のねじれ現象は寧ろ拡大する見通しのようですね。個人的には庄野真代さんにはがんばっていただきたいですが....

さて、さすがにずーっと選挙番組ばかり見ていると飽きてきましたので珍しくN響アワーで武満徹の特集をやっていたので見てしまいました。

私は以前「現代音楽」に関わっていた時代が少しあったのですが、そのきっかけを作ったのはこの武満徹さんの音楽でした。はじめて武満の音楽を聴いたのはNHKスペシャルの「未来への遺産」という番組で武満さんが音楽を担当していたんですが、その音楽が今まで聴いたことのない音楽に感じました。響きが古代の雅楽のようでもあり、中近東の音楽のようでもあり、西洋音楽のようでもある。本当に「どこの国の音楽かわからない、今まで聴いたこともない音楽」だったのです。それをきっかけにノベンバーステップスカトレーンといった作品だけでなく、「怪談」(小林正樹監督)や「心中天網島」(篠田正浩監督)などの映画音楽にも惹かれていきました。

この「未来への遺産」は武満さんの作品ではマイナーな作品というか、あまり語られることがないんですが、この作品のおかげで現代音楽からミニマリズムジョンケージブライアンイーノという方向に「道をはずした」わけです。(笑)

まあプロになってから、商業音楽とかやっていてからあまりこうした種類の音楽の影響が影を潜めていましたが、決してこの方向から足を洗ったわけではありません。そんなわけでいつのまにか聞き入ってしまいました。

僕はポピュラー肌の人間だけど武満の音楽は映像や映画音楽から入っていきましたので、結構影響は受けました。映画音楽もやっているので武満の音楽にはかなり参考になります。武満さんの音楽の最大の特徴は弦楽器独特の包み込みようなハーモニー(これをテクスチュアと呼びます)で、これがなんともいえない雰囲気を作りあげます。

武満徹というのは作曲家でありながら殆ど演奏技術を持ち合わせていない人でした。音楽教育自体も殆どまともに受けていません。なのにこれほど複雑でアトナールでありながらどこか調性を感じさせる音のテクスチュア、これは何なんだろう?、と思います。

作品は殆ど基本的にはクラシックベースの「現代音楽」なんですけど、ジャズやポップスもそれなりに研究していたようです。 それが他の「現代音楽」 の作曲家と違うところ。だから音楽は決して親しみやすいとはいえませんが、どこか心地よい響きに聞こえるから不思議ですね。

武満さんの映画音楽、劇伴音楽は単なるBGMに終わっていることは殆どありません。音楽も映像の中で「登場人物」のような役割を果たしています。武満さんの音楽がないとその映画、映像が生きません。しかし決して出しゃばっているわけではありません。

要は武満徹という人は結果的に「現代音楽」の作曲家といわれるけど基本的には映像音楽の作曲家ではないかと思います。僕もVPのような商業音楽からCM,劇伴とやっていた関係でどこか自分でも入って行きやすい部分があるのかもしれません。他の「現代音楽」の作曲家にはなかなかこういうのを感じません。

日本人が世界に誇れる数少ない作曲家の1人ということができます。特に映画音楽では伊福部昭先生とならぶ存在といっていいです。確かに中にはちょっと古い感じのする曲もありますが、映像音楽という観点ではやはり私にとっての「教科書」になりますね。


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2010年6月 7日 (月)

渋谷系(!?)の終焉ーHMV渋谷店8月閉店

“渋谷系”の聖地、「HMV渋谷」が8月中旬で閉店

http://life.oricon.co.jp/76976/

「タイトル」ではこう書いたが(!?)の文字がついているのは、そもそも「渋谷系」なんて言葉もレコード会社が勝手にキャッチフレーズとして出していただけであって、その定義は非常に曖昧なためである。一応ヒップホップベース系だという人もいるが、小山田さんの「フリッパーズギター」などはアコーステ イックだったりもするので、それは正しくない。結論からいって別に特定の音楽スタイルをさしていたわけではない。何となくイメージ(一応「おしゃれ」?)のみでそういっていたに 過ぎない。

そしてそもそもその「渋谷系」というものもここ数年は殆ど「死に体」である。

なぜみんなCDショップに行かなくなったか?

答えは簡単だ。行っても楽しくないからである。HMV渋谷J-WAVEのサテライトスタジオもあったので、まだアーチストとかに出会えるという 意味では他のCDショップよりはマシかもしれないが、品揃えをよく見ると近くのTowerとか、あるいは他のCDショップと殆ど変わらない。
コーナーに展示されているアーチストのCDも他のCDショップがコーナーに置いてある物と同じ。行っても何の新鮮味もない。捜しているCDを問い合わせても店員の応対もつっけんどん、ロクに調べもせず「わかりません」「ありません」なんていう答えが返ってくることが多い。
時々「てめえ、やる気あんのかよ」といいたくなる時も少なくない。

こんなことをいうと「昔がよかった論者」とか「オヤジのぼやき」とかいう人がいるだろうが、昔「レコード店」というのは新しい音楽を「発見する」 場所だった。新宿の「デイスクユニオン」では店長おススメのレコードを自らかけてくれて新たな音楽の発見にワクワクする経験があった。しかしいつの頃からか、こういう経験をする場所は殆どなくなってしまった。

音楽に関する新鮮な体験を提供できない、どこにいっても同じ品そろえ、店内で流れている音楽も同じようなもの、店員も何かやる気がない、-こんな 感じだからどこのCDショップも今閑古鳥が鳴いている。こんな店に行って楽しいはずなんかない。

何度もいうが今年は音楽業界が壊滅的な状況になるだろう、と予測している。レコードメーカーとCDショップという「運命共同体」が崩壊、さらにすでに頼みの綱であった配信ですら成熟すらしないで衰退し始めている。こんな中でのサバイバルが起きるだろう。

HMVはTSUTAYAに既に買収されたが、はっきりいってTSUTAYAとて安泰ではない。何といっても利益の元であるメーカーの販促費がもう 出ないのだから...

CDショップが今まで通りの営業方針にこだわる限りこの傾向は続く。どうせこのまま何もしなくても滅亡するのなら、いっそのこと一か八かで思い切って発想を変えた戦略を打ち出してみてはどうだろうか? このまま何もしないで沈没するのを待つか。それとも起死回生を狙った「何か」をするか? 私なら後者を選ぶ

そういう前向きの発想ができる人間は業界にもういないのだろうか?

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2010年5月17日 (月)

20代の男女における「歌詞」の意識の差

私の友人で大学の准教授をしている方がとても興味深いアンケートを集計しましたのでこちらでお知らせします。テーマは「歌詞について」で以下の2つの質問に関してのアンケートを20代の男女に対して行なったものです。

『問1』 歌詞を意識的に聞くことはありますか?

『問2』 選曲の際に歌詞の内容を基準にすることはありますか?

結果は以下のとおりです。

Lyriconquestion_4

データの発表ページ
http://itolab.ito.is.ocha.ac.jp/~itot/log.html

以前から女性は男性よりも歌詞を重要視するということは前々からいわれていたけどそれを実証するデータが出たように思いますね。 私などはクラシック、やジャズ、プログレッシヴロックなどを中心に聴いてきた世代なのでやはり、歌詞よりはサウンドそのものを重視する傾向があります。決して歌詞を重視していないわけではないんですが、やはり音楽を選ぶときにはまず音創り、サウンドやメロデイー(フレーズ or リフ)で選びますね。

ちなみに私も時々作詞をすることがありますが、いわゆる女性が女性の気持ちを歌った歌詞とか、そういう「体験を同化」させるタイプの詞というのは苦手で、どちらかというと「言葉遊び的」な歌詞が好きですね。作詞家でいうと森雪之承さんみたいなタイプですかね。究極の形だと谷川俊太郎さんの「ことばあそびうた」が好きです。

まあこのアンケートは「博士前期2年の学生の研究で、 歌詞の内容を考慮して楽曲を可視化する というテーマの一環で実施したアンケート」で本研究にする前段階ですが、伊藤准教授もここで書いているようにデータが20代と偏っているために30代以降を入れるとどうなるのか、というのも興味がありますし、私的にはもっと掘り下げて「なぜ男女で歌詞に対しての意識にこれだけの差が出てくるのか」という面まで研究していただけるととても面白いと思います。

いずれにせよ我々音楽で仕事をしている人間にとっては非常に興味ある研究データといっていいと思います。この研究の続きの発表があることに期待します。

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2010年4月19日 (月)

新星堂もついに大幅リストラー社員4割の退職募集、給与3割カット 

社員4割の退職募集、給与3割カット CD販売の新星堂
http://www.asahi.com/business/update/0416/TKY201004160537.html

もう土曜日の記事だが、先日のHMVのTsutayaの買収のニュースは記憶に新しいが、ついに国内で最も多くの店舗数を展開している新星堂も大幅リストラを発表。全社員の4割に当たる185人の希望退職を募集すると発表した。残る社員についても月額基本給の平均3割カット。経営責任を明確にするため砂田浩孝社長の月額報酬を65%カットするなど、役員報酬も減額する。

昨今のデータから見て音楽配信が出たからCDが売れなくなった、というのはどうも違う可能性がある。昨年までのデータを見ると一見そのように見えるが実態はどうも違う。だからここではあえてそういう話にしない。なぜならCDも販売減だが同時に音楽配信も頭打ち。詳しくはこちらをご覧下さい。

もはや「音楽配信」がCD等のメデイアに取って代わるというのは幻想に過ぎないhttp://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2010/03/cd-5fdf.html

おそらく今年はこういうニュースが増えると思うが、だが一方ではAmazonの 売上が伸びていることを考えると必ずしも「音楽」の需要が落ちているとは決して思わない。

やはり昨日の記事でも書いたように「売れセン」のものだけを置いてどこのCD店も「同じような」商品しかそろえていない、CDショップに行っても楽しくないということが大きいのではないだろうか? 

それにCDショップ側も今まだメジャーメーカーの販促費でかなりの利益を出してきたという体質もある。しかしもうメジャーメーカー、販促費すら満足に出せなくなっている状況である。それをあてにしていたレコード店には壊滅的な打撃を与えるだろう。

今年の音楽業界のカタストロフィ、まだまだ始まったばかりである。

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2010年4月18日 (日)

サウンドコンテンツ業者として生き残るための心得

さて何度も書いていますように今年は私にとっても大事な年であると同時に、おそらく音楽業界自体が激動すると思います。私が以前の記事で「音楽業界の現状と将来、そしてある取るに足りない者からの業界への提言」という記事を四年前に書いたときは業界からの私に対する反応は脅迫めいた圧力、嘲笑、罵倒だったのですが、ここまでひどい状況になっても彼らの考え方は変わっていないのでしょうかね? まさかまだ音楽業界は繁栄している、とこの段階でも思っている人はいるんでしょうか? ちょっと聞いて見たい気がします。

音楽業界の衰退は実は数字上は1998年から始まっており、それがほぼインターネットが普及し始めた時期とほぼ一致するため、音楽業界の衰退はネットの影響などということがよく言われてきました。

確かに違法コピーYou tube経由のmp3違法ダウンロード等は目に余るレベルにはなっているのは事実ですが、どうも私は衰退の原因は本当にそれだけなんだろうか? という疑問がぬぐいきれません。それに音楽配信が出てきたからCDが売れなくなった(あるいはパッケージ自体がもはや無用の長物である)、というのも昨今の音楽配信の頭打ちから減少の傾向を見るとどうもそれも違うぞ、という気がしています。

問題はCDのパッケージが高い、とか音楽配信がどうか、とかいうのは単に表面的な問題に過ぎずそれはコンテンツに魅力があるかどうか、ということが先決なのではないか? という気がしています。つまり今メジャーレコードが本当にユーザーにとって魅力的であるというコンテンツを供給していない、ということの方が大きいのではないか、という気がしています。

メジャーレコードではだいたい90年代の中頃からいわゆる「売れセン」などという言葉が出現し、ラップが流行れば他社もラップのアーチストを出す、ユーロビートが流行れば他社もユーロビートを出すという、まあ日本人特有の「横並び」的なマーケテイングを行ない始めてきました。その結果どういうことが起こったか? どこのCD店も「同じような」商品しかそろえていないし、テレビもラジオも「同じような」音楽しか鳴らなくなってしまいました。

つまりあるメーカーであるジャンル、スタイルの音楽がヒットするとその「売れセン」二番煎じ、三番煎じが出る、ということを繰り返してきた。そしてそれがマーケテイングだなどという大勘違いを業界全体で行ってきたのが現在の状況を作っているとはいえないでしょうか?

