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2008年11月21日 (金)

MERGING Pyramix 6.0 マスタリング体験記

Pm20with20tft

本日あるクライアントのCD製作であるクラシック系の音楽のマスタリング作業をMERGING Pyramix 6.0(写真)で行いました。以前もこのブログで紹介させてもらいましたが32bitでPCM44.1kHz~384kHz,DXDおよびDSD(1-bit 2.8MHz) まで対応可能というかなり驚異的なスペックのマスタリング機能で、レコーデイングやシーケンスソフトも内臓しているそうです。今回はクラシック音楽、それもちょっと特殊なジャンルのクラシックなのでクライアント立会いの元、初めてこのMERGING Pyramix 6.0でマスタリング作業を行いました。

このMERGINGという会社はスイスの会社のようで、クラシック音楽やジャズなどのアコーステイックなサウンドを可能な限りのよい音にしたい、という設計思想で作られました。

Ts3h0036

音質は空気感がはっきりしていて非常によく抜けた音を作ることができます。アコーステイックなサウンド、特にクラシックやジャズをやるのに最適だと思います。クライアントもこの音質の充実ぶりにとても満足されていたようでした。編集作業もとてもやりやすい感じで細かい編集もかなりやりやすかったように見えました。

既にV社やS社のメーカーのマスタリングスタジオで導入されているようで、この32ビットのスペックが業界標準になる可能性があります。しかし一昨日のInterBeeの記事にも書いてあるように、スタジオや制作サイドではどんどん高スペックになっていくのに、一般で普及しているi-podではmp3で主に聞かれていることを考えると、すごいパラドックスを感じてしまいますね。本当はスタジオの高品位サウンドをそのまま聴ける何らかのメデイアが現れてくれればいいんですが、SACDもDVD-Audioも失敗したしまったのは、一般のユーザーがきちんとした音を聴ける環境を確保するのが難しくなったからなんでしょう。

しかしだからといってmp3中心、というのはなア、やはり音楽文化が興業的に衰退しているのはそういう面もあるんでしょうかね? 私にいわせればジャンクフードレベルの音質なんですが...

弊社のマスタリングにご興味のある方はこちら

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mastering.htm

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2008年11月 8日 (土)

「わかったつもり症候群」が音楽文化を蝕む

先日私のもう1つのブログKyojiのよろずひとりごとで以下のような記事を書きました。

・情報社会の落とし穴(1) モノを知らない人が増えている
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20081031

・情報社会の落とし穴(2) 受身の姿勢が思考停止
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20081101

・情報社会の落とし穴(3) コミュニケーション不足の構造
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20081102

・情報社会の落とし穴(4) 情報化社会でなぜ想像力がなくなっていくのか
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20081103

・情報化社会の落とし穴に陥らないために
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20081104

ここで私は「わかったつもり症候群という名前で最近の人が断片的な情報のみで「全てをわかったつもり」になりそれが社会のさまざまな面で悪影響を与えている点を述べました。

ここではその「わかったつもり症候群がいかに音楽文化、そして産業に対しても悪影響を与えているかについて述べたいと思います。

上記でポイントになるのは

1.「わかったつもり症候群」による断片的情報のみで判断する傾向。

2.情報に対する受身の姿勢による思考停止

3.家族や周囲の考えの「わかったつもり」から来る社会全体のコミュニケーションの崩壊

これらが現代の日本社会における「想像力のなさ」 や「常識レベルの知識を持たない」人間を増やしていることを書きました。実は音楽でも同じようなことが起きています。

例えばあるブラックミュージックが大好きでミュージシャンを目指している若者との会話

若者A 「自分、ブラックミュージックがめっちゃ好きなんスよ。だからそういう音楽をやっていきたいっスねェ

私「ふーん、じゃあジェームスブラウンやアレサフランクリンのどのアルバムが好き?」

若者A 「誰っスかあ? それ?」

私「.......... (・。・)  アゼン 」

これも上記の「わかったつもり症候群」のケースにあてはまるかもしれません。ブラックミュージックを卑しくもプロとしてやるならブラックミュージックの基礎ぐらいちゃんと勉強しろよ、といいたくなりました。だいたいブラックミュージックが何であんなにパワーがあるかといえば、奴隷としてアメリカ大陸につれられてきて、死ぬほど辛い毎日を過ごした果てでの表現で、ゴスペル、ソウル、R&Bは表面上での形式で基本的な精神はそこにあるんだ、というまずそこを理解しないといけないでしょう。

あるオーデイションの例で山下達郎さんが参加者があまりにも「ゴスペラーズもどき」などの表面的なスタイルのみを踏襲したものばかりで、たまらず「お前ら本物をもう少し勉強しろ!!」と怒鳴ったという話を聞いたことがあります。やはりこれは今の日本の音楽状況を如実にあらわしていると考えていいでしょう。

また私が懇意にさせていただいているある音楽ライターの方が今の音楽家と「わかったつもり」の音楽リスナーに関する状況を詳細にレポートしています。非常に的確に表現していますので本人の承諾を得て引用させていただいています。

尚、誤解を招かないように書きますが、以下の引用はあくまであるコンサートのレポートであり、このライターの観点と私が全面的に同じ意見であるというものではありません。あくまで一例としての引用であることをご留意下さい。

---------------以下 引用---------------------------------------

日本では清志郎やサザンのように、見世物として騒げる「タレント」としてしか、接しようとしない。また、ドラマタイアップする小田・陽水とか。
だから日本のロックの頂点であり、どんな売れてる若手よりも先進的で野性的で激しいロックをプレイする佐野元春のステージは、「知らねー」「興味ねー」「おっさんが昔好きだった人だろ」と、ハナっから無視して聞く耳を持たず、会場を出て、10~20代向けのほかのステージへ行った。

だから主催の鹿野淳や渋谷陽一はブチ切れ、「お前らもうフェスに来るな!」とキャリアを捨てる覚悟で叫んだ。
そこまでしないと、みんなわからないというのが、本当に情けない。
「音楽なんて好きなもの聞けばいいじゃん」「何を聴こうが勝手だろ」と言ってられない状況なのだ。
わかりやすく大雑把に言えば、今の好きな使い捨てルックス重若者専用音楽しか興味を持たない状況は、温暖化で自然破壊され、未来がないのに、「自分がタバコを吸いたくて金を出して買ってるんだから自由だろ」とか「暑いんだからエアコンかけてるだけで、誰にも迷惑かけてないんだから部屋で何をしようが勝手だろ」というのと、同じだ。

みんなが使い捨てルックス重若者専用音楽しか興味を持たないから(何でも聞いてるとかいっても、結局、清志郎やサザンの「タレント」とや、CM・ドラマタイアップする小田・陽水・達郎とかのみ)、本物のベテランが売れなくてレコード会社やメディアから捨てられ、消えていく。


そして、ジャンクフード音楽しか残らなくなる。今でもそうだが、それしか知らない若者は、ジャンクフード音楽を本物と勘違いしている。

天然ものの魚を知らず、養殖ばかり。畑や有機栽培を知らず、ハウスものや加工物ばかり。おばあちゃんの味やしっかり下ごしらえしたものを知らず、インスタントやファミレスばかりで、本物の味を知ってると言い張る。
僕らの世代は、ザリガニやカブトムシを捕まえ、海や川で釣りをして、親と一緒に料理をした。そういった本物を知ったうえで、お菓子やカップラーメンといったジャンクフードも、それはそれとして食べた。

甲斐バンド、TULIP、佐野元春、柳ジョージ、ツイスト、オフコース、渡辺美里、ゴダイゴ、中村あゆみ、山下達郎、松山千春、竹内まりや、アリス、山下久美子、白井貴子、杉真理、さだまさしなどが常にオリコンのシングルやアルバムチャートのベストテンを埋めていた。
そしてユーミンと大滝詠一が大記録を成し遂げた。
日本中が世代を超えて、いいものはいいときちんと評価していた時代彼らは今でも本物であり、互いを尊敬しあい、下の世代のミュージシャンに尊敬されている。
今売れているルックスありきのミュージシャンで、全く音楽性が違うのに、一緒に活動したり尊敬しあってるのはいるだろうか?


残念ながら、学生みたいに狭い世界で似た者同士でつるんでるだけ。そしてベテランに相手にされていない。
今100万枚売れていても、20年後にもいい曲と思えるか?
人前で聞いてて恥ずかしくないか?
下の世代に尊敬されるか?
そもそも第一線で生き残ってるか?
あなたが60~70歳になったとき、胸を張ってこどもや孫に、「いい歌だろ?」「いい歌手だろ?」と言えるか?
それを考えたら、80年代までの音楽と、それ以降の音楽の違いが如実にわかるはず。 <以下略>

誤解をしないでいただきたいのですが、ここでは古い音楽が良くて、今の音楽が駄目とかそういうことがいいたくて引用しているわけではないことをご理解下さい。

ここで最大のポイントは現代の日本人の情報に対するリテラシーの低さが音楽文化の発展の障害になっているのではないか、という問題提起です。具体的にいうと「テレビなどのタイアップを取った音楽=良い音楽、それ以外=取るに足らない音楽」という風潮であります。そして「そのタイアップを取った音楽を知る=世の中の全ての音楽を「わかったつもり」になっている」という思い込みです。

この友人のライターの文章も「ドラマのタイアップ」が演奏された時は盛り上がったけれど、タイアップも何もない佐野元春とか出るとぞろぞろとみんな会場から出てってしまう、「タイアップ音楽=良い音楽」と思い込み、それ以外の音楽についてはその価値を理解しようとすらしない、そういう風潮に怒りを表明した内容でした。

実際今の10代ー20代の子達と話していると本気でそう思っている人たちが多いことを感じます。 つまり「わかったつもり」 と「情報に対して受身」の2点が音楽文化をを蝕んでいるような気がします。

最大の問題は
1.断片的な情報のみで「全てをわかったつもり」になり、それ以外の詳細な情報には目もくれないこと、

2.情報に対して受身になり、その情報に対して考えたり評価したりしないことー思考停止


この2点が音楽文化にとって大きな障害になっているのではないかと強く感じています。

特に「情報に対して受身」の姿勢は日本人は欧米人などと比べとくに強いことが揚げられます。前述の記事にも書きましたがこれは検索エンジンの使い方で日本人と欧米人の間で顕著な違いがあり、欧米の人は自分が探している情報を見つけるまでかなり一生懸命探しますが、日本人は自分が探している情報が「すぐに」みつからないとすぐに諦めてしまう傾向が強いそうです。例えて云えば欧米の人は情報を「見つけられる」ページを探し、日本人は情報を「与えてくれる」ページを探す傾向があるようです。従って「よいホームページ」という概念には日本と欧米で明確な違いがあり、欧米は「情報がふんだんにある」ページがよいとされるのに対し、日本は「情報がすぐにわかる」ページがよく、あまりテキストの文字数が多いホームページは日本ではよいとされていません。

実際私もホームページを運営していてこれはすごく強く感じます。料金表(CDプレスとかマスタリングとかの)とかを入れても殆どのお客様からは「わからない」という答えが帰ってきます。どこがわからないかというと「たくさん書いてあってどれが自分にあてはまるのかわからない」ということでした。つまり日本人に対してはテキスト文字数が多すぎるとかえって「わかり辛い」と感じる人が多いようです。実はここに深刻な問題があります。またうちのホームページにはさまざまなクリック可能な場所がありますが、せっかくある検索キーワードでホームページに来ても、全然関係ないページをクリックして結局は他のページに飛んでいってしまう、そんな人が非常に多いことも感じています。つまり選択肢が多いという状況で「パニック」を起してしまい、どこをクリックしていいのかわからない、というのが実情のようです。要は自分で多くの選択肢の中から選択する、ということに慣れていない人が多いようなんですね。つまり情報に対して考えるという習慣を持っていない人があまりに多い点にあります。

これらは文化の状況にとって非常に深刻な事態をもたらしていると思います。私見では情報が現代はあまりに多くなってしまい。情報に対していちいち調べる、考えるということができなくなってしまう、面倒くさくなってしまうという点もあるようです。

 これは日本において情報のリテラシー教育というものが殆ど行われていなかったことに起因しており、その点においても残念ながら日本は欧米社会に比べても非常に遅れているといわざるを得ません。経済産業省が日本を本当にコンテンツの先進国にしたいのであれば、この情報やメデイアのリテラシー教育を早急に確立するように提言したいと思います。系統だった情報に対するリテラシー教育のカリキュラムを早急に確立し、これからますます顕著になる情報過多社会への対策を取るべきでしょう。

 このブログでは音楽業界の主に業界のありかたについて述べてきましたが、業界のシステムは遅かれ早かれ変わっていかざるを得ないでしょう。しかし私は音楽業界の本当の変革は業界のシステムのありかた云々よりも一般の人ー特に若者への「音楽文化の啓蒙」こそが急務であるように思います。せっかくすばらしい音楽を創っているのに「テレビに出てない」というだけで聞こうとすらしない若者たち、まずはここから変革しないと音楽業界そのものの再生はない、そう思うようになりました

 このブログは最近かなり多くの若い人たち、学生さんに読んでいただいているのがわかっています。(ac.jp とかがたくさんアクセスしていますので.)中には音楽業界で働きたいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。まずはそういう人たちに理解していただくために、これから「音楽の成り立ち、その歴史」についてこのブログでシリーズ化して書こうと思っています。そうすることによって皆さん、特に若い人たちに「テレビに出ているもの ≠ 本物」ということを理解していただき、本物の音楽というものを尊重し文化として大事にする、ということを理解していただける人が一人でも多く出てきていただければ幸いです。

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2008年10月 2日 (木)

ソニーミュージック、BMG JAPANを完全子会社化

■ソニーミュージック、BMG JAPANを完全子会社化
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0810/02/news081.html

このBMGという会社、かつてはビクターグループだったり、ユニバーサルにいったりとあちこち転々と親会社が変わって行ったけど、今度はソニーグループか。今度は事実上の吸収合併といっていいでしょう。

ちなみにEMIも新CEOの足立正人氏が就任したが、この足立氏M&Aや人員整理屋としても知られるそうで、EMIも一波乱あるかもしれない。実はEMIは僕が始めて「メジャー」の仕事をした記念すべきレコード会社だったのだが...

今年じゅうにあと何社のいわゆる「メジャーレコード」会社がなくなるだろうか。私がつきあいのあるビクターやコロンビアミュージック(なぜか老舗ばっかりだ(~~::)!!)も今後どうなるかわからない。

既に「メジャーレコード」なんてものは有名無実になりつつあるんだが、実は肝心の業界人でそのことを理解できない人間がまだ業界の大多数なんだからいかに世の中が見えていない業界人が多いかだね。

まだまだ音楽業界の激動は続く

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2008年9月16日 (火)

今週はマスタリング作業が多い週です。

今日もそうだったんですが今週はマスタリング作業が多いです。

今日のは単なるCDプレス関係の仕事でマスタリング作業、たいして難しい作業ではなかったので問題なく終わりました。あとは明後日にコロンビアミュージックでマスタリング作業があります。実はある仕事でクラシック音楽の企画ものCDの監修をやることになり、そのCDのマスタリング作業です。このクラシック音楽のCD企画については追って詳細を説明いたします。

6月頃にマスタリングの最新ソフト、MERGING Pyramix 6.0MAGIX社のsequoiaをご紹介しましたが、コロンビアミュージックは何と自社で開発したマスタリングソフトを使っているようです。どんなものなのかわかり次第書いてみたいと思います。こちらもどうやらWindowsベースのソフトウエアらしいです。レコーデイングの世界はpro toolsCubase, たまにDigital Performer(私はシーケンス機能のみデジパフォを使いますが)いずれもMac OSですが、マスタリングに関しては今Windowsベースが主流になりつつなるようです。

弊社のマスタリングについてご興味のある方はこちら

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mastering.htm 

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訃報:Pフロイドのリックライト死去

リック・ライト、65歳で死去 
  http://www.barks.jp/news/?id=1000043397

スタジオで作業中にこの訃報を知りました。
僕がシンセ小僧になったのはピンクフロイドの「おせっかい」でそれからシンセサイザーというものに入り込んだ。エマーソンでもウェークマンでもないんですね。そのシンセパートを担当していたのがリックライトでした。
そしてその後のあの名盤"The Dark side of the moon"は今でも僕の教科書になっています。

DギルモアやRウオータースに比べて目立たなかったですが、ピンクフロイドのあのサウンドはリックライトによるところが大きいです。

なんとも言葉が出ません。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

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2008年9月 3日 (水)

QueenがPaul Rodgersで十三年ぶりにアルバム

■Queen + Paul Rodgers "The Cosmo Rock"発売

http://www.emimusic.jp/queen/special/special_020.htm

フレデイもすでになく、ジョンデイーコンも引退ということで、これをQueenといえるかどうかは議論が分かれると思うが、とにもかくにも十三年ぶりにアルバムを出すらしい。

生前フレデイとポールロジャースはあまり仲が良くなかったなどという情報もあるけど、天国でフレデイはどんな思いでこのアルバムを見ているのだろう。

一応Queenの熱烈なファンでもある私としてはかなり複雑な思いでこのアルバムを見ている。

欲しいような、欲しくないような


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2008年6月18日 (水)

最新マスタリング事情

さて、先日のレコーデイング終了を受けてCDを作るためのマスタリング作業を開始、今回は事情によりCDを2種類作ります。というわけで二枚のCDのマスタリングを行います。

ご存じない方のためにマスタリングとはどういう作業か、簡単にご説明しますと録音、TDiし終えた音の素材をCDという製品にするための作業でいわばここで作る音の作業、ここでの音質調整作業が最終的に製品の音となる、CDを作る上では最も重要な工程のひとつです。これはパソコンのCDライターで単にまとめる作業とは違い、曲をより迫力を持たせたり、曲間の調整、音質のその他の調整を行うもので、業界ではマスタリングエンジニアという人たちがいて、いわば音楽をCD上でいかによい音で聴かせるか、はこの人たちの腕しだいで決まってしまいます。料理等に例えて云えば食材や料理をいかにおいしい状態でお客さんに出すか、いかに「おいしく」見せるかという料理の最終工程に当たります。その作業のためのスタジオをマスタリングスタジオといいます。

このマスタリングスタジオは長い間”Sonic Solutions"というMACOSのソフトで作られるのが業界ではもっとも一般的で、今でも業界のスタジオの6割がこの”Sonic"を使っています。一部のスタジオではWindowsのWave labなるアプリケーションを使っているようですが、正直それほど”Sonic"と比べて飛びぬけてよい音だったという印象はありませんでした。しかし最近

Pm20with20tft

MERGING Pyramix 6.0(写真)が急激に注目されているようです。これはWindowsベースで動くソフトでマスタリングにもレコーデイングやシーケンスソフトも内臓しているいわばpro toolsに近いソフトですが、マスタリング用としてプロの現場で急激に普及しているようです。仕様は32bitでPCM44.1kHz~384kHz,DXDおよびDSD(1-bit 2.8MHz) まで対応可能というかなり驚異的なスペックといっていいです。音を聴きましたが本当に実在感、空気感がはっきりしています。アコーステイックな音をマスタリングしたりするのにはとてもいいでしょう。

このMERGINGなる会社はスイスの会社のようで「クラシック音楽」をよりよい音で録りたいという開発者の思想がこのアプリケーションソフトに反映されているようです。既にV社やS社のメーカーのマスタリングスタジオで導入されているようで、これが業界標準になる可能性があります。もしそうなれば32bitのマスタリングが業界標準になるかもしれません。まあCDにするには16bitに下げられるのですが、それでも元の音が違うと作られた音の印象がかなり違います。

ちなみにこのMERGING Pyramix 6.0で作った音の空気感、音の広がりはmp3ではきちんと再生されないでしょうね。まあ音楽配信やネットでの音楽戦略については追々このブログで書きますが、音楽配信がmp3で行われる限りは、ネットで本当の音楽の価値は伝わらないのではと最近考えるようになりました。例えは悪いですがこのマスタリングスタジオの音を一流レストランの料理だとすれば、mp3はやはりジャンクフードのレベルにしかならないと思います。まあインターネットのスピードが現行のFTTHより更に10倍以上早くなり、aiffかwavが配信で当たり前のように扱われるようになれば話は別ですが、mp3のレベルの音中心だと、音楽配信が本当にCDにとって変わるという考え方には私はどうしても懐疑的になってしまいます。

最後にこのソフトを使っているマスタリングエンジニアが私に言ったことがとても共感します。本当のよい音を作って世の中に出す、その使命を忘れてはならない」 最近いわゆるメジャーレベルからもメジャーとは名ばかりの音のクオリテイでCDを発売しているところが少なくありません。ですから確かに音楽のクオリテイの低下が叫ばれているのはわかりますが、こういう考え方を持っている人間がまだ音楽業界にいる、ということはもう少し多くの方に理解していただきたいです。私自身もそういうことを心がけて仕事をしていきたいと思います。

ちなみにもうひとつお勧めのマスタリングソフトですがMAGIX社のsequoiaです、コストパフォーマンス重視ならこちらでしょうね。これもWindows仕様でなかなかいい音です。いずれにせよマスタリングに関してはMAC OS中心からWindowsに移行しそうです。もともとOSX用の”Sonic Solutions"があまり評判良くなかったこともマスタリングの世界でのMAC離れが始まったのですが...

http://www.samplitude.com/eng/seq/uebersicht.html

ちなみにpro toolsiに関してはMACもWindowsも可能ですが、やはりWIndowsを使うとあまりよい音にはなぜかなりません。それにWindowsでpro toolsを使うとすぐにフリーズやクラッシュすることが多いようで、その関係で私もMACを引き続き使っています。一応MAC暦20年なので...