実際どこにでもあるようなCDならわざわざCDショップまで行かなくてもアマゾンや配信で事足りるし、それだったらわけのわからない新人よりは少しは名前のあるアーチストに流れるのはごく自然な流れでしょう。

ちなみに音楽業界がこの世の春を歌っていた1990年代初頭は、ある傾向の音楽が受けてもそれと全く別の傾向の音楽も流れていました。そういう傾向がいつのまにか忘れられてしまったという気がします。

要は業界全体が頭を使わない、思考停止の状態で現在になってもそれがまだ続いている、ということができます。

これは作る方の問題、あともう1つ問題があるとすればそれは「音楽ジャーナリズム」崩壊が揚げられるでしょう。昔は渋谷陽一さん、中村とうようさん、山岸伸一さんといった骨のある音楽ジャーナリストが、時には同意できない見解を見ることがあっても、彼らの音楽コラムはそれなりに健全な「音楽ジャーナリズム」を支えていました。しかし最近の音楽評論家、芸能記者は殆どメーカーやプロダクションのお抱え的な存在となり「批評」が衰退させられていったという現状があります

つまり市場の拡大とともに、音楽の消費財化が進んで、 メーカーが、メディアの言説のコントロールを強化。 「俺たちのいうことだけ書けばいいんだよ」と。 短絡的な「似非マーケティング」「似非ブランディング」が行なわれました。当然のことながらこういう記事ばかりですと雑誌の言説がつまらなくなり、それが音楽雑誌の衰退そのものに繋がっていったように思います。

それによって消費者もどの音楽を選んでいいかの選択をすることが難しくなり、自ら音楽を選ぶという労もしなくなったように思います。こういうと「昔は良かった論者」に思われるかもしれませんが、我々の世代はレコード店でそういう音楽を探すという行動をしていました。そしてそれが結構楽しかったんですね。

よって「売れセン」の横並び化と、消費者が音楽雑誌等からの「確かな」情報を選ぶことの難しさ、それらによる各アーチストの「差別化」の難しさ等も原因の1つになっているように思います。

とにかくそういった点からサウンドコンテンツ業者として生き残るためには次のことを心がけようと考えています。

1.まず「売れセン」という概念を捨てること

2.制作するコンテンツ、アーチストをいかに「差別化」させるかということ。

3.そしてそのコンテンツにいかに付加価値をつけるか、ということ

今インデイースのアーチストを見ると以前のインデイースと比べても非常にレベルは高いです。ある分野では少なくとも音楽のクオリテイではメジャーと完全に逆転しています。しかし「歌がうまい」「曲がいい」アーチストはいっぱいいます。その中から頭一つ飛び出すにはそれプラスアルファの「何か」が必要です。

とにかく日本人特有の何でも「横並び」的な体質も音楽業界の衰退の一因になっているような気がしてしょうがないんですね。

そもそも「売れセン」などは業界の連中が勝手に思い込んだものに過ぎない、ということにいい加減気がつくべきではないか、と思うのですが...

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2010年4月 6日 (火)

とんでもない昔の仕事で私の名前がwikiに載っていた。

実は最近気づいたんだけど私の昔の仕事で私の名前がwikipedia.に載っていることがわかった。年がわかっちゃうけどもう四半世紀の前の仕事。当時 はある制作会社のサウンドクリエーターとして働いていた。

その仕事は「富士急ハイランド」のホラー館である"ショック119" そして一年後には"スリラー館”の仕事も行なった。

当時はまだペーペーといってよく、ちょうど当時の東芝EMIからあるバンドのキーボードとしてメジャーデビューするかどうかの矢先だった。メチャクチャ忙しかったのだが、そんな中での仕事。どうせやるのならとにかく「メチャクチャ恐い音を創ろう」ということでさまざまな実験的なサウンドに取り組んだ。「癒し系」というイメージが強い私だが実はこういうホラー系のサウンドを作るのも結構得意だったりしている。(実はかなりこういう音創るのが好きだったりする(^^))
別に不思議なことではない。要はホラーは癒しの逆をやればいいだけのことである。だから「癒しサウンド」が得意な私がホラーサウンドが得意というのは寧ろ自然なことだろうと思う。

実は富士急ハイランドは割りと縁がある。10年前に行なった「戦慄の閉鎖病棟」のショートフィルムと館内の展示映像の音楽も富士急ハイランドの仕事だった。しかし"ショック119"は今でもファンの方の中では「メチャクチャ恐かった」お化け屋敷として記憶されているらしい。結構スプラッター系で救急隊員が電気のこぎりで襲いかかる、といった内容だったように記憶している。

詳しくは富士急ハイランドの「過去の施設」の中のショック119の項をご覧下さい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E6%80%A5%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89

   

* 恐怖のスリラー館(1986年 - 1995年?月)

    2人乗りの車椅子を模った乗り物で館内を巡るスリラーハウス。ショック110とショック119の二種類がある。外観は宝箱に剣が突き刺さった形であった。 ショック119では交通事故の恐怖を、ショック119では恐怖の人体実験の様子を体験できた。ショック119のBGMは作曲家の大野恭史氏が作成した。


それにしても私ごときの四半世紀も前の仕事を一体誰が覚えていてくれたんだろう?

http://www.hybridmusic.jp/sounddesign.htm

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2010年2月27日 (土)

地元のコミュニテイFM(FM多摩G-wind)が3月末日で閉局

私の住んでいる多摩市にはコミュニテイFMであるFM多摩G-Windがあります。
http://www.fmtama.co.jp/

東京都下では最初にできたコミュニテイFMで私の記憶が確かなら首都圏でもFM湘南に続いて二番目にできたコミュニテイFM 、まあコミュニテイFMの中では老舗といっていいでしょう。(といっても開局は平成七年ですから十五年弱ですけどね) 先日そのFM多摩G-Windが2010年3月末日を持って閉局することが発表されました。

このFM多摩G-Windは多摩市だけでなく、日野市、稲城市、国立市、府中市の全域をカバーし八王子市の市街地部分もカバーする等コミュニテイFMとしてはかなり電波受診域も広く(潜在視聴者は100万人を超えます)、3つの自治体と防災協定も結んでいました。もともとコミュニテイFMは阪神大震災の折に地元密着のラジオが大きな役割を果たしたことと、FM放送電波に関する規制緩和から全国に次々と誕生したのですが、殆どが第三セクターです。

しかし昨今の不況による広告費の売上減、さらに自治体の財政事情の悪化などが背景にあるようです。FM多摩G-Windの場合放送設備の老朽化によるトラブルも発生しており、設備の更新を自治体の申請しても自治体の支援が得られなかった、ということが大きな背景にあります。

FM多摩の解散理由書
http://www.fmtama.co.jp/look/info/riyusho.htm

実はもっと裏事情をいいますと、多摩市の市議会も民主党が多数をとっていますがそれに伴い市の財政支出に関する「仕分け(この言葉一時流行りましたが覚えてますか?)」が行なわれそれに伴いFM多摩G-Windに対する支援が大幅に減額された背景があります。防災協定の予算が精一杯のようでとても機材入れ替えの予算の支援など頼める状況ではなかったんですね。

それにもまして最も大きな問題はコミュニテイFM聴取率です。何度もこのデータを引用しますが2008年の10月度のビデオリサーチによるラジオ聴取率を見ると殆どのコミュニテイFMの聴取率0.1%に過ぎないのです実際いまだに地元に住んでいる人でFM多摩G-WindというコミュニテイFMがあったことを知らない人がまだかなりの数いると思います。
私もコミュニテイFMの番組を制作した経験がありますが、実際聴いている人がどれだけいるのか疑問でした。なぜなら全く視聴者からの反応を感じなかったからです。それに引き換え今運営しているネットラジオ「癒しの音楽チャンネル」の方がまだ多くはないですがリアクションを感じますね。今日現在4万6千人podcast登録者ネットラジオですがプロモーション能力は充分ではないにせよ、少なくとも大半のコミュニテイFMよりは多くの人に聞かれているのではないか、と感じます。

まあそれでも音楽業界人の大半はネットラジオというと馬鹿にしますけどね。ネットラジオよりコミュニテイFMの方が有効なプロモーションだと本気で思っている人が殆どです。無知というのは恐ろしいです。

FM多摩G-WindコミュニテイFMの中では大きい方だといっていいと思います。それが3月末日をもって閉局に追い込まれました。残念ながら今後こういうケースは増えてくると思っています。全国235局にコミュニテイFMが今ありますがここ数年以内に半分以下になるという予測もあります。リーマンショック以来の広告収入の落ち込み、自治体の支援力の低下がコミュニテイFMの経営を脅かしているといっていいようです。


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2010年2月16日 (火)

アビイ・ロード・スタジオ売却ー海外音楽業界も苦しい

アビイ・ロード・スタジオ売却へ=ビートルズゆかり-英紙

http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=int_30&k=2010021600744

Abbey Roadビートルズの数々の名曲のレコーデイングしたところで有名だし、それ以外にも多くの歴史を作ったバンドがここでレコーデイングを行なった。かつての名プロデューサーのステイーブマーチンの本拠地だったところである。

その数々の歴史を作ったスタジオ、音楽史の中では「史跡」といってもいいところを売却しなければならないほどEMIの経営状態は悪い。実は日本のレコード産業よりも欧米のレコード産業の方が深刻な状況である。日本もひどい状態といわれている割には会社組織は一応まだ残っているが、欧米はEMIもワーナーも会社の存続が危ぶまれるほどひどい状態だ。さらに仮にAbbey Road売却による利益を得てもはっきりいって一時しのぎに過ぎない。

日本も着うた等の不正コピーが有料配信数を大きく上まっているが、海外はパソコン環境上での不正コピーがすさまじい。はっきりいって日本などまだいいほうである。

これは笑えないジョークだが

 グローバリズムで全世界が「アメリカ化」したが、権利や著作権に限って云えば全世界が「中国化」している。

デジタルは誰でも簡単にコピーができる。だからこそコンプライアンスが重要なのだが、勝手にコピー、不正にコピーをするのを当然の権利であるかのように考える風潮が権利ビジネスを蝕んでいるのは間違いない。

それによって音楽の「史跡」がどんどんなくなってしまうとしたら、これは音楽文化にとって非常に不幸なことである。

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2010年2月12日 (金)

奥田民生がレコーデイング(宅録)を「公開する」コンサート(!?)を開催

奥田民生が宅録風景を公開!異例ツアー開催決定
http://fmvs.jp/news/music/log/eid3219.html

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0207&f=entertainment_0207_004.shtml

奥田民生さん(44)が3月からスタートする全国ツアーで、新曲の制作、演奏、録音をライブ会場で行い、出来上がった楽曲を即販売するという異例のレコーディングライブを行うことを発表した。奥田さんの日ごろの自宅レコーディング風景が見られる濃厚な3時間となりそうだ。

 ツアーは、3月15日・DUO MUSIC EXCHANGE(東京)から始まり、全国9公演を行う予定。所属レーベルから寄せられたツアー日程を記した発表文では「開催日」を「録音日」、「ライブ会場」を「録音場所」と改めているところもユニークだ。


 ライブでは、通常のコンサートと異なり、奥田さんが普段レコーディングを行っているという自宅スタジオの雰囲気に包まれそうだ。演奏演目は1日1曲となるが、その場で新曲を制作し、ドラム、ベース、ギターから歌・コーラスに至るまで全てのパートを手掛ける。ゼロからスタートして1曲が完成するまで、全ての工程を現在進行形でオーディエンスに提供するというわけだ。当日出来上がった楽曲は、準備が整い次第、デジタル配信限定で発売される。

<後略>

奥田民生が自分でレコーデイングする風景を「公開する」というツアーをやるという

断っておくが「レコーデイング」「コンサート」は一見同じに思う人もいるかもしれないが全く違う行為である。宅録、DTMによる作業は特にそうだ。

我々はレコーデイングというものがどういう作業かわかっているのでいうが、本当に両者は根本的に違う作業である。はっきりいってレコーデイング作業というのはものすごく地味な作業である。

だから知らない人もいるだろうからいうけど、これをツアーにするからといってコンサートのような盛り上がりを期待したら全く拍子抜けになるだろう。特に宅録でリズムセクションだけを録音している場合はタイコ等のリズムセクションしか聞こえないから、一般の人には「訳のわからない」作業に見えるかもしれない。

だが、それでもこれによって音楽というものは簡単にできるもんではない、ということが一般の人にわかってもらえればいい。
それでアーチストの権利というものを大事にしたい、という風に考えてもらうきっかけになれば、と思う。

何かアーチストの権利、著作権の権利を守れ、というのをあたかも既得権益を守るかのように勘違いする人間が後を絶たない。音楽や映像は「簡単にできるもの」と考えているとしか思えない人も多い。

そういう人に見て欲しいツアーかもしれない。

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2010年2月 8日 (月)

The Who @ Super Bowl XLIV

今年のスーパーボールのハーフタイムショー

久々にダルトリータウンゼントを映像で見ることができたのはよかったけど
現地からの中継がなぜか映像と音楽がずれていて頭に来た。
音楽より映像の方が遅れていて、せっかく派手なステージ演出だったのに見ていてだんだん気持ち悪くなった。
何これ?

ゲーム中は普通に放送しているのに、

このスーパーボールはイギリスにも放送されているが、たぶん苦情が殺到しているだろう。

音楽の伝送過程の遅延はそれほどでもなく、映像の方がすごいのだろうがちょっとひどい
(逆ならわかるのだが...)

最後のWon't get fooled again の時はもうメチャクチャ  あークソー

あと、これは予想だが会場の音響、かなり音が回ってメチャクチャだっただろうな、という予想がある。だいたい出だしのところはドラムのビートが減 衰しないデイレイを聴いているようで気持ち悪かった、

タウンゼントの老けぶりが目立っただけのハーフタイムショー
散々だった(涙) pout

ちなみに試合自体はいい試合をしている。第三クオーター終了時点でコルツが17-16でリード。まだまだわからない。

続きを読む "The Who @ Super Bowl XLIV"

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2010年2月 1日 (月)

第五十二回グラミー賞(2010年)について

たとえ仕事が忙しくてもこれだけは可能な限り見ることにしている。別にグローバリズムを持ち出すつもりはないけど(ていうか安易にグローバリズムとか持ち出す連中は嫌いだが)、インターネットで世界じゅう繋がっているというのに日本国内だけのマーケットしか見ようとしない日本の音楽業界も問題だと思うので.. 