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2008年6月15日 (日)

レコーデイング終了

ここ数日スタジオでしたが、昨夜未明というか今朝早く(終了朝の3時, 帰宅は朝の4時ーもう空は明るくなってました(^^;))レコーデイング無事終了しました、例のpro toolsのオケの件は無事解決、その後は滞りなく作業が進みました。それにしてもなかなか予定通りには進まないものですね。結局当初予想した以上の時間がかかってしまいました。まあなんでも簡単にものはできない、ということでしょう。 関係者及びスタッフの皆さん、そしてリリーズのお二人、お疲れ様でした。

ところでスタジオに入る前の昨日東北地方で大変な地震があったようです。親しい人間の何人かは東北に住んでおられるので心配でしたが皆さん無事でなによりでした。今回の地震で多くの方が亡くなられたようですね。謹んでご冥福をお祈りしますと同時に、被害や怪我をされた方には心からお見舞い申し上げます。

情報によると今回の東北地震、揺れの加速度は観測史上3度目だそうです。震度6強というと大人でも立っていられないほどの揺れといいますから、本当にすごかったんでしょうね。

揺れの加速度、観測史上3番目 (毎日新聞)http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20080615k0000m040059000c.html

これだけの揺れが東京に来たらどうなるか、と考えるだに恐ろしいですね。自然の力というのは恐ろしいものです。

改めて被害に遭われた方にお見舞い申し上げます

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2008年6月12日 (木)

pro toolsのクロックソース

今日はちょっと技術的な話です。

昨日レコーデイングを行ったのですが一つ問題が起こり、3曲録る予定が2曲しか録れませんでした。

原因はpro toolsデータのエラーによるもので、オケの音源が正しく再生されずスタジオ内で対応しようとしましたが結局、再度データを作り直すしかなく無念にもその曲のダビングを断念せざるを得ませんでした。

実はうちのスタジオはpro toolsとO2Rの組み合わせなのですがクロックソースをpro toolsのdigi002のa-datの方にしています。基本的にはそれで問題ないはずなのですがたまに設定でO2Rとpro toolsのサンプリング周波数が違うと今回のようなことが起きるようです。

例えば02Rがinternal clockの44.1KHZでpro tools内での録音の設定が48KHZだと、クロックソースのエラーで音源も正しく録音できず、テンポも不正確になってしまいます。時々いくつかの業務の都合上、48KHZでpro toolsを設定する場合があるとO2Rとのクロックソースが気がつかない時にずれてしまうことがあるんですね。今回もそれが原因のようです。

始末が悪いことに自分のスタジオで作業している時はなかなか気づかないものなんですね。外のスタジオで作業して初めてわかるという状況になります。しかし一方で事前のデモで事務所側から「テンポが遅い」という情報もあり変だなとは思っていたのですが原因はそれだったんですね。非常にうかつではありました。pro toolsとデジタルミキサーを組み合わせる場合気をつけないとこういうことが起きるんですね。

あとの2曲は2年前のリメークということもあり、順調に進んだのですがこれからあと一曲、やや強行スケジュールで望まなければなりません。まあ原因がわかり昨日帰りに設定に気をつけたら正常に動作したのが確認できましたので今度は大丈夫だと思います。

最近pro toolsはへたすりゃ96KHZなんていうサンプリング周波数もありますからね、ダビング作業を行う前に必ずそこを確認するクセをつけた方がよさそうです。

ということで今日はお恥ずかしい失敗談でした。

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2008年6月 2日 (月)

Your Favorite Enemies-彼らがグラミーをもし取れば音楽業界にとって「革命」になる

さて、先日当ブログの記事で「オバマ流の「草の根の広がり」のメソードを音楽プロモーションに応用できるか。」という記事でカナダのバンドyour favorite enemies" がmysapaceを通してファン層を広げ世界ツアーを開催するまでに発展したということを書いた。 

http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2008/04/post_a8a8.html

Your favorite enemies(音楽が聴けます)

http://www.myspace.com/myfavoriteenemies

公式サイトhttp://hometown.aol.com/__121b_erR4BR9l8Q83Dz5bx2/RRfM2suOVFCaGoqGGRcoVYofgkcecjd3wEw==

mixiを通して知り合った人から説明を受けたのだが、正直始め話を聞いていた時は半信半疑だった。勿論、インターネットが普及し個人が情報を発信する場合「理論的には」こういうことがありうる、とネット草創期からいわれていたことだし、一時私はそれに大きな期待もかけていた時があった。しかし殆どの場合は期待を裏切られることが多かった。特に魑魅魍魎、海千山千といった感じの人間が多いIT業界の人間層が余計にこの業界に対するある種の不信感を増大させたのである。それだけにこの話を聞いて「ホントかな」と思ってしまった。

具体的には専属のスタッフ(ボランテイア)が20名以上いて"your favorite enemies"のメンバー含め、全員がmysapaceでバンドをpromoteしており、そこでプロモートスタッフとバンドのファンが友達になってファン 全員に違うコメントと付け、個人的関係性をあくまで保ち続けている という方法。今日、本来はグループのリーダーでヴォーカリストのAlex Foster本人に会う予定だったが、プロモーションスケジュールの調整がつかず、残念ながら本人には会えなかったが、スタッフで元ボランテイア、そして今や彼らのマネージャーをやっている人に会うことができ、実際どういう風なことをやったのか直接聞いてみた。

彼らの音楽を聴いていて、実に強いメッセージ性がある音楽である。(英語だからわかり辛いだろうけど) バンドのリーダーAlex Fosterは音楽を通じて自分のメッセージを伝えたいという意思を強く持っており、彼のメッセージに共感して次から次へと「ボランテイア」も増えていったという。詳しい話を聞いていると今20-30人くらいのプロモートスタッフが各自「コミュニテイ」を形成して、"your favorite enemies"の音楽に共感した人と意見交換をきっかけにそのファンの人の悩み事等の「相談」の面まで行うことによってファンベースを築いていったという。それを2年間続けて、現在、ツアーを行うところまでになっている。

だが、彼らは決していわゆるメジャーにはいかない、メジャーに行けば自分たちのクリエイテイビテイがコントロールされてしまうことを知っているので、各方面からオファーがあるにもかかわらず自分たちのポリシーとしてそういう世界を忌避している。音楽の世界はどこの国でも多かれ少なかれ事情は同じなのだ。私も二十年くらいこういう世界で闘っている。今の世の中、アーチストが自分たちのクリエイテイビテイを維持するのは至難の業なのだ。彼らはそれをよく知っていた。

こういうやりかたは日本では勿論、世界的にもまだ稀有な例である。これが発展し彼らが本格的なスターアーチストとしての地位を築き、ましてグラミーなんか取ろうもんならこれは音楽業界にとって革命的なことになるのは間違いない。是非とも彼らにはがんばってもらいそういう例を作ってもらいたいと思う。

それにしても彼らと同じことを果たして日本でできるだろうか。正直難しいとも思った。特に昨今の日本社会全体にはびこる「思考停止」の風潮、そしてこういった「社会派」的なものー重い話というものが日本では忌避される傾向が強いこと、それらを考えるとどうなんだろう? でも彼らの音楽やメッセージは非常にシンプルでもある。要は音楽の持っているパワーが人を動かすという面がある。

ちなみにyour favorite enemies"のヴォーカリストのAlex Fosterはこういっていたという

「俺は、16歳から35歳までの自殺率が一番高い日本という国の問題を

どうにかしたいんだ。例え、俺にそれが出来る可能性がなくても、俺は

どうしてもやってみたい」と。

今回直接話せなかったが、彼はものすごい親日家で、世界ツアーの最初の地に日本を自らの希望で選んだという。彼のメッセージが日本人にわかりやすい形で果たして伝わるだろうか? 少なくともAlexは自分のメッセージを真剣に音楽を通して伝えたいと考えているようだ

しかしすごい参考にはなったし、ある意味ショッキングな出会いでもあった。今の音楽文化停滞の時代に少しでもこの流れを変えられる可能性を感じた。さて自分はこれをどのように吸収して自分のものにしようか、思案が必要だ。

ちなみに自殺者が多いというのと、若者がなかなか希望を持てないのは失敗者に冷酷な今の日本社会に起因している。

自殺大国と失敗に不寛容な社会は連動している

http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20080527

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2008年5月29日 (木)

CMのMA

本日八丁堀にある某マルチメデイアスタジオにてMA作業を行いました。

知らない人のため、MAとはMulti-Audio作業といいまして、映像のサウンドをまとめるのにマルチトラックレコーダーを使って最後はトラックダウンする作業です、昔はオープンリールのマルチテープを使っていた時代を私は知っていますが今は勿論、Pro toolsです。

こういう作業は昔からやっているんですが、音楽関係者でMAまで立ち会うというのは話によると私くらいだという話を聞きました。日本の名だたるアレンジャーや劇版音楽作家の大半はMAには来ないそうですね。

個人的にはレコーデイングにしろ、MAにしろ「スタジオ」という場所が私は好きなので、結構立会いも楽しいんですけどね。

そして本日、完成しました。明日納品だそうです。
6月にはオンエア開始だそうですので、その時には公開しようと
思います。一応ネット等で公開していい、という話を聞きましたので..

ちなみに音楽はもろにクラシック調です。ちょっとハイドンの某有名交響曲をパクリました。

地方CMとはいえ、なかなかよくできているんじゃないかなと自負しています。解禁になり次第発表します。

これで一段落しました。これでリリーズ関係と、それと奥津恵の新曲のレコーデイングも来月行おうと思います。しばらくその2件に全力投球します。

USJアトラクション-ファンタスティック・ワールド

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2008年5月24日 (土)

CM音楽完成

例の保険関係のCM音楽 ほぼOKをもらいました。

あとはMA作業を待つばかりです。

今回は結局「クラシック音楽」のパターンになりました。
たぶんCMを見た人はオリジナル音楽ではなく、普通のクラシック音楽ーそれもハイドン、モーツアルトといったロココ風ーだと思うでしょう

15秒の中でいかに説得力ある表現にするか、ですが実はCM音楽って
実質14秒がMAXなのです。規定により頭0.5秒と終わりの0.5秒を無音に
しないといけないからです。
だから秒単位、フレーム単位の作業が非常にシビアになります。
久々のCMの仕事なんで結構忘れていたこともあったりして...
ご迷惑をおかけしました。

でも結果的にはすごくよくまとまったものになると思います。
たぶんクライアントの受けもいいでしょう。

今月中に納品、たぶんオンエアは(中国、四国地方限定ですが)来月
でしょう。

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2008年5月23日 (金)

直るかどうかわからないけど、診るだけで二万円-

昨日の話の続き、クリエイテイブジャパンにエミュの昔のハードの修理する会社があるというのでEmulator IIIの修理が可能かどうか電話してみたらそういう答えが返ってきた。

そして仮に直る可能性があるにせよ、費用は天井知らず、いくらかかるか想像もつかない、という。

確かにそもそも部品自体が存在しない可能性が高いし、昔の仕様(特に基盤関係)なので今の部品が代用品になる可能性も低いという。特にハードデイスクがやられていたらもうお手上げとのこと。

まあ何せ二十年前に発売されたハードなんで、そういうことだろうと予想はしていたが、それでも取り合えず診るだけみてみようかと思っている。このサンプリングマシンは私のここ二十年近い業務キャリアとともにあったものだけに他の機材と比べても思い入れが深い。1%でも直る見込みがあるのならかけてみてもいいと思っている。

たとえが悪いけど直る保証のない末期がん患者に手術を受けさせるようなものかもしれない。

今月はドタバタしているから月あけに考えようか。
2万円はポケットマネーから出して僅かな可能性にかけることにしよう。

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2008年5月22日 (木)

Emuの名器、E III 昇天

さて、音楽制作作業中に突然愛用のサンプリングマシン、Emulator IIIがエラーを起し、ハードデイスクが読めない状況になった。

何回も電源を付け直したりしたが、Operating Systemやサンプリングのデータを読まない、ついに昇天してしまうのか?

このEmulator III 今から18年前に購入した愛用の機器でこれまで私の数多くのレコーデイングやイベント、作品に参加してきた。自分用のオリジナルプリセットもあり、うちの機材でも重要な位置を占め続けてきた。それだけに、ダウンしてしまったのは精神的なダメージも大きい。
またよりによって、重要な仕事をしている最中に

実は私は自分だけのオリジナルサンプルのプリセットをかなり作る習慣がある。だたプリセット音源だけを鳴らしているのではないのだ。当然そこにはこのEmuでしかない音がたくさんある。

この機械を私は十八年の長きにわたって使ってきた。私の絶好調な時代、まだ羽振りが良かった時代に5年ローンで買った当時最高級(といってもフェアライトやシンクラビアには譲るが)のサンプリングマシンだった。

しかしソフトシンセ全盛の現代、実はもうEmuのハードをサポートしている会社はない、ということが判明、関連のPCインターフェースやソフトシンセをクリエイテイブジャパンなるものが代理店となっているが、果たして修理できるか、そもそも部品自体がない可能性も高く、仮にあっても取り寄せになるのでかなり経費がかかる。その見込みも低いといわざるを得ない。明日一応クリエイテイブジャパンに連絡はしてみるが、期待は薄い。

ふーむ。ちょっと精神的ダメージが大きい。泣き顔
なんでこういう時にこういうことが起きるかなあ

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CM音楽制作開始

中国、四国地方限定オンエアですがある保険関係のCMの音楽制作開始です。

まあCMといっても地方CMなので予算はないですが、久々にオンエアもののオリジナル音楽を作るということで、気合を入れて作業を開始しています。

今のところ2パターン考えていますが、一つはクラシックオーケストラのパターン、もう一つはクラブミュージック風のリズムにデイストーションギターを鳴らすパターンです。どちらがはまるかはやってみないとわかりません。たぶんインパクトでは前者の方が圧倒的にありますが、「おおげさ過ぎる」などという人もいるかもしれないので、「無難な」パターンも用意しておきます。

デイレクターは「俺たちの世界」にも出演している俳優のMさん。 ドラマや映画なので活躍中ですが、映画や演劇のデイレクションも行っている人で今回CMは初挑戦だそうです。

日本ではなかなか映画監督だけでは食えない、というのもあるので こういう仕事もこなすことになるんですが、まあMさんは結構テレビ ドラマにもたくさん出ている人ですからまだいいですけどね。柱に なるものがありますから、 でもMさんは多才な人だと思います。私といっしょでアメリカ生活も長いという共通点もありますし ....

取り合えず作業開始です。

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2008年3月29日 (土)

パイプオルガン録音

うちの会社は音楽制作全般を行っておりますので、通常のポップスからクラシック系のホール録音まで「音の制作」と名のつくものは全てやっております。今回はネット経由の問080329_091602 い合わせで、東京都町田市のO大学で新しいチャペル、ホールが竣工しその記念式典ならびに同チャペルに設置されたパイプオルガンの奉献コンサートの録音ということで録音スタッフとともに早朝よりセッテイングを行いました。

パイプオルガンはスイス・フェルスべルグ社製のもので確かに低音の響きとかすごかったですね。式典で前半は大学の合唱団とともに讃美歌等を歌ったり、学校のおえらいさんの挨拶等で後半はプロのパイプオルガンの演奏会という内容でした。一応依頼の内容はパイプオルガンの録音ということになってはいますが、式典の中なので本来ならチャペルの通路中央にマイクを置けば理想的なのですが式典なのでそれもかなわず、やむを得ずチャペルの2階の上にゼンハイザーの志向性のマイクを使用しました。(写真下)

080329_095501_2

パイプオルガンは考えようによっては古いシンセのようなもので、使用するパイプによって「フルート系」「トランペット系」という風に違った音色を出せるわけですね。余談ですがロック草創期に「キーボード」ではなく、よく「オルガン」(主にハモンドですけどね)が使われていたのもこうした特性があったからでしょうか?

このクラスのパイプオルガンはメンテするだけで大変でしょうね。一年中空調を聞かせて温度を一定に保って、なんてことをしなければならない。まあめったにない機会ではあったので楽しかったですが...

できれば次回は理想的なマイクの置き方で録音したいですけどね

弊社のホール録音のページでこのオルガンの音を聴くことができます。ホール録音のお問い合わせはこちら

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/hall.htm

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2008年3月16日 (日)

いわゆる「癒し系」音楽というものについて

私は音楽業界の中では「癒し系」音楽の作曲家というイメージがある。これは私にとって必ずしも本意ではないのだが確かにヒーリングものとかたくさん出しているのでそういう風に見られるのはある程度仕方のないことかもしれない。そんななりゆきもあってご存じの通り現在「癒しの音楽チャンネル」なるネット放送もやっている。
しかし最近私の考える「癒し系」と世間一般に考えられている「癒し系」にはかなりずれがあるのではと感じている。

勿論いわゆるヒーリング音楽、ニューエージ音楽、アンビエントといったもののみが「癒し系」というつもりはない。音楽のジャンル、形式のみで区別するというのはナンセンスである。しかし一般には私が今述べた音楽よりはクラシック音楽や「バラード系」の方を「癒し系」というくくりかたをしていることの方が多いだろう、 しかしどうもそれだけではない、それも少し違うようである。

これは某広告代理店にプレゼンしたときの本当の話。今からもう2年ほど前の話だが、広告代理店から「癒し系」の音楽でノベルテイ企画があるのでプレゼンして欲しいといわれ音源も含め資料を提出したら「違う、自分だちの求めているのはこれじゃない」といわれた。後で聞いたらどうも夏川りみ、と中島美加(!!!)を考えていたらしいが、おいちょっと待ってくれよ。夏川はともかく中島のどこが「癒し系」なんだー と叫びたくなった(^^;;;)

どうも「癒し系」というものを単なるファッション、流行という観点しかとらえておらずうわべだけのスタイルだけで論じている傾向があるようである。

実際私はネットショップもやっているのだが「なぜOrange Rangeの「花」がないんですか?」なる問い合わせがきて困ったことがある。要はダンス系以外を全て「癒し系」といっているに過ぎないようだ。

うちのネットショップはGoogleで「癒し系音楽」とかヒーリングCDと検索すると上位に表示される。結構SEOも独学だがやっているしAdwords広告もやっているのである程度の売り上げがないと正直しんどい。おかげさんでアクセス数も多い時は100を越すし、平均60-70アクセスは毎日ある。しかしその割に正直いって売り上げは少ない。やはり今の商材では限界があるのかもしれない。「癒し系」といったものを今のような捉え方をしている風潮がある以上、やむをえないかも...

でも「夏川りみ」など扱うつもりはないが、たまたまうちでつきあいのある事務所はいわゆるバラード系、アコーステイック系をメインに出している所が多いので条件さえ折り合えばうちのショップで取り扱うことも考えようかと思っている。あとクラシック系の人ともつきあいがあるので一応その商品も考えようか。とにかくやり続けるためには売り上げをもっと揚げなきゃいかんから... そんなわけでうちのネットショップで扱って欲しいと思う方はご連絡下さい。但し一応店の性格上、以下の範疇に入るものに限らせていただきます。

1. 基本的に静かな音楽、ただしジャンルは問いません
 アコーステイックな音源を歓迎

2. 心が洗われる、泣かせる、精神が安定する、落ち着くetc
等の効果があると思われる音楽


当ネットショップのurl
http://www.healingcd.net
尚、「癒しの音楽チャンネル」でもオンエア曲を随時募集しています。当ネットラジオでオンエアし、うちのネットショップでも販売、ということが可能ですとすばらしいですが,
(但し癒しの音楽チャンネル」のオンエア曲はJASRAC信託曲でないものをお願いします)

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2008年2月17日 (日)

ヨーロッパで演奏家の権利保護機関が延長を提案

欧州委員、ミュージシャンの著作権保護延長を提案

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/15/news036.html

意味がわからない人のために解説しますと「実演家」という表現は、クラシック音楽などは一応「再生芸術」といわれ、同じ楽譜でも「演奏家の個性」を芸術表現と考え、それに関する権利を「実演家の権利」といい「著作権」と同じ扱いをするものです。同じようにジャズでもジャズ演奏家によって同じ曲でも全く違う演奏(特にアドリブ部分等を入れると殆ど全く別の曲になります)になることからそれを「著作物」と認識し「実演家の権利」として規定している、いわば演奏家の持っている著作権のことをいう。基本的にはクラシックやジャズの演奏家を念頭においており、それ以外の音楽のジャンルでは作曲家=演奏家というケースが少なくないのでポップス関係ではあまりなじみがないかもしれない。

(注:これは原版権利者と原版権とは別のものです。よく「原版権」と「著作権」を混同する人がいますが「原版権」は音源に関する権利、「著作権」は著作者や演奏家といった「個人」の権利です。業界人でも結構混同する人間が多いのは困ったものですが..)

私自身も一応ピアノをはじめとする演奏家でもあり、そして勿論本職は作曲であるので理論上は2つの権利を持っているわけで、一応建前上は保護期間延長には基本的に賛成なのだが、実はこの提案を手放しでは喜べない部分がある。

私は音楽業界の現状云々とか、ネットプロモーションを強化すべきだと等の見解を述べていたが、勿論コンテンツの基本は権利ビジネスであり、権利保護には勿論賛成である。しかしだからといってただひたすら「保護する」「守る」という部分に過剰にこだわり、音楽コンテンツを広める行為に障害を起きるとしたら問題だ、というのが私の基本的な考え方である。(決して音楽の権利保護に否定的な見解を持っているわけではない、ここのところを一部の人がどうも誤解しているようである

しかし子供でも「過保護」に育てる、つまり甘やかされるとロクな人格の人間にならないのと同じで、過剰な保護は産業の体質をかえって弱体化し、新たなビジネスチャンスをみすみす逃してしまう結果になる。確かにネットの世界には「コンテンツの権利」に敬意を示したり尊重するという考えを微塵も持っていない輩は少なくないことは確かである。しかし本当にそういう連中の権利を踏みにじる行為(違法コピー等)を根本から絶つには寧ろネットの世界に積極的に打って出て、違法コピーの根をたつことをすべきであろう。音楽業界は洋の東西を問わずそれを怠ってきたのだ。

今回の「実演家の権利延長」は95年でこれはいわゆるSP盤の録音のクラシックの名盤の殆どが入ってしまう。これが実現すればクラシック音楽がいくら作曲家の著作権が消滅している曲でも演奏家の著作権が生きていればネットでの放送、ストリーミングは事実上不可能になるだろう。

しかし現実問題としてただでさえラジオのプロモーション能力が落ちてきている現状に加え、地上波のテレビはNHKは別として積極的にクラシックや昔のジャズの名盤をプロモーションするとは考えにくい。従って自由にクラシックのCDをプロモーションするメデイアというとネットしかないのが現状だ。この提案が決定されれば(たぶんされるだろう)クラシックのCDのプロモーション方法が、少なくとも音源を実際に聴く機会は殆どなくなる可能性がある。

何度も云うが権利保護は勿論重要である。しかし、子供を過保護にするのはかえって「惨い」育て方であるのと同様、「守る意識」が過剰になるとかえって自分の首を絞める結果になると思う。それが最近の音楽業界の停滞の原因の一つになっていると私は考える。

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2008年2月11日 (月)

2008年 グラミー受賞結果とその雑感(ネタばれ)

今年は50回目のグラミー、そうグラミー賞がもうけられてもう半世紀なのだ。まさにポピュラー音楽歴史そのものだ。グラミーは受賞可能な部門数だけでゆうに100を超えるので主だった賞の今年の受賞者は以下の通り

・最優秀アルバム 
River: The Joni Letters & Herbie Hancock

・最優秀レコード
Rehab:Amy Winehouse

・ソングオブザイヤー
Rehab:Amy Winehouse

・新人賞
Amy Winehouse

・最優秀女性ヴォーカリスト
Amy Winehouse

・最優秀男性ヴォーカリスト
Justin Timberlake

・最優秀グループ
Maroon 5

詳しくは(英語です)
http://www.grammy.com/GRAMMY_Awards/50th_show/list.aspx

尚、ちなみにグラミーはどんなマイナーな分野でも"CD"である以上受賞のカテゴリーをもうけていて、今年は大統領選のさなかで何と民主党のオバマ候補がナレーションの入っているCDを対象にした "Best Spoken Word Album" でグラミーを受賞している。グラミーの分野の深さ、裾野の広さを示しているといえよう。

それにしてもエミーワインハウス、露出狂とかかなり頭ヤバイんじゃないかとかいろいろいわれたけど、これだけ受賞できてよかったね。しかしグラミーでのパフォーマンスを見てもかなり「キテル」感じがした。数年前のジャネットジャクソンのような「オッ○イポロリ」はなかったけどね...