第五十二回グラミーの主な受賞者は以下の通り。グラミー自体の部門の数はとんでもなくあるので詳細はこちらをご覧下さい。
http://www.grammy.com/nominees

最優秀アルバム   :  Taylor Swift   :  Fearless

最優秀レコード     :    Kings of Leon  : Use Somebody

最優秀ソング     :  Single Ladies (Put A Ring On It) :ビヨンセ

最優秀新人アーチスト:  Zac Brown Band

最優秀女性ボーカル :  ビヨンセ

最優秀男性ボーカル :  Jason Mraz

グラミーはご存じの通り音楽のアカデミーメンバー(業界関係者)の投票によって決まるが比較的公正に投票が決まっていると感じるのは投票結果が必ずしもアルバムセールス(あるいは配信セールス)と関係しているわけではないからだ。
音楽業界が不審なのは日本だけでなく全世界的な現象だ。はっきりいって日本の違法ダウンロード状況は欧米のそれに比べればまだいいほうで、日本は着うたの違法ダウンロードが深刻だが(有料配信の数を上回る)、欧米はPCwebの違法ダウンロードが圧倒的にに多い。(これは欧米は日本と比べモバイル環境がBlackberry等で殆どPC環境に近いいう理由もある。) グローバリズムは全世界を「アメリカ化」するという観点があるがこと著作権、版権に関しては全世界が「中国化」しているかもしれないwww。
グラミーのCEOのニールポルトノウ氏はミュージシャンが協力しあって、音楽業界の復活再生を担おうと呼び掛けた。 
http://www.grammy.com/news/neil-portnows-52nd-grammy-telecast-remarks

グラミーはLady Gagaとエルトンジョンの競演から始まり、例によって見事な演出だったがやはり昨年急逝したマイケルジャクソンへのトリビュートは一見の価値がある。またエレキギターのレスポールへのトリビュートではジェフベックが演奏した。ちなみにジェフベックのパフォーマンスのあとにプレゼンターでサンタナが出たのだが、どうせならジェフベックといっしょに演奏してくれればいいのに、と思ったのは私だけだろうか? それにしてもアメリカでも最近ジェフベックを知らない若い子が増えているらしい sweat01

例のポストモダン論者は「共同体」というものが全世界的に崩壊し、本物の音楽を始めとする文化の価値がなくなっていくと主張している。アメリカでも都市部分ではそういった傾向があるが、しかし日本と決定的な違いがあるのは、アメリカの白人層、黒人層ともに生活に音楽が密接に関わっている点である。

日本は沖縄地方を除き明治以来、「日本古来の伝統」というものを実質捨て去っているため生活の中に根ざした文化というものの実態がない。そのため「本物」という概念が元々希薄であるが、アメリカの白人層はカントリー 黒人層はゴスペルというベーシックな文化ファンダメンタルズ、ー私はこれをエッセンスと読んでいるがーがあるため少なくとも日本などと比べれば本物の音楽を始めとする文化の価値は落ちていないという印象がある

グラミーのトリビュートや数々の功労賞(今年はニールヤングももらった)を見ても音楽を単なる消費財ではなく「文化」として尊重しようという姿勢が見られる。日本のレコ大賞関係者を始め日本人全体が忘れてしまっている姿勢だ。

このまま音楽を単なる消費財であるかのようにマスコミも音楽業界も扱い続けているとアメリカの音楽文化は存続していても日本の音楽文化は消滅してしまうかもしれない。 勿論私はそうならないよう誰よりも願っている人間だが...


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2010年1月22日 (金)

音楽業界の改革の予感?ーCDショップ大賞

昨日は自分のイベントとかがあったのでコメントが遅れてしまいましたが、昨日全国のCDショップの投票によってアーチストを選ぶCDショップ大賞の発表が行なわれました。

http://www.cdshop-kumiai.jp/cdshop-taisho/

詳しい受賞者は上記のリンクを見ていただくとして、今まで既存の「日本レコード大賞」を始めとする賞自体はそれを受賞することによってCDの売上に貢献する、ということはなく逆にある意味で音楽事務所の政治力もからみ「音楽ユーザー」から離れている部分があるのは否めませんでした。このCDショップ大賞は投票の集計結果によって決まるという意味で公正な審査をモットーとしている画期的なもので、それによってCD売上にもよい影響を与える等の期待がもたれています。

まあCDの販売不振の時代になぜCDショップ大賞なのか?という疑問の声や「音楽配信」の時代にパッケージはもはや時代遅れである。といういわゆるIT系の人たちからの声も出ていたようです。しかし私が以前このブログでも書きましたように「配信があれば全てのモノの商品は無用の長物である」という配信を絶対視する人たちはエンタテインメントの現場や産業の本質をあまりにも理解していない見解であると思います。なぜならエンタテインメントはファンあってのビジネスであり、ファンというものは「モノ必ずしもCDとは限りません、Tシャツやその他のノベルテイもあります)を欲しがるものなのです」

実はこのCDショップ大賞の仕掛け人は私がよく知っている音楽制作会社の社長のS氏で、音楽業界をよく変えたいという強い情熱を持っている方です。時々その情熱が強すぎて、なおかつ少々ざっくばらん過ぎる(?)発言の仕方からmixi等のコミュニテイで「バカと暇人」にからまれて炎上状態になることもあるんですが(苦笑) 、その熱意と実行力、勇気には心から敬意を表したいと思います。

ただ残念なのは今回のCDショップ大賞ーこれだけ盛り上がっているにもかかわらず、それによって一番恩恵を受けるはずのCDショップチェーンで広告の面で協賛した会社がただの一社もなかった、というのは気になります。

もうかりそうなものはただ乗っかるだけ、しかし自分からは何もしないしたいした協力もしない、というのはちょっといかがなものでしょうか。S氏が最近機嫌が悪くなる理由はわかりますね。まあ死に体の業界なんてそんなもんかもしれませんが...

それにしてもちょっと前までは業界の惨状を語ることすら業界内ではタブーでした。私などはいまだにこのブログで圧倒的なPVがある「コラム「音楽業界の現状と将来、そしてある取るに足りない者からの業界への提言」(長文注意)」

http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2006/07/post_1324.html

を書いたときなんか複数の脅迫めいたメールが私の所に来ました。「お前二度と業界で仕事できないぞ!!」 「お前なんかつぶすの訳ねえぞ!1」 etc etc (笑)  この人たちは業界が今のような状態になっても考え方は変わらないでしょうか?

そういえば先日ネット雑誌「サイゾー」からこんな記事がアップされました。

作詞も作曲も......実は自分で作ってない? Jポップ界の"偽装表示"疑惑

http://www.cyzo.com/2010/01/post_3654.html

ちょっと前だったら間違いなく音楽事務所につぶされた記事です。こういうことを大っぴらに記事にできるようになっただけでも少しはマシな世の中になってきたのかな、という期待もありますね。はい。実は音楽業界の中ではもう半ば常識です。これについては別の機会に書きます。

もはや死に体の音楽業界、今日のCDショップ大賞を始め少しはよい方向に動いてくれるような気がします。

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2009年12月12日 (土)

音楽(?)業界大忘年会

はい、忘年会の季節ですねー  

Y本興業で業界で知る人ぞ知るSさん主催の大忘年会を今回はこちらも業界で「企画屋」さんで通っているAさんの企画運営で開催された忘年会に何年ぶりかで行って来ました。場所は芝浦MAGーむかしGoldといっていたクラブです。

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まあ音楽業界も芸能界もはっきりいって狭い業界です。こういう大規模な会では名前は一致しなくてもどこかで見た顔は何人かいます。しかし今回は主催関係者以外ではっきりとした知り合いはMPJのAsさんだけでした。

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久々に来たのですが、実は毎回必ず多くのミュージシャンのライブが行なわれるはずなんですが、今回は初っ端のボーカリストの小池真輝さん以外は全員お笑い関係、SさんがかつてのEMI出版からY本に移った関係もあるのかもしれませんが、出演したお笑い芸人でY本所属の人間はいないそうです。それでも大阪風のコテコテのお笑いがありましたけどね。(悪いけど私の趣味じゃない)

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それにしても音楽業界の忘年会のはずなのに見世物は「お笑い」ですか。何年か前にはクラブDJやいろんなアーチストのユニットが出演していたのに、本当に音楽(?)業界の忘年会という感じですね。今の世相がそうなのかなあ。

やっぱり世の中の人は音楽を求めていないんでしょうか? 音楽よりお笑いなんでしょうか? 何か会場にいるうちに悲しくなってきました。加えて途中からものすごい人で移動もままならなくなり、半分酸欠の状態ー というわけでオールナイトのイベントらしいですが途中で切り上げてきました。

来年はますます音楽業界は厳しくなるでしょう。もうレコード会社は会社としては残っていても実質機能停止ー死に体の状態のところが殆ど。

そんな中でも何とか知恵を絞って生きていこうと思っております。とにかく飲んだけどなんかあまり酔えなかった。(涙)

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2009年12月 5日 (土)

青木まり子さん

70年代フォークが好きなある年齢以上の方はご存じだと思います。かつて「ジャネッツ」「シモンズ」で活躍されたボーカリストの青木まり子さん。とある会でお知り合いになったのですが、昨夜うちの奥津恵を連れて毎週ライブをされている六本木のライブハウスKNOBに伺いました。

ある年齢以上の方なら誰でも知っているナンバーを歌ってくださいましたが、恵は自分が生まれる前の曲であるにもかかわらず結構そのナンバーを知っていました。

Jazz_knob_photo_p_0_3

青木さんはこのKNOBに二十年以上拠点にされて歌っておられましたが、現在青木さんは北山おさむさん(元フォーククルーセーダース)プロデユースの再結成された「五つの赤い風船」のボーカルとしてレコーデイング、ツアーを控えており、それに伴い二ヶ月ほどこのKNOBでのライブができなくなる関係で何とうちの奥津恵にお声をかけていただきました。実は「メデイアコミュニテイ」なる交流会で一度青木さんとごいっしょさせていただき、その時の奥津恵のパフォーマンスを覚えてくださっていました。とてもありがたいことです。

その関係で来年の2月26日にこのKNOBにて奥津恵がライブすることが決定いたしました。このKNOBは青木さんだけでなくマイク真木さん、猫さんなど層々たるメンバーが出演しています。恵では役不足かな、と思わないでもないですがまあがんばりたいと思います。是非皆さんも2010年2月26日(金)たぶん午後7時半頃の開演予定、六本木のKNOBにお越し下さい。

KNOB ホームページ
 http://www.ehills.co.jp/rp/dfw/EHILLS/townguide/livehouse/knob/jazz_knob_info.php

五つの赤い風船公式サイト
http://www.5fusen.com/index.html

青木まり子さん 公式サイト 
http://www.geocities.jp/aoki_mari/

ちなみに青木さんも近々ライブがあるそうです。

Marikosan_liveflyer

12月17日(木) Open : 18:00 Stage 19:30-
Year End in Akasaka LIVE
ノベンバーイレブンス1111
Charge \3675  当日\3900
http://www.risedragon.jp

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2009年11月28日 (土)

ペンギンカフェオーケストラを久々に聴きました

さて、ここ数週間公私ともにいろいろありましてかなりへこんでいましたので気分転換に昔のお気に入りのアルバムを久しぶりに聴きました。私の青春のアルバムです。(^^)

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ミュージックフロムペンギンカフェ(EEGCD27) 1976年

何となく聴きたくなってしまいました。今は亡きサイモン・ジェフェスが率いるペンギンカフェオーケストラの最初のアルバムですが、この曲は自分の人生の中で何回も聴いていて一曲一曲思い出がある曲です。

1976年に作られたアルバムですが今聴いても全く古い感じがしません。それどころか寧ろ新鮮な感じがします。ブライアンイーノのオブスキュア・レーベルより出たものでこの曲の雰囲気が何ともいえず好きですね。久しぶりに聴き入ってしまいました。

クラシックからポップな要素とミニマル、現代音楽とあらゆる音楽のコラージュでできていますが、それらが全く違和感なく共存しているのがいいです。やはり自分の音楽の原点はここにあるのかな?

サイモン・ジェフェスは1997年に脳腫瘍のために亡くなりました。本当に惜しいミュージシャンでした。

久々に聴いて何かエネルギーを与えてくれました。ありがとうペンギンカフェオーケストラ!!

さて、エネルギーをもらったので今年も残り実質的に一ヶ月ありません。業務の状況から基本戦略をかなり根本的に見直さざるを得ない状況になりました。精神的ダメージはまだ残っていますが、まあ0からやりなおすつもりで残り一ヶ月、せめて最後はいいイメージで2009年を終えたいと思っております。 

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2009年11月11日 (水)

修正マスタリング

本日一昨日行なわれたマスタリングの修正を行ないました。

実はうちの会社では「おまかせマスタリング」 (固定料金)というシステムがあり、いわゆるコストダウン対策の1つなのですが、勿論細かいことをこだわるのなら「立会い」がいいに決まっているんですけどね。しかしコストの関係で殆どの人が「おまかせマスタリング」を選びます。

弊社のマスタリングのシステムに興味ある方はこちら

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mastering.htm 

まあ事務所のスタッフなんかは最初我々のやったマスタリングで「別に問題ないのではないか」という声があったんですが、アーチスト側からいろいろいってきたので結局修正ということになりました。

普通、我々がマスタリングする時に最初に考えることは「音の抜け」をよくすることを最優先に考えます。それによって音をよりクリアにし、音楽を引き立てるための作業を行ないます。特に音楽配信が普及しだしてから携帯やパソコンで音楽を聴く機会が増えてきているためにとくに「音の抜け」を重要視するんですね。そのためコンプレッサーやEQなどを通してより音を広げてクリアにする作業を行ないます。

ところが今回のケースはミックスの段階でアーチスト側がもうイメージを固めてしまい、しかも今回が弦楽器奏者ということもあるのでしょうが、コンプレッサーの音に相当違和感を感じてしまったようです。

弦というのはご存じの通り高調波成分があり、時々その成分に過剰なまでに敏感な人がいるようです。今回のケースはまさにそれでどう聞いても歪んでいない音をアーチストは「歪んでいる」と主張していました。

一方で弓が弦をならす時に当然「弓」ノイズが発生しますが、「それが気になる」とも云ってきているのですが、私自身はそれほど気になるほどのレベルとは思えず、まあ生の弦楽器ならこのくらいの弓の音が出るのは普通だと思うのですが、こういうクラシック系の人でもそういう「自然なノイズ」を忌み嫌う人が出てきたんでしょうか?

よくギターのフレットを指が鳴らす音ピアノのダンパーペダルの音「ノイズ」といって騒ぐ人がいますが、シロウトやエレクトリックな楽器しかやらない人ならともかく生の楽器の演奏者までそういうことを言い出すというのはちょっと私には驚きでしたね。以前も書きましたが私はこういうのをジャンクフード文化症候群と読んでいます。詳しくは

■生とリアルの価値が理解できない病気=ジャンクフード文化症候群
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2009/02/post-cad5.html

を読んでください。

結局アーチストの希望を優先しようとするためにコンプレッサーやEQを一切通さずに、レベルだけ底上げして揃える、という作業のみにしました。音の抜けを作らずmixiの音をそのままに出したほうが無難だという判断からです。

でも「普通の感覚」だと一昨日やったマスタリングの音の方が広がりがあり気持ちよく聞こえるはず、ですがね。まあ世の中にはいろんな感覚の人がいるもんです。

弊社ハイブリッドミュージックのマスタリング

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mastering.htm 

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2009年11月 9日 (月)

チェロのアルバムのマスタリング

本日だいぶ前からつきあいのある事務所のアーチストのアルバムのマスタリング作業、女性チェリストのアルバムなんですが、この作業に意外にてこずりました。

編成はチェロにバイオリン、ピアノ、キーボード類にオケーショナルにパーカッションが入るというもの、

ご存じのとおりチェロやバイオリンのような弦楽器が高調波成分が多いためイコライジングやリミッター等の扱いには気をつけなければなりません。またレベルの底上げの際は特に注意が必要で気をつけないと音が歪んでしまいます。

実は曲のイメージによってリミッターをかけた方がいい場合とかけない方がいい場合があり、その設定にかなり手間取りました。イメージとおりに音創りができたとおもったら歪みそうだったり、(実際何箇所がそれが出てしまいました)かなり苦労しました。特にチェロ、バイオリンとエレピ(音からしてRhodesではない、たぶんYamahaのエレピ)が入っていた曲はかなり苦労しましたね。エレピもモジュレーションがかかっていたので余計やっかいでした。

実は今回のレコーデイング、かなり楽器に対してマイクをオンにしていたようで、余計に高調波がたくさん入っていた、というのも苦労した原因です。

まあチェロというのは低音から中高音まで非常に表現力のある楽器なので、私はとても好きなんですがそれだけにちょっと音のこだわりも出てしまいました。ちなみに私は時々弦のアレンジをしますが、チェロの中高音部は編曲でかなり多用する方だと思います。

そんなわけで40分弱のアルバムですがマスタリングにほぼ半日かかってしまいました。ちょっとグロッキー coldsweats02

まあマスタリングスタジオが築地だったので帰りに外市場だったですが閉店間際で残ったお刺身一柵ゲット(^^)

今、家で一杯やりながらこれ書いています。good

他にまだいろいろあるけどちょっと疲れたので明日にします。

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2009年11月 5日 (木)

昨日のビクターエンタテインメント売却騒動ー業界再編の前奏曲

さて、昨日のビクターエンタテインメントのコナミへの売却騒動の記事、やはり業界では大ニュースでこのブログのアクセスも増えました。結果的には「誤報」ということになっていますが、記事を平気ででっちあげる三流ゴシップ誌ならともかく、いくら報道の信頼性が落ちているとはいえ、読売新聞という大新聞の記事ですから、全く根も葉もない話ではないと思います。おそらく80%以上の確率で水面下ではそういう動きがあったのでしょう。

実はJVC(日本ビクター)がケンウッドに買収されるときも同じようなことがありました。昨日の記事で「誤報(とりあえず)」と書いたのはそういう意味で、差し当たり昨日は「誤報」だったけれどそう遠くないうちに本当に売却される可能性が高いのではないか、と考えます。

日本ビクターは蓄音機を売っていた時代からソフトとハード両方を売る会社としてもう80年以上の歴史があります。特に音楽の方はコロンビアと並ぶ戦前からの老舗であり、その意味では日本ビクターのソフト部門は、単なる会社の一事業部としてだけでなくある意味では日本ビクターのアイデンテイテイそのものだったといえましょう。それを売却する、というのは昔からのビクターを知っている会社からすれば殆ど会社そのものをなくしてしまう、くらいの気持ちになると思います。

かくいう私にとってビクターエンタテインメントはメジャーレコードでもっとも多く仕事をした会社です。一時は実質的に専属に近い状態で仕事をしていた時代がありました。それだけに他のメジャーメーカーよりは思い入れがあるのは事実です。何よりも私の作品、原盤がかなりあの会社にある。中にはまだ再利用できるものもあると思っています。その原盤、作品をどうするかについて私自身も何らかの決断をしなくてはならなくなります。

また、近い筋からの情報ですと日本ビクターーJVCケンウッドホールデイングスになってからケンウッドの関係者が社内で実権を握っているため、旧日本ビクターの人間は殆ど発言力がないようです。そういう状態ですからそう遠くないうちに売却されるのはほぼ確実と考えていいでしょう。特にビクターエンタテインメントはSMAPやサザン(解散したので桑田さんのプロジェクト、ということになるでしょうが)の部門とアニメ部門の2部門のみが利益を出している状態だし、コナミにとってはビクターのアニメ部門は欲しい部門ではあるでしょう。仮にすぐに売却されなくともこの2部門以外はいずれもう削られる運命にあります。

メジャーレコードの大半はかつては家電メーカーの一部門でした。コロンビアはかつては日立、テイチクはかつては松下 EMIからは東芝が撤退とネットの時代では家電メーカーがソフト部門を持つというのはもはやそれほどメリットがないのかもしれません。もしビクターエンタテインメントが売却されたら、家電メーカー系のメジャーレコードはソニーのみとなってしまいます。そしてそのソニーとて安泰ではありません。

1ついえるのはもはやメジャーレコードの時代ではなくなっている、ということでしょう。メジャーは有名アーチストのいわば代理店的な機能と一般のデイストリビューター機能のみで細々とやっていくしかないでしょう。こういう時代だともはや「インデイーズ」という概念すらもはや意味のないものになっています。実際今新人アーチストは余程大きな事務所でない限り「メジャーデビュー」など無理だし、それもほぼ例外なくワンショット契約になります。そして売れなければその場でサヨナラされてポイッ、それが現実です。

私が奥津恵をメジャーにあえてしない理由はそこにあります。

さて、いずれにせよ昨日は音楽業界再編の動きの前奏曲、といえるでしょう。これから本格的にいろんな動きが出るものと思われます。

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2009年11月 3日 (火)

アナログ盤を楽しむ

さて、9月ー10月は業務状況が思わしくなく身体的、肉体的にもかなり疲れていたので日曜日から本日まで実質休養をしています。もう若くないな、と思うのはやはり疲労がなかなか取れないことですね。若い頃はちょっと休めばよかったんですが最近は1-2日では疲れが取れません。困ったもんです。

さて、そういう時は映画やDVDを見たり、音楽を聴いたりするんですが映画は特に頭を使わないで済む映画を見たりします。(アクションものとか、コメデイものとかー最近日本ものですがシテイボーイズにはまってますwww)

しかしやはり最大のやすらぎは好きな音楽をいい音で聴くということでアナログ盤で以下の音楽を聴きました。やはりアナログ盤はいいですね。音のダイナミックレンジも広がりもCDとは比べ物にならない。久々に聞いてそう思いました。確かにCDに慣れているからアナログ針のノイズも耳につくけど音楽の音質はそれを補ってあまりあります。スピーカーはTannoyのDCシリーズです。

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ピンクフロイドおせっかい

私の音楽家としての原点のアルバムです。不滅の名盤といわれる「狂気」よりこちらの方が最初でした。初めて聞いたのは中学生の頃だったかな? はまりましたね。

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Schubert: Unfinished Symphony; Beethoven: Symphony No. 5

こちらはクラシックです。たまに休日にクラシック聴くのもいいもんですね。歴史的な名指揮者ブルーノワルターの名盤と呼ばれているものです。画像を捜すのに苦労しましたが現在はSACDとして発売されています。半世紀前の録音ですが今の下手なクラシックのCDより演奏が生きた表現になっていますね。

デジタルは20KHZで周波数を切っていますが、前にどこかの記事で書いたよう人間の耳の周波数は20Hz-20KHZといわれていますが、実際には人間はこれより遥かに広い周波数の帯域の情報を得ているといわれています。つまり人間の「音の知覚」は必ずしも耳だけではないようなんですね。それが骨なのか、皮膚なのかわかりませんが、野生動物、象などは足の裏から遠くの群れの情報を得ているということがわかっています。

CDが出現して25年余、それでもクラブミュージックシーンではまだアナログ盤が売られていますし、ヒップホップの強烈なビートはCDだけではじゅうぶんに出ないことを多くのDJは知っています。これは決して一握りの人間の思い込みではありません。もし本当に人間が20Hz-20KHZしか認識できず、そうした広い範囲の音成分まで知覚できないのであったらアナログ盤などとっくに消滅しているはずです。そして果たせるかな、今オーデイオの世界でもアナログサウンドは見直されています。

久々にアナログ盤の音を聞いてその思いを新たにしました。(ちなみに上記のワルターのアルバムのSACD盤はどういう音が聴いて見たいですけどね)

CDの16bit 44.1KHZという仕様、デジタル草創期にできた仕様で現代のデジタル技術ではもはや時代遅れなのは明らかです。やはり何らかの形で超高音質なサウンドを消費者に提供する仕様が必要です。くどいようですがmp3の音質は現行のCDより遥かに劣る音質ですので、

すばらしい音の再生環境を家庭内でもう一度作る風潮が復活することを祈ります。今日の私が休日に過ごしたように

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2009年10月22日 (木)

スペインのクリスマスソング

さて、少し暗い話の記事が続きましたので、現在アレンジ作業中の話をしましょう。

さるコンサート用のクリスマスソングのアレンジをしていますが、その中で日本ではおそらく殆ど知られていないスペインのクリスマスソングの曲目がありましたのでここでご紹介いたします。私もこの仕事をやるまでこの曲を知りませんでした。

2曲ありましてVen a Belen (降誕人形の来場) とCampana sobre Campana (鐘の上に鐘)の2曲です。編成はソプラノ、ピアノ、バイオリン、チェロですが、ソプラノパートはシンセになっています。(打ち込んだものです) いずれもスペイン民謡です。


Ven a Belen

Campana_sobre_campana

スペインはカトリックの国ですので、クリスマスでも日本やアメリカなどとは全く雰囲気が違います。皆さんはクリスマスというとリースとかイルミネーションとかをイメージするでしょうが、カトリックの国にはそのいずれもありません。カトリックの人にとってクリスマスは荘厳でしめやかなものなので、派手なクリスマスのイメージに慣らされた日本人の大半はあまりに地味なので拍子抜けするでしょう。まあ日本はクリスマスは宗教的な祭日というよりは単なるお祭りに過ぎないのでしかたないでしょうが...

外国に行くと日本では全く知られていないクリスマスソングがたくさんあるようです。まあいろんな仕事をしているといろんな新鮮なものに出会えますね。

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2009年10月20日 (火)

あえて改めて世の中の人に問いたい!! 音楽は世の中にとってもはや不要なものなのだろうか?!

一昨日自らの命を絶った加藤和彦さんの遺書にはこう書いてあったと伝えられています。

、「世の中が音楽を必要としなくなり、もう創作の意欲もなくなった。死にたいというより、消えてしまいたい」

この遺書からみて加藤さんが昨今の音楽の現状にいかに苦悩し、音楽ファイルを違法に当たり前のようにもてあそぶ風潮に対して絶望に近い展望を持っていたことがありありと伺われます。「全てのコンテンツはただであるべきだ」とか「音楽に金払う奴なんてダサいよね」といった風潮に対する抗議の自殺だったようです。

私のように音楽を生業をしている人間にとってあまりに悲しすぎる言葉です。

よく「くだらない音楽ばかりあるから、買わなくなるのは当たり前だ」などという人がいる。そういう人の話をよく聞くと殆どが地上波のテレビに流れている音楽のみを前提に話をしていて、それが世の中の音楽の全てだと思い込んでいるケースであることがわかります。

だが地上波のテレビに流れていなくとも、日陰で一生懸命がんばっているミュージシャンはたくさんいます。その中には心を揺さぶられるような音楽を作っている人はたくさんいます。しかし上記のような発言をしている人間に限ってこういうアーチストには見向きもしません。 

また仮に上記のような発言をしなくても、彼らの音楽を聴いて「ああ、いいね」で終わってしまうケースも多いです。そのくせドラマのタイアップでくだらない音楽には関心を持ったりします、しかしそれでi-tunesのようなものでダウンロードするのなら問題ありませんが、多くの場合、違法ダウンロードや友達からデジタルコピーをもらってそれですませる場合がおそらは大半でしょう。

またあるイベントでアーチストを提案しても「音楽だけじゃあねえ」といわれることも多い。結局グラビア系か、アキバ系のような「イロモノ」を入れないとイベントとして成立しなかったりします。音楽は主役にさせてもらえないケースが多いです。

ちゃんとした対価を支払わず、 クリエーターの生活権を脅かしてしまっている そんな現状・・・


音楽は、「不法コピー」という 泥棒によって消費される、それが当たり前のように なってしまった・・・

私は本当に世の中が音楽を必要としなくなったとは思いません。思いたくないです。

でも、あえてこのブログを読んでくださっている方に聞きたいです。

改めて世の中の人に問いたい!!  音楽は世の中にとってもはや不要なものなのだろうか?!

もし必要だ、と考えていただける人がまだ世の中の一定数いるのであれば、

少なくとも対価を払わずに、友達や知り合いから安易にフルトラックのデジタルコピーをもらう、なんてことはやめてください。またそれをやっている友達や知り合いにも注意してあげてください。違法ダウンロードサイトから音楽をダウンロードするのも同様です。

音楽は簡単にできるものではありません。ミュージシャンが苦しみ抜いて作っているものです。

そこを理解していない人が多すぎる気がします。

今のシステムがよくない、ということでしょう。やはり何かをしないとこのままでは本当にあと数十年で音楽や映画を作る人間が1人もいなくなります。もしかして世の中の人はそれを本当に望んでいるのでしょうか?