グラミーを見て面白いのはアーチストのパフォーマンスだ。全部あげるとキリがないが、私のブログにも書いたが昨年はガーシュウインの没後70周年ということでハービーハンコックとラン・ランとオーケストラの共演による「ラプソデイーインブルー」の演奏。全曲演奏すると17分にもなるので、勿論一部をはし折って(実際には全曲の2/3近くをカットしている)の演奏だが、アメリカが出した最も偉大な作曲家に対する敬意を忘れていないパフォーマンスだった。
 そしてジョンフォアガテイ、ジェリーリールイス、そしてリトルリチャードといったロック音楽の草創期に活躍したアーチストも出演。「古典的」なロックンロールだが、これが基本なんですよ。ここをきちんと把握していないとポピュラーミュージックの基礎を理解したことにはならない。それにしてもリトルリチャードは75歳(!!)というのにまだまだ結構歌える、まあ全盛期と比べりゃ声量は落ちているだろうけど...

ちなみにあくまで噂でマ○ケル○クソンがサプライズ出演するというのがあったが、結局出てこなかった。

まあお祭りなんで楽しくやろう、でいいのだがここからは真面目な話
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今まで何度も深刻な音楽業界の状況について述べてきたがアメリカもヨーロッパも基本的な部分は変わらない。ある意味ではアメリカの音楽産業は日本以上にロコツにネットメデイアとかをつぶそうとしている。それはCRBという著作権の管理徴収団体がインターネットラジオ局に対して 直接著作権使用料の徴収を2006年1月からに遡って行うという内容でしかも、この法案はすでに可決されており、各ネットラジオ局やYahoo!など多数の団体からの異議申し立てについても、それを認めない決定を同年の4月17日に行っている。これは事実上メジャーアーチストの曲をネットラジオでオンエアするのを事実上不可能にする法律である。

日本は既にJASRACの規定によって事実上JASRAC信託曲はネットラジオで流せない体制が続いている。私の「癒しの音楽チャンネル」もそのためJASRAC信託曲はネットで流すことができない。(著作権消滅曲は別だが)

またラジオ業界も深刻だ。日本のラジオ業界はもともと駄目だが、アメリカのラジオ産業もイラク戦争以来、崩壊している。はっきりいえばネオコンとそれを支持する人たちが事実上アメリカのラジオの公正さ、音楽のプロモーション機能を事実上崩壊させてしまった。アメリカの音楽文化を支えていたメデイアがその機能を果たせなくなったのだ。

そんな状況でアメリカの音楽産業もかなり深刻な状況ではある。日本人は文化の面では海外なら何でも日本よりいいだろうと考えがちだが音楽業界人のメンタリテイは日本もアメリカもヨーロッパもそう大差ない。

しかし決定的に日本と違う点がある。しかもその違いは日本の音楽産業にとってある意味致命的だ。

それはアメリカもヨーロッパも日常生活に音楽が根付いているところだ。アメリカの白人はカントリー、黒人はR&B ソウルが基本、そして勿論その両者の音楽的要素が往来し、白人がソウルやラップをやることも珍しくなくなった。いずれにせよ「生活」の中に音楽がしっかり入っている。

日本は残念ながらそうではない。着メロ?カラオケ?それがあるから日本でも生活に音楽が入っているじゃないか。と思っている人がいたらそれは生活の中に音楽文化があるというのはどういうことか理解していない人だ。特にJ-popしか聴かない人に顕著だが日本の場合音楽は単なる、友人や職場のコミュニケーションツールに過ぎない。実際そういう人たちが音楽のルーツのゴスペルやブルース、ロックンロールといった「自分たちのルーツの音楽」についてきちんと理解している人たちはどれだけいるだろうか?日本という国できちんとそういったバックグラウンドを持って、日常や生活の中に音楽を文化として持っているのは私の知る限り沖縄県の人たちくらいである。

要は日本では「音楽文化」といっても「作られた」ものだ。日常生活にはゴスペルもなければロックンロールもない、いわんやジャズもクラシックもない。ただ「流行っている」からそれをコミュニケーションの道具として考えているに過ぎない。カラオケBOXにいってレパートリーがないと恥ずかしいから、というものでしか存在理由がない。はっきりいってまだ演歌の方が田舎にいけばまだ生活に根付いているだろう。あとはみんな表面上のできごとに過ぎない。

つまり残念ながらせっかくあれだけ多くの音楽の情報が流れ込んでいながら結局、どれ一つとして本当の意味で「音楽文化」として根付いていないのだ。アメリカにもヨーロッパにもそれがあるだけ日本よりははるかにましである。

勿論音楽クリエーターの端くれとしてそれを作って来なかった、作れなかった私自身にも忸怩たる思いがある。今状況が深刻だけにグラミーを見ても寧ろ憂鬱な気分になってしまうのであった

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2007年12月25日 (火)

また偉大なアーチストの訃報ーオスカー・ピーターソン

今年は本当に偉大なアーチストの訃報が相次ぎます。しかしクリスマスの日の朝にこのような訃報を聞くことになろうとは...

この人はジャズピアノの歴史そのものでした。
今年の訃報の中でも個人的には最もショックです

日本好きでも知られ3年前の日本公演、一昨年の80歳の記念アルバムでも演奏に衰えは見えませんでした。脳梗塞から奇跡のカムバックをした人としても知られています

□ジャズ・ピアニストの最高峰 オスカー・ピーターソン氏死去
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/071225/tnr0712250848002-n1.htm

先日ヤマハに買収されたベーゼンドルファーの愛好家としても知られ、私もこの人の演奏法をお手本として勉強させていただきました。

心からご冥福をお祈り申し上げます。
この偉大な芸術家の名前が忘れられることはないでしょう


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2007年12月12日 (水)

レッドツェッペリン復活,ジミーページ白髪でロックンロール

すみません、今日はロックおやじのノリです(^^;;) 既に皆さん、ご存じでしょうが、 70年代最高のロックバンドのレッドツェッペリン復活です。「アーメット・アーティガン追悼コンサート」が10日、ロンドンのO2アリーナで行われました。20年ぶりの復活です。チケットは100ポンド以上、日本円にして二万円以上したようですが会場は全ヨーロッパからファンが集まり勿論満員だったようです。社会現象としてBBCもニュースとして大々的に取り上げました

イギリスのBBCニュース
http://www.youtube.com/watch?v=BXGlVGS6iTo&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=cH0T5yAtJZc&NR=1

それにしてもジミーページが全部白髪(!!) ギックリ腰というか、椎間板ヘルニアをやってさらに骨粗しょう症の噂もあり体はもうボロボロ、そしてこんなに老けてしまったのかと思わず感慨が。

ロバートプラントは髭いらない、って髭はやしているお前が云うなって? 私の好きなジョンポールジョーンズは相変わらずかっこいいですね。

ドラマーのジェイソン、ボーナム、故ジョンボーナムの息子(オヤジと違って髪の毛が全然ない!!)、かつて下手くそとか、オヤジの鬼子とかボロクソにいわれましたが、特訓した甲斐あってまあ及第点といってよさそうです。

友人にセットリストを教えていただきました。ちなみに彼は日本のジミーページで「地味な」ページとみんなから呼ばれるギターの迷手(?)です。(じみいさんありがとうございました)

<セットリスト>
1. グッド・タイムズ・バッド・タイムズ
2. ランブル・オン
3. ブラック・ドッグ
4. 死にかけて
5. フォー・ユア・ライフ
6. トランプルド・アンダー・フット
7. 俺の罪
8. ノー・クォーター
9. 貴方を愛しつづけて
10. 幻惑されて
11. 天国への階段
12. 永遠の詩
13. ミスティ・マウンテン・ホップ
14. カシミール
アンコール①
15. 胸いっぱいの愛を
アンコール②
16. ロックン・ロール

アンコールでロックンロールですか。盛り上がったでしょうね
天国の階段を入れてくれたのもうれしいですね

DVDが出るという話です。私も買ってしまうと思います


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2007年12月 8日 (土)

訃報 カールハインツ シュトックハウゼン

カールハインズ シュトックハウゼン(1928-2007)

私は一時的だが「現代音楽」なるジャンルの音楽に関わってきた。もう現代音楽から離れてしまった人間だが、まだ「電子音楽(今や半ば死語だが)」というものが珍しかった時代からエレクトロニックミュージックの可能性を追求したパイオニア的作曲家だった。

訃報:シュトックハウゼンさん79歳=作曲家
http://mainichi.jp/select/person/news/20071208k0000e040011000c.html

ちなみになぜ現代音楽というものから私が離れていったか興味ある人はこちらを読んでください。

武満徹とともにポピュラー音楽にも影響を与えた作曲家だ。マルチスピーカーを使った電子音による不思議な空間音楽は今も印象に残っている

ドイツのシンセサイザーユニットのタンジェリンドリームのエドガーフローザを始めクラフトワークといったテクノにも影響を与えた。

また巨星が逝った。建前ではなく心からご冥福をお祈りいたします。

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2007年11月28日 (水)

続ーベーゼンドルファー買収について

10日ほど前の世界三大ピアノメーカー(御三家ともいう)「ベーゼンドルファー」の買収の話の続報です

YAMAHAが全株式を獲得すべく優先交渉権を獲得したようです

ここでおさらい。
世界的な高級ピアノのブランドとして「世界御三家」と呼ばれるピアノに米スタインウェイ、独ベヒシュタインそしてオーストリアのベーゼンドルファーがあります。
日本では高級ピアノ=スタインウェイというイメージが強いですが、べーゼン独特の深みのあるやわらかい音質はこの会社しか出せないといっていいです。あと不思議なのはヨーロッパでは一番メジャーなベヒシュタインがなぜか日本では殆ど知られていないというのが私には理解できません。なぜなんでしょう?

まあそれはさておき、YAMAHAがベーゼンドルファーを傘下に収めるのはほぼ確実な様子です

ヤマハ、ピアノ名門ベーゼンドルファー買収へ
http://www.asahi.com/business/update/1128/TKY200711280298.html

海外のリンク
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/industry_sectors/consumer_goods/article2943387.ece

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/entertainment/classical_music/?1196164729

まあどちらかというと「一般市民用」のピアノというイメージが強く、はっきりいって音質はベーゼンとは水と油の部分もあるんですが、YAMAHAとしては販売力を生かして「高級ピアノ」の市場を開拓するのが目的らしいです

ベーゼンのファンとしてはあのやわらかいベーゼンならでは音質をくれぐれも崩さないで欲しいと願うばかりです

それにしてもYAMAHAは先日Steinberg(レコーデイングソグトのCubaseのメーカー)を買収したばかり。そんなに買って大丈夫か? という気もしなくはないんだけど...



全部共倒れ、なんてことにならないで欲しいですけどね




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2007年11月18日 (日)

ベーゼンドルファー売却へ

先日楽器フェアでなぜかベーゼンドルファーが見つからないので変だなと思ったらこういうことになっていたのか。

□ピアノ名門ベーゼンドルファー売却へ=ヤマハも有力候補-オーストリア
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2007111800097

はっきりいおう。私はスタインウエイなんかよりベーゼンドルファーの音色の方が好きだ。特に日本の調律師がやたらに「通る音にするために」スタインウエイの高音部を変にキンキンした音で調律したりするのを聞くと思わず耳をふさぎたくなる。おまえら、ピアノの本当の美しい音を理解しとるんか、とどなりたくなる。

私の敬愛するドナルドフェイゲンさん始め、バーンスタイン、オスカーピータソン、カウントベーシーなどはベーゼンドルファーの愛用者である。かくいう私もかなりのファンで金と置く場所さえあればベヒシュタイン、ザウターと共に欲しいと思っているピアノである。そのベーゼンドルファーが経営難に陥っていたとは..

それにしても ショック、誰かの言葉を借りるとが現代は「良いものが存続し辛い世の中なのかもしれない、何でもビジネスの論理が優先されすぎるのも問題かも

ヤマハが売却先として有力だそうだが、どこが買収するにしてもあのベーゼンならではのやわらかくて暖かい音色を堅持してもらいたい。ベーゼンドルファーというブランドに傷をつけることだけは避けてもらいたい




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2007年10月12日 (金)

MADONNAがワーナー・ミュージックと決別ー音楽業界の体制崩壊になるか?

マドンナがレコードメーカーではなくイベント会社と契約、いよいよ本格的に業界の崩壊が始まったなというのが率直の印象 。

日本と違い欧米は契約社会、なにごとにもビジネスライクに考えるのであっさりこういう動きが加速すると思うが、普通に考えれば今の音楽産業の構造の中でもはやちゃんとした「プロモーション能力もない、実質的に何もしない、そのくせマージンだけはわんさか取っていくレコード会社」なんていらない、という発想に行くのは極めて自然なことである。

日本の音楽産業でさえ、レコード会社はもはや単なるデイストリビューター以外の何者でもない、それゆえ日本もいずれ超メジャーアーチストがレコード会社と決別する動きが出てくると面白いが、問題は日本人は欧米人と違い「ブランド志向」が強い点である。これはアーチストのファンがブランド志向があるのではない、音楽業界及びその関連業界の人間がいまだにそういった旧態依然の思考回路で考える人間が大半なため、仮に日本のアーチストでマドンナのようなことをしようとしても事務所の方でそれを許さない可能性がある。

例えば以前もそうだったし今だにそうだが、その辺のメジャーより売れているインデイースのアーチストでも、テレビ局の連中などは「インデイース」という理由だけで一般人と同じような扱いをする。一方でたいしたアーチストでなくても「メジャー」というだけでVIP扱い、なんて体質はいまだに根強くある。いわゆる多くの業界人の思考回路がいまだに旧態依然としている人が多い。私の周囲の業界関係者は音楽業界の現状をよく認識している人たちが多いが残念ながら実はまだまだ業界ではそういう人たちは少数派なのだ。

それでもこの流れをもはや誰も変えることはできないだろう。
CDはアーチストの1マーチャンダイスのグッズに過ぎず、CD以外のいろんなマーチャンダイスを考える必要があるのだ。そしてもうひとつ、これからのアーチストは魅力的なライブを行えるアーチストでないと生き残れない。「ライブをやらないアーチスト」というのはもはや駄目だろう。CDを売るのではなくアーチストを売るのだ

日本にこういういい意味でのビッグバン、旧体制の崩壊が早く来たほうがかえってよいと思うが、日本はアメリカなどと違い守旧派の力が強いからなあ。日本の政治の「構造改革」を見てもわかる。結局守旧派の根元は温存され、結局末端の庶民にしわよせがいっている、そして「それこそが改革だ」などといっている。音楽業界もそうならないで欲しいが..

MADONNAがワーナー・ミュージックと決別、ライヴ・ネイションと契約を交わす見込み
http://www.bounce.com/news/daily.php/11798/headlineclick

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2007年9月15日 (土)

日本の民族音楽の研究資料が危機に陥っています

知り合いのブログで知りました。そして愕然としました

日本の民族音楽研究のパイオニアであり、世界にも誇れる貴重な研究を行ってきた故小泉文夫教授の資料が散逸の危機にさらされています

小泉文夫という人がどういう人か知らない方のために
http://www.geidai.ac.jp/labs/koizumi/nenpu/index.html
ウイキペデイア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B3%89%E6%96%87%E5%A4%AB

東京芸大とあろうものが、あの研究がどれだけ貴重なものか理解していないのか

詳しくは
http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/20070912

インド音楽、ガムラン、デイジリドウー、今でこそポピュラー音楽によく取り入れられているが、その価値を世に広めるのに大きな役割を果たした。同時に日本の音楽の価値も再認識させてくれた人、この人の功績は計り知れない。高校時代、この人の本を読んで芸大の作曲家ではなく楽理科に入って弟子入りを本気で考えた。

皆さんもこの貴重な資料を守るために署名しましょう
あの膨大な資料、まだ完全に分析しきれていないのに、分散したらもう訳わかんなくなるでしょうね。貴重な資料が結果的に失われる可能性もある

効率化の名の下に日本は文化の貴重な財産をないがしろにしている。短絡的なナショナリズムに走るより、日本の文化資料を守ることの方が重要だと思いませんか?

<><><><><>

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2007年8月23日 (木)

CDが売れなくなりCDを作る仕事も減ってきて..

さて、今日はちょっと暗い話になってしまいます。
このブログでも再三にわたって「CDが売れない云々」の話をしてきました。

私が経営している会社も本来の音楽制作以外にCDプレス、CD製作事業を行っていますが、「CDが売れない」という実情のため「CDを作る」仕事も必然的に減っております。特に今年に入ってからは実に深刻な状況で弊社もご他聞にもれず今年度はここ数年になく営業上苦戦を強いられています。

業界の状況が如何に深刻か、それは今年に入って大手メーカー系のCD工場が続々とうちのような会社に売り込みをかけていることからもわかります。以前だったらこういう会社はうちなど見向きもしなかったはずですがそういう会社がうちのような会社に売り込みをかけざるを得ない状況ほど事態は逼迫しているということでしょう。そうはいってもうちも今つきあいのある会社にも現在十分な発注をかけらない状況であります。(一応国内はJASRAC認定、Philips認定工場で業界ではそれなりに知られている工場ですが)

実は「CDを作る」大きな層として「メーカー系」以外にインデイース、個人の音楽層がいるのですが、この人たちが
「CDを作る」のに非常に慎重になってきています。それがメーカー系のCDが売れないという状況に輪をかけて事態を深刻にしています。理由は当然「CDを売るのが今までにまして大変だから」です

「流通に流せばたくさんCDを捌ける」というのは神話です。それはあくまでCDがそれなりのプロモーションをかけられたものに限ります。「TVのタイアップ」とか「どことこのタイアップ」とかレコード店がCDを買う口実にできる材料を提供しない限り売れません。それがないと「流通にかけた」としても悲惨な枚数しか売れません。(しかも定価の半分くらい持っていかれます) その事情はメジャーだろうがインデイースだろうが基本的に同じです。それを考えると結局こつこつ「手売り」が一番確実で利益を得られる方法になります。

みんなそういう事情がわかってきていますから「CDを作りたい」と思ってもいざやろうとすると二の足を踏む、そんな状況じゃないでしょうか? うちもノベルテイ関係のCDとかやりましたが、どちらかというと最近はCD製作事業以外の仕事を取っています。

加えてCDプレス事業はもうだいぶ前から過当競争、値段の激しい競争ですからCD製作は金額的にはそれなりにまとまっても利益は非常に少ないのが現状。低い利益率で仕事の数も減っているーこれじゃ業者もたまったものではない。だからプレス業者が今どんどんつぶれているのが実情。

うちもはっきりいってこの仕事「割に合わない」とだいぶ前から思っています。また現在の「CDが売れない」ことを考えるとこういう状況にいつかはなるのは予想していました。

だからこそ「音コンテンツ」をハードに内臓、あるいは装備する事業を一昨年あたりから本格的に水面下で動き始めていました。先日お知らせした「防犯BGM」のユニット発売はその中の一環でこの事業の第一歩となる商品です。正直いってもうこれを本格的に回していくほか活路はないと考えています。実は明日ですがこの件で重要なクライアントとなりうる会社と商談の打ち合わせに行き、何とか受注を得られるようがんばるつもりです

但し「音楽制作」の仕事は勿論、それが本職ですから続けます。うちの奥津恵を何とかしたいと思っていますが音楽プロダクション事業は結構それなりのリスクが伴います。そのためにもある程度収入源を確保しておく必要があります。引き受けた以上責任があると同時に、作曲家でもある以上一人くらいはヴォーカリストを育てたいですからね。

奥津恵のプロジェクトに関しても、少し戦略を練り直そうと思っています。声質は誰もが認めていますが何せ昨年のデビュー以前はバンド経験など皆無ですので、練習のためにも月に一度はどこかで歌わせようと思っています。しかしやみくもにライブをやるのではなくもう少し「意味のある」場所で歌わせようと思っています。本日島川万里奈さんのご紹介でメデイア業界関係者の交流会で恵を歌わせる予定です。歌うにしても「次につなげる」場所を捜してあげようと考えています。

とにかく業務状況は厳しいですが、そういう状況に対処するための下準備はしてきました。今は会社にとっても自分にとっても転機ですがここを何とか乗り切ることができれば道が開けると考えています。そのためには今は我慢の時です。

今晩の奥津恵のデモライブ、そして明日の「防犯BGM」の商談打ち合わせ、これから流れが変わってくれればという期待と希望を持っています。そうなって欲しいですが,,,

 

 iTunes Store(Japan)

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2007年7月11日 (水)

今日は何の日?-ジョージガーシュウィン没後70回目の命日

今日がアメリカが生んだ最も偉大な作曲家 ジョージガーシュインの命日と答えられた人がいたらその人はよほどのジャズ通だろう。アメリカのジャズクラブでは結構ガーシュインナイトのような催しはあるようだが、日本ではこれといった記念イベントが開催されているという情報はない。クラシック関係にいたっては皆無といってよい。昨年のモーアルトの生誕250周年でクラシック界での大騒ぎぶりに比べればまさに雲泥の差である。わずかにユニバーサルミュージックがガーシュインの記念商品を発売しているくらいである

ジョージ・ガーシュウィン (George Gershwin, 1898年9月26日 - 1937年7月11日) は『ラプソディ・イン・ブルー』(題名でわからなければドラマ「のだめカンタービレ」のエンデイングテーマとなった曲といえばわかる人も多いだろう)を代表作とするシンフォニックジャズと呼ばれる音楽の作曲家であり、同時に「スワニー」「アイゴットリズム」といったポピュラーソングのヒット曲の作家としても知られる。私的には20世紀最高の作曲家の一人だと考えているが同時にその功績に比べて不当なほど評価が低い(英語でいうmost underrated)作曲家だと考えている。アメリカでは「アメリカ音楽の父」という評価があるのと対照的にイギリスなどを除くヨーロッパ諸国、特に音楽史家からの評価はまだそれほどでもない(日本も似たようなもの)というのが実情である。