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2009年10月17日 (土)

またビッグネームのミュージシャンが逝く、加藤和彦さん

■加藤和彦さん死去:軽井沢のホテルで首つる 部屋に遺書
 http://mainichi.jp/select/today/news/20091017k0000e040055000c.html

■加藤和彦さん 死去
http://www3.nhk.or.jp/news/t10013181131000.html

■音楽家の加藤和彦さん死亡、自殺か 軽井沢のホテル
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091017STXKG019517102009.html

嘘であってほしいと思いましたが、知り合いの複数の音楽関係者もこの関係のメールを受け取ったようで、本当に残念なことになってしまいました。日本の音楽界は大変な重鎮を失ってしまいました。

なぜ? 音楽界の苦しい現状に先頭立って立て直して欲しい人が...
自殺なんて

安井かずみさんの後を追っちゃったのかなあ


今年に入り音楽界の重鎮が何人逝っただろう。
サディスティック・ミカ・大好きだったのに...

それにしてもあれだけ頂点を極めた方に自殺を選ばせたのは一体なんだったのでしょうか? 音楽業界の昨今の事情も関係しているのでしょうか?

心からご冥福をお祈り申しあげます。  合掌

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2009年10月12日 (月)

よい音楽はマスメデイア以外で多く見つけられる

さて、連休も終わりました。次の連休は11月23日の勤労感謝の日になりますが、一ヶ月と10日あまりありますね。私の業務もこれから重要な段階に入っていきますが、今ある案件の大半が決まればそれだけで多忙を極めるかもしれません。

連休中は家族関係のことに多くの時間を費やしました。ネットのニュースや記事も時折目を通しました。例えば昨日のサイゾーの記事ですが

■「これでは新人が育たない!」ベスト盤しか売れなくなった音楽業界の悲鳴http://www.cyzo.com/2009/10/post_2935.html

これなんかはこの当ブログ「Kyojiの音楽ひとりごと」にて何回も述べていることなので、今さらコメントする気など起きないのですが、mixi等のニュースの書き込み等を見てちょっと気になる点を感じましたのでその点だけ述べさせていただきます。

要は「買いたくなる音楽がないから当たり前だ」という内容の書き込みが一番多かったのですが、それは一見もっともらしい意見に見えますが、どうも殆どの人が「地上波で露出されている音楽」のみでそのような考えを持っているような印象を受けます。

このブログでも再三再四述べていますが、テレビ(マスメデイア)で露出されている音楽はいわゆる「操作された」メデイア用の音楽、つまり地上波のマスメデイアにとって使いやすい音楽のみが流れているのであって、全部とはいいませんが多くは事務所と放送局との力関係とか、資金が潤沢とかといった事情でマスメデイアに流されている音楽です。つまり全部がそうだとはいいませんが、殆どは「いい音楽」だからマスメデイアに流れているわけではありません。 というかいい音楽というのは今地上波、マスメデイアには殆ど流れないといっていいシステムになっています。

mixi等の書き込みを見ますと、「地上波に流れている音楽が世の中の音楽の全てである」かのように錯覚している方が本当に多いなと感じます。最近ブログとかSNSとかでマスゴミとかマスメデイアを誹謗する表現や、誹謗とまでいかなくても明確な批判をする書き込みが多い割には、まだ情報の基準を地上波のテレビに置いている人がまだ多いという印象を持ちました。私はここに「よい音楽」が広まる点で大きな障害になっている点を感じました。

今の音楽の世界で最大の問題は「よい音楽が音楽を愛する人に届かない」という点だと私は考えます。しかし地上波のテレビにはそうした「よい音楽」は殆どないのです。(全くないとはあえていいませんが..) そこに今の日本の音楽文化の大きな問題があるような気がします。

前にもこのブログで書きましたがいわゆるインデイースといわれている中にかなり「よい音楽」をたくさん見つけることができます。My spaceのアーチストのサイトに行かれるとかなり良質の音楽を公開しているアーチストがたくさんおります。彼らの多くはちょっと前でしたら文句なしにメジャーデビューできた人たちです。ちょっと前の常識ならなぜこれほどの人たちがインデイースなのか、と思う人もいるでしょう。 そう今のメジャーレコードは新人を育てる力などとっくになくしているのです。そういう情報がネットで簡単に手に入るにも関らずそれを捜そうとする人があまりに少ない、というのも問題のような気がします。

こういういいかたをしますと「業界人の傲慢だ」などと取る人がいますが、確かにこういう状況にも関らず業界の改革を拒み続けた人間が業界の多数派であるがためにこういう状況になっているのですが、音楽のこういう危機的な状況はそれだけが原因とも言い切れない面がある点もご理解いただければと思います。

繰り返しますが

地上波のテレビに流れている音楽が世の中の全てではありません。そこに「よい音楽」を見つけられる可能性は殆どありません。しかしネットをよく捜せば「よい音楽」をたくさん見つけることができます。(特にMy spaceにて)

マスメデイア以外で多く見つけらるのです。騙されたと思って一度捜されてみることをお勧めいたします。

 

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2009年10月 7日 (水)

いつのまにか、知らないうちに自分の作品にJASRAC管理番号が...

このブログでは既存の音楽界等の批判をしたり、時には批判の矛先がJASRACにも向いている時がありますが、実は私はJASRACの正会員の資格保持者でした。

それが今から12-13年前と記憶していますがJASRACが会員から会費を徴収することになり、正会員は年間当時は2万4千円(今少し、金額が変わっているかもしれません)徴収されることになってから、正会員の身分を返上し現在はただの信託者という立場になっています。正会員になりますと、JASRACの評議員に対する選挙権、被選挙権を得られるほかJASRACの保養所を始めJASRACの職員と同じ福利厚生も得られる、ということらしいのですが、別に私自身はそれを必要としていなかったし、JASRACの評議員などになりたいとも選びたいとも思わなかったため、そのために決して安くない会費を払う点を躊躇したという背景があります。

だいたいJASRACの総会とかいった事あるけど、殆ど時間の無駄だしある議事に関して、JASRAC会員の派閥からいろいろな「勧誘」がある等、かえってめんどくさいことの方が多いことがわかったという点もあります。JASRACの作曲家、作詞家の間でもかなりドロドロとした部分があるんですね。私はそういうのに関るのは好きじゃないので、その手の人たちからは距離を置いています。

まあクラシック系とか演歌系の人はJASRAC会員という肩書きに結構こだわるみたいです。実際その手の人たちは名刺にそれを刷りますからね。でも私のようにゲームや劇伴、映像の音楽を作っている人間からするとJASRAC会員という肩書きは実は場合によってはかえってジャマになることもあるんです。詳細はここではいえませんが、いろいろと複雑な事情があるんですね。だから私は信託者という立場のみにとどめています。一方では自分の会社で音楽出版の機能もありますので、別にJASRAC会員という肩書きにこだわる理由はないんですね。 

でも会員の名簿の信託者というカテゴリーには私の名前がまだあるはずです。そして昨日私が奥津恵のために書いた曲が知らない間にJASRAC管理曲になっていたことが判明しました。i-tunesの窓口になっているvibirth経由でわかったんですが、今までの経験では普通作品を発表する際には然るべき段階で「作品届け」というものを出してから正式に管理曲、信託曲になるんですが、今回の事態は私が信託者として名前があるために配信等のインタラクテイブやその他のロイヤリテイの収入が発生した時点で、自動的に登録され、JASRACの信託曲になってしまうようです。音楽配信時代になってからそういう点が結構変わっているんですね。不覚にも知りませんでした。

実は私が奥津恵のために書いた曲であえて作品届けを出していないのは理由があります。それはJASRAC信託を拒否しているというよりは、まだ曲のプロモーション方法としてタイアップの余地をまだ残しておきたいという点もあります。なぜなら地上波のタイアップは多くの場合放送局系の出版社がからむからで、うちの会社が作品届けを出してしまったら、その余地は完全に消えてしまうからです。

従来の「古典的」な音楽プロモーションを批判している私ではありますが、しかしそういった方法を完全に排除しているわけではありません。曲のプロモーションに当たっては、自らオプションを削るよりはいかなるプロモーションチャンネルも排除しないという風に柔軟に考えることが必要だからです。

音楽によるネットプロモーションに関してさまざまな試行錯誤を行なっている私ですが決して古典的な音楽業界のプロモーション方法の常套手段までは完全に否定はしていません。問題はそれだけしか考えない、そうした古いビジネスモデル以外一切考えない、という点がもっとも大きな問題なのです。

とはいえJASRAC管理曲と判明した以上はそう長い間宙に浮いた状態にするわけにもいかないので可能な限り早い時期に決断をしなければなりませんが..、

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2009年9月28日 (月)

クリスマス曲アレンジ

発売するCDではなくて、ある演奏会のために9曲のクリスマス曲のアレンジの仕事を着手しました。5曲はいわゆるクリスマスのスタンダードで2曲はクラシック曲、あと2曲はスペインのクリスマスソングで日本では殆ど知られていません。楽譜をもらいましたが、音源がないしテンポ表示もないので、どこかで調べるしかありません。

これらの曲をクラシックのピアノトリオ(ピアノ(Pf)、バイオリン(Vln)、チェロ(Vc) )とソプラノに編曲します。ソプラノの歌は曲によって入ったり入らなかったりします。基本的にはクラシックですが、一応私はポップス肌なんでそういうテイストがアレンジに入ると思います。

ちなみにパブロカザルスの十八番だった「鳥の歌」はバスク地方のクリスマスソングです。日本のクリスマスソングは楽しい、明るい、超ハッピーnote という感じですが、スペインを始めとするカトリック系の地域のクリスマスソングはどこか物悲しく、静かな曲が多いです。

クリスマスというと騒ぐことしか考えない日本人が多いですが、こういう国ではクリスマスはとても神聖なものです。ちなみにクリスマスツリーはキリスト教のプロテスタントのもので、カトリックの国にはありません。ですからスペインやイタリア等のカトリック系の国にいってもクリスマスツリーを捜すことはできません。(!!)

まあ一応それなりにクラシックの素養を持っているのと、そうはいっても基本的にはポピュラー肌の人間ならでは、のアレンジをしようと思っています。

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2009年9月18日 (金)

大野のピアノ演奏の動画ページ

私の公式ページの中に新規のページを作りました。

私のピアノ演奏の模様の動画を掲載したページです。

全部You tubeにアップはしているんですが...

ご興味のある方はご覧下さい。

http://www.kyojiohno.com/piano.htm

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2009年9月17日 (木)

大野アレンジ新作

さて、今日はお知らせです。
以前「三年越しのプロジェクト」の歌謡曲のアレンジについてお話をしましたが、これがこの作品です。

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吉岡とも子 Gluck  Clovaroot Records  CROT-905

歌謡曲のアルバムですが、歌謡曲の色を極力薄めた感じにはなっています。まあ出来栄えは自分でも割りとよくやったという感触を持っています。特に「陰祭り」という曲は元々原曲は演歌ですがジャズベースのアレンジにして元は演歌とはまずわからないようなアレンジになっています。Once again dreamsは奥津恵もコーラスで参加しました。


愛して欲しい

Once again Dreams

陰祭り

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2009年8月14日 (金)

また巨星逝く レス・ポール氏永眠

レス・ポール、永眠
http://www.barks.jp/news/?id=1000051982

偉大なるギタリストであり、エレキギターの父として、近代音楽のレコーディング技術のイノヴェーターとして多大なる影響を与え続けたレス・ポールが、2009年8月13日永眠した。94歳だった。

数年前のモーグ博士といい、また現代の音楽に多大すぎるほどの貢献をされた方がまた逝ってしまいました。ツエッペリン、エアロスミス、エリッククラプトン、どれだけの偉大なアーチストがこの人のギターを愛用したか、現代のロックの歴史そのものを作った人でした。

「明日を見ることができれば良いと思っているよ。それだけだよ、続ける事だね。時間は止まらないし若返らないしね。できる限り自分のやっていることを続ける事だ。」──レス・ポール

90を過ぎても自作のギターでステージに立っていたそうです。たとえどんなに老いてもこうありたいですね。

昨年この人の伝記映画が出たばかりでした。

■『レス・ポールの伝説』 予告編
http://www.barks.jp/watch/?id=1000022864

■『レス・ポールの伝説』公開、生きる伝説をNYで直撃(2008年8月22日)http://www.barks.jp/news/?id=1000042789

心よりご冥福をお祈り申しあげます。

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2009年8月13日 (木)

音楽をめぐる怪談話(@Д@;

さて、お盆の季節になりました。ということでちょっと遊んでみようと思います。(^_^)

この季節というと怪談!!

ということで音楽の世界にも当然その類の話があります。

例えばクラシック音楽で有名な話、かつてのアナログのLP盤の話でフルトヴェングラー&ウイーンフィルベートーヴェンの交響曲第7番(EMI)の終楽章には、「呪いの声」と噂される女性の声が入っていました。実は私も聴いたことがありますが、残念なことに(!?) CD盤ではマスタリングの作業で除去されたようです。

またブルースのレイ・チャールスが飛行機に乗ろうとしていたところ、「いやな予感がする」といってスタッフ全員を別の飛行機に変えようといつになく強硬に主張(ふだん、レイはそんなことをいう人ではありません) そうしたらみんなが乗るはずで乗らなかった飛行機が本当に墜落してしまった、というこれまた有名な話があります。

 また業界では有名で都内の十大心霊スポットの一つである某社のスタジオーここは昔お寺の墓場の跡地に建てられ、元々の墓場はなぜかすぐ隣のトンネルの上に移設されているのですが、ここはもうはっきりいって怪談の宝庫ですね。タクシーの運ちゃんもあまりこのそばを通りたがらないです。私もこのスタジオで数えきれないほど仕事していますが、特に三階のラウンジのあたりは有名な心霊体験スポットの1つにはなっていますね。私も深夜1人でラウンジに入った時(自販機がたくさん並んでいるため)誰も居ないはずのところに人に気配を感じたことがあります。(私は霊感の強い方ではありません。)ちなみに財津和夫さんは決してこのラウンジのそばに近寄ろうとしないそうです。いわく「いつも不気味な女の人の顔が見える」とのことで...

 有名な話としては岩崎宏美さんの万華鏡」はこのスタジオでレコーデイングされました。私はこのエンジニアとも古い知り合いですが「絶対にあんな音は録っていない」と断言しています。 

もっとすごい話をしましょう。もう20年くらい前なので時効だと思いますが怪談で有名なあの"I川J"さんの怪談話もあのスタジオで録音されました。レコーデイング終了後"I川J"さんの車がよりによってスタジオの隣のトンネルに入ったとたん原因不明のエンストで煙が出てしまい、車が動かなくなったという話があります。しかもその車、前日に整備点検したばかりとのこと。

 まあスタジオというところは元々怪談が多いところですけどね。今はなきソニー信濃町スタジオもかなり不気味な話が多くありました。結構その辺を捜しますとまだまだ私も知らない話が出てくるかもしれません。

 さて、クラシック音楽の作曲家にまつわる極めつけの怪談話というと「ハイドンの頭蓋骨」の話があります。それはハイドンの死後、頭の部分だけが150年間切り離され続けたという話で、オーストリアの刑務所管理人であるヨハン・ペーターという者がハイドンの死後、ウイーンのフントシュトゥルム墓地を掘り起こし、無断で彼の首を切断して持ち帰っていたあたりから、かなり猟奇的な犯罪へと発展していくことになります。

 この事件が発覚したのは、1820年にエステルハージ侯爵家のニコラウス2世が、ハイドンがエステルハージ家の所領であるアイゼンシュタットに埋葬される事を生前に望んでいたことを知って、改葬しようと掘り起こしたためだったりします。主犯のベーターは、「骨相学」ということになるのでしょうが、頭蓋骨の形態と知的才能の間には関係があるという学説の信者で頭蓋骨を計測するのが趣味だったそうです。

 薬品などで綺麗に処理されたハイドンの頭蓋骨は、綿密な計測が終了した後、従犯のヨゼフ・カール・ローゼンバウムという熱烈なハイドンのファンに渡され彼の家の専用の祭壇に安置されることになります。彼らはハイドンの熱烈な崇拝者だったようで、頭蓋骨を持ち去り、丁寧に保存し続けたようですが、この頃から奇怪な出来事が起こり始めたそうです。ある夜、ローゼンバウムの妻が、この頭蓋骨から不気味なうなり声があがっているのをはっきりと聞いたというのです。

それからうなり声はたびたび聞かれるようになり、最初は半信半疑だったローゼンバウム自身も、ある夜、頭蓋骨がアゴをカタカタ鳴らしながら自宅の中を飛び回っている場面を目撃したそうです。

うなり声と空を飛ぶ場面をたびたび目撃するようになり、ついにローゼンバウムは頭蓋骨を手放すことにしたそうです。医師→解剖学者→その息子→ウィーン大学の病理研究室と経て1895年にウイーン市からウイーンの楽友協会に鑑定と保管が以来され、事実上、楽友協会の所有になったようです。

 その後、二度の世界大戦の主要な舞台となったこともあって、なかなか首と胴体は再会できなかったのですが、1954/06/05に公式な二度目の葬儀が行われアイゼンシュタットの墓地で150年ぶりに首と胴体が一緒に埋葬された ・・・ 事になっています。

 いやあ奇怪な話があるもんですね。というわけでお盆の時期にふさわしい怪談話でした。

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2009年7月20日 (月)

3年越しのプロジェクト正式終了!!

さて、先々月より着手していたある歌謡曲のアレンジ+マスタリングの案件ですが昨日クライアントより正式に最終のOKが出まして、3年越しのプロジェクトが正式に終了しました。

思えば今から3年前に5曲アレンジしてから、長い間ストップして今回新たに3曲追加アレンジ、全8曲のアルバムです。

基本的には歌謡曲のアルバムですが、歌謡曲の色を極力薄めた感じにはなっています。まあ出来栄えは自分でも割りとよくやったという感触を持っています。演歌調の曲も原曲は演歌とはまずわからないようなアレンジになっています。アレンジに不可能はない、という前田憲男先生のアレンジ講座をうまく実践できた、と自負しておりますがあとは聴いた人がどう思うかでしょうね

とりあえずマスタリングも正式に終わり、ようやく仕事が終わったという感じを持つことができました。やはりこういうのはホッとしますねー。

というわけでアレンジやサウンドプロデユースはいつでも承りますので、アレンジャーやサウンドプロデユーサーを捜している方、いつでもご相談下さい。(^^)

音楽制作ページ

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mucre.htm 

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2009年7月 7日 (火)

体操の音楽

クライアント名やその他の詳細はここではいえませんが、実は先日よりある制作会社から依頼され「体操」のための音楽を作っています。そうです、ラジオ体操のような体操です。

ある健康関係の企業用VPで体操の映像を入れる時に使う音楽です。内容からして老人介護用の体操でしょう。ある大学の先生が監修しています。

この体操でポイントなのは老人用なのでものすごくゆっくりなのと、その監修の先生いわく8分の6拍子の体操だ、というのですがこの曲、どう聴いても4分の3拍子なんですね。(^^;)

現行は皆さんがよくご存じのラジオ体操第一を「8分の6拍子」(どう聞いても4分の3拍子)にして演奏されたピアノでやっていますが、勿論著作権的にもそのまま使うのは問題だし、第一あの曲を知っている人(たいていの人は知っていると思いますが)はメチャクチャ違和感を感じます。まあだからオリジナル曲を作るということになったんでしょうね。

ご存じの方もいるでしょうが8分の6拍子4分の3拍子は全く違うリズムです。8分の6は4分の3の約数という感じで考えてはいけないんですね。8分の6拍子というのはかなり独特のリズム感のある拍子です。

4分の3拍子 (ワルツ等のリズム)

 Images     Images_2  +   Images_2   が基本 

8分の6拍子

 Images    Images2_2  Images_2    Images2_2  が基本

 上の図でわかりますように8分の6拍子は単に八分音符が6つあるというだけでなく多くは四分音符と八分音符の組み合わせでリズムを作ることが多いんです。これが倍の8分の12拍子ですとスイングかシャッフルのリズムになります。
 注:スイングやシャッフルは4拍子を3連符にするのが基本ですが、曲によっては8分の6 8分の12にする場合があります。

ですから映像でもらった曲のリズムは明らかに8分の6拍子ではなく4分の3拍子なんですが監修の先生がもう8分の6拍子と思い込んでいるようで、さてどのように説明しようか悩んでいるところです。

ちなみに体操のための音楽を作る、というのは私にとって初めてではありません。今から15-20年前くらいにエアロビクスの音楽を作ったこともありますし、ラジオ体操第一をダンスミュージック風にしたアレンジ、そしてリトミック体操の音楽を書いたこともあります。今回こういうものをやるのは久しぶりですが...

まあいろんな仕事をやるというのは楽しいもんです。

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2009年7月 2日 (木)

メジャーとインデイースの違い

さて、音楽業界の大半を占めるいまだに古い頭の人たちはいまだにメジャーが野球でいえば一軍、インデイースが同じように二軍と思い込んでいる思考停止の人が多いようです。

でも両者の違いはもはや 1. レコ協に加盟しているかどうか、 2.宣伝費をたくさんかけられるかどうか、 の2点しかありません。しかも地上波のテレビの影響力が他のメデイアと比べてもいまだにダントツなのは事実としても、その辺のバラエテイのエンデイングテーマに500-1000万宣伝費を払ったところでもはやリクープするのは不可能に近いです。

またレコード会社のデイレクターが新人アーチストにえらそうに「配信だけならやってもいいよ」なんていっても、それだったら頼む必然性はありません。今i-tunesも着うたもインデイースでも簡単にできてしまいますから、それだけならメジャーから出すメリットなんてありません。流通とてメジャーとインデイースはそれほど大きな違いはありません。

先日My Space関連のイベントでうちの奥津恵を出演させましたが、全員インデイースでしたがレベルは非常に高かったです。ちょっと前なら全員メジャーデビューできたくらいの力を持っていました。 そしてメジャーレコードにはもはやそういう新しいアーチストを育てる力はありません。

そんなわけで私が手がけている奥津恵はハナからメジャーということは考えていませんでした。そして昨日より一般のレコード流通にても手が入るようになりましたMeg_mirai_s
とはいえ、正直予想されましたがそんなにたくさん店頭に出ているわけではありません。皆さんがレコード店に入っても見つからない可能性の方が正直高いです。

そんなことで是非レコード店でお求めの場合は店頭で取り寄せを御願いして下さい。よろしくお願いします。

奥津恵「未来」HYBD-3001 \1500

かつてのリトルラバース2nd Yuiのテーマだった「明日への扉」のリメーク曲が入っています。ちなみに着うたで「明日への扉」はとても人気です。よろしくお願いします。

尚、ローソンでも買えます。

全国のローソンの店頭端末 Loppi でお申し込みいただくか、ローソンネットショッピングのサイト
携帯のショッピングサイト
でお申し込みいただくことで全国のローソンで商品を受け取り支払いができます。

ちなみに音楽配信関係では

・i-tunes      ・Napster    ・MonsterFM

着うた
(docomo au softbank)

Web i-chart(携帯専用)    Giga(携帯専用)

Meg_qr1                      Giga_qr

これを見てお気づきでしょうが、販売チャンネルはメジャーと殆ど変わりません。

あとはいかにメデイアの露出を増やすかだけですね。プロモーションがうまく展開できればメジャーとインデイースが逆転することも不可能ではありません。

皆さんの応援をよろしくお願いします

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2009年6月24日 (水)

3年越しのプロジェクトのTD終了

先ほど先日より行なっていた3年越しのプロジェクトの残りの曲のTDと一部の曲のTD修正が終了しました。
これでクライアントより最終のOKをもらえればようやく終了になります。

今思うとこのプロジェクトのアレンジを着手したのは今から3年半前、一時都合により止まっていましたが、ようやく追加の3曲を含め計8曲のアルバムの編曲が終了しました。

今回はかなりバラエテイに富む編曲になったのではと自負しております。基本ジャンルは歌謡曲といっていいと思いますが、極力歌謡曲的な要素を排除しました。とはいえ、中にはかつての70年代のフォークソングー赤い風船とかハイファイセットとかを彷彿させる曲もありましたがージャズっぽいアレンジ、クラシックっぽいアレンジ、中には60年代のシャンソン(やや寺山修二的なアングラ)ぽいアレンジもあります。

アルバムができあがればこちらでも告知させていただきます。

とりあえずもう修正がないことを祈って今日はもう寝ます(^^)

弊社の音楽制作にご興味のある方はこちら

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mucre.htm

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2009年6月17日 (水)

TD(トラックダウン)

音楽業界用語で私と同じ仕事をしている人で知らない人はいないと思います。

マルチトラック(多重録音用に多数のトラックで録音できる)を2チャンネルのミックスにまとめる作業でミックスダウンともいいます

その作業をやってきました。8曲のうちの6曲を作業、おかげでワールドカップ最終予選の最終戦は見れませんでした。(負けちゃったんですねーこれではベスト4という目標本当に大丈夫かなと思ってしまいます)

その昔は一曲TDするのに一日かかる場合もありましたが、pro toolsになって早くなりましたね。もっとも我々が行く前にかなりの作業をエンジニア側でやった後でしたので...我々は最後の調整に立ち会う程度です。それ以前では確認用にwavファイルをあらかじめやりとりして修正点を事前にメールで連絡します。今回はボーカルが音程も歌唱力も非常に安定しているので、ピッチコン等の作業を殆どやらないで済んだため順調に進みました。(ひどい場合はピッチコン作業だけで一日かかる場合がありますからね)

先日の3年越しのプロジェクト、いよいよ残るはあと2曲です。来週もう一度やる機会がありますが、まず問題なくいくでしょう。

弊社の音楽制作の実績

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mucre.htm

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2009年6月10日 (水)

本日のレコーデイング作業終了

先ほど帰宅しました。

録ったのは5曲、ボーカルとコーラスとギター(エレキ&アコーステイック)

そのうちの1曲ー今回のアルバムの目玉曲になることもあって力の入れ方も違いましたがいやーとてつもないほどやることがありました。

1.メインボーカル
2.コーラス(3人で3声のコーラスー2回ずつダブし)
3アコギ(リズムギター 左右ダブし)
4.エレキ (オーバードライブ2トラック)

18トラック使いました。これだけ録るのに正味6時間、殆どぶっ続けでやりました。これでも順調に済んだほうです。特にボーカルの方が安定した歌唱力と音程を保つ能力がありましたので実にスムースにレコーデイングは行なわれました。

しかし、久々にトラックをたくさん使うアレンジでしたね、今日録ったトラック以外に作りこんだオケに リズムセクション(ドラム ベース) テインパニ、ストリングス2種類、ピアノ Pad  シンセコーラス ホルン、トロンボーン (他に仮ギター)と締めて30トラック と計48トラック

昔、というか今も一応ありますがSonyのマルチトラックのPCM3348というのがありました。その名の通り48トラックあるマルチレコーダーでまさにそのPCM3348を目いっぱい使ったのと同じくらい大規模になりました。私は一度だけフルのオーケストラとバンドを使ったアレンジでSONY33483324の2台を回したことがありますが、まあそこまで行かなかったにせよ限りなくそれに近い状態でした。最近は殆どpro toolsを使うので殆ど使う機会はなくなりましたが、ちょっと前ではSSL(ソリッドステートロジック)の卓とSONY3348がそろっているのが本格プロのレコーデイングスタジオの条件でした。

といっても私は一部のアレンジャーのようにマルチ2台回して自慢するような軽薄な人物ではありません、というかSONY3348と3324を毎回回すようなアレンジャーは得てして無駄な音のアレンジをする傾向があるし、コストパフォーマンス的にも決して誉められたやり方ではありません。何となくトラック数が多いアレンジがよいアレンジであるかのような勘違いをする人間が日本には多いですが、それはあまり感心しません。トラック数の多さは問題でなくいかに多彩な音で、なおかつ無駄な音がない編曲、曲のイメージを最も効果的に演出しているアレンジがよいアレンジだと思います。

今日録った曲ーこれからTD作業が大変ですがーこの曲を聴いた人がそういった意味でのいいアレンジという印象を持ってもらえればうれしいです。

ギターもエレキからアコーステイック(ガット、12弦、エレアコ)とギタリストがいっぱい持ってきてくれたのでかなり多彩な音が録れました。これもよかったです。

終わって一安心ですが、やはり自分は基本的にスタジオという場所が好きなんですね。すぐまた別の音楽製作の仕事が来ないかなあー なんて考えてしまいます。

弊社の音楽制作ページ

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mucre.htm 

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2009年6月 8日 (月)

明日3年越しのプロジェクトのレコーデイング

さて、いわゆる収録というものも含めると私は割りと頻繁にスタジオに入っているほうだと思いますが、前にも書きましたがやはり音楽のレコーデイングとなると前日からテンションが高くなります。

音楽のレコーデイングでは時と場合によって作曲者のみの場合だったり、単なるアレンジャーの立場だったりという場合がありますが、私に限って云えば多くの場合サウンドプロデユーシングの域にまで仕事をします。結局、編曲をするにしてもその曲の最高の形のミックスまで考えながら編曲をしますので、結局一分野だけで私の場合収まらないんですね。これが劇伴の音楽となると完全に音楽の部分は仕切ってしまいます。万が一オーケストラを使おうものなら指揮棒まで振ります。(最近はそういう機会はないですが..)