なぜだろうか? これはおそらく音楽史家、といわれる人の大半がいまだにクラシック音楽中心の音楽観しかもっておらず、いまだに「ヨーロッパ音楽の伝統」という狭い枠でしか音楽を論じない人が多いからだろうと思われる。実際ガーシュウィンのシンフォニックジャズを大半の音楽史家は「ジャズとクラシックを融合させた音楽」とか「クラシック音楽にジャズの語法を導入した」という程度の認識しか持ってない。その観点からガーシュウィンの音楽をー特にガーシュウィンの傑作の一つでヨーロッパの古典的な形式をふまえたピアノコンチェルトヘ調を題材に上げー「ジャズ」なのか「クラシック」なのかというくだらない論争を続けていることからも彼らの音楽史観がいかに狭いかがわかる。

ガーシュウィンの音楽がジャズなのか、クラシックなのかーはっきりいってそんなことはどうでもいいことである。大事なことはガーシュウィンの音楽がジャズという新しいイデイオムによって新しい芸術の流れを作ったことである。彼が後のジャズ音楽には計り知れない影響を与えているし、オペラ『ポーギーとベス』はミュージカルの流れに大きな影響を与えた。ガーシュウィンがいなければオスカーピーターソンもロイドウエーバーもいなかっただろう。映画音楽のジョンウイリアムスもガーシュインの影響を認めている一人である。

またガーシュウィンは同時代の新しい音楽表現を模索していた作曲家からも一目置かれていた。「あなたはすでに一流のガーシュウィン」と評価していたラベルをはじめ、バルトークもジャズやガーシュウィンの作品に大きな関心を持っていた。バルトークなどは「クラリネットとピアノのためのラプソデイー」で明らかにジャズの語法を取り入れようとしていた(初演は何とあのベニーグッドマンである)。

但し面白いことに同時代の作曲家たちの評価は真っ二つだった。前述のラベルやバルトークは評価していたし、ストラビンスキーもガーシュウィンが天才であることは認めていた(但し自分より数倍収入の多いガーシュウィンをねたんでいたといわれる)一方ではプロコフィエフやシェーンベルクなどはガーシュウィンの音楽を毛嫌いしていたという。ちなみに意外だがガーシュウィンは十二音技法にも関心があったといわれている。とても面白い話である。惜しむらくはあまりにも早死にだったこと、1937年7月11日、脳腫瘍のため、ハリウッドにて急逝した。まだ38歳9ヶ月の若さであった。この後十二音や無調とジャズや他の語法と組み合わせた新しい音楽をもっと作っていれば彼は今日のような偏った不当ともいえる評価に甘んじなかったかもしれないと思うと残念である。

いずれにせよガーシュウィンの音楽がその後クラシック系の音楽よりジャズをはじめとするポピュラー系の音楽に対する影響が後世に強かったことがガーシュウィンという作曲家を音楽史家が正当に評価することを妨げたということができる。それがガーシュウィンは「アメリカ音楽」の作曲家という評価にしてしまったが、実際ポピュラーソングもジャズももはやアメリカのみのものでないことは明らかである。(ちなみにミュージカルをアメリカの文化と考えている人がいるようだが、現在の大ヒットしているミュージカルの台本も音楽も実は大半はイギリスで書かれている。一概にアメリカのものとはいえない)

そしてこれだけはわかってもらいたいのだが、ガーシュウィンはポップソングのヒットメーカーとしての功績(当時は今のようなチャートはなかったが、「スワニー」などは間違いなくヒットチャート一位になっていた曲と思われる)と『ラプソディ・イン・ブルー』、『パリのアメリカ人』といった芸術音楽の分野での功績両方の分野で功績を残した歴史上殆ど唯一の作曲家である。ガーシュウィン自身それを最初から目指していたし、彼は通称『完璧な音楽家』といわれていた。

この「完璧」とはどういう意味だろうか? それは彼の功績を見れば明らかである。ポップソングライターとしての功績ー興業ビジネスとしての成功、と高い芸術性を持った音楽作品ー芸術家としての成功。両方を手にするということである。

ガーシュウィンはそれが可能であることを身をもって示してくれた作曲家である。
また芸術音楽家として黒人音楽の価値を世に知らしめた功績も大きい。ガーシュウィンがいなければジャズのここまでの発展はおそらくなかったであろうし、ジャズから生まれたR&B ソウル、ファンクなどといった音楽もここまでメジャーになっていたかどうか。ちなみにガーシュウィンの葬儀には黒人白人関係なく彼の死を悼む人の列が絶えなかったという。まだ人種差別が根強くあった時代の話である。

だからもっと彼の作品を聴いて、ガーシュウィンの本当の価値を理解して欲しいと願うばかりである。
ちなみに私は今 バーンシュタインのピアノ・指揮ニューヨークフィルの演奏でラプソディ・イン・ブルーを聴いている

 

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2007年3月29日 (木)

また1店町からCDショップが消えるー

昨日のリリーズライブも無事終了、そして関わっていた映画の入選(最終的にどの賞かの発表は7月20日とまだ先)の吉報の余韻がまだ冷めないが、夕方駅前へ買い物に出かけていったらまたCDショップがひとつ閉店することがわかった。業界大手で楽器も販売している老舗チェーン。実際の閉店は5月だがこの店がなくなると自分の最寄の駅で残っているCD店は1店のみとなる

うちの駅は駅前に多摩地区でも最大のショッピングセンターがあるのだが、最盛期は4店あったCD店がこれで残るはアメリカの本体はつぶれてしまった某Tレコード一店のみになる。もちろん日本のその系列会社とて決して安泰ではない

CDが売れなくなって久しい。レコード会社にとっての頼みの綱のCDショップはどんどん店舗数が減っているのが実情。根本的対策を取るべきだとの声に業界の主だった人間は相変わらず耳を貸さずまったく無策の状況。なぜこうなっているのか真剣分析している人間はほとんどいない。

音楽は今やデータの一種に過ぎない。家電その他すべてがデジタル化された現在ではそれは時代の流れとして避けられないのだ。問題はその「音楽ファイル」がただのデータ以上の付加価値をいかにつけるのかということだが、私を含め音楽業界人はまったくその努力を怠ってきた。レコ協の爺さん連中のように「音楽をデータ化したから悪いんだ、音楽をフリーウエアのようにコピーするインターネットそのものが諸悪の根源だ」なんという考えでは何の問題の解決にもならない

CDがなくなることはないと思う。だがCDの存在意義、CDのありかたが変わることは避けられない。具体的にはCDはアーチストのファンの「グッズ」に既になってしまっているのだ。当然ファンでも何でもない人がそうした「グッズ」を率先して買うのは考えにくい。

では音楽配信がCDの替わりになるのか? たぶんならないだろうなというのが実感だ。もちろんそれなりの市場にはなるかもしれないがCDの売り上げの落ち込みを補うレベルまではとうてい行かないだろう。

だとすればそれ以外の新しい音楽のマーチャンダイスを考えないと駄目なのではと最近考え始めている、今商品化の過程で手間取っているが音楽ファイルをあるハードに組み込んで商品にするという試みを行っている。これが答えだというつもりは毛頭ないがヒントになればとも思っている。

そして何よりも音楽を単なるデータ以上の意味ー価値をどうやって生み世間に認識させるかだろう。単に消費されるためだけの音楽というのはフリーウエアかせいぜいシェアウエア程度の価値にしかならない。それ以上の価値をどうやって創るか。それクリエーターやプロデユーサーの仕事だろう。特に最近の若い人たちに顕著な貧しい音楽体験ー音楽で感動した経験が一度もない子が少なくないーまずこれを何とかしたいと思っている

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2007年2月12日 (月)

アメリカの良心はまだ生きていた!!今年のグラミー(長文注意)

今回のグラミーはデイクシーチックスが主要部門を制覇した。彼女たちの基本ジャンルがカントリーだけに日本人にはいまひとつ馴染みがないし、私自身も正直カントリーにはそんなに興味があるわけではない。しかし彼女たちが受賞したのはとてもうれしい気持ちである

実はこのディクシー・チックス3年前にブッシュを批判して全米で彼女たちのCDの不買運動が起こり、ラジオでも放送禁止を食らった。それだけでなく彼女たちは生命の危機にも立たされた

具体的にどういうことがあったかというと

実はカントリーシンガーの殆どは寧ろ戦争支持の歌を発表しており(ブッシュの支持者は田舎の方が圧倒的に多い)このことにより多くのカントリーのラジオ局でプレイリストから外された。またブッシュの息がかかった、というよりは’98年にテキサスレンジャーズを、当時のオーナー だった現ブッシュ大統領から購入しブッシュが州知事時代からブッシュ一家とビジネスの関係にある全米1200のラジオ局を傘下に持つクリアチャンネルの副会長トム・ヒックス(ブッシュの広告塔の役ーこの人物は現代のゲッペルスと呼ばれている)はチックスをプレ イリストから外す命令を出した。 「我々の街とリスナー、そしてアメリカ軍兵士へ敬意を示すため、ディクシーチックスをプレイリストから外しました。」
(フロリダ州ジャクソンビルの二つのカントリーラジオ局でプログラミングディレクターを務めるゲイル・オースティン)

さらにCD潰し集会ルイジアナ州のカントリーラジオ局KRMDでは「ディクシーチックス廃棄デー」を開催。”元”ファンから集めたCDなどをトラクターで潰したあと、集まった人たちが踏みつけた。メンバーのエミリーは自宅玄関を壊される。24時間警護が必要になった。右翼系紙のコメンテイターは彼女たちを裏切り者と批判し、”ディキシーの尻軽”、”サダムズ・エンジェル”と呼んだ。

実はカントリーは白人の音楽だ。全部が全部とは言えないにしても、保守&右派が中心というのは否めない。

しかし彼女たちも負けてはいなかった。カントリー肌と"離婚"してロック系の人たちと協力した。またリーダーのナタリー・メインズが歓声とブーイングの入り交じる中、一通り感謝の言葉と言論の自由について話したあと次のような発言をしているのが印象的だった

「最後に、私のことを嫌いな人にお礼を言います。あなた達のおかげで、私は強くなれたし、色んなことに関心を持ったし、誇りを持つようもになった。あと、いい知らせも。来週、新しいCDとDVDが出るの。よかったね。あなたたちまた、焼いたり踏んづけたりできるわよ」

アメリカ国内でもこの頃から、戦争終結後も治安が収まらず米兵の犠牲者が増え続けるイラクと、依然見つからない大量破壊兵器の件もあり戦争疑問視の声も取り上げられるようになっていた。そうした中ロック系のミュージシャンとともにポリティカルバンドの仲間入りを果たし、2004年の大統領選挙には反ブッシュキャンペーンをR.E.Mやパールジャムとともに活動、そしてふだん政治の場には現れないブルース・スプリングスティーンまでこの運動に参加した。結果的にはアメリカ南部や地方の保守層を切り崩すことができずブッシュ再選を阻止は出来なかったが..

しかしイラクでの戦況が泥沼化し、結局大量破壊兵器がみあたらなかったことがわかると「ナタリーは正しかった」という雰囲気が増加してきた。

さらに2005年に入ると政界から強力な支持も出てきた。グループのマネージャーでイギリス出身のサイモン・レンショウが、アメリカ議会委員会を前にラジオ産業の今後について証言してからだ。 彼は所属事務所が死の脅迫を受けたことを明らかにし、右翼団体がそういった運動を指揮している証拠も示した。そしてグループの合衆国憲法修正第一条(言論の自由)に基づいた権利が侵害されていることを非難し、芸術の自由と文明開化、そして政治議論の自由が侵されていると主張した。
多くの人が賛同した。委員会のメンバーの一人、カリフォルニア州選出の民主党上院議員バーバラ・ボクサーは、今回の組織的なラジオからの締め出しをナチスドイツや50年代のマッカーシズムにたとえ、”人々の口をつぐませるための、ぞっとするようなメッセージ”と呼んだ。

これがターニングポイントだったかもしれない。それが今回の、「テイキング・ザ・ロング・ウェイ」の最優秀アルバム受賞、「ノット・レディ・トゥ・メイク・ナイス」の最優秀ソング受賞につながった。グラミーの会場はいずれも彼女たちに対して暖かく、彼女たちも今までの苦境を驚くほど明るく語っていた。受賞時にナタリーはおどけながら「この受賞を聞いてチャンネルを回した人もいるでしょうけど..」と発言。会場の笑いを誘った

アメリカというのはとにかく極端な方向に流れることがよくある。今回の911以降のアメリカの行動はそうだ。しかし反ブッシュとして槍玉に上がっていた彼女たちをこういう形で評価し賞を受賞するというのは、まだアメリカの良心が残っている、まだ社会として健全な部分が残っていることを感じている。

この「ネオコン」-私は新しい形のファシズムとすら呼んでいるが、後の時代からマッカーシズムと並ぶくらい否定の対象になってほしいとも思う。ちなみに先ほどのクリアチャンネル、現在経営難で身売りしている。ざまあみろといいたい。

女性3人組バンド グラミー5冠
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007021200160

私はアメリカ生活が長いので平均的アメリカ人の考えがわかるがアメリカ人は基本的に外国に興味がない。海外で大規模なデモの様子もあまり報道されたことがないし、イラクやアフガニスタンでテロリストよりも一般市民の方が多く殺されているなどということもアメリカのメデイアは全くといっていいほど報道しない。それだけにアメリカという国が世界にどれだけ迷惑をかけているかについて殆どのアメリカ人は知らないし、関心もない。しかしネットがこれだけ普及しているこの時代に本当にそれでいいのかということは声を大にしていいたい。(アメリカ人は日本人よりメデイアリテラシーがあるというのは大嘘である)

長文になってしまいました。とにかくディクシーチックスには心からおめでとうといいたい。

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2007年2月 7日 (水)

CDマスタリング

私の会社の業務でCDプレス+マスタリングの仕事を受注したので久々にマスタリングスタジオに出かける。クライアントもうちの会社に3年ぶりに発注をくれたのだが、こちらのことをよく覚えておいてくれた。期待に答えてよいクオリテイのものにしなくてはならない。

さて、マスタリングとはご存じCDのプレスマスターを作るための作業で実は録音と同じくらいCDを作るときは重要な作業となる。いつも使う東京築地のマスタリングスタジオのエンジニアはもう20年以上のつきあい、お互いペーペーの頃からよく知っている仲なので仕事はしやすい。(よく録音の作業と混同する人がいるが全く別の作業である)

ところで最近のCDマスタリング、業界的にはSteinberg社の"WaveLab"が現在主流になりつつあるが、やはり音的にはMacのSonic Solutionの方が音がいいように感じる。Sonic SolutionはOSX用は一時はもう出ないのではと思われたが今年中には発売するらしい。

そこでやはり時節柄こういう話が出た。今後CDはどうなるのかという話、私もそのエンジニアもCDが完全になくなるとは思っていない。しかしこれからはCDに焼く作業は減り、ファイル納品というのは増えてくるだろうという認識では一致した。とはいえmp3のレベルでは知れている。しかし「よい音」を追求する動きはなくならないと思うし、なくしてはならないとも思う。そのためにマスタリングという作業はやはり必要であり続けると思う。 とにかく最高の音で商品にするための最終段階だからだ。

今私が進めているコンテンツプロジェクト、「音の出る商品」の状況もふまえ、やはり現場としては「音の職人」というのは大事にしていかないと業界自体に未来がないだろう。

これは音楽業界に限らないが最近の会社は「技術のある」人間ーテクノクラートを切って事務屋ばかり残している傾向がある。やることが逆だ。これからの会社はノウハウをどれだけ持つか、ノウハウを持った人間のネットワークをどう作るかが大事なのだ。それを理解できない会社はいずれ滅びるだろう

弊社のマスタリングにご興味のある方はこちら

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mastering.htm

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2007年1月31日 (水)

70年代ロック的サウンド復権?

どうも癒し系音楽とかリリーズとかやっているので一部の方から私はあまりロックが好きでないかのように受け取られているようだが、私はロックサウンドとのオーケストラとの融合イベントもやっているのでそうではないことはおわかりいただけると思う。
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2006/02/-0st_99e3.html

そう実は本当は無類のロック、それもブリテイッシュ系のサウンドやプログレが好きなのである。ただ最近そういう音楽をやる機会がない、それだけのことである。

さて既に洋楽ロックが好きな人には今更と思う話だが。、昨年当りから気になっていたアーチストMIKA,今日改めてFMで聴くと明らかにQueenを意識した音創りだ。歌い方もFreddyそっくり

http://www.mikasounds.com/us/

フルトラック聴くとギターのフレーズも何かブライアンメイっぽく聴こえてしまうのは私だけ?

それにしても最近ヨーロッパは70年代ロックに回帰している動きがある。マイミクのTAKさんからも教えてもらったアイルランドのThe Answer 正当派のブリテイッシュという感じ。
(アイルランドのバンドだが..)
http://www.theanswer.ie/

ロックおやじ世代の私としてはうれしい限りだが
やはりまるで合成量甘味料たっぷりの飲料のような表面的な甘美なポップメロデイが全世界的に飽きられてきて音にパワーがこもっているサウンドに傾倒しているということだろうか? 
私自身そういう音にそろそろうんざりーFed upーしている頃なのでだとしたらとても良い傾向だと思うのだが...

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2006年12月11日 (月)

勉強会「音楽業界におけるロングテールメーケテイングの可能性」まとめ(長文注意)

先日のイベントにおける勉強会のまとめです。内容をここで公開いたします。以下まとめです
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200pxlong_tail

ロングテールとは図のように売れ筋(グラフの左端―赤の部分)のヘッドよりも尻尾(黄色の部分)を集合積分すると結果的に売れ筋の部分よりも売り上げが多くなる現象をいい、Wired誌のクリスアンダーソンが提唱したもので主に流通に関する現象である。その成功例としてGoogleやAmazonが揚げられ新しいマーケテイング手法として注目されている。本勉強会はこのマーケテイング手法が低迷する音楽業界で応用可能かどうかについてのパネルデイスカッションである。

まずロングテールマーケテイングについては以下のような議論から始まった

1, ロングテールマーケテイングが仮に一般的になってもテール(尻尾)の部分厚みを増すということはないのではないか?
 
 今注目されているマーケテイング手法だがこの手法が一般的になっても全体的な底上げにはならないのではないか? 結局ヘッド部分が高くないとテールの部分は厚くならないのでは?

2. ロングテールマーケテイングは一つ間違えるとかえって一極集中を招く可能性もあるのでは?

ロングテールに関する警告を書いた「グーグル、アマゾン化する社会」(森健著―光文社)にも書いてあるようにロングテールが普及することによってかえってヘッドの部分が高くなり結果的にはかえって一極集中を招く危険性があることを述べている

3.ロングテールとはいってもいつまでもテールに甘んじてはいけない

尻尾の部分を厚くするよりは尻尾の端からヘッド(頭)や背中に近い部分まで以下に移動させるかについて考えた方がよい。テールを大きくするのではなくテールの中の場所を移動する

音楽業界にロングテールの理論を応用することは可能か
音楽業界のプロモーション現状

1.地上波TV番組とのタイアップ
広告費300-1000万→リクープできないケース増加
従来のマスに投げかける広告手法のみ

2.ネットにおけるJASRAC音源の規制
1. 44秒の法則 
2. Jasrac登録メジャーアーチストのネット放送出演を事実上禁止

先日経団連がストリーミングサーバー、IPマルチキャストという条件のもとであればそこで流す音源は「放送」と見なすように業界に提言したもののレコ協とJASRACはこれを拒否。その後奥田会長自ら再度提案した時には何とレコ協関係者はその場を退席したという。
JASRACは、あまり映像には関わりたくない?
           ↓
ロングテールマーケテイングはネットを中心に宣伝、販売を行う(ネットだけではないが..)
           ↓
現状ではメジャーメーカーやJASRAC登録の音源のアーチストがロングテールマーケテイングを行うのは事実上不可能である。またそもそもメジャーの場合ロングテールマーケティングは必要ない。

ロングテールの基本手法
1. アフィリエート
2. Widget (ブログのサイドバーにつけるバナーのようなもの)
3. メルマガ
4. Adwords Overture
5. HPに関するSEO対策及びユーザーがアクションを起こし易くするHP作り
6. ネット放送
7. 上記1-6のモバイル環境化

以上はネット、バーチャル世界での対策

8 パブリシテイ HPや新聞、雑誌等話題を作り記事にする
9 ライブ  リアルの世界→ 集客の問題は残る

問題点

1ユーザーがネットでどれだけ音楽の情報を得るのか?

現状ではまだ地上波のテレビの影響が大きい。ユーザーが検索するのはテレビ番組等で得た情報を詳しく調べるために検索するという傾向が強い。情報に対して受動的(パッシヴ)な人が圧倒的に多く、自分の好きな音楽をわざわざ検索して捜す人は稀である。
 しかしサイトの話題性の提供で変化する場合もある。今回の出席者All aboutのToshiyaさんによるとランキングを提示することがアクセスが変わる場合があるという。All aboutはアクセス数の「伸び率」でランキングを作りランクインしたサイトの注目度を上げている

2.音楽情報を自主的に検索する人がどれだけいるのか?

基本的には1.と同じだがコアな層は検索して捜すという話もある

3 ネットだけで全てのプロモーションが可能なのか 充分なのか?

答えはNo です。 ネットといえども1メデイアに過ぎません。しかしネットというものが最も安価で参入障壁が低いメデイアであることは事実なのでこれを利用しない手はありません。

ロングテールを応用してインキュベーションを行う場合のポイント

1. コアなファン層を中心にマーケテイング、ブランデイングを行う

アーチストに関して熱烈なファン、コアな層を作り基本的にはその層を中心に数を増やす方向で考える。コアや熱烈なファンが増えることによってブランデイングが可能になる
今後の方向性として、「1アーティスト、1レーベル」ということも。メジャーレーベル(総合百貨店)に対する、レーベル(専門店)。その間で「フィルター」(DJ)の役割を果たす存在(セレクトショップ)が必要か?