さて、明日のレコーデイングは着手し始めてから三年越しのプロジェクトになります。長い間いろんな都合で止まっていたんですがようやく今回のアルバムの曲、歌録りまでいける段階になりました。

ちなみに歌手の方は音大出の方で普段はピアノの先生をしながら歌われているベテランの方です。友人のシンガーソングライターのaruhaさんの叔母さんにあたる方です。

今回はいわゆる歌謡曲のジャンルに入る音楽だと思うんですが、アレンジするに当たって可能な限り歌謡曲色をなくすように勤めました。中にはかつての「五つの赤い風船」を思わせる曲があったり、元々は演歌の曲だったりというのがあったんですが、特に演歌の曲はジャズテーストのイメージて再構築したので元々は演歌だったとはわからないほどイメージが変わっていると思います。またある曲は60年代のフランスのシャンソン(ブリジットフォンテーヌのような感じ)的に料理したものもあります。とにかくアレンジャー、サウンドプロデューサーの腕次第で曲というのはどうにでも変わるというのは事実ですね。

以前、前田憲男先生のアレンジ講座という題名でのコンサートを拝聴したことがありますが、前田先生のアレンジのさまざまなテクニックはとても参考になりました。いわく「アレンジに不可能はない」 

まあ前田先生の域に達するのはまだまだですが、その時の成果が少し出せたかな、と勝手に思っております。なんていったらあとで前田先生から怒られるかもしれませんが...(^^;)

弊社の音楽制作にご興味のある方はこちら

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2009年6月 4日 (木)

訃報 黒田恭一さん

クラシックの音楽評論家って結構偏っている人が多いのであまり好きな人は少ないんですが、この人だけは違いました。

今日新聞で知りました。

■音楽評論家、黒田恭一さん死去
http://www.asahi.com/obituaries/update/0603/TKY200906030324.html

クラシックだけでなくロックにも客観的な評価をしていました。
黒田さんのELPの論評は今でも印象に残っています。
ジャンルに関係なくよい音楽をわかりやすく解説した方でした。

心からご冥福をお祈り申しあげます

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2009年5月30日 (土)

メジャー衰退、インデイース急成長?

音楽業界だけでなく、未曾有の不況、百年に一度の不況 etc etc..

そう皆さんもうこれらの言葉、聞き飽きたでしょう。今日で事実上5月が終了、私ごとで恐縮ですが5月もきつかったですが幸いアレンジ関係やコンテンツ制作関係でいくつか受注し現在その作業に追われています。5月の売上にできなかったのが心残りだけどまあ6月に巻き返すしてその分を取り返すしかないでしょう。

またもう1つの「コンテンツ関係」の大口の案件が来週は勝負に入ります。競合相手はかなり強敵ですが本腰をいれて取りにいきます。これが取れれば大きいけど

あといくつかの案件はありますがまだ具体化の段階に入ってません。

取りあえず音楽制作は今のアレンジの仕事、コンテンツ制作は1件と今週勝負の一件、これに制作のプロとしては全力を揚げます。

そしてうちの奥津恵のミニアルバム「未来」ですがようやく6月末ー7月に一般のレコード店の流通にも乗る見通しになりました。

実はそこで面白い情報を得ました。

皆さんご存じの通り、音楽CDが売れないという慢性的なレコード不況がもう10年以上も続いていますが、今回流通を乗せるデイストリビューターの話ですとことインデイースに限った話で言えば寧ろCDの売上がものすごい勢いで伸びているとのことです。

まだこの情報の裏を取っていないのでどこまで正しいのか現段階では何ともいえませんが、もしそれが事実だとするとかつてのイギリスのニューウエーブのようにインデイースとメジャーの関係が逆転する、ということがもしかしたら日本でも起きる、なんてことになったら面白いですね。

ただ勿論インデイースが伸びているといっても、個々の数字は例えば某A社などと比べれば微々たるものだと思いますし、音楽業界人の中にいまだに「メジャー崇拝」が根強く存在するのも事実です。特に日本人って「ブランド」にこだわりますからね、欧米人はメジャーだろうが何だろうがビジネス的に不要なら容赦なく切り捨てますが、日本人はそこまでできない、という風に思っていましたが、果たしてそこの点は変わってくるのでしょうか?

正直そう考える人がー主に若手の業界人だと思いますがー増えてくれると面白くなりますけどね。

この情報、もう少し詳細がわかった段階で書きます。

あと皆さんの中でこれに関する情報をお持ちの方は教えていただければ幸いです。

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2009年5月27日 (水)

pro tools+BFD使用中に「予期しないうちに終了(T_T)」

はい、Macを使っている人はわかりますねー(^^;;)

Pro tools 作業中、これで仕上げという間際に起きてしまいました。
おれの数時間を返してくれー泣き顔あせあせ(飛び散る汗)

幸いオーデイオファイルを録ってあったのでインポートして再度整理、でもこれだけで完全復帰までに一時間かかりましたー

それにしてもドラムのソフトシンセ、BFDって本当にめっちゃメモリー食いますねー 気をつけないとこれで本当に「予期しないうちに」終わってしまいます。 それはBFDを見るとわかりますがドラムの音をマイクのあらゆる角度で録音して1つのドラムの音(スネアならスネア)でもいろんな音質調整が可能ですし、本当に生のドラムを使っている音が再現されます。この辺が並のソフトシンセやサンプラーと違いますね。プリセットの数は私の持っているR8より少ないかもしれませんが、(勿論拡張可能)1つ1つスネアやキック、シンバルの音を本当に見事に空気感覚で再現してくれます。だから人気もあるんでしょうし、メモリーやハードデイスクのメモリーも使うんでしょうね。

今G5デユアルの4GBのメモリー装備ですが、ソフトシンセを使うとそれだけでは足りませんねー  思い切ってメモリースロットいっぱい1Gのメモリーを入れてしまおうか。

ちなみにオーケストラのソフトのViennaもめっちゃ食います。
この2つだけでハードデイスクいっぱいです。(^^;)

深夜に入って起きただけに、泣きが入りましたー テンションがかなり下がりますねーsweat01

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2009年5月22日 (金)

やはりコンテンツ制作でも本職は作曲、編曲

5月は私の経営している製作会社が3月決算のため5月は税務署その他に決算書を提出しなければならないし、その他法人会の総会等さまざまなことで忙殺されてしまいます。しかし昨日めでたく決算書提出も終わり、ようやく本来の業務に専念できる状況になりました。

最近は音楽というよりは「音コンテンツ制作」の仕事(主にe-learningの音声コンテンツですが)の方が多かった私ですが、現在久々にアレンジの作業を行なっております。やはり「本職」をやっているほうが気合の入れ方が違いますね。

勿論いわゆる「音コンテンツ制作」の仕事が嫌いというわけではありませんし、こういう時代ですからあまり仕事を選んでられないというのもあります。また昨今のコンテンツに対するハードやIT系の人たちの態度を見るにつけ、コンテンツビジネスの進めかたに関して私も思うところがありますので、決してこちらに対して情熱がないわけではありません。(というか、私がもう1つの会社を作るにはそれなりの考えがあるからですが..) そのあたりの話は別の機会にゆっくりするつもりです。

でも自分が「コンテンツ制作」というものに関ったのは自分がまず音楽の世界で生きてきたということもありますので、やはり自分がもともとやってきた分野というのは自分のホームグラウンドのような気がするのは確かですね。

今取り組んでいるのは実は3年越しのプロジェクトです。ようやく3曲アレンジしてTD,ミックスを行ないます。というわけでこちらにしばらくエネルギーを投入します。

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2009年5月16日 (土)

模倣、パクリで失敗

まあこのネット雑誌、いろいろと問題があるのだがこの記事はある程度真実をついている。この件に関しては少々腹立たしく思っているので、少々文章が激しくなります。

■Perfumeはもはや敵なし!? "フォロアー"が次々と自滅している(サイゾー)

http://www.cyzo.com/2009/05/post_2023.html

まずはっきりいいます。 「くだらねえ!!」

と同時に残念ながらこれが業界の実情でもある。

音楽業界が駄目になったのはネットのせいとか、不法コピーのせいとかいっているが、そんなのは表面的な部分しかみていないと思う。

「売れセン」とかいう訳のわからない言葉が生まれたのは90年代初めから、ちょうど音楽バブルまっさかりの頃、今思うとここから全てがおかしくなってきた。

ちなみに最近俺がコンペとか参加しなくなったのは「何かに似せろ」「うまくパくれ」といった風潮があまりにくだらなく感じ、何か自分の音楽の感性がおかしくなっているのを感じたから、

ジャンクミュージックばかり聴いていて音楽の本物の味がわからなくなったらプロという以前に人間としておしまいだ。

これで売れセン、模倣で失敗するというよい前例ができたと願っているけど、売れセンを模倣することしか能のない奴らがこの業界の大半だから、たぶんまだまだ続くだろうな。

聴衆、音楽愛好家を本当にバカにしているのは実は音楽業界の人間かもしれない

奥津恵 - 未来 - EP - 未未 (みち)
大野作品ー奥津恵 - 未未 (みち)


奥津恵 - 未来 - EP - 明日への扉
大野作品ー奥津恵 - 明日への扉)

奥津恵 - 未来 - EP - 古びたもみの木
大野作品ー奥津恵 - 古びたもみの木

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2009年5月 4日 (月)

midi装備のFender Rhodesが出ていたなんて...

昨年のNAMMで何とFender Rhodesの新型が出ていたことが今頃になってわかりました。復活を今まで知らなかったなんて、うー不覚!! sweat01

Stevie Wonderが Rhodesのブースにてデモ演奏しています。

昔ながらの木製鍵盤でハンマーアクションで トーンバーを叩いて発音するのに、midi装備でピッチベンドもできるそうです。
シンセのエレピが本物の音だと思っている諸君、これが本当のエレピの音です。全てこれが大元になっているんですよ。

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2009年5月 3日 (日)

追悼!! 忌野清志郎さん

■訃報:忌野清志郎さん58歳=ロック歌手 がん治療続け

http://mainichi.jp/select/today/news/20090503k0000m040102000c.html

日本での数少ない本当の意味の個性的なアーチストが逝ってしまいました。この人の歌い方、キャラクター、存在感、どれをとっても一流です。この人の替わりは誰にも務まりません、

癌との闘病を宣言していましたが、とても残念です。


心よりご冥福をお祈りいたします。

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2009年4月18日 (土)

いい音楽を聴くと幸せな気になりませんか?

私が運営しているネット放送「癒しの音楽チャンネル」にて昨年度のトップページを除く各放送ページのアクセスベスト10のカウントダウンを行ないました。

第十位ー第五位 http://www.iyashi-channnel.com/2009/04/2009200810-0cf6.html

ベスト5 http://www.iyashi-channnel.com/2009/04/200920085-e7c6.html

さすがにベスト10の中の編成に入っている曲を見るとみんなよい音楽が多いですね。クラシック等の一部の曲をのぞけばいわゆる「誰もが知っている曲」とか「よく知られた曲」ではありませんが、どれも人の心をつかむ音楽、心を安らがせる曲ばかり入っていると思います。もしよろしければ上記のリンクをクリックして音楽を聴いてみて下さい。

最近一部の若い人たちの間に地上波のテレビにのっかっていない音楽はよい音楽じゃない、とか(有名じゃない=よくない音楽)などという風に短絡的に考える人たちがいるようですがもっと、そういう目ではなく素直に心を揺さぶる音楽を純粋に感じ取る耳で音楽を聴いて欲しいと私は思います。どこかのドラマとかCMのタイアップで使われている音楽だけがよい音楽ではありません。そのことを「癒しの音楽チャンネル」で放送されている曲を聴いて感じ取っていただければ幸いです。

その中で上記のベスト5の第五位の編成(ネタバレになっていまいますが)「癒し系ポップス2」の中で友人の芽亜利Jさんの曲「最後の電話」などはおススメですね。これは芽亜利Jさんがおっしゃるにはお友達で癌で早世された方との思い出を歌った曲ですが、簡単なピアノの弾き語りの曲ですが充分に心に響かせるものがあります。良い音楽を聴くと幸せな気分になりますが、この曲はそんな気持ちにさせてくれる曲だと思います。

Content 芽亜利Jさん"Be Happy"

芽亜利Jさん公式サイト  http://mearij.velvet.jp/

ママさんシンガーとして主婦をされている傍ら、活発に音楽活動をされていますが

音楽のよさは形式でもそれがメデイアで露出されているシチュエーションでもありません。その音楽を聴いて心が動くかどうか、私はメニューヒンの演奏したバッハのシャコンヌに涙し、バッドパウエルのピアノの演奏に興奮し、イエスのジョンアンダーソンの声を聞いて感激してハイな気分になりました。皆さんは音楽についてそういう経験をもっていらっしゃいますか?