2. アーチストの情報に関するコミュニテイ(ファンクラブ、SNS,ブログetc)を作りそこから枝葉のサイトも作る。

現代ある膨大な情報を一般人が取捨選択するのは不可能(特に日本人は)そこでそうした情報を中間でコーデイネートするセクションが必要。これがファンサイトという場合もあるし、FMのパーソナリテイやクラブDJだったりする場合がある

3.ユーザーが関心を持つような話題作り、記事になるようなパブリシテイの素材を考える

パブリシテイや記事は広告費をかけずに宣伝可能な手段である。この手法をもう一度見直すべきだろう。

追記
ここで述べているのは必ずしも従来のマスに向けての広告手法を全て否定するものではありません。寧ろあるアーチストがテールの部分から背中やヘッドに近い段階になれば必要があれば従来のニッパチ的な手法を行う必要があると思います。
 だが新人が基盤もないのにいきなりニッパチ的な方法でプロモーションを行うよりはこのロングテールの手法によってコアなファン層を固めた方がより現実的でありアーチストとしても長持ちすると思います。この手法にはさまざまなトライアンドエラーが必要だとは思いますが是非とも成功例を1つ作り出したいと考えます。
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以上です。またこの続編を機会があれば行いたいと思います

グーグル、アマゾン化する社会

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2006年11月 4日 (土)

マーケテイング庵9/30パネルデイスカッションーテーマ「音楽業界」議事録(長文です)

先々月の9月30日にmixi内のコミュ、「マーケテイング庵」にてレポーターとして音楽業界をテーマにパネルデイスカッションを行いました。それに関する議事録が出ましたのでここでも公開させていただきます

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 第23回マーケティング庵議事録

日時:2006年9月30日(土)17:00~21:00
会場:super studio,inc(渋谷)
天気:曇り
参加者:19名(男性15名、女性4名) 最多参加者記録!!
テーマ:音楽業界
ゲスト:大野恭史さん
作曲家/編曲家/ピアニストであり音楽制作会社を経営され、22年間にわたり音楽業界で活躍。現在約1,700人の参加者を集めるmixiの「音楽業界の未来を考える会」の管理人。
二次会:ZEST

1.音楽業界の現状
80年代後半~90年代後半→CDバブル
ピークは98年の約6,000億円市場だった。
その後下降し7年連続CD売り上げダウン、2006年は約4,000億円の市場見込み。
   ↓
  音楽業界不況!

供給側と需要側とのギャップがあるのでは?
レコード業界は風通しが悪い会社が多い。
会議でも上から下への一方通行。
レコード会社の淘汰が始まりそう。将来的に残るのはごく数社では?

ミュージシャンは厳しい経済環境
ただ同然で色々なことをやらされている
アーティストが崩れている、育たない環境。

音楽業界はなぜ不況になってしまったのか?

2.音楽業界の問題点(第1点目)~タイアップ~
音楽をプロモーションするには、莫大な費用がかかる
それは現在タイアップが主流になっているから
タイアップができなとCDが出せないとまで言われている
→莫大な広告費、プロモーション費がかかる

ネットでやればいいのでは?という疑問が生じるが、果たしてどれだけネットを見ている人がいるか?
ネット配信が広がっていると言われているが、売り上げ規模では全体のまだ10%位。
→ネットだけでは難しい。
CDの売り上げ規模は75%位。CDをやらないとダメ。そのためにはタイアップが必要。

ところで、
タイアップが主流になっているといっても、ユーザーと果たして一致するのか?
タイアップしたドラマや番組等のイメージと一致していない曲が多いのでは?
供給側とユーザー側とのミスマッチ?

現状のタイアップ…初めからこのプロダクションを使おうと決めている場合が多い。
だから曲とドラマや番組等のイメージが違うことがよくある。

タイアップしたからと言って、必ず売れるとは限らない。
→莫大な費用がかかる割には売れていない現実!

3.音楽業界の問題点(第2点目)~メジャーでないと認めない~
メジャーとインディーズの境界が明白。
両者の違いは、レコ協に加盟しているか否か。加盟していればメジャー。
メジャーかインディーズかで扱われ方が全く違う。
メジャーでないと、認めてくれない風潮。
インディーズでも売れているアーティストは沢山いる。
中にはライブを月20本以上こなしているアーティストや、ワンボックスカーで日本中移動しながらライブをやっているアーティストもいる。

インディーズが育たない。→いいアーティストが育たない。
ブランド志向、もうかればいいんじゃないの?といいう考え方が強い。

4.音楽業界の問題点(第3点目)~販売チャネル~
販売チャネルの問題点
レコード会社と特約店契約がないとCD販売不可。
もっとコンビニで販売してもいいのでは?需要はかなりあるはず。
→特約店契約がないので一部のCDだけに限定される。
メーカーはコンビニで販売したい。小売店が許さない。
あらゆる業種で販売チャネルの多角化が進んでいるのに、CD業界では全くできないでいる。
→販売機会を失っている

5.音楽業界の問題点(第4点目)~アーティストが育たない~
新人アーティストの数…1年で100人以上。
それが翌年は10人残っていない!これが最も深刻な問題!!アーティストが育たない。
育つのは一部のアーティストだけ!
それも3年もてばいいとさえ言われている

アーティストのファンは3種類ある
・コア層
・中間層
・ミーハー層←ここが多い

音楽業界はタイアップが主流になってから、ミーハーしか見なくなった。
音楽を一生懸命やっている人や、応援しているコア層に目を向けなくなった。
熱心なファンをみていない。

コア層は、アーティストとの結びつきが強い。
こういう人はインディーズの頃から結びついている場合が多い。
コア層の部分をいかにつかんでいくかが、アーティストが育つか否か決まる!

でも現状はミーハー層だけターゲットにして、売れなくなったら捨てるというやり方が多い。
ミーハーはタイアップされた1曲買えば直ぐ離れてしまう。
だからアーティストが育たない。

日本のミュージシャンのレベルは、実は世界でもトップクラス(ボーカルは少々落ちるが)
ところが冷遇されているので、表になかなかでてこない
だからレベルが低く見られる

最近、アーティストがライブやりたがらなくなった。
日本のライブハウス→ただの貸しホールになっている
ハコの問題
日本には拠点となるライブハウスが少ない。
例えば福岡ならここというものがない。
→アーティストが育たない原因のひとつ!

6.音楽会社の現状
市場規模10%の音楽配信
日本ではモバイル向けとPC向けがある
モバイル向けは浸透してきているので、これからはPC向けの方が将来性があるのでは?
しかし黒字の配信サイトはほとんどない!大半が赤字!

エーベックス
マーケティング凄い!
音楽業界ではビジネスモデルをしっかりたててやっている
着メロ…音楽としてではなく記号・情報。その先にCDがあると捕らえている

音楽業界は勝ち負けがはっきりしてきた
2社位が売れて他はいまいち!
レコード会社の機能が小さくなってしまった
音楽以外のビジネスモデルを立てないといけない
それがしっかりできているのは、エーベックスだけ。

これからは、映像売っていく会社は残っていく
もっていない会社は5年以内につぶれるかも?

7.なぜ音楽を購入するのか
CD…アイテム別売り上げの約75%
なぜCDを買うか原点を考えた方がいい!
音楽の本質…ライブ
ところが、好きなアーティストのライブを毎日聞くことはできない。
→それをCDで代わりに聞く。→最近ではさらにデジタル配信でダウンロード。→i-podで移動中でも聞く。→画像と一緒に聞く(DVD)
→“ながら音楽”が音楽を聴くシーンのひとつになった。
しかし、これは本当にいい音楽を聴くこと可能か?
しかもアナログの方が音がいいのに、デジタルで聞くシーンが多い。

10代・20代は文化として音楽を持たない人が多くないか?→下地を持っていない。
この層は、持っている人ともっていない人の差が大きくなったのでは?
音楽を聴いて感動したことがない人が多くなった。
音楽体験乏しい。
だから下手なアーティストが、タイアップのおかげで売れたりする
中には、ライブやらせたら下手すぎてとても聞けないアーティストもいる。

曲を作るとき、10代・20代向けの曲を書けとよく言われる→この層しか見ていない。
CDは30代、40代にもよく売れている。
この層にも目を向ける必要がある。
一方では30代・40代には、10代・20代向けでないと売れないという話もある
例えば
アンジェラ アキ…認知度は10代・20代が最も高いが、好感度は実は40代が最も高い。
認知度と好感度は一致しないこともある。

8.音楽業界が今後やるべきこと
CDアルバム約3,000円
配信1曲200円、10曲2,000円
この1,000円の差は??
だったら配信で音楽買う。だがジャケットや歌詞カード等配信ではないものがCDにはある。付加価値は高い。→CDはこれからも残る!
当然、配信も残る

音楽業界を取り巻く環境が昔と大きく違うのは、今は多チャネル化していること。
音楽を聴くシーンも多様化してきた。
ところが、音楽業界がそれに対応しきれていない。
CDもあり、配信もある
それ以外のビジネスモデルが全くできていない
音楽以外で攻めることも必要!
音楽業界は異業種交流を全くやっていない。
だから進化できない。
残るのはごく数社だけ。
一度業界崩壊するしかないかもしれない

これから音楽業界で最も大切なコト
芸術性を重視して、多チャネル化にどう対応していくか!
目先の金儲けだけでなく、長期的視野でアーティストを育てていくことを考えなくては、売り上げは上がらない。業界自体もますます衰退する!

そのうち、ユーザーが音楽を供給し始めるのでは?←アマゾン C to C
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以上が概要です。パネルデイスカッションとしてかなり有意義な議論ができたのではないかと思います。これを踏まえて一音楽家として、音楽製作会社の経営者として今後の方針等について考えたいと思っております


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2006年11月 2日 (木)

いつのまにかつぶれていた音楽配信サイト

音楽配信はCDにとって変わるーなんて本気で信じている人もいるようだがつぶれているサイトも多い。つい最近知ったのだがまた1つある音楽配信サイトが閉鎖されていた。(知っている人には今更という情報かもしれないが)

kanaderu.jp である

実験的にアップしていた作品があってそれを出していたのだが(勿論JASRAC未登録曲-わざと登録していない曲だ)、無料音楽配信サイトとして広告を音楽に載せるという方法だったが広告主自体が見つからず先行きは危ぶまれていた。どうやらもうだいぶ前に閉鎖されていたらしい。実はもう昨年の話だが全曲削除を事務局に打診しても梨のつぶてだった。(その後何回も同じメールを送信)そのためやバイなとは思っていたのだが,,,

kanaderu自体はインデイースのみの配信サイトだが、アーチスト数はかなりの数だったように思う。腹立たしいのはユーザーや権利者(アーチスト)に対しては全く何の連絡もなくいつのまにか閉鎖というのは失礼な話ではないか。 権利者に分配するはずの広告費も1ダウンロード0.1円なんというタダ以下の価格じゃ殆どのアーチストに対してロイヤリテイ未払いのまま閉鎖したことになる。こういうのを世間では持ち逃げというのだが...(夜逃げ?)

私はkanaderuの中ではダウンロード数はたぶん多いほうだったと思うがそれでも最低支払い金額に達しなかった。おそらく殆どのアーチストが達しなかっただろう。ふざけた話だ

一方音楽配信サイトの戦略を見直すべく考えたのでkanaderu自体がなくなってある意味好都合ではあるのだが、やはり気分は悪い。

ナップスターやmora i-tunesが各携帯キャリアと組むことが決まった以上、インデイースのみの音楽配信サイトの時代は終わったといっていいだろう。WEEDにも実験的に出しているがこれもおそらくつぶれるのは時間の問題。音楽配信ともてはやされているが現実は厳しい。既に淘汰の時代だ。






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2006年10月28日 (土)

Kurzweil K1200復帰

今月の18日に鍵盤部分の故障で修理に出したKurzweilが戻ってきました、何と10日ぶりの復帰。

故障の原因はやはり鍵盤と音源部分のワイヤーが断線、それと鍵盤の基盤のラバー(鍵盤を弾くときにベロシテイを感じる部分、ピアノタッチの部分)がいくつか断線のために交換で、修理費用、締めて2万円、これに自分の車で持ち込みー引取りでガソリン代、高速代とかかかり結構な出費になってしまった。

しかしこのKurzweil K1200ーもう15年も愛用しているマスターキーボードでやはりKurzweil ならではのピアノ音源を始め私が頻繁に使う多くの音源があり、私自身の音楽制作の核をなすものだけに私にとっては必需品ではある。一応無事電源を入れて動作を確認したので安心した。

これで中断していた映画「俺たちの世界」の修正(編集に伴う修正)等の作業に入れる。

K1200のマスターキーボードがないときは何か仕事場に大きな穴があいている感じだったがようやく10日ぶりに復旧した。まずは一安心

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2006年10月19日 (木)

KURZWEIL故障

一昨日、愛用のK-1200が故障した。

鍵盤部分のラバー洗浄作業中に、鍵盤のある区域の音が完全に
出なくなり、鍵盤のインターフェース部分と音の発信部分が
断線もしく基盤はがれの可能性があると思われるため

Kurzweil ジャパン(ハーモニクス)はK2000以降しかサポートしていないようだが基盤はがれや断線くらいなら対処して くれるとの話なので昨日、同社に持っていった。k1200となるともう部品がなくサービス担当者も少ないため1週間はかかるという。でも修理対応はしてくれるというので持っていった。
本来なら土曜日に京王閣(おそらくこれが最後)に使う予定だったが間に合いそうにない。仕方なくS330とDX7でやるしかないと思われる。

Kurzweilの音は自分のサウンドに重要な役割を果たしているのでなくてはならない音源である。この間急な仕事が来ても対処できないかも

引き取りはリリーズのライブの後になりそう
幸いリリーズライブはKBDではなく生ピアノなので当分は使わない。

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2006年10月15日 (日)

レビュー Sting"Songs from the Labyrinth"

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僕は休日の朝にバロック音楽やルネッサンス音楽が無性に聴きたくなるときがある。15-17世紀の音楽を聞きながらコーヒーを飲んでリラックスする。あわただしい毎日を忘れさせてくれる一時である。

そうした中Stingがイギリスのルネッサンスの曲を歌ったアルバムがあったので聞いてみた。主にジョンダウランド(1563-1626)の作品を歌ったものだが紹介には17世紀の作曲家となっているが、実際にはダウランドは16世紀にはかなりの作品を発表している。

実はダウランドやトマスモーリー等イギリスの古い音楽を聞くとわかるが、今のポップミュージック的なエッセンスをたぶんに含んでいる。ダウランドなどはその代表でこの時代の人間には珍しく宗教曲は殆ど書いていない。音楽史研究家はダウランドのような作曲家の曲を世俗楽曲(宗教曲と区別するためだが)などという実に厭な呼び方をされているが、リュート奏者兼吟遊詩人というのはまさしく現代でいえばシンガーソングライターそのものである。イギリスが現代のポップミュージックにこれだけの実績を作れたのもやはりこういう下地があったからではないだろうか。

実際ルネッサンスの曲をStingが歌っているという予備知識がなければこれらの曲はStingのオリジナルだと思ってしまうだろう。歌詞も一部を除けば口語調なので現代の英語とあまり変わらない

そういえばグリーンスリーブスをS&Gが歌っていたのを思い出した。よく知っている曲なのにあたかもS&Gのオリジナルに聞こえた。

またキングスシンガースがビートルズナンバーをルネッサンス風に編曲したのも聞いたことがある。全く違和感がなかった。S&Gもビートルズも結局はイギリスの音楽の伝統の延長上にいたということができる。

聴いていて実に心地よい一時を過ごしたがこういうアルバムを安易に「癒し系」などとは呼びたくない。最近はダンス系かハードロック系以外、静かな曲はみんな安直に「癒し系」とカテゴライズされてしまうが、このアルバムは純粋にアコーステイックにルネッサンス時代の昔のポップミュージックを楽しむという聞き方をしたい。

興味ある方はこちら,

Sting"Songs from the Labyrinth"

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2006年9月11日 (月)

Vocoder-ヴォコーダー

PFFの映画「俺たちの世界」の音楽制作ーだいたいメドがたちいよいよ作業も佳境に入っている。

今回はいろいろクラシック音楽を使うが、1曲だけ悩んでいる問題がある。それは監督のイメージで「時計仕掛けのオレンジ」に使用されているウエンデイカルロスのベートーベン第九をかなりウエンデイカルロスの原曲に近い形でアレンジしようと思っているのだが監督は、この曲のVocoderの合唱のサウンドをすごく気に入っている。しかしこの音はVocoderでないと出せない音なのだ。一応サンプリング等でそれっぽい音は出せるのだがやはり何か違う。

ご存じの通りVocoderを製造した会社はもう存在しない。楽器の中古屋を探したってそう簡単にみつかるものではない。

これだけが難問だ。それ以外の音楽は全て何とかなるメドがたっているのだが...
Vocoderをどこかで借りれるといいのだが..

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2006年8月24日 (木)

太陽系はホルストの「惑星」とおりに8個に

冥王星が惑星でなくなることが確実に

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060825k0000m040111000c.html

オーケストラの組曲でホルストというイギリス人の作曲家「惑星」という曲があるのをご存じだろう。身近な話でいえば平原綾香の「ジュピター」はこの「惑星」からの「木星」の中のメロデイーをJ-pop化したものだ。このホルストの「惑星」には冥王星がない。冥王星が発見されたのは1930年だがこの「惑星」組曲は1916年に書かれたためにこうなったのだ。

この会議まではこの冥王星がないため、結局ホルストの作品は何となく「何かが欠けている」ような感じだったがこれでようやくホルストの作品ー20世紀初頭の太陽系に戻ったことになる

それにしてもアメリカの科学者の駄々っ子ぶりは何だ。アメリカ人は何でも自分たちの意思をごり押せると思っているようだがこの科学的定義よりも自分たちの主張を押し通そうとしている行為ははっきりいって"Childish"といわれても仕方がない。日頃アメリカが日本を始め世界中に無理難題を押し付け「アメリカ一国だけの利益が守られればよい」という態度が世界中から反発を食らっている1つの証左かもしれない

それにしても冥王星が小惑星セレスと同等の扱いで「矮(わい)惑星」に降格されてしまったのは、少し寂しさは覚えるけどね (まだセレスは矮(わい)惑星ではないー従来通り小惑星になる可能性の方が高い)

まあしかし地球の月より小さいらしいから確かに惑星と呼ぶには何となく無理はあるかもしれない..




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2006年8月 7日 (月)

シタール奏者の友人に十数年ぶりに会いました

先日某大手レコードメーカーの元プロデユーサーで現在は某音楽財団にいるF氏より連絡があった。その元プロデユーサーは二十年以上のつきあい、後にも先にもこんなに長い付き合いをした音楽プロデユーサーは彼だけである。

そのF氏が「シタール奏者のPさんが連絡を取りたがっている」との連絡をしてきて彼の連絡先を教えてくれた。実はそのシタール奏者とは昔何回か会っていて、自宅にもお邪魔したことがある。スリランカ人だがもう日本の30年以上いるので日本語はペラペラ、電話で話していると日本人と間違えるほどである。彼は時々自宅でカレーパーテイー兼インド音楽ホームコンサートを開いていてその関係で何回かお宅に伺った。彼のインドカレーは絶品である。
しばらくの間に何となく連絡がとぎれてしまったがまだ僕のことを覚えておいてくれたのだ。

 

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そのシタール奏者、プレームダーサ・ヘーゴダ氏は何とあの伝説のシタール奏者ラビシャンカールの弟子である。ラビシャンカールでわからなければ、ノラジョーンズのお父さんといえばわかるだろうか? そうノラジョーンズのお父さんは伝説のシタール奏者でジョージハリスン、ジミーページにシタールを教えた人として知られる。ロック音楽、特にプログレっシブロックがインド音楽より強い啓示を受けたのもこのラビシャンカール氏がいたからである。

このプレームダーサ氏、現在は創価大学でインド音楽を教えつつスリランカで政府認定NGO  プレーマダーサ・ヘーゴダ基金 、日本ではNPO法人 「アジア教育・文化・自然環境保護日本支援センター(JECNA)」の代表も勤める等、スリランカで恵まれない子供たちへの教育支援を行いつつ、シタール奏者、日本でのインド音楽伝承のパイオニアとしての活動をしている。

さて、本題だが今日プレームダーサ氏のお宅に伺ったのはプレームダーサ氏がシンセやパーカッション等によるセッションライブをやりたい、との話でその打ち合わせを兼ねていた。実は十数年前にもそういう話をした記憶があるが結局、そのままになっていた。今度はかなり具体的な話になる

プレームダーサ氏のシタール演奏を聴きながら、いろんな演奏のパターンについて語り合ったが、やはり生のシタールをそれも近くで聞くと本当に気持ちいい。シタール、ラーガの音色は明らかに人間の意識を開放、瞑想状態に追い込むーつまりラリる状態にもっていく本当に不思議な魅力を持っている。既に何千年という歴史がある音楽なのだ

というわけでできれば今年中にシタール、タブラー(プレームダーサ氏はタブラーも叩く)とシンセ、ピアノとのライブジャムセッションを行いたいと思います。具体的になったらここでお知らせします

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2006年7月 9日 (日)

久々にLTJ ブケムを聴く

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自分でもなぜかわからないが急に無性にある音楽が聴きたくなるということがある。というわけでレビューにも書いたがLTJブケムの"Earth Vol1&2"をCDの棚から出して聴いた。

癒し系とかアコーステイックなイメージが強い私だが実はこういう音楽も結構好きなのである。反対にエレクトロニカ系が好きな人はアコーステイックを聴かないなどという俗説を唱える人がいるが全くのナンセンスである。その逆も同じ。それに元々私はYMOはじめBイーノやローデリウス等のエレクトリック系もよく聴いていたからこういうのを僕が好んで聴いても少しも不思議ではない

ちなみに少々ポップすぎているかもしれないが僕自身も自主制作ながらエレクトロニカのアルバムを出している

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/metanature.htm
理由あってわざとJASRAC登録していない音源である。
興味ある人は聴いてみてください

このLTJブケムの"Earth Vol1&2"、いわゆるドラムンベースが 注目浴び始めた頃のアルバムで既に発表から8年もたっている。しかしドラムンベースというよりは寧ろアンビエントに近い。Vol1が動としたらVol2は静になるだろう。8年前に作られたアルバムだが今聞いても新鮮である。クラブ系お勧めのアルバム。Earthシリーズの原点がここにある。
時々テクノでありながらジャズ的なエッセンスが多分に入っているのがさすがアメリカ人のユニットだ。ヨーロッパのテクノユニットとは明らかにテクスチュアが違う

ちなみにうちの小学生一年の娘は結構これを聞いてノリノリだった。こいつ大きくなったらクラバーにでもなるのかな? ちょっと困るかも..(^^:)

興味ある方はこちら
LTJ ブケム Earth, Vol. 1

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2006年6月30日 (金)

PUFFYのアメリカでの人気について

PUFFYがアメリカで脚光を浴びているという。
まあ世界というよりアメリカで人気が出ているのはだいぶ前から伝えられているのでなぜ今更という気がしないでもない

記事にもあったがあの「いい加減さ」がアメリカ人に身近に感じられるのだろうと思っている。正直言って歌はお世辞にもうまいとはいえないが確かに由美、亜美のようなキャラクターはアメリカにはないだけにそれが当たったのだろう。

一方で彼女たちの存在でとかくステレオタイプ的になりがちなアメリカ人のアジア系に対するイメージを変えてくれたという点では評価できる。(イチローの影響もあるだろうが)

私が少年時代を過ごしたアメリカでは殆どの人が中国と日本をごっちゃにしていたし、東洋系はほぼ全員カラテかカンフーをやると本気で思っていた人間が多かった。笑い話のようだが本当の話である。その証拠につい10年くらいまでのハリウッド映画には日本人が出ると決まってカンフーアクションがあった。それがないと納得しないアメリカ人が多かったのである。 (最近は忍者だ)が

まあ何はともあれ日本人アーチストが世界に出てくるのは悪い話ではないけど、あの歌唱力が日本人の歌唱力と思われるのはちょっとまずいなあ

その意味で「世界が認めた!!」というのはちょっと..  (^^;)
実はヨーロッパではそうでもないんだから

(元mixi日記掲載)

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2006年6月21日 (水)

化粧品メーカーの作品納品!!

本日例の某化粧品メーカーのサロンに流す環境音楽でスポンサーよりOKが出て無事納品。
殺人的なスケジュールの中で制作されたひとつの仕事が無事終了した

この化粧品メーカーの最高級ブランドのイメージを表現すべく弦カルやピアノの音を豊富にフィーチャーした。
特に今回のコンセプトはブライアンイーノの”Discreet Music"のアコーステイック版

イーノのDiscreet Musicはシンセのシーケンサーとテープループの音のずれを利用した環境音楽である。
テープループといってもわからない人がいるだろうが、オープンリールをエンドレステープにして再生ヘッドと録音ヘッドによる時間差によりデイレイ効果で、いわゆる昔よくやったアナログデイレイの原理である。テープループは今でいえばサンプリングのループに当たる。ちなみに昔メロトロンなる楽器があったがこれは楽器の中に無数に楽器音を録音したテープループが入っていて、今で言うサンプリングマシンの原型である。

今回はそのソフトとハード両方によるサンプリングシンセによる「生楽器音」によって同じコンセプトで作曲されている。とはいえ勿論イーノと全く同じ事をしているわけではない。あくまでメソードの応用である。

正直いわれなければサンプリングだとはわからないだろう。しかし実際にこれを生楽器で演奏するのはおそらく不可能である。仮にやってもぐちゃぐちゃになり演奏家も何を演奏しているかわからないだろう。だって、もともとぐちゃぐちゃな曲だから...
しかし音楽としてはヒーリング効果がきちんと出るように作られている。もし某高級品売り場のサロンで弦カルとピアノのペースの環境音楽風BGMが鳴っていたらそれは私の曲と考えていただいて結構です。ちなみにこの高級ブランドー高級化粧品売り場か免税店でしか売っていないようだ。

<リリーズ関係>
リリーズのCD Karinga/Dragonが無事本日、スイレンミュージックさんに納品されました]
緑色ベースのジャケットで、リリーズのお二人もとても喜んでいると聞いてます。
取りあえずひとつ肩の荷がおりました。あとは25日のライブーこれを乗り切れば私は解放されます(^^)

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2006年6月16日 (金)

修正要求で多忙極限ーマーフィーの法則ーもう開き直るしかない

25日のライブ用の楽譜第一陣を辛うじて本日送付
しかしまだ弦関係の楽譜が残っているが明日、何とか送らなくては

しかしそんな作業の合間に先月から制作中の某化粧品メーカーのサロン用ヒーリング音楽、
今日の打ち合わせは形式的なものだろうと思っていたら何と修正要求(!!)
しかも前回の打ち合わせで「これいいですね」という曲を頭に持ってきたのだがなんとその曲を差し替えてくれ
というころになった。2週間前の試聴会は一体なんだったんだ?

こういうことって時々あるんだが、まあ修正するということで修正をするけれど本当に納得がいかない

まあそう修正するか、どういう曲に差し替えるのかだいたい見えているのでそれでいくけど
本当に困ったものだ

そんなわけで明日弦カルの4人に送る楽譜もあるし、今晩いつ寝れるか(^^;)

ちなみに明日はライブだが寝不足のままライブをやらなくてはならないかも
テンション的に結構ハイになってしまうが案外その方がよい演奏できるかな?

明日は僕のピアノソロナンバーとアドリブ中心にやります
ゲストも出ますが、実はゲストの方が心配だったりして..

それにしても忙しい時に余計忙しくなる、仕事を終えようとするとなかなか終われなくなるー
まさしくマーフィーの法則
それは自分の潜在意識を信じていないからだという。要は何かまだ雑念が入っているのかもしれない
もうこうなったら開き直るしかない

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2006年6月13日 (火)

アレンジ作業中

25日のライブに向けてアレンジ作業中、
実は前回のお知らせと比べ大幅に曲目が変わっている。そのため作業量が増えている
リリーズナンバーも殆どがストリングスが入っているので全部、弦の楽譜の用意をしなくてはならない
ものすごい作業量である

作曲、というのは基本的に誰でもやろうと思えばできる。オリジナリテイ云々という点を別にすればだ。
だが編曲ーアレンジャーになるには適性がある。これは私の言葉ではない。ジャズの前田憲男先生の言葉だ

1.まず、面倒くさい作業をいとわないこと。性格的に「まめ」でないとこの仕事は勤まらない
2.音楽の基礎知識があるのは勿論のこと、特定のジャンルのみではなく様々な音楽のジャンルの幅広い知識が必要ー視野の広い人間であること
3.忍耐と持久力が必要。とにかく編成が多ければ多いほど作業量は膨大になる。そのためその作業量をこなせる忍耐力と持久力が必要

昨年の秋だったか「アレンジ職人コンサート」なるものに出かけたことがある。先ほどの前田先生が主役になって
さながら「前田憲男のアレンジ講座」のようなコンサートだったがいわく「アレンジに不可能はない」
その通りだろう。
前田先生には数回しかお会いしていないがそれだけでも様々なことを教わった
特に西麻布の某飲み屋で先生と直接いろいろお話しただけでもものすごい勉強になった。
生きるアレンジ教科書のような方だろう

奇しくもほぼ同時期から作曲よりも編曲の仕事の方が多くなったが、先生とのお話でいろいろ役にたったことがある。先日のオーケストラによる「ロックの名曲アレンジ」などはその際たる例だ。

25日のライブにはちょっと趣向を変えた曲が入る。皆さんよくご存じの曲をちょっとおしゃれにアレンジする
(リリーズナンバーではありません)どんなものかは会場に来場してのお楽しみ

ちなみに前田先生は日本酒党、私は日本酒は弱いので酒の量は勝負にならない
日本酒好きな人って長生きする人多いんだよね

私は音楽家のスタートが人より遅いため、人よりは長く仕事をしたいと思っている
少なくとも前田先生の年齢までは第一線でがんばりたいと思っているが.. あと25年以上ある....

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2006年6月 8日 (木)

止まらない音楽業界リストラの動き

東芝EMIが従業員の4割を削減
レコード大手の東芝EMI(東京都港区)が7日、自社ビル2棟(本社ビル、永田町ビル)とその土地(約1700平方メートル)を売却、全社員520人の約37%にあたる190人程度を今月末にも削減するリストラを実施することが分かった。

http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200606080034a.nwc

まあ正直だいぶ前から噂というかそういう話があったので今更という感じもしないでもない。東芝EMIも他の経営不振のレコード会社同様、制作部を削り事実上ただのデイストリビューターになる見通し。制作部という名は残るかもしれないが事実上制作機能は停止でしょう、
スタジオもなくす方向らしい。

1998年をピークに売り上げ右肩下がりの傾向が止まらない音楽業界、しかもこういう状況にもかかわらず業界を改革しようという動きが事実上ないに等しい。現状打開のパワーもない状況ではいたしかたないことでしょう。ちなみに本体の東芝はもうかなり前から東芝EMIを売却したがっているが買い手がみつからない状況。当然だろう

これだけに止まらない。今年中には「え?ここが?」というレコードメーカーがなくなる可能性もある。

私事で恐縮だが私が始めてメジャーレコードでCDを出したのは 東芝EMIだったこと、そして現在21年ぶりに復帰を目指しているリリーズも元々はこの東芝EMI所属,、また私が生まれて初めてメジャーレコーデイングしたのも東芝EMIの裏の本社スタジオである等(もう20年も前ー古い話ですみません) と東芝EMIと私は浅からぬ縁がある。それだけに心境は複雑ではあります

でも業界を改革しようという動きは業界内には起こらない
絶望的な状況だ。ついつい愚痴が出てしまう

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2006年6月 5日 (月)

レインボータウンFM収録を終えて...

えーまず皆さんにお詫びをしなくてはなりません

私の勘違いでネットのストリーミングで音楽を聴けるという風に書いてしまいましたが実際にストリーミングで聴けるのはブース内のみの会話のみでした。期待された方、大変申し訳ありませんでした。謹んでお詫び申し上げます。m(_ _)m

リリーズの新譜は公式サイトの方でお聞き下さい

まあJASRAC音源の場合1曲1000円という規定があるのですがコミュニテイですものね。いちいちそんなことできるわけがない。少し考えが浅かったと反省しています

というわけで収録の様子です

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スタジオ内で大野久々のソロライブや最近の作品についての話をしました。パーソナリテイの新崎ももさん(写真右)は私と同年代ですがもう成人された息子さんがいらっしゃいます。DJと作家という2つの顔を持っていらっしゃいます。今回のお話の中で何と今年3月サロンオーケストラといっしょにやった"Patio"が新崎ももさんの番組のオープニングテーマになりました。というわけで受信区域にお住まいの方は毎週私の"Patio"を聴けます。
またいろいろ不手際があったにもかかわらず番組にメールを下さったたくさんの方、ありがとうございました。

江東区木場は滅多に行かない場所ですが今回をきっかけに何度かお邪魔することになりそうです

というわけで新崎さん、関係者の皆さん お疲れ様でした

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2006年5月31日 (水)

化粧品メーカー用音楽

昨日、某大手化粧品メーカーの本社に取引先の制作会社とプレゼンのため立会い(守秘義務のためメーカー名は明かせません) ほんの数人による会議と思いきやぞろぞろ人が入ってきて何と20名以上(@_@)!! しかも本社の宣伝部長立会いのもとの会議。

仕事の内容はなんと化粧品のサロンに流すヒーリングミュージック、ということで私によく来る類の音楽。20数名まあいいたいこといってそれに応対する自分、いやー疲れた。 本当に企業、それも大手企業相手の仕事って疲れる 特に気づかれが多いんだね

しかし何はともあれ宣伝部長立会いの元、今回のサロン用 音楽(CD)の方向性が決まった。それは一安心。しかしすぐに 作業を始めなければならない。何せ1時間分作るのだー 来週末まで...

このメーカーの最高級ブランド(名前をいうと女性ならすぐメーカー名がわかるほど有名な超高級ブランド化粧品らしいー私は知らんかったけどね)で、おそらくはかなり利益を出しているだけに力の入れ方が違うのだろうけど、それにしても20数名も来たのにはまいった(^^;;) さーて早く片付けなくてはならない。

例のライブ用のアレンジもやらなくてはならんし.....

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2006年5月25日 (木)

夢の中にピンクフロイドの"Us and them"

が鳴っていた。おそらく夢の中でいっしょに歌っていたと思う

その勢いからか、朝っぱらからピンクフロイドの"meddle"を
聴いている。僕をロックに引き込んだアルバム、レコード盤も
いまだに残っているがもう盤は傷だらけ..
"One of these days"を聴いただけでラリる(やば!!)
今日もリリーズのレコーデイング
そのせいかやはりテンションが高くなっている
レコーデイングの時はいつもこうだ。根っからレコーデイング
スタジオの作業というのがすきなのだろう

Karingaのオケを一部差し替え、それから歌詞も一部
変更になった。ラフミックスは何回も聞いたが、ニューエージ
ポップスといった方がいいのだろうか。日本のアーチストで
他にこういう曲を作っている記憶はない。

やはりフロイドの"Us and them"が思い浮かんだのは何と
なくイメージ的にリンクしているからか。(曲は全然似て
いないけど..) この曲も環境音楽ぽいからね

泣いても笑ってても今日で完成する
のちほどまたレポートします

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2006年4月21日 (金)

アレンジまずは1曲終了

昨夜元アイドルグループの新曲"Karinga"のアレンジを
とりあえず終える

先方にmp3を送り、本人たちには好評だった模様
詳細を詰めるため来週の水曜日に来室予定

何度も書くが昔のアイドル時代の曲のイメージは
かけらもない。同じアーチスト名でも曲は全然違う
これに歌をどうやってかぶせるか

それによるだろう
最終的に何曲やるのか、まだわからない

とりあえずミックスを含め完成したら当ブログに
アップします

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2006年4月20日 (木)

私のもう1つの面(秘密暴露)

実は今まで公開するのをはばかってきたが
私のもう1つの面をお見せしよう

勿論これは仕事ではなく純粋に遊びで作ったものである
題して「シモネタ童謡替え歌」
ちなみに女性の方は聴かないで下さい。お下劣なので(^^+)

尚、以下の曲はいずれもJASRACの信託期間が終了したもの、つまり著作権が消滅したものです
従って違法にはなりません。念のため

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原曲名 大きな栗の木の下で
試聴 「sampleketsu.mp3」をダウンロード 「samplechinpo.mp3」をダウンロード 「sampleohkina.mp3」をダウンロード

ただの冗談です

笑ってやってください

ちなみにこういうことをやっていい場合は以下の場合に限られます

1. 原作者である作曲家及び作詞者が没してから50年を経過した曲であること。(但し欧米の一部の国では”戦時加算”によって没後65-70年過ぎないと消滅しないものもあります)

2.作曲者及び作詞者不祥、つまり誰が書いたのかわからない曲

この2つのいずれかに概当するものは著作権が消滅、つまり著作権が存在しないことになります。いわゆる文部省唱歌、民謡、マザーグースの歌等の殆どは上記2の場合に概当し、今回のような替え歌を作ることが可能になるのです。今回の「月」「鳩」「大きな栗の木の下で」はいずれも作曲者及び作詞者不祥に概当するので替え歌にしても著作権上全く問題になりません。
ご存じでしたか?

尚、蛇足になりますがこれらの曲に著作権がないからといって、レコード会社から発売されているこうした童謡を自由にコピーしたり転売できるわけではありません。というのは現在発売されているCD、レコードには原盤権というものが存在するからです。これは音源そのものに関する権利で音源を制作した会社なり個人が持っている権利です。よくこの原盤権と著作権を混同する人がいますが両者は全く違う権利であることを覚えておいて下さい。

ついてに申しますと当サイトの替え歌の原曲には確かに著作権はありませんが、替え歌にした曲、つまりこのサイトで流している音源には著作権が存在します。これは過去の曲を編曲、変更することによって新たな著作物にするというもので、これは「編曲著作物」としてJASRACにも明確に規定されているものです。これは権利上、通常の著作物と全く同じ扱いを受けます。当サイトの替え歌は全て「編曲著作物」に概当いたします。

と、ながながと講釈を垂れて堅い話になってしまいましたが、要はこの行為は著作権の侵害をしているわけじゃありませんよということがいいたかっただけなのです。

とにかく堅いことをいわずに替え歌を聴いて大笑いしていただければそれで結構です。
楽しんでいって下さいネ。(^^)

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2006年4月17日 (月)

pro tools Digi002 復活♪

先週の金曜日の深夜突然ダウンしたpro toolsの
Digi 002 rack

本日、赤坂のAvidに午前中に直接持っていったら
午後3時頃には修理が完了

その間、知っている事務所に顔を出したりして
時間をつぶしていた
夕方帰宅後、電源を入れたら無事動いた
よかったー ♪

これで仕事を再開できる

ちなみにこのケースはpro tools LEでは
よくある故障らしい。もうAvid社はこちらの
症状を説明しただけで、ちなみにこのケースはpro tools LEでは
よくある故障らしい。もうAvid社はこちらの
症状を説明しただけで、対応が早かった

何でも内部の電源ケーブルの不良との事でその
ケーブルの交換をしたようで、買ってまだ一年
たっていないので修理代も無料。

とにかく一安心♪

Apple Store(Japan)

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2006年4月15日 (土)

pro toolsダウン!

さて せっかくうちのスタジオの写真をアップしたと思ったらトラブル発生!!
昨夜作業中に突然 カチッという音とともに
Digi 002のサンプリングの緑のLEDが消灯、Mac上からも
突然表示が消えてしまった
Digi002自体を認識しないし、当然接続のHDも認識しない

電源を入れなおしたりいろいろしたが回復しない。
困った これでは作業が出来ない

pro toolsのSNSのコミュを見ていたら他の人も購入後
半年ー1年くらいに同じ症状が起きているようだが
よりによって週末 Avidはやっていない(!!!!)

サポートしてもらうにしても月曜日を待つしかない
何てこった。

mixiのpro tools専科のコミュによると何でもDigi002の
電源部分に不具合があるらしい。同じ原因ですぐ直ると
いいのだが... いよいよアレンジを本腰で、と思っていた
矢先のできごと。
週末だけど少々精神的ショックが大きい

それにしてもここ一ヶ月、母親は入院するし業者とは
請求書の内容でやりあうし、そして今度は機材ダウンと
ろくなことがない。
厄払いでもしようかな

Apple Store(Japan)

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2006年4月11日 (火)

次のアレンジ着手

実は大昔のアイドルユニットの復活のための曲のアレンジを引き受けることになった

いろんな都合でまだ名前はいえないが、かつて一世を風靡した双子のアイドルユニット
としておこう。(それだけでわかる人もいるかもしれない)

このお二方、一度は芸能界を引退し、「普通の人」に戻ったが
音楽に対する情熱は衰えず、久々の復活に向けて水面下で動いている

しかし曲は昔のイメージはかけらもない。
いわゆる環境音楽やニューエージにイメージ的には近い。
だから私に依頼がきたのだろう

とりあえずアイデアとしてのmidiファイルをもらったがこれをどう料理しようか
とりあえず頭中であれこれ考え始めている段階

このブログで発表できるのはいつ頃になるだろうか?

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2006年4月 9日 (日)

廃盤なのにいまだに問い合わせが来る曲

もう15年前の仕事になるのだが私はNHKの元歌のおにいさん
の田中星児のために曲を書いたことがある。
その中で実はラップで九九を覚えるという「ラップ九九」
なる曲を書いた
ファミコンっぽい音とややヒップホップ風のリズムで
九九を楽しく覚えるという曲で、小学館とのタイアップで
シングルも出たことがある

ご興味がある方は聴いてみてください(JASRAC登録曲ですが
44秒以上聴かしています)
ちなみにバックコーラスは後の売れっ子声優の岩男潤子さんです

ラップ九九         

ご興味ある方は大野のCDページへ


実はもう廃盤になって長いのだがいまだに問い合わせが
よく来るのだ。そのためここだけの話、個人的に安く
お客様に直接お分けしているのが実情である

問題はこの原盤は発売元のビクターエンタテインメントが
持っていて私の自由にならない点である。従ってリバイバル
発売ということも考えてなくはないのだが現状では難しい
しかしいくら問い合わせが来るといっても今のV社が
原盤復活に動くとは思えない。非常に難しいところだ

何か名案はないものだろうか?

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2006年2月 9日 (木)

グラミー2005最優秀アルバム

WOWOWでグラミーをやっていたのでついつい見てしまった

マライヤキャリーの復活とかいろいろ話題が挙がったが いろいろ話題はあるにせよやはり注目は最優秀アルバム。
最近の傾向としてベテランに花をもたらす(?)感じが 多いが今年はU2"Dismantle the atomic bomb"が 受賞。

最優秀プロデユーサーにステイーブリリホワイトが受賞 したのでもしかして、と思ったらやはりU2だった。

U2にせよ、数年前受賞したステイーリーダンにせよ アルバムに「思想」がある。明確なメッセージと力強い 表現。まだまだ若いもんには、という気概が伺える

個人的にもU2だけでなくステイーブリリホワイトは好きな プロデユーサーなのですごくうれしい

ちなみに今回のグラミーアーチスト、受賞したのは全て I-tunes,で一位になったアーチスト、i-podのCMにも 出演したアーチストということで、やはりここにも 時代の流れが見える。音楽配信の先進国ならではの 傾向だが日本はまだこういった面では残念ながら遅れて いるが、果たしてどうか

まあ「日本レコード大賞」とやらの体質を考えると何か そういった傾向にならなそうな雰囲気があるが...

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「ゴジラ」のテーマ作曲家、伊福部昭先生 死去

作曲家の伊福部昭先生がご逝去されました。 91歳

http://www.asahi.com/culture/update/0209/001.html

私が映画音楽作家としてとても尊敬する先生です。

名前を聞いてわからなくても「ゴジラ」シリーズのテーマ音楽 の作曲家といえばわかると思います4。300本以上の映画音楽を 担当した日本の映画音楽作家の大家です。特に「ゴジラ」の テーマは誰でも一度は耳にしたはず.. 早坂文雄、武満徹と ともに日本の映画音楽の黄金期を支えた人物です。

Img_9e24ab00e978682b5f44374dcf76df7

東京音大の学長も勤めた人。普通音大の先生というと アカデミズムがちがちの人が多いですが、伊福部氏は職業音楽家 としての生き方も重視した教育を行った日本で数少ない音大関係者の一人 でもありました。 特に東京音大にポピュラーの音楽語法のコースを四年生の音大で初めて導入したという画期的なことを行った方です。<.p>

心からご冥福をお祈りいたしますと同時に伊福部先生の多大な功績にたいして最大限の敬意を表させて頂きます

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2005年11月30日 (水)

ついにFinale 導入

遅まきながら、だがFinaleを導入した
今までノーテイングソフトは持っていたのだが、Composer's MosaicというMOTU(Mark of the Unicorn)を使っていた

なぜこれを使っていたかというとどちらもFree Midi(今となっては懐かしい言葉だ)で使える利点があり、Performerで打っていたものをmidi環境を変化させずに楽譜に変換できるからだが、ポップス系はともかクラシック系の人には極めてこれで作った楽譜は評判悪かった。どうも楽譜のフォントを気に入らない人がいたらしい。(特に芸大系の人はこれで作った楽譜をクソミソに云っていた。)

それに何よりもMOTUがMACのOSX用にComposer'Mosaicが出る見込みがない、つまりMOTUが事実上ノーテイングソフトの世界から事実上撤退したことが一番の理由だろう。まあとにかくFinaleのシェアは圧倒的なので遅かれ早かれこれにスイッチせざるを得なかったのだ。

まあギター、ベース、ドラムといった連中にはコード譜で事足りるのだがバイオリン、フルートといったクラシックオーケストラの人たちはそうはいかない。かなり綿密に丁寧に楽譜を書かないと駄目なのだ。前田憲男先生がおっしゃっていたが楽譜をきちんと用意しないと結局自分が困る。全て自分にふりかかってくるのは事実なので、まずは12/10のクリスマスプロモーション公演用に間に合うように用意しなくてはならない。

とはいえ、買ったばかりだから使い慣れるのに少し時間がかかるだろう。わからなければ聞けばいい。-実はFinaleのコミュには買う前から入っていた。というわけでしばらく勉強だ。

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2005年11月20日 (日)

クラシックアレンジ終了

サロンオーケストラジャパンの公演用のアレンジの最後に
当たるクラシックのアレンジ、バッハのシャコンヌのアレンジ
がつい先ほどようやく終わった。

とにかく大曲である。打ち込みでやって演奏時間は13分半
アレンジもいろいろ内容を検討しているうちに時間がかかってしまった。結構大変な作業だった。
編成はサロンオーケストラジャパンのいつものフルート、クラリネット、弦(ビオラなし、チェロ、コントラバス各1)ピアノ。
それ以外にエレキギターとドラム、ギターはデイストーションがギンギンにかかっている場所がある。(ソロあり)

大曲だけど、私自身が好きな曲なので長いという感じはしない。前にもいたが本当にいい曲である。ちなみに昔メニューインが生きていた頃、この曲の演奏を聴いた時は泣いた。

果たして私のアレンジが人を泣かせることができるか
この公演は来年の3月28不(火)19:00より 新宿の全労災スペースゼロにて予定している。

それ以前にリハやプロモライブがどこかであるかも,,
詳細は決まったらここでお知らせ予定


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2005年10月29日 (土)

バロック・オン・ザROCK

さて、先日のロックものアレンジシリーズの一環としてサロンオーケストラジャパン用に考えていたクラシック用のアレンジのアイデアがようやく固まった。

要は素材の曲をどれにしようかというのでかなり迷った。
モーツアルトやベートーベンの曲も考えたがどうもいまいちしっくり来ない。いろいろああでもないこうでもないと考えているうちに結局バッハの曲にいきついてしまった。

ご存じの方も多いだろうがバッハのコード進行は実にポピュラー的である。なんたってメジャーセブン、マイナーセブンが出てくるのだ。他のバロック作曲家ではこんなものは出ない。もっと専門的にいえば和声の禁止事項(平行5度、平行8度)などバッハはおかまいなし。デイミニッシュッまで出てくる

その最たるものが平均律クラービアの第一集のハ長調前奏曲、事実この曲は多くのジャズミュージシャンが素材として使っている。実際そのまま流してもジャズになる曲だ。バッハにはこういう曲がたくさんある。だからアレンジしやすい。しかしこの前奏曲では芸がない。(既に僕のピアノソロのナンバーに既にあるし..)
トッカータとフーガも考えたが実はこれもかなりのミュージシャンによって既にやられている。彼らのマネといわれるのが嫌なので却下。

いろいろ考えた末、ニ短調のシャコンヌにした。この曲は私の好きなクラシック曲のベスト3に入る曲で一台のバイオリンでオーケストラに勝る表現をしている曲。やられていそうであまりやられていない。

というわけでこれからアレンジに取り掛かる。エレキギターとドラムを交えたアレンジにするつもりだ。この曲、結構長い曲なのでクラシックアレンジを2曲と当初考えていたがこの曲だけで今回は勘弁してもらおう。この曲のアレンジだけで相当エネルギーを使いそうなので...