残念ながらこういう言葉を業界の中でいうと「何を青臭いことをいっとるんだ?」とか「何寝言いっとるんだ?」という反応の方が多いでしょうね。音楽は売り物ではあっても愛情を注ぐものではないという雰囲気が業界内で強くあるのが残念ながら事実です。

私は「若い」という年齢ではもうありませんがいっていることは本当に「青臭い」でしょうか?


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2009年3月29日 (日)

オーケストラのライブのアレンジ

年度末ということもあり会社の業務をこなしながら、いよいよ今週の土曜日と迫った「コンサートア・ラ・カルトー宇宙からロックからオペラまで」の準備もしておりました。

今回は3年前のコンサートでの楽譜も使いましたが、いくつか手直しも行ないました。前回は基本的にロックの名曲をいかに「クラシック的」な枠組みにあてはめるか、という考え方で行なっていましたが今回は、前回演奏していない「Smoke on the water」もやります。

この曲では他の曲と違い、「ロック」の中にクラシックオーケストラをはめ込むという他の曲とは全く逆の発想で編曲されています。そのためノリが強烈になります。偶然にも同じ週にデイープパープルが来日しますが、パワーだけは負けないようにやろうと思っております。

尚、残念なお知らせもしなくてはいけません。今回私の編曲によるバッハの「シャコンヌ」もやる予定でしたが、バイオリンのソリストと出演の条件が折り合わず、やむを得ず断念することにいたしました。残念ですがまた別の機会でやれればと思います。皆さんにはご期待にそむくことになったかもしれず、申し訳ございませんでした。しかし他の曲ではそれを補ってあまりある演奏になると思います。

クラシックオーケストラのアレンジとロックバンドのアレンジ、双方による競演は私のアレンジテクニックの総意を結集したものです。お花見の季節ですが是非皆さん、いらしてください

ご興味のある方は是非お誘いあわせの上ご来場下さい。まだチケットあります。
日程   : 2009年 4月4日 (土) 17:00 開場 17:30開演
場所  :代々木オリンピックセンター大ホール
チャージ:¥3000
オーケストラ:アンフィニサロンオーケストラ
会場地図 http://taste.reenta.jp/amusement/00001069_map.html

チケットご予約はこちら
FAXでのご注文も可能です。FAXでのご注文はこちらをクリック
お問い合わせは042-375-3475042-375-3475
ご来場お待ちしております

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2009年3月27日 (金)

ロックの名曲のオーケストラアレンジ

さて、いよいよ4月4日の「オーケストラ:アンフィニサロンオーケストラ」コンサートまであと10日を切りました。ここでロックの名曲をオーケストラに編曲するとどういう感じになるか、わかりやすい例として次の映像を見てください。

ご興味のある方は是非お誘いあわせの上ご来場下さい。まだチケットあります。
日程   : 2009年 4月4日 (土) 17:00 開場 17:30開演
場所  :代々木オリンピックセンター大ホール
チャージ:¥3000
オーケストラ:アンフィニサロンオーケストラ
会場地図 http://taste.reenta.jp/amusement/00001069_map.html

Leaflet_01

コンサート自体は4部構成で

・第一部:ユニバース(17:30-18:10予定)

作曲家の桃井聖司さんと映像作家遠藤湖舟さんとのコラボレーションを藤木明美さんのピアノとアンフイニサロンオーケストラの演奏で幻想的な空間を演出します。

・第二部:ロック(18:20-19:00頃予定)

ここがわたしの担当で、先に申しましたように前回と違いますのは前回がオーケストラのみのインストルメンタルでしたが、今回は一部の曲のヴォーカルも入れようと思います。勿論ドラムスやエレキギターも入ります。

演奏曲目:
Smoke on the water, Angie 天国への階段、
ラヴオブマイライフ 明日への扉(癒しの音楽チャンネルのオープニングテーマです)

演奏者   :大野恭史(Pf) 奥津恵(Vocal)
本庄寛国(Gtr) 川口伸王(Drums)
小山尚希:ベース(ウッド+コントラバス)

※奥津恵の新作ミニアルバム「未来」が先行発売されます

・第三部:ザ・オペラ(19:20-20:00頃予定)

テノールの坂口卓也さんとアンフイニサロンオーケストラがオペラの名曲を歌います。

・第四部:アラ・カルト(20:10-20:50頃予定

メゾソプラノの日向由子さんとソプラノと尾崎知穂さんとアンフイニサロンオーケストラとの競演
上記のように番組のオープニングテーマの「明日への扉」もこのライブで演奏します。番組のリスナーの方も是非お誘いあわせの上ご来場くだされば幸いです。

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2009年3月18日 (水)

マスタリングをMerging Pyramixで行ないました。

ここ数日全く身動きができない状態でしたが、ようやく先ほど納品が終わりました。coldsweats01

さて月曜日は実はマスタリングと音声コンテンツ収録の現場のダブルヘッダーだったんですがマスタリングは新作ミニアルバムのマスタリングでした。こういう時代だからこそ音のクオリテイのこだわりたいと思いシングルビットのマスタリングを行ないました。長年のつきあいのマスタリングエンジニアのS君のスタジオで行ないました。

090316_130901

090316_135501 システムはスイスのMerging社のPyramix(左)でWindowsベースで動きます。マスタリング素材は24bitのaiffで持参し32 bitの音質で編集、今回はにぎやかな曲からものすごく静かな曲までバラエテイに富んでいるので、逆に高音質のマスタリングでないと恐いんですね。 私の知る限りでは今最高音質のマスタリングが行なえると思います。

090316_132001

音の取り込み中、-コンプレッサーやEQを通したあとMergingに入れ込みます。

090316_141301

曲を何曲か入れ込んだ状態です。

以前にも書きましたがデジタルの音の方はどんどんハイスペックになっていくのに今はmp3が主流になりつつあるというのは大きなパラドックスですね。またデジタルというだけでmp3とCDが同じ音と思っている人たちが驚くほど多いのも問題です。実際はmp3ははっきりいってジャンクフードの音のレベルですし、やはりジャンクフードレベルの音ばかり聞いていたら感性も想像力もどんどん退化してしまいます。CDもデジタル技術草創期に作られた規格なので、先日のソニーのBlue Spec CDじゃないですが、一刻も早く高品位なサウンドを一般の人たちが手軽に聞ける環境を再構築してもらいたいと切に願います。

弊社のマスタリングにご興味のある方はこちら

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mastering.htm 

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2009年2月 9日 (月)

グラミー2009 ロバートプラント/アリソン・クラウス 五冠!!

仕事でドタバタしていたので、録画しながら見ていました。

ツエッペリンが好きな私としてはプラントがグラミーをしかも何と五部門も取ったのはうれしいですね。新人賞はAdele,(どう見ても二十歳に見えない、すごい老成している)が取りました。

主な受賞者は以下の通り

・最優秀レコード(Record of the year)  Please Read The Letter
                                          Robert Plant & Alison Krauss

・最優秀アルバム(Album of the year)  Raising Sand
                                         Robert Plant & Alison Krauss

・最優秀ソング(Song of the year)   Viva La Vida
                                        coldplay   

・新人賞 (Best new artist)             Adele       

・最優秀女性ヴォーカル(Best Female Pop Vocal Performance ) Chasing Pavements
                                                                        Adele

・最優秀男性ヴォーカル(Best male Pop Vocal Performance ) Say
                                                                   John Mayer

他にもたくさんありますがキリがないので興味ある人はグラミーのこちらを見てください。(英語ですが.)  http://www.grammy.com/grammy_awards/51st_show/list.aspx

尚、オスカーでもそうだがこういうビッグに音楽イベントだと過去のアーチストの功労者に賞を与える機会をもうけ、音楽文化を大事にするグラミーの姿勢が見えてうれしかったりする。今年はフォートップスが功労賞を受賞、意外だがモータウンであれだけの名曲を生んだこのグループもグラミーはノミネートが一度のみで、受賞が一度もないというのは驚かされる。久々にスモーキーロビンソンがステージで歌っていたが(モータウンの元社長でもある)この人相当な年だと思うのだが元気である。

あとニールダイアモンドも音楽家の仕事の環境(音楽の必要な制作環境)を作るために奔走した功績を認め特別賞が与えられるようだ。実はアメリカやヨーロッパの音楽業界の状況はある意味で日本以上に深刻である。CDコピーで音楽が売れないという話だが、日本などは実はまだいい方で、欧米はある意味もっと深刻である。新人アーチストが活動する機会はどんどん減っており、音楽を満足に作る機会すら与えられないアーチストも多い。ニールダイアモンドはそういう時に自ら自腹を切って立ち上がり音楽家にチャンスを作ろうとしている、と同時に音楽文化のすばらしさを伝えようと活発に音楽イベントも主宰している。グラミーではアメリカ人なら誰でも知っている"Sweet Caroline"(日本人でもメロデイを聞けば一度はどこかで聞いたことがあるはず)を歌っていたが、やはり全盛期と比べるとちょっと声が出ていなかったように思う。まあ仕方ないか。

だがニールダイアモンドの活動を見て考えさせられた。日本でもいわゆるB層を中心に全ての音楽やコンテンツはタダであるべきと考える向きが強い、またクリエーターの作品、そして権利に対して全く敬意というものを感じていない人間が残念ながら少なくないこれは音楽のすばらしさ、音楽で感動した経験がない人間が特に10代-20代に少なくないからであろう。やはり業界のシステム云々よりもそちらの問題が今日の世界的な音楽文化の危機的な状況を生んでいるような気がする。

 私自身は音楽家としてたいした力はないが、音楽のすばらしさ、音楽の感動を作りより多くの人に伝えるにはどうすればよいか、今年のグラミーを見てそれを考えさせられた。

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2009年1月20日 (火)

販促のためのノベルテイCD

私の会社は勿論一般の市販用のCDも多く発売し、また他の会社の依頼によって作ったりしておりますが、実は企業のための販促品、広告代理店用語ですとノベルテイまたはインセンテイブ用のCDも多く作っております。 たぶん企画のみ、というのを含めると日本で一番多くこの手のものに関っているのではないかと自負しております。スポンサーの企業名も結構有名ところが多いです。

ご興味ある方はこちらをご覧下さい。
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/cd_ordermade.htm

Classic1その中でここのところ毎年やっているのはある金属メーカーの展示会の時に配る「クラシック音楽のCD」です。写真は昨年やらさせていただいたジャケットです。2000枚作ったわけで今年は曲目を変えて再度制作しています。音源は弊社でつきあいの長いあるクラシック音楽の事務所の契約を経てご提供いただいております。
昨年は「のだめ」ブームでベートーベンの第七番でしたが、今年はなぜかベートーベンの第六番の「田園」。勝手な解釈ですがおそらく昨今の「エコブーム」の影響があるんでしょうか。

さて、こういうCDのありかたは別に珍しいことでは必ずしもありません。皆さんおぼえていらっしゃるかどうかわかりませんが、ビッグアーチストのプリンスがある新聞社のノベルテイ(付録)に自作のアルバムCDをつけた例があります。

アルバムの無料配布は増える? プリンスがニューアルバムを無料配布
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2007/08/post-b770.html

勿論「無料配布」といっても誤解しないでいただきたいのはプリンスのCDを実質的にこの新聞社が「買っている」ためにこういうことができるわけで、わかりやすくいえば地上波のテレビ番組は見るのは無料ですが、実際にはスポンサーが「買っている」のと全く同じことになります。したがってコンテンツは無料というイメージを持っている人は多いようですが実際には無料ではなく、別の人が「買っている」わけであります。

今回のクラシックCDも全く同じです。ただこれは特殊なケースであることは確かでだからこれをもってこれから「全てのCDはこれから無料配布されるだろう」などという議論が出てくるとしたらそれはあまりに早計であり、短絡的だと思います。そう話は単純ではありません。

まあ最近「無料の」地上波テレビ番組の低レベル化が叫ばれていますが、無料とはいえ音のプロとして恥ずかしくない音を心がけています。音も24bitに立ち上げマスターはDDPにしてあります。

尚、余談ですがベートーベンの「田園」はあの有名な「運命」とほぼ同時期に作曲されました。殆ど同時進行で全く違うイメージの交響曲が作曲されていたわけですが、実はこういう場合の方が作曲作業としてはやりやすいと思いますね。ちなみにベートーベンが聴力を失って自殺まで考えたいわゆるハイリゲンシュタットの遺書の時期の後だったのですが、今日マスタリングして思ったのは、そうしたハードな時期にベートーベンは自分のための「ヒーリング」を目的にこの「田園」交響曲を書いたのでは、という感じもしますね。私自身もどちらかというと自分の精神的疲れを癒すためにヒーリング音楽を書いている時がありますから、同じかもしれません。ハードな時期を過ごしたり、メチャクチャパワーが必要な音楽を書き終えた後は静かな曲を書きたくなる時ってありますからね。

<お知らせ>

最近またスパムコメントが増えましたため当分の間コメント書き込みを中止にします。特に若干一名(ログは大阪ですが)執拗にスパムを繰り返す輩がいますので、非常に迷惑ですからやめてください。

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2009年1月 7日 (水)

井上堯之さんが引退

日本を代表する名ギタリストの井上堯之さんが引退されるそうです。

■井上堯之が引退を発表 2月公演払い戻し
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2009/01/07/06.html

あまり邦楽を聴かなかった私でもこのバンドの演奏だけは大好きでした。特に「太陽に吠えろ!」のテーマは今でも私の教科書になっています。

直接の原因ではないようですが、体調も崩されているようです。

それにしても47年間もの長い間、 ずっと、プロとして活躍し、 ギターを弾きつづけて、 精一杯、音楽と向き合ってきた人が、「音楽以外にやることがみつかった」(事務所関係者談)というのはどういうことなんでしょうか? なにを見つけたんでしょうか?

とても気にかかります。 動機も含めてですが、とても知りたい・

とにかく、長い間お疲れ様でした。

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