これでオリジナル2曲、ロックアレンジもの6曲
クラシックアレンジものー大曲1曲と一応形になると思う。

公演はサロンオーケストラジャパンの代表、小林玄人さんによると年内にプロモーションライブを1回(西新宿三井ビルか東急のセルリアンタワー?)をやり来年3月末か4月初頭くらいに正式ライブという予定らしい。これは小林さんの連絡待ち。

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2005年9月30日 (金)

{コラム] I was born to love you

今、弦楽アンサンブル用のロック名曲アレンジをやっているが、6曲あって最後の曲がこの曲である。いわずと知れたQueenの最期のアルバム"Made in Heaven"に収録されている曲でフレデイマーキュリーの遺作となったアルバムである。日本ではビールか何かのCMに使われたので覚えている人もいるだろう。今から10年前に発売されたアルバムである。

とにかくこの曲は美しい。メロデイが美しいし何ともいえない高揚感を与える。ラヴソングは数多くあれどこれほど人を愛する喜びを見事に表現した曲はそうないだろう。いい音楽を聴くと幸せな気分になるがこの曲はそういう気分にさせてくれる曲である。

しかしこの曲を書いている時、フレデイマーキュリーは既にエイズの病魔に侵されていた。Made in Heavenのレコーデイングの時はフレデイは立っているのがやっとだったといわれる。この時フレデイは既に自分の死期を悟っていたのは明らかで死と絶望が目の前にあったはずである。

にもかかわらずこの"Born to love you"をはじめこの"Made in Heaven"の曲はどれも明るく希望に満ちた曲ばかりなのだ。おそらくQueenのアルバムの中でもっとも明るいイメージの曲がそろっているといっていい。実はこれは前々から気になっていたことだった。なぜだろう?

この曲をアレンジしながらこのことを考えていたが、おそらくそれはフレデイマーキュリーをはじめQueenはみんなロックンローラーだからだと思う。つまり死と絶望が目の前にありながら、いやだからこそ死と絶望に反抗し、あえて希望と明るさに満ちた曲ばかり揃えたのではないだろうか? 死神にすら反抗するというロックンロール魂がこのアルバムを作らせたのでは、と。 そう考えた方が自然な気がするのだ。

クラシック音楽でもベートーヴェンがかの第九交響曲で「喜びの歌」を入れていたが、実はこの曲を書いている時のベートーヴェンの私生活はズタズタだった。最愛の甥や恋人から絶縁状をたたき付けられ、作曲の仕事も断られるなど絶望のどん底の時にこの曲を書いていたのだ。これもフレデイ同様、自らを鼓舞し絶望から這い上がろうとする凄まじいまでの生き様が見えてこないだろうか。ベートーヴェンももし現代に生きていたらロックンローラーになっていただろう。

「苦しいときにこそ明るくふるまいなさい」とは成功哲学のジョセフマーフィーの言葉だ。音楽療法の「同質の原理」と全くあべこべのことを云っているが、それを克服できた人間だけがクリエイトできるパワーというものはすごいと思う。"I was born to love you"をはじめ"Made in heaven"はそのパワーがあると思う。

Queenというと「Night at the Opera」とか「News to the World」といった初期の作品のみを中心に語られがちだが、90年代最高のロックアルバムはと聞かれれば私はこの"Made in Heaven"を躊躇せず入れるだろう。

それにしても今回のアレンジものシリーズ、基本的には70年代ロックを中心にするという話だったがずいぶん最近のものも入ってしまった。なぜ入れたかって? それはこの曲があまりに美しい曲だから...

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2005年8月29日 (月)

ロックサウンズ編曲スタート

なかなかてをつけられなかった「サロンオーケストラジャパン」用の曲、
頭の中ではあれこれ考えていたが、ようやく形になった

とりあえず7月にやったオリジナル以外にアレンジもの等で曲数を揃えなくてはいけない

まずロックもののアレンジだが次にあてはまる曲を考えた
1.クラシック系の人があまりやらないけど名曲として語り継がれている曲
2.ストリングス用にあった曲
3. 1,2の条件を満たしながら、なおかつみんながよく知っている曲

実は1.と3.は矛盾する場合があるし、これはあまりやられていないだろうと思われても実はやられている場合があるのでわからない。取り合えず上の3つにあてはまる(と思われる)曲を3曲やっている

どの曲? それは後ほどのお楽しみ。ヒントとしては70年代のロックの名曲、あ、1曲80年代があったか

ちなみに先週の日曜日「題名のない音楽界」で,つんくがモー娘の曲をクラシックオーケストラ風にアレンジしたものをやっていたが、私はたぶんJ-POPはやらないだろう。やはりやるなら確実に次の時代に残る曲でやりたいと思っているから、と思うのはロックおやじのつっぱりだろうか?

 でも誰かこの曲は名曲だからアレンジしてみたらという提案があれば、検討する用意はありますけどね...

ちなみにビートルズとかカーペンターズといったものはやりません。もうやり尽くされているし、いまさらという感じでしょう。

でもクラシック系の作編曲家が、ビートルズやカーペンターズをアレンジしたものを聴いたことがあるけど、みんな聴いていてつまらなかった。
何というか、音大の作曲家卒業生特有の「エクリチュール(作編曲技法ーフランス語で筆致のこと)」という奴にこだわり過ぎて、曲の良さを殺してしまっているアレンジが多い。

ロックおやじの私としてはやはり原曲のイメージは大事にしたいと思っている。

2005年08月29日mixi掲載

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2005年7月29日 (金)

サロンオーケストラジャパンとの曲作りークラシックコンサートにもっとエンタテインメント性を」

先日、西新宿三井ビル(あの三井ビルとは別ものです)でのロビーでのコンサートでそこそこよい感触を得たので今後ではどういうものに作っていくかについて、もう一昨日になるがクロードさんと打ち合わせした

とにかくこの方向性でいくにもまだ曲が2曲しかないので、まず曲のナンバーを増やさなきゃならない。そこでとりあえず年末でのコンサートを目標に曲をそろえることにした。

基本コンセプトとして小林玄人さんとの話で「クラシックコンサートにもっとエンタテインメント性を持たせたい」との話になった。私は現在はポピュラー系や商業音楽の作曲、編曲活動を行っているが音大をまじめに受験しようと思ったことがある(結局やめたけど..)そのため一応クラシック系もポップス系も両方の雰囲気を知っている人間だ。その私が思うにやはりクラシック音楽がなぜ人気がないのかといえば、やはりクラシックコンサートそしてクラシック音楽そのものに「堅苦しい」雰囲気があるためだろう。

クラシック自体は歴史の波を乗り越えて残ってきた名曲ばかりである。しかしそのことが音楽学者とかクラシック系の音楽評論家といった連中よって「堅苦しいー親しみづらい」という雰囲気を作らせエンタテインメント性を寧ろ拒否し。そういったものを蔑視すらしてきた。そのためジャズがデイクシー、ラグタイムといった古いスタイルも含めエンタテインメント性を兼ね備えていったのに対し、クラシック系だけがそれを取り入れようとせず取り残されていったのである。
私は「ロックコンサート」的な雰囲気を持ったクラシックコンサートがあっていいと思うのだが、いかがだろう。いっそのこと武道館でやることを目標にしようか!! (^^;)


そんなわけでロックのアレンジものもやると思うが、クラシックナンバー、メロデイーフレーズを使ったちょっとしたアイデアも浮かんだのでこれから試行錯誤をしようと思っている。でも僕がやるから音大の先生が喜ぶようなクラシックには決してならないことはいうまでもない。

2005年07月29日mixi掲載ーこの後 ロックサウンズウイズサロンオーケストラ(当ブログの二番目の記事ーにつながる)

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2005年7月13日 (水)

オフ会ー前田憲男先生を囲む会に参加

マイミクの阿須成朗 さんのお誘いで前田憲男先生を囲んでの西麻布のオフに参加しました。

前田憲男先生といえば作曲家・指揮者として自分が子供の時から第一線で活躍されていた大先輩で、今回お会いできたことをとてもうれしく思います。実際に作曲や指揮に関するいろんなお話を伺い改めて勉強になることが多々ありとても楽しく有意義な時間がすごせたと思います。

事務所社長の池田さん どうもありがとうございました

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2005年6月18日 (土)

マザーグースと紙芝居

週末、女房が実家の野暮用で出かけその関係で娘の子守というか駅前の公民館で紙芝居+人形劇があったので見せにでかけた。週末になると時々こういうことをやらされる。

イギリスのフォークテールをベースにした紙芝居で例によってマザーグースの歌がふんだんに盛り込まれていた。当然子供たちは大喜びであった。

子供がいると童謡とかに触れる機会が多くなるが、その背景でここ数年マザーグースの歌には実はかなりはまっている

実はこの”マザーグースの歌“はただのわらべ歌のひとことでは片付けられない実に深いものであることをご存じだろうか? 
”マザーグースの歌“の中には皆さんがよく知っている曲、あまりにも有名過ぎる歌―例えばメリーさんの羊、キラキラ星etc―もあるし、また単に韻を踏むだけの特に意味のないもの(Simple Simon met a pieman, Hickory Dickory Dock等)もあるが、今日の紙芝居には出てこなかったが実はこんな意味深な歌がある。

 Hey Diddle Diddle (古い英語―今で言えば「ねえ知ってる?」に近い)

Hey Diddle Diddle
The cat and the fiddle
The cow jumped over the moon
The little dog laughed to see such sport
And the dish ran away with the spoon

直訳;ねえ 知っている
   猫とバイオリン弾きがいてさ
   牛が月を越えてジャンプしたら
   それを見た小さい犬が大笑い
   そして皿とスプーンがいっしょに逃げたとさ

これだけじゃ何をいっているのかわからないと思うが実はこれは昔のイギリス人が政治を批判するのにこのわらべ歌を使っていたのだ。実はこの歌はイギリス絶対王政の時代の女王―エリザベス一世がひどい奴だったことを批判した歌。”マザーグースの歌“を始めて体系的に編纂したジョンニューベリーという人(18世紀のイギリス人です)の説明だけにかなり信憑性がある。

 まずこの歌でいう「猫」とは実はエリザベス一世のあだ名で、実はこの女王は意地悪な性格でよく使用人をいじめていたという。映画「エリザベス」ではケートブランシェットが演じていたが、実際のエリザベス一世はデブでブスで性格も悪いという最低の女性だったようだ。まあ女王にならなければ誰も相手にしないよね(^^:)

このエリザベス一世はバイオリンが好きだったのでいつもバイオリン弾きを近くに立たせていたという。それが「猫とバイオリン弾き」の意味
 そして「牛」「月」というのはエリザベスの家来で、おそらく「月」と呼ばれた家来が女王の不興を買う何かをしたのだろう。「牛」命令して「月」をいじめるように仕向けたようです。つまりここの訳は『「牛」が「月」に襲いかかった』いうのが正しい訳のようだ。

 そして「犬」というのはエリザベスの愛人といわれ、宰相も勤めたバーガリー卿といわれ、おそらくエリザベスといっしょになってこの家来をいじめたようである。ここの訳は『それを見た「犬」は大笑い』
 
そして「皿」というのはエリザベスの食卓の給仕係で「スプーン」というのは毒味役のことをいい、「月」がいじめられる様を見て今度は自分かもしれないと思いその場から逃げてしまった、
 
つまり本当の訳は
ねえ 知っている?
あのバイオリン弾きといっしょにいるあの意地悪な女王の所でさ
女王の命令で「月」がいじめられるのを見て
女王の愛人が大笑いしながらいっしょにいじめてたとさ
それを見た給仕と毒味役はこわくなってその場から逃げたとさ

というのがこの歌の歌詞の正しい意味だという。大英帝国の黄金時代を築いた女王だが、ずいぶんとひどい奴、いやな奴だったことを歌によって世間に知らせていたようだ。

 昔は勿論今と違って言論の自由とかないので、表だって政府を批判するということはなかった。そうすれば命がない世の中だったのだが、しかしこういうわらべ歌を使って政府批判を昔の人はしていたようである。ジョンニューベリーの研究を見ていやーマザーグースって深いと思わず唸ってしまった。
mixi2005年06月18日掲載

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2005年5月27日 (金)

違ったタイプの曲を作った方がやりやすい

先週から取り組んでいた2曲、バラード風曲1曲(題名まだ決まらず)と愛犬といっしょに癒される曲"Pet Musicーふれあいのテーマ(仮題)"がとりあえずだいたい書き終え打ち込みも終了、あとは微調整と完全なTDをやり終えれば終わり。木曜日から殆ど突貫工事の感じだった。mixiもお休み状態

それにしても結構同じようなタイプの曲だけに結構やり辛かった。人によっても違うだろうが実は同じような感じの曲を同時進行で作るというのはやりにくいものだ。寧ろ”癒し系”の曲をやりながら"ダンスミュージック"もてがけたり、「悲しい曲」をやりながら「楽しい曲」も作るといった感じの方がかえってやり易い。

実は作曲をする時、全く違う感じの曲を同時に作るということは珍しくはない。古い話ではベートヴェンの「運命」交響曲と「田園」交響曲は全く同時に書かれ、ほぼ同時に完成されている(初演も同じ日)あの苦闘するような、重厚な感じの「運命」と自然にふれあう喜びにみちた「田園」、お互い全く似ても似つかない曲だが、その両曲をベートヴェンは驚くべき早さでほぼ同時に書き終えている。

こういう例は他にもある。モーツアルトの交響曲第40番(モーツアルトには珍しい哀愁を帯びたメロデイー曲名は知らなくてもメロデイは聴いたことがあるはず)と41番(ジュピターと呼ばれる荘厳な交響曲)はほぼ同時に書かれているしブラームスの大学祝典序曲(陽気な学生歌とブラームスには珍しい派手なオーケストレーション)と悲劇的序曲(重く渋い曲)もほぼ同時に書かれている

ロックに目を向けるとQueenのアルバム"News of the World"での"We will Rock you"と"We are the champion",レッドゼッペリン(日本ではツエッペリンというが英語ではゼッペリンという)の"Rock'n Roll" と「天国への階段」などがほぼ同時期に書かれている。

作曲家が全く違ったジャンルの、違った感じの曲を書くのを 不思議に思う人がいるようだが、それは決して珍しいことでは ない。特に映画や劇伴音楽を書いている人などは、全く違う ジャンルやスタイルの曲を仕事ごとに変えるのは珍しいことではないのだ。

たとえば映画音楽の大御所、エンニオモリコーネを見てみよう ご存じ「ニューシネマパラダイス」のノスタルジーあふれる 名曲を作ったかと思えば「遊星からの物体X」のような不気味 で音楽とはいえないようなフィルムスコアも作っている。
いわれないと同じ人が書いたとは思えないだろう。
そういう芸当ができないと映画や劇伴の音楽は書けないので ある。

2005年03月27日掲載

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2005年4月12日 (火)

モーツアルトの幻の交響曲

僕は仕事柄、いろんなジャンルの音楽事務所とのつきあいがあるがそのなかにクラシック系の事務所もある。新東京室内楽オーケストラの常任指揮者前田二生(まえだつぐお)氏の事務所でこことのつきあいはもう10年以上続いている。うちのCD製作事業にもかかわってもらっているし、かなり親密なつきあいが続いているがその中で時々ちょっと変わった仕事をする。

前田氏はウイーン楽友協会の監修のもと大作曲家の「隠れた名曲」や忘れられた作曲家の作品を日本初演する等のユニークな活動を行っている。日本初演どころか、100年以上演奏されていない曲をやるのだから当然レコードも過去の音源もない。誰も実際の音を聞いたことがないのでどんな曲かわからない。そこで僕は楽譜をもらいmidiで打ち込んでいわばシミュレーションの音源を作るのだ。また僕の場合通信カラオケよろしくmidi打ち込みでもSC-88のようなGS音源は、音がショボイので使わない。仕事場にあるemuのサンプラーとpro toolsのプラグインを使う。その方がより本物らしい音になる(それでも「らしい」だけどね)それが好評なのかわからないがほぼ毎年、年に1-2度こういう仕事が来る。この仕事をこなすにはDTMとクラシック音楽の知識、とりわけクラシックのオーケストラの楽譜を読む力が要求される。

今回のコンサートの目玉は昨年ウイーン楽友協会がオークションで落札した「モーツアルトの交響曲」と書いてある曲。今回もその楽譜を打ち込んだ。とはいっても本当にモーツアルトの作品という確証はないし、別の地方の作曲家の作品という説も捨てきれない。コンサートの司会を勤めた音楽評論家の海老沢敏はモーツアルトが書いたとすれば8-9才頃の幼い時、成人の作曲家が書いたのであれば地方の三流作曲家の作品といっていたが、この「幻の交響曲」とやらに興味があったのかNHKのテレビの取材も来て、クラシックコンサートとしては割と注目されたコンサートのようだった。

果たして本当にこれはモーツアルトの作品なのか?詳しい検証は音楽学者とやらに任せるしかないし、まあはっきりいって僕は別にどっちでもよい。

しかし実際にmidi打ち込みをしてみた印象からいうと、僕的には「たぶん」モーツアルトではないような気がする。まずはっきりいって曲としては全然面白くない。それ以外に次のような理由がある。

理由1
たとえ幼い時に書いたとしても、習作だったにしても天才の作品であればどこか「光る」部分ー天性の筆致ーがあると思うのだがこの作品を聞いて正直あまりそれは感じられなかった
理由2:
第二楽章のアンダンテーつまりゆっくりとした楽章はマイナーコード、つまりニ短調の曲だが子供というのはあまり短調を好まない。うちの子供を見てそれは感じる。8-9歳の子が自ら進んで短調の「悲しい感じ」の曲を書くだろうか? 子供が書くにしては不自然である。

そんな理由で僕はこの曲は「モーツアルトではない」と思うが別に当たっても賞金もらえるわけじゃないので、まあどっちでもいいということにしておこう。
2005年04月12日掲載

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2005年3月10日 (木)

なんだ防空

実は本来の作曲,編曲,演奏以外の仕事で僕が経営して いる会社は音コンテンツの制作の仕事をしている。 音コンテンツとは音楽、音響、音声をCGのシミュレーターや ゲームのための音ファイルを制作、CD等ではなくPC用の ファイルとして納品される。(殆どのゲーム音楽はそう やって納品される)

その中で今、東京九段にある「昭和館」の仕事をしている 昭和館は東京都が運営する昭和の時代についての資料館で 展示映像の中に3Dの映像を映写するドーム劇場がある。(現在は別プログラムをやっています)

今回の仕事はいわゆるその「昭和ドーム」の仕事で、その 時代にまつわる生活音や、BG(戦前の音楽のアレンジ)の制作等を行っている

その中で空襲が来た時の訓練のために作られた曲で「なんだ防空」という曲がある。それは空襲をテーマにした曲なのに異様に明るい曲なのだ。♪「警報だー空襲だー」という出だし が異様に明るく元気でまるで空襲を楽しんでいるかのようなイメージで思わず「なんだこれは」と思ってしまう。

 実はこの時代、マイナーコードの曲ー短調の曲は厳しく制限されていたという。暗い曲は士気の低下につながると いうことで禁止されていた。何とも馬鹿馬鹿しいことである。

 この時代の日本はちょうど今の北朝鮮のような社会だったといえる。今我々は北朝鮮の放送のアナウンサーを見て思わず苦笑してしまうが、よく考えたら日本人もついこの間まで 似たような社会だったのだ。あまり笑えない話である

 折りしも今日は「東京大空襲」の60周年、「なんだ防空」 のような異常な曲を作らされる日々が来ないことを祈るばかりだ。

 ちなみにこの昭和館は3人のナレーターを使う。3人が当時の人間になりきって昭和の暗い時代を再現する。

(2005年03月10日掲載)

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2005年2月 8日 (火)

生きた音楽表現

オヤジ的な症状なのかもしれないが、時々無性に昔のロック アルバムが聴きたくなる時がある。ピンクフロイドやレッド ツエッペリン、イエス、ELPといったプログレからモータウン 初期まで幅広いがこの日はステイーリーダンのAjaを聴いた 。

聴いてみると改めてその音楽作品の質の高さに驚かされる 基本的にはR6Bかブルースなのだが、それを構成の面でも リズムの面でもひとひねりもふたひねりもしている。
コード進行も「なんでこんなヴォイシングが思いつくの?」 といいたくなる奇抜な進行り、それでいて全く不自然で はない。やはりドナルドフェイゲンは天才である。 アーテイキュレーションを分析しても今でもよい勉強になる 。

音楽産業で仕事をしていると「今流行の音を作れ」という 不文律の至上命令がある。しかし私の場合それを意識して あまりよい結果になったことがない。当たり前のことだが 自分が「これはいい」と思わない作品が他人が聞いて「いい」 と思うはずがないのだ。しかし音楽業界には愚か者が多いの でそうした表面的なスタイルしか見ない人間が多い。
今、そうした音楽業界の不文律を忘れて自分が本当によい と思ったものだけ出すことにここ数年している。その方が 結果がよい。

ついでにステイーリーダンの最新のアルバム(といっても もう発売されて2-3年たっているが)「ツーアゲインスト ネイチャー」を聴く。基本的な世界はAjaと変わらない。ただ より洗練されている。そこには流行に媚びる態度は微塵も ない。生きた音楽表現とはこういうものだろう。ちなみに このアルバムはグラミーで最優秀アルバムを取っている。

(2005年02月8日掲載)

 

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2004年9月20日 (月)

ピアノにこだわる理由

私は一昨年からピアニストとしての活動を再開した。実はそれまで十数年も人前で演奏することをあえてしなかった。唯一演奏したのはレコーデイングスタジオにおいてのみ、
以前はラウンジで弾いたりいわゆる「営業」を自分から積極的 に行っていたのを急にやめたのは、作曲や編曲、レコーデイン グの仕事を優先したためではあるが、正直な理由は単に「面倒 くさかった」のが理由である。

実はライブを続けるというのはかなりのエネルギーが 必要である。ライブに人を呼んだり、そのための練習、 リハ、通常の仕事をこなしながらこれを続けるのはー もはや「オヤジ」の年齢になってしまった人間としてはー かなりしんどい。
それでもあえて再開したのはやはりライブをしなかった 十数年、自分は音楽家をやってなかったのではという反省 があったこと、それともう1つレコーデイングをしていて やはり「自分らしさ」を一番出せるのはピアノを弾く時だ ということを発見したためである。

私は一応プロレベルで仕事をしているので、ピアノだけ でなくシンセやオルガンも必要に応じてやる。DTMなどは プロである以上できて当たり前である。そのいずれも私は プロの平均レベル以上できる自信はあるが、「自分にしか 出せない」個性を一番出せるのはやはりピアノである。 もうこの楽器とのつきあいは40年以上になる。

いうまでもないことだが、今、巷ではDTMで作られた曲ー いわゆる打ち込み音楽があふれている。かくいう私も かなりそういうものを作ってきた人間である。しかし それをやっていて私自身、どこか「不完全燃焼」の部分 がありそれがずーっとひっかかっていた。曲の仕上がりは 「まあこんなもんだろう」と思っていても、何かしっくり いかないものがどこかにあった。しかしピアノで自分で 弾くとあまりそういう部分がない。その意味では僕は DTMの世界だけでは満足できないのかもしれない。

というわけで今再びアコーステイック路線に戻っている しかもただアコーステイックというのは芸がない、という ことでピアノの機種にもこだわろうと今考えている。

日本人はブランド好きだからピアノというとすぐ スタインウエイという人が多いが実はスタインウエイは 僕はあまり好きではない。特に日本の調律師で高音部分を やたらキンキン鳴らす調律をする傾向があるがこれは私に いわせれば最低の調律である。(キンキンならして音を通る ようにする調律がいい調律だという勘違いをする調律師が少なくない)

Cbs1401961all150 私の個人的な好みはベヒシュタイン(写真左ー戦場のピアニストの 主人公が愛用したピアノ)かザウター(写真左下ーモーツアルトの時代 からあるピアノー現在のピアノの原形はこの会社が作った) である。実はヨーロッパではスタインウエイなどより、ベヒ
シュタイン、ザウターなどの方が評価が高く有名なのだが、 日本ではなぜかあまり知られていない。でも実際に弾いて 見ると音質の違いは歴然としている。これはピアノにあまり 詳しくない人でも違いはわかる。ちなみにベヒシュタインは チックコリアが愛用している。
一応この輸入業者とは知り合いなので、次回のレコーデイング
には是非使いたいと考えている。

Sauter160traditional130_2

ちなみにこのベヒシュタイン、ザウターを試弾させてくれる ショールームがあるので興味がある人は問い合わせてみた らいかがだろう。
ユーロピアノ株式会社 烏山ショールーム Tel (03)3305-1211(03)3305-1211

(2004年09月20日掲載)

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2004年8月28日 (土)

ヒーリングミュージックについて

私は確かに多くのいわゆるヒーリング音楽と呼ばれる曲を書いて来ました。だからヒーリング音楽の作曲家 と云われる事は否定しません。しかしクリエーターというのはレッテルを張られるのを嫌うものです。 特に日本では一度レッテルを張られるとなかなかとれないので.....

  実のことをいいますと、私は"ヒーリングミュージック"なる言葉は大嫌いなのです。音楽を"癒し"に使うことに疑問を持つ人もいるようですが、実はよい音楽を聴いて心が癒されることは不思議なことでも何でもありません。要はジャンルに関係なく静かで美しい音楽であればどんなものでもヒーリング効果はあります。ですからヒーリング音楽という”特殊”なジャンルがあること自体本来おかしいのです。

  "ヒーリングミュージック"はいわゆる環境音楽(アンビエント)、ニューエージミュージックといった音楽が 主体になっておりますが、いわゆるセミクラシックという音楽から本物のクラシック音楽まであります。いずれも静かなインストルメンタルな音楽をいいますが、こういった物だけがヒーリング効果があると断じるのは必ずしも正しくはありません。何度も云いますがジャンルに関係なくゆったりとした美しい音楽、人々の心をうつものであればヒーリング効果はあるのです。エンヤなどはボーカルですが立派にヒーリング効果はあります。

 音楽でヒーリングを行う行為については実は昔から行われていたことで、例えばクラシックの中の宗教音楽等は一種のヒーリング音楽という捉えかたもできるのです。特に19世紀以前、民衆が権力者たちによって抑圧されていた時代では宗教というのが民衆の心の癒し役であった面は否定できません。そうした中でミサ、カンタータといった宗教音楽が、ヒーリング音楽としての役割を担ったことは確かでしょう。(アフリカ系アメリカ人たちにとってのゴスペルも同じことが言えます)このように音楽が気持ちをリラックスさせる、ヒーリング効果を与えることは不思議なことでも何でもないことがおわかりいただけると思います。

  

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2004年5月20日 (木)

私の音楽家としての生き方

音楽家の生き方というと堅苦しいというイメージを持つかもしれません。私は大学生時代に市井三郎という哲学者のゼミに参加したことがありますが、ここではそういう話しをするのではありません。ただ、一人の人間として周囲の雰囲気に流されたりするのではなく、きちんと自分とは何か、どういう人間なのか、どういう音楽家なのかについて見つめるのは必要だと思いましたので自戒も含めてこのページをもうけました。と申しますのはこの情報が溢れている時代に音楽業界人として生きつつ自分の生き方を見失いがちになるからである。

  20世紀の音楽のみならず文化芸術全般についてある歴史家は「大衆文化の花開いた世紀」などと論じるかもしれない。しかし私はそれは違うと思う。第一にこの大衆文化なる言葉は私は大嫌いだ。だって考えてみれば非常におかしな話で元々芸術、文化は大衆というか一般人民のものであり、別に一握りの音楽専門家のためでもないし、いわんやいわゆる特権階級のものではない。確かに表面的には19世紀.まで芸術文化は貴族や特権階級が中心に享受しているように見える。だが映画「アマデウス」でも描かれていたがモーツアルトの音楽を支持して、後世に伝えていたのは貴族や特権階級ではなく一般の市民階級であったことを思い出して欲しい。あるいはシューベルトは死後認められたというけど、当時の多くの人々は彼の愛らしい歌曲のメロデイは知っていた。(ただ作者はシューベルトとは知られてなかったようだが) 昔から良質の音楽は一般市民に支持されて後世に伝わっていたことが多いことを未だに多くの音楽史研究家や音楽評論家という人たちは認めようとしていない。そのためにこのような考えが未だに大手を振ってまかり通っている。

 それを云うなら貴族や特権階級のコントロールから完全に解放された世紀と云った方が私は正しいと思う。(最もヨーロッパ等の一部の国ではいまだに特権階級は存在するが) 一方では資本主義、商業主義の発展という別の面もあるが、とにかくいわゆるポピュラーミュージックが花開き、20世紀の音楽の発展に大きく寄与したことには誰も異論はないだろう。一方ではこれは19世紀以前から続いた伝統的な西洋音楽の事実上の終焉をも意味していると思う。

  前者には異論はなくても後者に異論を持つ人は多いかもしれない。特にいわゆるクラシック系の音楽をやっている人たちにとっては。では21世紀に入った現在、20世紀の伝統的な西洋音楽家で現在大きな影響を与えている人はどれくらいいるだろうか?

  まず20世紀の前半だけにしぼって見れば私が本当にすごい作曲家だと思うのは3人しかいない。ジョージ・ガーシュウィン、ベーラ・バルトーク、そしてデユーク・エリントンである。この他アービン・バーリン は多くの名曲を残したし、スコット・ジョップリン(20世紀の人とは言えないかもしれないが)の多くのラグタイムの名曲もあるが、この3人が作った音楽の質、後世への影響、という面でずば抜けている。この3人の中でいわゆるクラシック系の人はバルトークだけである。(ちなみにここではドビュッシー、ラベル、サテイは19世紀の作家と定義している)
  ではストラヴィンスキーは? 彼が本当に面白かったのは「春の祭典」や「ペトルーシュカ」を書いていた初期の頃だけで、「新古典派」以降の音楽は実に退屈だ。
       シェーンベルク?ウイーン楽派?  12音技法なんて実にくだらない。いわゆる芸術音楽をおかしな方向に持っていったA級戦犯といっていい。あれだけ音を無機的にして芸術でござい、なんてふざけるなといいたい。
      ジョンケージ?  私は彼を音楽家ではなく思想家として見ている。彼は「どんな曲を書いた」というより、「どんなことをしたか」で記憶されるだろう。彼の思想が現在私が取り組んでいる環境音楽に間接的にせよ影響を与えているのは事実である。今では当たり前になっている自然音の音楽への導入や、日用品を打楽器にする等、当時としては革命的な概念といえよう。そうした面は確かに認めるが、それらはあくまで芸術思想の面で革命的なのであって、そういった点でも彼は音楽家ではなく思想家と考えた方が自然である。(同じようにマルセル・デユシャンも美術家というよりは思想家である)

  20世紀の後半は50年代から特に80年代初頭くらいのロック音楽が黄金時代を築いたのは今さらいうまでもあるまい。特筆すべきアーチストが多すぎてこのページでは到底足りないのでここでは割愛する。ひとくちにロックといってもヘビメタからAORと多岐に渡り過ぎるし、更に80年代以降からジャンルの多様化が押し進められ、テクノミュージック等に進化したりしている等、それら全てについてここで論じるのは不可能である。ただ20世紀後半の音楽はこうした多くのアーチストの様々な試行錯誤に支えられて発展してきたのは事実である。

  いわゆる芸術音楽という方面に目を向けると特筆すべきは70年代中頃から出てきたミニマリズムが揚げられる。このミニマリズムはいわゆる現代音楽に事実上最後の花を裂かせたといってよい。ステイーヴ・ライヒやテリーライリーの名前を揚げるまでもあるまい。このミニマリズムはブライアンイーノを始め私がやっている環境音楽にも多大な影響を与えたし、近年ではクラブミュージックにも大きな影響を与えているのは周知の事実である。

  20世紀の後半はこのミニマリズムとロック音楽を初めとするポピュラー音楽を中心に発展してきたが、ここ10-20年だけで見ると実は本当の意味で新しいものは出ていない。つい先日までアンダーグラウンドで盛り上がっていたDrum'n Bass とかトランス系、アンビエント系といったクラブミュージックも結局はミニマリズムをクラブ風に料理したに過ぎない。いろんなアーチストが様々な音楽スタイルをコラージュして様々な試行錯誤を繰り返しているが、残念ながら本当に新しいものは出ていない。その意味で20世紀末は音楽史的には停滞した時期だといえるだろう。

  ポピュラー音楽もだいたい90年くらいから商業主義の部分がやたら強固になりアーチストの活動もその範囲内に制限されている。その商業主義のシステムは強固でアーチストは徹底的に管理されており、その様子を見ると下手すれば19世紀以前より自由がないのではと思うくらいである。こうした状況の中アーチストはある選択を迫られている。つまりメジャーレコードにお世話になって必ずしも自分がやりたくない音楽をやるか、自分で制作からCD販売まで全てやって自分のやりたい音楽にこだわるか。それはアーチストの生き方しだいだが決して簡単な選択ではない。別貢のクリエイテイヴに生きるということでも述べているように現代はクリエイテイヴに生きるのは簡単ではない。

   何よりも問題なのはここ20年、本当の意味で新しいものが生まれていないという点だろう。これは必ずしも"アバンギャルド"云々ということではなく、感覚的にも音楽語法的な面でも。これは一方では映像、特にILMのようなSFX制作会社から革命的な映像表現が発表されているのと比べると対極にある。

   私が本当に新しいものを生み出せるかどうかはわからない。しかしチャレンジだけはしてみたいと思っている。何よりも絶えず新しい試みをする精神だけは大事にしたい。それを失ったらもはやクリエータとはいえないと思うからである。そうした中でもしかしたら新しいものが生まれるかもしれない。

   
 

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2004年4月15日 (木)

音楽業界の現状を憂う

先日、といってももう何ヶ月か前だが厚生労働省がショッキングなデータを発表した。今回のデータで若者の「フリーター」についても調査をしたのだが何と16才から29才までの「若者」の中の5人に1人が「フリーター」であることが判明した。つまり16才から29才に関しては定職を持たない、実質的な失業率は20%に達しているのだ。実はこの16才から29才といった年齢層は私が関わっているレコード業界、音楽業界がメインターゲットとしている年齢層なのである。

今、レコード業界は未遭有の不況の中にある。1996年をピークとしてCD、レコード業界は売り上げが右肩下がりで落ち込み、今もその傾向は止まる気配はない。音楽業界はこの原因をCDコピーのせいにしている。勿論、間接的にはそれも全くないわけではない。しかし原因はそれだけでない、もっと根本的な所にあることは明らかである。

CD、レコード業界がメインターゲットとしている16才から29才までの実質失業率が20%という現状、つまりこの年齢層は基本的に金がない。定収入がないくせに携帯には何万円も使う、そもそもCDを買う金などあるわけないのだ。よく考えれば全く当たり前のことのように思える。しかしなぜか今CD、レコード業界の人間でそんな簡単なことに気づいている人間が少ないように見える。

つまりCD、レコード業界は今までのメインターゲット、方針を転換しようとする素振りは全く見られない。つい最近現在一番お金を持っていそうな30-40代向けの「大人のポップス」の提案を某レコード会社にしたが、全く「何云っているんだ」という感じでまともに検討すらされなかった。今までのやりかたでうまくいっていないのに、従来の発想を変えようという姿勢が全く持ってみられないのである。まったくどうしようもない。 

私は経営コンサルタント、マーケテイングコンサルタントに多数の知り合いがいるが、今もうかる新商品を開発するのに10代や20代前半をターゲットとするものを考えるのは愚の骨頂だというのがコンサルタント連中のおおかたの見方だ。となると、CD、レコード業界はその愚の骨頂を業界を上げてやっていることになる。

   勿論、私は若者向けの音楽を作るなといっているのではない。かつては確かに若者ターゲットにしたCDが売れに売れた時代はあった。しかしそれは10年前までの話、あの時と今では根本的に時代が違う。もっとお金があって、リッチなライフスタイルを追求する層がいるにもかかわらず、なぜかそういうマーケットに対してはこの業界は見向きもしない、私はその姿勢を問題視しているのである。既にファッション業界などは、あきらかに10年前と大きな方針転換をして、大人、アダルトやミドルをメインターゲットとした商品、マーケテイングを展開し始めているが、CD、レコード業界はそういう動きを全くみせていない。

よく考えて欲しい。今音楽業界はこの金がない層の中で少ないパイを奪い合っているだけなのだ。そしてこれからは少子高齢化社会、このパイはこれから少なくなることはあっても増えることはない。奇跡が起きてベビーブームでも起きない限りこの傾向はずーっと続くのだ。こんな簡単なことがどうしてわからないのだろう。ハッキリいわせてもらうがこの業界、どうしてこんなに頭が悪い人たちが多いのだろうと思ってしまう。

 これというのも、レコード会社の人間は「大人(特に男性)は30を超えたらレコード店に行かない。」という風に思い込んでいるためだ。既に中島みゆきや綾小路きみまろのCDを買っている40代、50代のオジサン、オバサン(金を持っている!!)がたくさんいるという前例があるにもかかわらず、だ。(ちなみに去年一番売れたアルバムが綾小路きみまろのCDというのは音楽業界としてあまりに情けない、と思うのはわたしだけであろうか?)
  更に悪いことに昨今のレコード不況でどこの会社もリストラを敢行し、どの会社も制作部門を大幅に縮小した。いわゆるメジャーレコード会社の多くは実質的に制作機能をなくして、ただのデイストリビューターになってしまった所が多い。辛うじて制作部らしい部署を残した所でも企画制作能力はかなり弱体化してしまったのも事実である。これでは時代に適応したソフト、コンテンツ開発などままならない。今かつてタレント事務所、音楽事務所だった所がレコード会社化しているのもこうした背景にある。そのため一流のレコード会社といわれている所でも制作機能がないに等しい。

今の私には音楽業界は新しい時代に適応した会社に変ぼうを遂げるどころか、既得権益のみを守ろうとしているように見える。典型的な斜陽産業の動きである。事実、音楽配信やインターネットでの露出でも音楽業界、レコード業界は厳しい制限を加えている。著作権法によればネットで、44秒以内は「試聴」45秒以上は「配信」と定義しているが、日本レコード協会は30秒以下、できれば「試聴させないのが望ましい」などといっている。バカじゃなかろうか。音楽を試聴しなくて一体誰がCDを買うというのだ。普通に考えればそうだが、実際レコード協会は30秒以上試聴できるメジャー関連サイトに対して次々と横やりを入れている。そのため信じられないことだが、メジャーレコード関係のサイトでまともな試聴ができるところは少ない。これはネットでのビジネスチャンスを自ら進んで逃しているとしか思えない。こうした動きにはほとほと呆れている。(ちなみに弊社はそんな決まりなどは無視しているー音楽を試聴できないでCDなど買う訳などない。これは自分で店をやっていてわかることである。)

   このままではいけない。今までの発想を根本的に変えた上で新しい音楽を世に問うということにしないとこのままではこの業界は本当につぶれてしまう。私も音楽プロデユーサーの端くれとして何か考えなければという思いでいっぱいである。

   
 

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2004年1月17日 (土)

私の音楽歴

音楽歴といっても別に自慢するようなことはありません。ただ、人間としての私、音楽家としての私 をわかっていただくにはよいかと思ってこのページを設けました。

ピアノを始めたのは5才から、当時私の親は勿論のこと、私もプロの音楽家になろうとなど考えても いませんでした。10才くらいからいわゆる”作曲遊び”なることを始めましたが子供のやること、 所詮は遊びの域を出ませんでした。

  雲行きが変わったのは中学生のころ、友人が「この音楽カッコいいぜ」といって聴かせてくれたアルバム、 それはあの名曲「エコーズ」が入っているピンクフロイドの「おせっかい」でした。今と違い当時はまだシンセサイザー、電子音というものがまだ珍しい時代で僕はたちまちこの音楽の虜となりました。それ以来、ELP, イエス、キングクリムソンといったいわゆる"プログレッシヴロック"にハマっていき、そうしているうちに シンセサイザーというものをどうしても触りたくなり、楽器屋に通う日々が続いたのです。当時のシンセはまだ手が届かない程高い物だったのです。(店長には迷惑をかけました。m(_ _)m )

  次の転機は大学時代、これまた友人に「面白い音楽」といって聴かせてくれたのはブライアンイーノの アンビエントシリーズ「空港のための音楽」でした。ブライアンイーノ自体は801やロキシーミュージック のキーボーデイストとして知ってはいましたが、脱退してからはその活動を知らなかったのです。この 音楽との出合いは決定的でした。そしてこの頃から音楽家になろうという気持ちが揺るぎない物になりつつ ありました。その友人とは詩人でもあって残念ながら故人となってしまった西野功一君でした。彼には今でも 感謝をしております。彼の作詞と僕の曲で歌を作ろうとしましたが残念ながらついに実現することは ありませんでした。

  その後一度某電気メーカーに就職するも、音楽の道は捨てきれず関連会社でBGMやCMを作っている会社に移籍、そのかたわら、バンドのサポートメンバーになったり自らもバンドメンバーになったりという活動を して来ました。一度「ヒカシュー」の坂出君らと「ダンステリア」なるバンドでデビューするもすぐに解散、 また別頁に書いてありますが、最近では作曲、プロデユーサーとして「ソニア」というプロジェクトを 横浜銀蠅のTakuといっしょにやるも長続きせず、現在はこの分野からは事実上撤退しております。どうも日本のポップス界にはあまり縁がないのか、この分野ではたいした成果をおさめることができませんでした。 まあ、元々音楽体験的にあまり日本の歌謡曲やポップスを聴いている方ではなかったこともあるので仕方ないのかもしれません。

  二番目の会社に3年半在籍した後独立して現在に至ります。私の作品については別項に書いてありますので、ここでは述べませんが、とにかくあらゆる仕事はやってきました。特に映像分野、映画、ビデオ、ゲーム、DVD,CD-ROM、遊技施設のシミュレーターまでとにかくやってない分野はないといっていいです。またヒーリング音楽の分野では30枚以上のアルバム数を出す等、一定の成果をおさめることができました。プロとして17年辛うじてではありますが、何とかこの道で飯を喰うことができています。

  プログレッシヴロックが好きというと日本の、特にメジャーの世界ではいまだに”変わり者”扱いされて しまいますが、私はそれらを60-70年代の真の意味での芸術音楽だっと思っています。青春時代に 聴いた音楽というのは一生体に染みつくものです。やっと最近になって自分はどういう音楽家か、どういう 活動が向いているのかわかってきたような気がします。よく考えたら当たり前の話ですが、やはりプロの 世界は自分の得意な分野で勝負しないとなかなか人には勝てません。それをもう20年近くなって今さら わかってきた今日この頃です。

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